BlazBlue Wiki Story:BBDW Event Wondrous Glasses and A Test of Love ~Spectacles of Eros CARNAGE~

Story:BBDW Event Wondrous Glasses and A Test of Love ~Spectacles of Eros CARNAGE~

From BlazBlue Wiki

第1節 プロローグ/

Summary
ココノエによりファントムフィールドに浸入

させられたシエルたち。実験のため、モテ メガネブルーにラブ魔力を集めることに。

1: ここは……? 海……?

ラーベ

なんで海なんだ? まだ海は早いだろう。 時期とか連想されるものとか色々な兼ね合いで。

Raabe
シエル

連想されるものとは、なんですか?

Ciel
ラーベ

ああいや、なんでもないぞ。こっちの話だ。

Raabe
ラーベ

それより、一旦状態を確認しようか。 ふたりとも問題はないな?

Raabe
シエル

はい。レイさんのバイタルにも異常ありません。

Ciel
シエル

仮想浸入 (ダイブ) はまだ調整が必要とのことでしたが、 現段階では問題はなさそうです。

Ciel
???

当たり前だ。 この私が直々に調整しているのだからな。

???
ラーベ

お前は……!

Raabe
ココノエ

私が用意した仮想ファントムフィールドにようこそ、諸君。

Kokonoe
ココノエ

今回は、様々な目的に活用できるかもしれない、私の好奇心と 欲望とご都合のために用意したこの島フィールドを起点に、

Kokonoe
ココノエ

いくつかのエリアを用意した。

Kokonoe
ココノエ

調整中だから場面に整合性はないが、 フィールドとしては安定しているから安心しろ。

Kokonoe
ココノエ

なんせ私が観測をしているんだからな。 安心安全円滑運営だ。

Kokonoe
ラーベ

いやそれは。うん。まあいいや。 進めてくれ。

Raabe
シエル

なにかの実験に協力してほしい、とのことでしたが。

Ciel
シエル

この仮想ファントムフィールドについて 検証すればいいのでしょうか?

Ciel
ココノエ

いや、違う。ここを用意したのは、外部からの影響がない 実験場が必要だったからだ。

Kokonoe
ココノエ

そしてここでお前たちに……いや、レイに 協力してもらう実験は、これだ!!

Kokonoe
ラーベ

爆発!?

Raabe
シエル

そしてヴァルケンハインさん!

Ciel
ヴァルケンハイン

お待たせいたしました。 こちらこそ、我が生涯を捧げしアルカード家に伝わる秘宝……

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

……を、元にココノエ殿が新たに開発された、 発明品にして魔道具。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

『モテメガネブルー』&『モテメガネピンク』! でございます!!!

Valkenhayn

1: あの伝説の……モテメガネ!? なんですかそのド派手眼鏡は

ココノエ

知っているか。さすがは稀代の観測者。 『最果てを観る者』のドライブ名は伊達ではないな。

Kokonoe
ココノエ

言っただろう。私が新たに開発した『モテメガネ』だ。 見るからになにかしでかしそうだろう。ワクワクするだろう。

Kokonoe
ヴァルケンハイン

『モテメガネ』とは、込められたラブ魔力によりかけるだけで 誰でもラブラブモテモテになれるという、

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

素晴らしい魔道具でございます。

Valkenhayn
ココノエ

だがこれは、今回私が特別に開発した 『モテメガネVer.イリュージョン』!

Kokonoe
ココノエ

通常よりもより効力の高いラブ魔力を人工的に内蔵させた スーパー仕様だ。さらに色が2種類ある! かっこいい!

Kokonoe
シエル

確かに、かっこいいです。

Ciel
ラーベ

え、嘘。本気か?

Raabe
シエル

こちらが青色、こちらはピンク色。 それぞれで性能が違うのでしょうか?

Ciel
ココノエ

そこに気が付くとは、見込みがあるな、貴様。

Kokonoe
ココノエ

その通り。このブルーとピンク2種類の眼鏡。 同じように見えて、内蔵されているラブ魔力の性質が少々違う。

Kokonoe
ココノエ

だがその実態は、かけてみてからのお楽しみだ。

Kokonoe
ココノエ

ではレイ! 今回貴様にかけてもらうのは……こっちだ!

Kokonoe
ココノエ

『モテメガネVer.イリュージョン』蒼炎のブルータイプ! 通称『モテメガネブルー』!

Kokonoe
ココノエ

やってくれ、ヴァルケンハイン!

Kokonoe
ヴァルケンハイン

承知いたしました。 レイ殿、お覚悟めされい!!

Valkenhayn

1: ぐわぁぁぁぁぁ! ……外れない!?

ココノエ

このメガネは……愛を理解するために開発された。

Kokonoe
ラーベ

またわけわかんないこと言い始めたぞ。

Raabe
ココノエ

愛なき者が愛を得るために生まれた、モテメガネ。 それを元に開発したこれもまた……愛を得るために存在している。

Kokonoe
シエル

愛……。

Ciel
ココノエ

つまり、愛を十分得るまでは外れない。

Kokonoe
ラーベ

なにがつまりだ!?

Raabe
ラーベ

おいこら、ちゃんと説明しなさいよ。 私が言うのもなんだけども!

Raabe
ココノエ

いいだろう、聞きたいのなら話してやる。 今回は私は依頼人だからな。全体的に協力的だ。

Kokonoe
ココノエ

いや、いつも私は協力的だな。

Kokonoe
ラーベ

話進めてくれ。そこツッコミ始めると長くなる。

Raabe
ココノエ

わがままな実験体……いや、協力者だ。

Kokonoe
ラーベ

実験体って言ったな。

Raabe
ココノエ

メガネを外すためには、 メガネに内蔵されているラブ魔力を入れ替える必要がある。

Kokonoe
ココノエ

内蔵されているラブ魔力を発散、使用しつつ、 新たなラブ魔力を取り込むのだ。

Kokonoe
ココノエ

こうすることでラブ魔力が枯渇することなく、 メガネは機能を保ち続ける。

Kokonoe
ココノエ

一定量で解除することもできるし、連続して使用することも可能。 まさにフレキシブル。かつエコロジーな発明だ。

Kokonoe

1: さすが、すごい発明です つまり僕はなにをすれば?

ココノエ

そうだろう。気に入ったか。 であれば、実験にも身が入ることだろう。素晴らしいぞ。

Kokonoe
ココノエ

おっ、いいぞ、意欲的だな。 メガネが気に入ったか。それとも実験体の役割が気に入ったか?

Kokonoe

1: さすが、すごい発明です つまり私はなにをすれば?

ココノエ

そうだろう。気に入ったか。 であれば、実験にも身が入ることだろう。素晴らしいぞ。

Kokonoe
ココノエ

おっ、いいぞ、意欲的だな。 メガネが気に入ったか。それとも実験体の役割が気に入ったか?

Kokonoe
ココノエ

貴様にはこれから、私が用意した各種ラブステージを巡り、 そのメガネを外せるくらいのラブ魔力を集めてもらう。

Kokonoe
ココノエ

簡単に言えばラブ魔力の影響を誰かに与え、 そいつから愛を受け取ってくるのだ。

Kokonoe
ラーベ

愛を……受け取る、ねぇ。 説明されているようでされていないような……。

Raabe
シエル

質問です。なぜメガネをかける役割を レイさんに依頼されたのですか?

Ciel
ココノエ

わからんのか。 こいつ以上の適役はいない。

Kokonoe
ココノエ

なにせこいつは観測力を持つ者。自己観測において 右に出るものはとりあえずざっと見た限りいない。

Kokonoe
ココノエ

ラブ魔力によって自己の観測を揺らがせる『モテメガネ』の あらゆる影響を、こいつは受けないわけだ。

Kokonoe
ココノエ

つまり、レイがかけていればおのずと 『モテメガネVer.イリュージョン』の本来の性能が計測できる!

Kokonoe
シエル

そうなのですか!? ……そうなのですか?

Ciel
ラーベ

いや知らん。だがあのココノエが言うんだから、 そういう仕組みになってるんじゃないか……?

Raabe
ココノエ

なっているのだ!

Kokonoe
ココノエ

というわけで、事情はわかったな。 わかったら早速計測実験開始だ。

Kokonoe
ココノエ

まずは最初のエリアへ行ってもらうぞ。

Kokonoe
ココノエ

もう一度言うが、 ラブ魔力を集めない限りそのメガネは取れない。

Kokonoe
ココノエ

バカみたいなメガネを外したければ、 全力でラブを集めてくるんだな。

Kokonoe
ココノエ

では、健闘を祈る!!

Kokonoe

第2節 愛の襲撃者/

Summary
モテメガネブルーの力で男性からモテモテに

なった! 愛に囚われたカズマとリッパーに よる激しい愛のアプローチが始まる……。

シエル

転移、完了しました。 ここは……どこかの都市のようですね。

Ciel
シエル

あ、あれは学校です。 大勢の学生が通い、勉学を行う施設ですよね。

Ciel
ラーベ

お前は本当に学校が気になるんだな。

Raabe
ラーベ

さてさて、背景施設はいいとしてだ。 さっきの南の島みたいなところから、ずいぶんと様変わりしたな。

Raabe
ヴァルケンハイン

こちらはココノエ殿が実験のために用意した、 特殊なファントムフィールドでございますから。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

特に脈絡もなく、場面設定が行われます。

Valkenhayn
シエル

わっ。ヴァルケンハインさん! ご一緒に、転移されてきたのですか。気が付きませんでした……。

Ciel
ヴァルケンハイン

はっはっは、そうでしょうなぁ。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

なにせ私をここへ運んだのは…… いわば愛の羽根でございますから。

Valkenhayn
ラーベ

…………ん? どうした、ヴァルケンハイン? 明らかにおかしいこと言ってるぞ。

Raabe
ヴァルケンハイン

おかしいことなど。 なにもおかしくはありませんとも。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

私の愛は、嘘偽り虚構なく、真実明白。 ただひたすら真っ直ぐに……。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

レイ殿へと向けられるものでございます。

Valkenhayn

1: へ、僕!? なんで!? お気持ちは嬉しいですが……大丈夫ですか?

1: へ、私!? なんで!? お気持ちは嬉しいですが……大丈夫ですか?

ラーベ

ああそうか、そういうことか! おい、レイ。メガネだ、そのメガネ!

Raabe
ラーベ

確かあのトンチキネコマタ、 かけただけで誰でもラブラブモテモテになるとか言ってただろう。

Raabe
シエル

あ。現在レイさんは、ヴァルケンハインさんに ラブラブでモテモテになっているのですね。

Ciel
シエル

これがラブ魔力……すごい効き目です。

Ciel
ヴァルケンハイン

このヴァルケンハイン、長くアルカード家の執事を して参りましたが、このような気持ちは初めてでございます。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

甘く切ない思いを、どのように表現したらよいものやら。 戦いにばかり身を置いておりましたゆえ、わかりませんが……。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

ですがどうか、おお愛しの方よ! 不器用な私の気持ちを、どうか受け取ってくださいませ!

Valkenhayn
ラーベ

そ、それは……!

Raabe
シエル

ぬいぐるみ?

Ciel

1: ヴァルケンハインさんの狼形態ぬいぐるみだ! もふもふ……もふもふだ……

ヴァルケンハイン

気付いてくださいましたか! 左様にございます。私めのぬいぐるみでございます。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

一目でわかってくださるとは……嬉しゅうございます。 私の愛を、受け入れてくださるのですね!

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

左様でございます。もふもふでございます。 なにせこれは、私をモデルとしたぬいぐるみですから。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

実際の私も……このような姿をお見せするのはいささか 恥ずかしゅうございますが……もふもふ、ですぞ。

Valkenhayn
ココノエ

うむ。とりあえず問題なく作動しているようだな。

Kokonoe
ココノエ

だがヴァルケンハイン。勝手にどっか行くんじゃない。

Kokonoe
ココノエ

お前を必要以上に使うなと、あのイケ好かない吸血鬼に 口うるさく言われているんだからな。

Kokonoe
ココノエ

というわけで回収する。

Kokonoe
ヴァルケンハイン

なっ……お、お待ちください、ココノエ殿! 私はまだこれからレイ殿と――!

Valkenhayn
ココノエ

よし。ちょっと想定外のハプニングもあったが、 ちょうどいいリハーサルになったな。

Kokonoe
ココノエ

ではさっそくデータ収集に入るぞ。

Kokonoe
ココノエ

貴様らにはこの街を適当にぶらぶら歩いてもらう。 そのうちに愛あるものが寄ってくるだろう。

Kokonoe
ココノエ

そしたら……。

Kokonoe
???

あれ、レイくんではありませんか。 こんな場所でなにをされていたんです?

???
???

あれ、レイさんではありませんか。 こんな場所でなにをされていたんです?

???
シエル

カズマさん。こんにちは。

Ciel
カズマ

こんにちは。いやぁ、まさか偶然会えるなんて 思っていませんでしたよ。嬉しいです。

Kazuma
ラーベ

おい、気を付けろ。 こいつもたぶん、そのメガネの影響を受けているぞ。

Raabe
シエル

ラブ魔力ですね。

Ciel
ラーベ

う、うん……そう、それ。

Raabe
カズマ

ラブ魔力? なんですか、そのおかしな名前は。 そんな魔力、聞いたことがないですよ。

Kazuma
ラーベ

あー、そうだろうな。 ところで、お前はどうしてここにいるんだ?

Raabe
カズマ

あ、僕はアルバイトに行くところだったんです。

Kazuma
シエル

アルバイト、ですか? カズマさんがアルバイトをされているとは、新情報です。

Ciel
カズマ

ええ。八百屋さんで。

Kazuma
ラーベ

八百屋……? なぜ?

Raabe
カズマ

おかげで野菜の知識もつきました。 最近では自分でも野菜を育てているんですよ。

Kazuma
カズマ

そうだ、まだバイトまでは時間がありますし、 僕の畑を見ませんか?

Kazuma
カズマ

それからそのあと…… よかったら、僕の部屋に遊びに来ませんか。

Kazuma
カズマ

ココノエさんが作った仮のファントムフィールドですから、 一時的な仮住まいみたいなものですけど。

Kazuma
カズマ

でも、あなたさえよかったら、そこでずっと…… 一緒に暮らしてもいいと思っているんです。

Kazuma
カズマ

どうですか……レイくん。

Kazuma
カズマ

どうですか……レイさん。

Kazuma

1: 一緒にって……いいの? 謎の不安がある

カズマ

もちろんですよ。ダメなはずないじゃないですか! あなたなら大歓迎です!

Kazuma
カズマ

どうしてですか! 不安なんて感じる必要ないですよ。 なにも妙なところのない、地味で平凡な暮らししかありません。

Kazuma
カズマ

あ、僕、独り言が多いんで、 それでびっくりさせちゃうことがあるかもしれないですけど……。

Kazuma
カズマ

でもでも、あなたに危害は加えません。 完全無農薬の野菜食べ放題、いいこと尽くしの毎日です!

Kazuma
カズマ

なんせ僕は、あなたのことを……愛しているんですから。

Kazuma
カズマ

あっ、言っちゃった。恥ずかしい。 恥ずかしいですね……ねぇ。

Kazuma
カズマ

え、なんでキレてるんですか? 僕なにかおかしいですかね?

Kazuma
シエル

カズマさん、どなたとお話されているのですか?

Ciel
カズマ

へ? あ、いやすいません、なんでもないです。 つい、いつもの独り言が……。

Kazuma
カズマ

さあ、行きましょう、レイさん! ぜひ僕が作った野菜を食べてみてください!

Kazuma
カズマ

さあ、行きましょう、レイさん! ぜひ僕が作った野菜を食べてみてください!

Kazuma
カズマ

僕が育てた大根を! 『愛』が詰まった太くて立派な大根を!

Kazuma
カズマ

うわぁぁっ!?

Kazuma
リッパー

いやぁ、それはちょいと無理な話なんだよなぁ~。

Ripper
ラーベ

うげ、次はリッパーか! ……クセの強い取り合わせだな。

Raabe
カズマ

い、いきなりなにをするんですか! 大丈夫ですか、レイくん……!?

Kazuma
カズマ

い、いきなりなにをするんですか! 大丈夫ですか、レイさん……!?

Kazuma
リッパー

うるせぇ、テメェに用はねぇんだよ。 ケガしたくなかったら引っ込んでろ!

Ripper
リッパー

そんなやつといるよりさぁ~、オレと楽しいコトしようぜ。 レイよぉ。

Ripper
リッパー

オレのどこまでも深ぁ~い愛で、 たっぷり楽しませてやるぜぇ?

Ripper
シエル

参考までにうかがいたいのですが、 『楽しいコト』とはどのようなことですか?

Ciel
リッパー

んなの、決まってんだろ~。ミナまで言わすなよ。

Ripper
リッパー

殺し合い。

Ripper
ラーベ

やっぱそうなっちゃうか。

Raabe
シエル

……興味深いお話です。

Ciel
シエル

カズマさんもリッパーさんも、ラブ魔力によって レイさんに心奪われているというのに、

Ciel
シエル

その手法はまるで違います。

Ciel
シエル

片や自室へ誘い共に暮らすことを求め、片や殺し合いを求める…。 不思議です。これが愛情なのですか?

Ciel
カズマ

僕のは愛情に他なりません!

Kazuma
リッパー

俺のだって立派な愛情だよ。

Ripper
カズマ

どこがですか! そんなのは……。

Kazuma
リッパー

あーうるせぇなぁ! だったらもうテメェもこいよ!

Ripper
リッパー

ふたりまとめて切り刻んで……オレのレイへの 愛の深さを思い知らせてやらぁ!

Ripper

ーーー/

Summary
二人の愛に打ち勝ったことで、ラブ魔力が

集まっていく。順調だと満足そうなココノエ は、一行を次のステージへ転移させる。

リッパー

く……くっくっくっくくくくく! ヤベェ……タマんねぇぜ、レイ……。

Ripper
リッパー

すっかり、テメェの愛に痺れちまった。 オレはもう……これ以上戦えねぇ。

Ripper
リッパー

完全に、負けたぜ。テメェにな……。

Ripper
リッパー

テメェになら…… 俺の中の溢れんばかりの愛を根こそぎ捧げたっていい!

Ripper
カズマ

レイくん……今の戦い、 すごく格好よかったです。

Kazuma
カズマ

レイさん……今の戦い、 すごく格好よかったです。

Kazuma
カズマ

僕、感動して涙が……ううっ……。 僕の中の愛情という愛情を、あなたに差し上げたい……!

Kazuma
シエル

……不思議な力の流動を感じます。 これは……?

Ciel
ココノエ

お、いいぞ。ラブ魔力が集まっているじゃないか。 どうやら実験は順調なようだな。

Kokonoe
ラーベ

これが順調なのか? これ続くのか? いいのかこれで?

Raabe
ココノエ

今のところ問題ない。

Kokonoe
ココノエ

モテメガネブルーの特殊効果である『男にしかラブラブモテモテ にならない』特性も、きちんと発揮されているようだ。

Kokonoe
ココノエ

うむうむ、さすがは天才。ココノエ博士だな。

Kokonoe
ココノエ

よし、では次の実験場…… もとい、検証ステージへ移動するぞ!

Kokonoe
ラーベ

もう今更取り繕う必要なくないか!?

Raabe
ココノエ

はい転送用意ー。

Kokonoe

第3節 愛の狩人たち/

Summary
公園エリアでナオトから熱烈な告白を受け、

さらにメガネの魔力が及ばないはずの冥と サヤまでもが乱入。愛の選択を迫る。

シエル

転移完了。 今度は明るい場所ですね。公園のようです。

Ciel
ココノエ

愛を語らうと言えば、やはり公園だからな。

Kokonoe
ラーベ

そういう選出基準なら、さっきの学校はなんだったんだ?

Raabe
ココノエ

わからんのか。愛を育む場所と言えば学校。 青春の代名詞だろうが。

Kokonoe
ラーベ

否定しないけども。 私がお前だったら同じように選んだと思うけども!

Raabe
ラーベ

だからこそなんか癪だなぁ!

Raabe
ココノエ

つべこべ言っている暇はないぞ。 この辺りにも、愛の狩人が出没するはずだ。

Kokonoe
シエル

愛の狩人というと……あ。

Ciel
ナオト

レイ! 探したぜ!

Naoto
ラーベ

なるほど狩人。

Raabe
ナオト

さっき戦闘に巻き込まれたんだって? 大丈夫か? 愛してるぜ!

Naoto

1: いきなり!? あ、愛してるだなんて、そんな……

ナオト

あ……驚かせたよな、悪い。

Naoto
ナオト

だけどさっきお前のことを見たときから、 お前のことしか考えられなくなっちまって……。

Naoto
ナオト

いてもたってもいられないんだ! 愛してるぜ!

Naoto
シエル

また、先程とは少し変わった愛情表現ですね。 単純に言葉にして伝える方法……ですか。

Ciel
ココノエ

ふむ、被験者の反応は、 当人の知能指数や性格に由来するようだな。

Kokonoe
ココノエ

実験としてはいい傾向だ。 なにもかも一辺倒な反応じゃつまらんからな。

Kokonoe
ラーベ

出た出た。 科学者ってすぐ、面白いかつまんないかで物語りがちだよね。

Raabe
ココノエ

お前だって同じようなものだろうが。

Kokonoe
ラーベ

~~~♪

Raabe
ココノエ

シエル、レイ。覚えておくといい。 これを、棚上げという。

Kokonoe
シエル

『自分のことを棚に上げる』でおなじみのあれですね。

Ciel
ココノエ

そうだ。賢い子だ。

Kokonoe
ナオト

なにそっちでごちゃごちゃやってんだよ。 レイ。俺の気持ちは……。

Naoto

ちっ……外したか。

Mei
ナオト

てめぇ……危ねえな! レイが怪我したらどうすんだ!

Naoto

ふ……安心しろ。私が開発した愛の護符は レイ以外を殺傷する特別製だ。

Mei
ナオト

殺傷つったか今!?

Naoto
ラーベ

ん? おい、冥。 今お前、愛の護符とか言ったな?

Raabe
ラーベ

まさかとは思うが…… お前もレイのことを……?

Raabe

愚問だな。もちろん愛している。

Mei
ココノエ

…………あれ?

Kokonoe
ラーベ

おい。これどういうことだ?

Raabe
ラーベ

レイがかけている『モテメガネブルー』は、 男にしか効果がないんじゃなかったのか?

Raabe
ココノエ

ああ。そのはずなんだが……おかしいな。

Kokonoe
ココノエ

もしかしてレイの力が 関係しているのか……だとしたら……。

Kokonoe
ラーベ

おい、おーい! 自分の世界に入るな!

Raabe
ココノエ

ちょっと検証してくる。後は任せた。

Kokonoe
ラーベ

は!? おい、こら……!

Raabe

この程度の攻撃からも守れないようなやつに レイは任せられん。

Mei

大人しく退くんだな、黒鉄ナオト。

Mei
ナオト

言ってくれるじゃねえか……。

Naoto
ナオト

だけどな、俺の『愛』が この程度と思ってもらったら困るぜ。

Naoto

ふふん。どの程度であろうと、この新作護符の前では お前の愛などままごとのようなものよ!

Mei

てれれれーん! 究極の愛を追求した護符、その名も――

Mei

『冥のことが大好きになっちゃう護符』だ!

Mei
ナオト

な……なんだってーーー!?

Naoto

いいか、黒鉄。愛とは……直球勝負だ。 回りくどいやり方よりも、真っ直ぐストレートが一番いい!

Mei

さあ、レイ! そこに直れ! お前が素直になれるように、この護符を思い切り貼ってやろう!

Mei

1: いやいやいや、困ります! そんなものなくても……

大丈夫だ、安心しろ。悪いようにはしない。

Mei

ほんの少し、私のことが好きで好きでたまらなくなり 全てを捧げたくなるだけだ。

Mei

なくても、私の思いに応える準備はあるということか。

Mei

だが私も女子だ。愛しい人の思いをより確かなものに したいと願うのもまた自然なこと。

Mei

いざ、天ノ矛坂の自慢の護符、受けてみよ!

Mei
ナオト

避けろ、レイ――!

Naoto

なっ!? 私の護符がっ!?

Mei
サヤ

危ないところでしたね……レイさん。

Saya
サヤ

冥様。そのようなものでレイさんのお心を 縛ろうだなどと……不埒な真似は、見過ごせませぬ。

Saya
シエル

サヤさんまで……。

Ciel
シエル

はっ、ではサヤさんも『モテメガネブルー』のラブ魔力で、 レイさんを好きになっているのでしょうか。

Ciel
サヤ

メガネの魔力? おかしなことをおっしゃいますね。 そのようなもので、私の心が動くことなどありません。

Saya
シエル

そうでしたか。では、影響は……。

Ciel
サヤ

私の心は今目覚めたばかり。 けれどもうずっと長く前から焦がれていたかのようです。

Saya
ラーベ

……ん?

Raabe
サヤ

そう……メガネの魔力のせいであるはずがありませぬ。 この熱く身を焦がすような思いは……魂の震えは!

Saya
シエル

レイさん!

Ciel
サヤ

あぁ、どうか邪魔をしないでください、シエルさん。

Saya
サヤ

私、レイさんに 焦がれて焦がれてならないのです。

Saya
サヤ

斬り裂き、斬り落とし、斬り開き! 殺してしまいたい、兄様のように!

Saya
ナオト

俺がもう死んだみたいな言い方すんじゃねぇよ! あとレイのことは、殺させねぇ。

Naoto
ナオト

レイを斬るっていうんなら、まず俺が相手だ!

Naoto
サヤ

まあ、よろしいのですか。

Saya
サヤ

レイさんだけでなく 兄様にまで刃を向けていいだなんて……!

Saya
サヤ

ぞくぞくしてまいりました。

Saya
ラーベ

ナオトくん。お前の妹、そういうタイプだったんだな。

Raabe
ナオト

ああ、こういうタイプなんだ!

Naoto
シエル

書物で読んだことがあります。 ヤンデレというのですよね。

Ciel

なに。萌え属性で負けていられるか。 こちとらクーデレ陰陽師だぞ!

Mei

萌えるだろうが、レイ! 萌えないというのなら、その身にわからせてくれる!

Mei
サヤ

いけません、冥様。 レイさんを仕留めるのは私です。

Saya
ナオト

せめて射止めるって言え! とはいえ、俺も譲れねぇ……。

Naoto
ナオト

そうだ、レイ。選んでくれ! 俺たちの誰と……サシで向き合うか。

Naoto

1: ええ、僕が決めるの!? 僕のために争うのはやめて!

1: ええ、私が決めるの!? 私のために争うのはやめて!

ナオト

すまねえ。だが俺たちも真剣なんだ!

Naoto
ナオト

この思いを受け取ってもらわなきゃ、引っ込みがつかねぇ!

Naoto

右に同じだ。 私の思いを叩きつけねば……どうにもおさまりがつかん。

Mei
サヤ

お覚悟ください。 私、少々たぎっておりますゆえ!

Saya

ーーー/

Summary
三人の想いを受け止め、争いは収まった。

メガネにエラーが発生しているようだが、 ラブ魔力を集めきるまで実験は終わらない。

サヤ

なんとも不思議な心地です。

Saya
サヤ

あなたに向けて振るった刃の全ては、私の思いでありました。 それを受け止めてくださった……そう感じてならないのです。

Saya
サヤ

そしてそう感じることによって…… なんと満たされた思いでありましょう。

Saya
サヤ

この思い、もうしばらく味わっていとうございます。 ですから……今は一度、刀を納めます。

Saya
サヤ

また再び、あなたへ向ける日のために……。

Saya

……わかったよ、レイ。

Mei

私が間違っていたのかもしれん。 この程度の護符で、貴様を振り向かせようだなんて。

Mei

教えてくれたのは、お前が真っ直ぐに向かってきてくれたからだ。 私の気持ちを受け止めようとしてくれたからだ。

Mei

だから……次は貼るのではなく設置型の結界によって お前の心を引き寄せよう!

Mei

いわば愛の領域だ! それを習得するまでは……この符は、封印しておく。

Mei
ナオト

レイ……。

Naoto
ナオト

今でも、俺は自分がどうしちまったのかわからねぇ。 お前のことで頭も胸もいっぱいなんだ。愛してるぜ……。

Naoto
ナオト

お前が俺に真っ直ぐに向かってきてくれたこと、嬉しかった。 ここに、響いたぜ。

Naoto
ラーベ

(自分の胸をグーで軽く叩く、なんて仕草をするやつ、 本当にいるんだな……)

Raabe
ナオト

お前の愛は得られなくても、お前は俺の愛を受け取ってくれた。 今はそれだけで十分だ。

Naoto
ナオト

愛してるぜ!

Naoto
シエル

……愛とは……情熱的なものなのですね。 なるほど……。

Ciel
ココノエ

どうだ、終わったか?

Kokonoe
ラーベ

あ、お前! 一方的に通信始めたり切ったりするんじゃない!

Raabe
ラーベ

こっちは見ての通りだ。なぜかひと段落ついた形になっているが、 冥だけじゃなくサヤにまでメガネの影響があったようだぞ。

Raabe
ラーベ

検証とやらはどうなった?

Raabe
ココノエ

詳しいことはわからんな。 だが最大の原因はやはりレイの観測力だろう。

Kokonoe
ココノエ

こちらが想定していた『男』『女』の定義よりも、 その者『個人』を強く認識しすぎているんだろうな。

Kokonoe
ココノエ

その認識が、メガネのシステムを凌駕してしまった結果、 エラーが発生した。そんな感じ……ぽい。

Kokonoe
ラーベ

ぽいってなんだ、しっかり調べろ天才なんだろ。

Raabe
ココノエ

天才にも不可能はある。 まあ、いいじゃないか。順調にラブ魔力は集まっている。

Kokonoe
ココノエ

どの道、魔力を集めなければ実験は終わらない。 次のステージへ行くぞ。舌を噛むなよ。

Kokonoe

第4節 それぞれの愛の形/

Summary
ラブ魔力を求める一行の前に現れたのは、

ジン、シオリ、メイファン。愛情表現は苛烈 さを増し、究極の愛、殺し愛へと発展する。

シエル

検索……検索、照合。

Ciel
シエル

かなりの広さのある森林地帯のようです。 これまでのような、都市内のステージではないようですね。

Ciel
ココノエ

愛を発展させるために、重要なものがある。 それがなにかわかるか?

Kokonoe
シエル

いいえ、わかりません。なんですか?

Ciel
ココノエ

刺激だ。

Kokonoe
ココノエ

日常から離れた、少し危険なものが望ましい。

Kokonoe
ココノエ

そこから発生する緊張が、恋愛における興奮だと脳は誤解する。 そしてより強く愛情を感じられるとかなんとか。

Kokonoe
シエル

なんとか。

Ciel
ラーベ

今までも十分危険な刺激満載だったと思うがな。

Raabe
ココノエ

案ずるな。このエリアにはもっと強い刺激を用意した。 十分に、脳を誤作動させてくるがいい。

Kokonoe
ラーベ

なんつー言い方だ。人のこと言えないかもだけど。

Raabe
ラーベ

ところでココノエ。メガネの不具合については、 きちんと調査を続けてくれるんだろうな?

Raabe
ラーベ

ラブ魔力を集めるのはいいが、それが集まり切ったところで 『モテメガネ』の効力が切れない……

Raabe
ラーベ

なんてことになったら、さすがに困るぞ。

Raabe
ココノエ

解除方法についてはエラーの対象外だと予想される。 大丈夫だろう。

Kokonoe
ココノエ

とはいえ、開発者としてエラーの修正ができないなどと 匙を投げるつもりはない。

Kokonoe
ココノエ

これからの調整のためにも、 状況の調査及びデータの分析はきっちりやっておく。

Kokonoe
ラーベ

なら、そっちは任せるとして……だ。

Raabe
ラーベ

もっと強い刺激って言ってたよなぁ。

Raabe
ジン

レイ! ここにいたか。

Jin
ジン

貴様の気配とにおいと雰囲気と体温を感じ取って追いかけて きたが、やはり僕の五感は貴様を追い求めているのだな。

Jin
ジン

見つけるまでは容易かった。

Jin

1: ひえっ!? ジンさん!? え、そういうキャラでしたっけ……?

ジン

そうだ、ジンだ。貴様のジン=キサラギだ。 人は僕を……『愛の英雄』と呼ぶ。

Jin
ジン

なにを戸惑う。紛れもなく僕はジン=キサラギ。 人は僕を……『愛の英雄』と呼ぶ。

Jin
シエル

初耳です。

Ciel
ラーベ

私もだ。

Raabe
ジン

だが僕はこの名が好きではない! なぜなら……。

Jin
ジン

僕はまだ貴様の愛を獲得していないからだ! レイ!!

Jin
ジン

だがそれもこれまでの話。 ここからは……貴様に僕の愛を嫌というほどくれてやる。

Jin
ジン

まずはその身を、この僕が直々に守ってやろう。 数多くの身の程知らずどもに、その愛を狙われているのだろう。

Jin
ジン

だが貴様には僕がいる。 僕が側にいる間は、何人たりとも貴様には触れさせん。

Jin
ジン

そう、誰にも……。

Jin
???

そうはさせませんよ。

???
???

レイ様をお守りするのは この私、シオリ=キリヒトです。

???
シオリ

レイさん、お待たせしました。 あなたの愛する人、シオリですよ。

Shiori
ラーベ

シオリ=キリヒト……。暗殺を生業とするキリヒト家の令嬢か。 確か毒の扱いに長けているんだったか。

Raabe
シオリ

ええ、そうです。幼いころより培った技の数々は、 愛しい人をお守りするためにだって活用できるんですよ。

Shiori
ジン

貴様、僕のレイに気安く近寄るな! 離れろ!

Jin
シオリ

あらあら、嫉妬ですか? 男の嫉妬なんて、醜いですよ。

Shiori
ジン

言うじゃないか。 レイを惑わせる薄汚い暗殺者めが。

Jin
シオリ

愛する人にはいつでも自分を見ていてほしいもの。 惑わせようとするのは当たり前のことです。

Shiori
シオリ

それに、私はまだ誘惑の『ゆ』の字も行っておりません。

Shiori
シオリ

私が本気で誘惑するとなったら…… それはもう、すっごいんですから。

Shiori
シエル

すっごい、のですか。 ごくり……。

Ciel
ラーベ

意味もわからないのに生唾を飲むな、シエル。

Raabe
シエル

す、すみません。 ですがなにやら、とてつもない気迫を感じたものですから……。

Ciel
ジン

フン、貴様の愛など僕の想いに比べたら小さいものだ。

Jin
シオリ

あら。あなたの『想い』ってそれ、 『殺意』の間違いじゃありません?

Shiori
シオリ

今すぐにでも剣を抜きたそうな 気配をなさっていましてよ。

Shiori
ジン

『殺意』だと? 断じて違う! これは『愛』だ! 僕なりの『愛』だ!

Jin
ジン

それなのにレイは 僕の愛に気付いてくれない……。

Jin
ジン

だから! 今日は! 僕の気持ちをわからせてやろう!!

Jin
ジン

ほらこれを見ろ! レイの隠し撮り写真だ!

Jin
シエル

これは……フガクの廊下であくびをしていらっしゃる写真ですね。 よく撮れています。

Ciel
ジン

極秘裏に入手した一品だ。 これを使って、特製のレイ抱き枕を作製する。

Jin
ジン

そしてそれを使って眠るのだ…… 頬ずりするもよし、潰れる程に抱きしめるもよし!

Jin

1: 潰されるのはちょっと…… 優しくしてください

ジン

そうだ! レイ、 貴様には僕の抱き枕をプレゼントしよう!

Jin
ジン

そうすれば僕らはどこにいても、どれだけ離れていても、 互いを感じながら過ごすことができる!

Jin
シオリ

ふふ。

Shiori
ジン

女。なにがおかしい。

Jin
シオリ

いえ、その程度でレイ様を 愛してるなんて……呆れていただけです。

Shiori
シオリ

シオリはもっとすごいですよ……。

Shiori
シオリ

じゃじゃーん!

Shiori
ジン

そ、それはまさか、幻の品と謳われる…… レイの入浴水ぃぃぃぃ――――!!

Jin
シオリ

そう! レイさんが入浴した浴槽の水です!

Shiori
ジン

くっ、統制機構の権力をフルに使っても手に入れることは できなかったそれを、なぜ貴様が持っている!

Jin
シオリ

私が使うのは闇のルート。暗殺者ですもの。 表には出てない特別なルートをいくつも知っております。

Shiori
ラーベ

おーおーおー。このファントムフィールドだと、 レイを使えばボロ儲けできそうだな。

Raabe
シエル

ラーベさん。 それはモラルに反する非道徳的な思考のように思えるのですが。

Ciel
ラーベ

マジレスするなよー。わかってますって、やりませんって。 冗談だよ、冗談。

Raabe
シエル

冗談でしたか、失礼しました。

Ciel
シオリ

でもでも、シオリは手に入れただけでは満足していません……。

Shiori
シオリ

シオリはこの水を使って、これから毎日お茶を作るのです! いいえ、お茶だけでなく料理も作ります!

Shiori
シオリ

そうすればシオリの身体は レイ様でできているのと同じ……。

Shiori
シオリ

これこそ、いかなるときもレイ様と 一緒にいたいという気持ちの現れです。

Shiori
シオリ

ふふふ、キサラギ先輩、どうですか?

Shiori
シオリ

これでもシオリより、 レイさんを愛していると言えるのですか?

Shiori
ジン

くっ……。 こうなれば……。

Jin
ジン

貴様を黙らせるしかないようだな!

Jin
ジン

レイの愛は僕だけのものだ! 誰にも渡さない!

Jin
ジン

ついでにレイ汁は僕がいただく!

Jin
ラーベ

汁っていうなよ。

Raabe
シエル

どちらかというと出汁です。

Ciel
ラーベ

それも嫌だな!

Raabe
シオリ

ふふっ。なるほど、そう来ますか! いいですよ、受けて立ちます!

Shiori
シオリ

シオリの毒に耐え切れますかね!?

Shiori
ラーベ

やれやれ、またこうなるのか。 モテる男は大変だな、レイ。

Raabe
ラーベ

やれやれ、またこうなるのか。 モテる女は大変だな、レイ。

Raabe
???

……ほう。私のいぬ間に レイを取り合おうとは、いい度胸だな。

???
ジン

貴様……メイファン=ラピスラズリ! なにをしに現れた!?

Jin
シオリ

統制機構第零師団……通称審判の羽根。 裏切り者を粛正する部隊の、隊長……。

Shiori
シオリ

そんな方までもレイさんを 狙っているというの……?

Shiori
メイファン

くくく……その通り。 だが下賤なる貴様らと私が同じ価値観で動くと思うな。

Meifang
メイファン

私には……私だけの、崇高なる目的があって レイを所望している。

Meifang
ラーベ

これだけ不穏な空気をまき散らしながら『崇高』ときたか。 その目的とやら、聞かせてもらえるんだろうな?

Raabe
メイファン

いいだろう。聞かせてやる。 私はな……レイ。貴様に……。

Meifang
メイファン

痛めつけてもらうために来た!!!

Meifang
ラーベ

……は?

Raabe
メイファン

理解できないか愚民ども。 この私の身を貫くような、恋心を。

Meifang
メイファン

思いを寄せる者に手ずから痛みを与えられたい。

Meifang
メイファン

その手で、その足で! 私を思い切り苦しめ悶えさせてほしい!

Meifang
メイファン

この全身で貴様を感じたいのだ、レイ。 さあ遠慮はいらない、思い切り、力の限り私を痛めつけろ!

Meifang
メイファン

私にお前の『愛』という痛みを味わわせろ!

Meifang
シエル

なんという不可解な要求……。 これもまた、愛……なのですね。

Ciel
ラーベ

うーん、どうかなー。 メガネのせいで色々おかしくなっちゃってるしなー。

Raabe
ラーベ

これを一般的な愛だと理解しちゃうのは、どうかなー。

Raabe
シエル

ですが、底知れない情熱を感じます!

Ciel
メイファン

当然だ! 愛とは情熱! 情熱とは愛! そして愛とは痛み! 痛みこそ愛!!!

Meifang
シオリ

そんなの間違っています! 愛とはもっと相手を慈しみ思うもの!

Shiori
シオリ

好きな人の側にいたい、好きな人に幸せでいてほしい。 好きな人をもっと感じたい、好きな人の全て取り込みたい……。

Shiori
ラーベ

最後ちょっとおかしくなかったか?

Raabe
シオリ

そう、いわば愛とは摂取願望! 同化願望! 誰よりも何よりも側に感じたいと願う私の気持ちこそ真実の愛!

Shiori
シオリ

周囲が氷漬けに……!? これは……!

Shiori
メイファン

ほう。その『氷剣・ユキアネサ』を抜いたか。 ジン=キサラギ。

Meifang
ジン

……貴様らの思いはわかった。 そしてどこまでも本気であるということもな。

Jin
ジン

であれば僕も、本気でかかろう! これまでのぬるいアピールは終わりだ!

Jin
ラーベ

大丈夫、ぬるいとは言えない。 十分、様子がおかしかった。

Raabe
ジン

レイ!

Jin

1: わ、はい!? なんかすごい目で見られてない?

シエル

切っ先をレイさんに向けています、 気を付けてください。

Ciel
シエル

敵対反応を感知。いえ、これは愛……なのでしょうか?

Ciel
シエル

殺意にも似た、情念のようなものを感じます。 警戒してください。……いえ、これも愛……なのでしょうか?

Ciel
ジン

殺し合おう。

Jin
ラーベ

おっと、おかしさが跳ね上がったぞ。

Raabe
ジン

愛とは……魂と魂のぶつかり合いだ。 すなわち殺し合い。いや、殺し愛!

Jin
ジン

レイ、貴様が好きで好きでたまらない。

Jin
ジン

そのせいか、僕の奥底にある抑え難い衝動が 疼いてならないんだ……。

Jin
ジン

大好きな人を、かけがえのない人を、唯一の人を…… 殺さねばならないという強い思いが!

Jin
ジン

ふふふ……くっふふふ、はははははははははは!!!

Jin
シオリ

キサラギ先輩の持つ武器は、事象兵器『氷剣・ユキアネサ』。 所持者の精神に干渉する、恐ろしい武器です。

Shiori
シオリ

その剣に心の一部を引き渡してもなお、 レイ様を求めるというのですね……。

Shiori
シオリ

それほどまでに、真剣に愛しているだなんて。

Shiori
メイファン

ユキアネサを解き放つか、面白い。 ならば見せてもらおう、貴様らの『本気』の愛を!

Meifang
シエル

本気の……愛。

Ciel
ラーベ

なに真に受けてる! 状況が暴走してるだけだ! レイの護衛に入れ、マジで来るぞ!

Raabe
シエル

了解。対象の護衛を開始します! レイさん、戦闘準備を行ってください。

Ciel

1: よし、ジンの本気の愛を受け止めよう! ラブラブモテモテは辛いな……

ーーー/

Summary
激しすぎる愛により、尋常でない量のラブ

魔力が集まる。だが実験終了には足りない。 舞台はボーナスステージへと移された。

ジン

くっ……やるな、レイ。 僕の氷を溶かすほどの貴様の愛に……火傷しそうだ……。

Jin
ジン

だが……まだ、まだだよ、レイ! もっともっと、僕と殺し合おう!

Jin
ジン

いいや! 殺し愛をしよう!!

Jin
ジン

ぐ、はっ……メイファン、シオリ……貴様ら……。

Jin
ジン

がく……っ。

Jin
シオリ

レイ様に気を取られていてくださって よかったです。なんとか不意をついて、鎮静剤を打ち込めました。

Shiori
メイファン

これ以上、ユキアネサに精神を食わされては、 辺り一帯氷漬けになりかねないからな。

Meifang
メイファン

そうなっては、ゲレンデの恋が始まってしまう。

Meifang
メイファン

雪景色の中では、 思い人は普段の数倍にも愛らしく見えると聞く。

Meifang
メイファン

これ以上レイを愛しく思えてしまっては…… 私自身、自分がどうなってしまうかわからないのでな。

Meifang
メイファン

止めさせてもらった。

Meifang
シエル

情報を処理しきれませんでしたが、ありがとうございます。 おかげで氷漬けにならなくてすみました。

Ciel
シオリ

あなたのためじゃありません。 レイ様のためですからね。

Shiori
ココノエ

おお、いい感じに集まってるな、ラブ魔力。

Kokonoe
ココノエ

ここのステージで遭遇した3人からは、 ちょっと尋常じゃないレベルの魔力を回収できたようだ。

Kokonoe
シエル

やはりそうでしたか。ジンさん、シオリさん、 メイファンさんからは、かなりのレベルの高さを感じました。

Ciel
シエル

これが……強いラブ魔力……強い愛……。

Ciel
ラーベ

変な知識仕入れるんじゃないぞ、シエル。

Raabe
ラーベ

尋常じゃないほど回収できたんなら、 そろそろ外れてもいいんじゃないか、メガネ!

Raabe
ココノエ

いやさすがに溜まったと思ったんだが…… もうちょっと足りないみたいだな。

Kokonoe
ココノエ

仕方ない、ボーナスステージだ。 次のステージ、転送開始!

Kokonoe

第5節 究極の愛情表現/

Summary
メガネに惹かれた者たちが一堂に集まり、

熱烈な愛が飛び交う。実験のため、愛の ため、戦闘こそ愛だとシエルが立ち上がる!

ラーベ

ここがボーナスステージか?

Raabe
ラーベ

なにが起こる予定なのか知らんが、 この流れだと平和な時間とは無縁だろうな……。

Raabe
ラーベ

シエル、レイ。 身に染みてわかってると思うが、気を抜くなよ。

Raabe
シエル

はい。

Ciel
シエル

ですがレイさんが装着している 『モテメガネ』を外すには、十分なラブ魔力が必要です。

Ciel
シエル

そのためにも、どなたかとの交流は不可欠になります。

Ciel
ラーベ

そうなんだよな。こんなお騒がせアイテム、 さっさと外してしまいたいが、そうもいかない。

Raabe
ラーベ

まったく、面白い……じゃない、 厄介なものを作ってくれるよ……。

Raabe
カズマ

レイくん! またお会いできましたね。

Kazuma
カズマ

レイさん! またお会いできましたね。

Kazuma
ラーベ

おお? カズマか。 あのフィールドから移動してきたのか……。

Raabe
カズマ

こうして再会できるなんて……これは運命ですね! やはり僕たちは運命の糸でつながっているんです!

Kazuma
???

果たしてそれはどうかな! 巡り合うことが運命ならば、それは私にも言えること!

???
ツヴァイ

ようやく会えたな、レイ。 どこからともなくはるばると、私の愛を伝えるために来た!

Zwei
ツヴァイ

さあ、これを受け取ってくれ! 愛情たっぷりことこと煮込んだ、 名付けて『君のためのカリィ』!

Zwei
シエル

このスパイシーな香りは……検索、分析……カレーです! 日本のご家庭などでよく見られる、欧風カレーのようです。

Ciel
ツヴァイ

その通り!

Zwei
ツヴァイ

ごろごろ野菜と一緒に、レイのことを考え、 想い、愛を込めて作ったんだ……。

Zwei
ツヴァイ

さあ、食べてくれ。おかわりもあるぞ、寸胴一杯にな!

Zwei
ツヴァイ

はっ! 危ないところだった……。 何奴!?

Zwei
ノエル

ぬけがけは許しませんよ、ツヴァイさん!

Noel
ノエル

私だって、レイさんのために心を込めて、 とっておきの手料理を作ってきたんです!

Noel
ノエル

名付けて『愛情たっぷりとろとろオムライス』です! 是非食べてください、レイさん。

Noel
カズマ

そ、それがオムライス……? 得体の知れないクリーチャーにしか見えないんですが……。

Kazuma
ノエル

むっ。そんなことありませんよ。 色合いは悪いですけど、どこからどう見てもオムライスです!

Noel
ツヴァイ

全体的に黒いし、赤とか青とかの……なんだ、その。 ニョロニョロしたものが飛び出しているぞ。それなんだ?

Zwei
ツヴァイ

前衛芸術か?

Zwei
ノエル

あ、これは……これは、なんでしょうね。 でも大丈夫、美味しいですよ!

Noel
カズマ

美味しいか美味しくないとか以前の話ですよ! ちょっと震えてるし!

Kazuma
ノエル

これは…… はっ!?

Noel
サヤ

……仕留め損ないましたか……世にも恐ろしい物体を……。

Saya
ノエル

な、なにをするんですか、危ないじゃないですか! オムライスを落としちゃったらどうするんです!?

Noel
ツヴァイ

そうだ! 食べ物は大切にしろ!

Zwei
ツヴァイ

……ん? 君、今さっき私のカリィを撃ち落とそうとしなかったか?

Zwei
ノエル

気のせいですよ!

Noel
サヤ

ふふ……ですが二度目はありますまい。 ご安心くださいませね、レイさん。

Saya
サヤ

あのような明らかに危険な謎の物体と…… 万が一愛情を感じてしまうやもしれぬカレー。

Saya
サヤ

どちらもこの私が始末しておきます。 そうしましたら……ゆっくりと、私と時間を過ごしましょう。

Saya

待て待て待て! 聞き捨てならんな! レイとの時間を手にいれるのは私だ!

Mei

なぜならそいつは、すでに私のものなのだからな!

Mei
シオリ

妄想するのもいいかげんにしてください。 レイ様は私を愛しているんです!

Shiori
シオリ

そうでなくても問題ありません。 すぐにそう思えるようにしてさしあげますから!

Shiori
サヤ

貴様……レイさんになにをする気ですか……。

Saya
シオリ

キリヒト印の超強力惚れ薬ですよ。 シオリにメロメロになる薬です。

Shiori

なんて恐ろしいやつ…… 強引にレイの気持ちを捻じ曲げるつもりか!

Mei
ナオト

お前人のこととやかく言えるやり口だったかさっき!?

Naoto

過去のことは忘れた! 私の愛は未来と共にある!

Mei
ナオト

適当ぬかしやがって!

Naoto
ナオト

ホレ薬だろうが妙な符だろうが、 ついでにカレーもオムライス(?)も……

Naoto
ナオト

レイをどうにかしようとする小細工は、 俺が許さねぇ!

Naoto
ナオト

安心しろ、レイ。俺が守ってやる。 愛してるぜ!

Naoto
ジン

退け! 障害がぁぁぁぁっ!

Jin
ジン

おまたせレイ! さあ愛し合おう!

Jin
ノエル

キサラギ少佐! そうはさせません……。 たとえ相手があなたでも、私、負けません!

Noel
ジン

ほざけ。貴様に用はない。 僕の目に映っていいのはレイだけだ!

Jin
ノエル

くっ……すごい気迫……でも、私だって譲れません!

Noel
ツヴァイ

抜け駆けはさせないぞ。 私とて、レイを愛しているのだから!

Zwei

そうだそうだ! 抜け駆けさせるな!

Man
軍人

レイをこちらに渡してもらおうか!

Soldier

きゃー! レイさーん! 好きーーー!!!

Woman
ナオト

誰だあいつら!?

Naoto
ツヴァイ

無論、モブの皆さんだ! 名もなき者にも愛される。さすがだ、レイ……。

Zwei
Es

成敗。

Es

ぎゃぁぁぁぁ!

Man

問答無用だと!? そしてエス……お前もか。

Mei
Es

はい。レイさんをお迎えにあがりました。

Es
Es

レイさんをお連れして、 ふたりでラブラブプリンパーティを行います。

Es
Es

邪魔をしないでください……冥。

Es
ラーベ

なんだこの目茶苦茶な状況は! 目がヤバイやつらが多すぎる。一旦退くぞ!

Raabe
シエル

いいえ……待ってください。

Ciel
ラーベ

シエル?

Raabe
シエル

これだけの人が、レイさんを愛し、 ここに集まっています。

Ciel
シエル

これはラブ魔力を一度に大量回収する 絶好の機会なのではないでしょうか。

Ciel
ラーベ

……確かに。

Raabe
ラーベ

でもいいのか? それはレイを囮にするってことだぞ。

Raabe
ラーベ

お前的にアリなのか?

Raabe
シエル

もちろん、レイさんを 危険に晒すわけにはいきません。ですから……。

Ciel
シエル

私が率先して、レイさんに愛を示します。

Ciel
ラーベ

は?

Raabe
シエル

これまで多くの方々の『愛情表現』を観察してきました。 その結果、どんな行動が『愛情』なのか、およそ理解しました。

Ciel
シエル

戦闘です!

Ciel
ラーベ

いや、シエル?

Raabe
シエル

任せてください。 決して、レイさん自身に危害は加えません。

Ciel
シエル

これは戦闘の形をした愛情表現です。 戦闘行動を通して、私のラブを受け取ってください。

Ciel
シエル

そうしながら、この場のすさまじいラブ魔力をも回収すれば、 きっとメガネの解除に必要なラブを集められるはずです。

Ciel
シエル

いいえ、きっと回収させてみせます。 なぜなら……。

Ciel
シエル

私もレイさんを愛していますので!!

Ciel
ココノエ

……ついにシエルにも 『モテメガネVer.イリュージョン』の影響が出始めたか。

Kokonoe
ラーベ

なんて威力だ……。 シエルにまで愛情を錯覚させるか。

Raabe
ラーベ

……いや、待てよ。ちょっと待て。

Raabe
ラーベ

ここがココノエのファントムフィールドなら…… なぜメガネが予想外の影響を与えるんだ?

Raabe
ラーベ

……もしかして。

Raabe
シエル

対象を補足。戦闘態勢に移行……。 訂正。愛情体勢に移行!

Ciel
シエル

対象へのラブを開始します! 受け取ってください、レイさん!

Ciel

第1節 プロローグ/

Summary
ココノエによりファントムフィールドに浸入

させられたシエルたち。実験のため、モテ メガネピンクにラブ魔力を集めることに。

1: ここは……? 海……?

ラーベ

なんで海なんだ? まだ海は早いだろう。 時期とか連想されるものとか色々な兼ね合いで。

Raabe
シエル

連想されるものとは、なんですか?

Ciel
ラーベ

ああいや、なんでもないぞ。こっちの話だ。

Raabe
ラーベ

それより、一旦状態を確認しようか。 ふたりとも問題はないな?

Raabe
シエル

はい。レイさんのバイタルにも異常ありません。

Ciel
シエル

仮想浸入 (ダイブ) はまだ調整が必要とのことでしたが、 現段階では問題はなさそうです。

Ciel
???

当たり前だ。 この私が直々に調整しているのだからな。

???
ラーベ

出たな。

Raabe
シエル

ココノエさん。お疲れ様です。

Ciel
ココノエ

うむ。 私の用意した仮想ファントムフィールドにようこそ、諸君。

Kokonoe
ココノエ

今回は、訓練その他様々な目的に活用できるかもしれない、

Kokonoe
ココノエ

私の好奇心と欲望とご都合のために用意したこの島フィールドを 起点に、いくつかのエリアを用意した。

Kokonoe
ココノエ

調整中だから場面に整合性はないが、 フィールドとしては安定しているから安心しろ。

Kokonoe
ココノエ

なんせ私が観測をしているんだからな。 安心安全円滑運営だ。

Kokonoe
ラーベ

いやそれは。うん。まあいいや。 進めてくれ。

Raabe
シエル

なにかの実験に協力してほしい、とのことでしたが。

Ciel
シエル

この仮想ファントムフィールドについて 検証すればいいのでしょうか?

Ciel
ココノエ

いや、違う。ここを用意したのは、外部からの影響がない 実験場が必要だったからだ。

Kokonoe
ココノエ

そしてここでお前たちに……いや、レイに 協力してもらう実験は、これだ!!

Kokonoe
ラーベ

爆発!?

Raabe
シエル

そしてヴァルケンハインさん!

Ciel
ヴァルケンハイン

お待たせいたしました。 こちらこそ、我が生涯を捧げしアルカード家に伝わる秘宝……

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

……を、元にココノエ殿が新たに開発された、 発明品にして魔道具。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

『モテメガネブルー』&『モテメガネピンク』! でございます!!!

Valkenhayn

1: あの伝説の……モテメガネ!? なんですかそのド派手眼鏡は

ココノエ

知っているか。さすがは稀代の観測者。 『最果てを観る者』のドライブ名は伊達ではないな。

Kokonoe
ココノエ

言っただろう。私が新たに開発した『モテメガネ』だ。 見るからになにかしでかしそうだろう。ワクワクするだろう。

Kokonoe
ヴァルケンハイン

『モテメガネ』とは、込められたラブ魔力によりかけるだけで 誰でもラブラブモテモテになれるという、

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

素晴らしい魔道具でございます。

Valkenhayn
ココノエ

だがこれは、今回私が特別に開発した 『モテメガネVer.イリュージョン』!

Kokonoe
ココノエ

通常よりもより効力の高いラブ魔力を人工的に内蔵させた スーパー仕様だ。さらに色が2種類ある! かっこいい!

Kokonoe
シエル

確かに、かっこいいです。

Ciel
ラーベ

え、嘘。本気か?

Raabe
シエル

こちらが青色、こちらはピンク色。 それぞれで性能が違うのでしょうか?

Ciel
ココノエ

そこに気が付くとは、見込みがあるな、貴様。

Kokonoe
ココノエ

その通り。このブルーとピンク2種類の眼鏡。 同じように見えて、内蔵されているラブ魔力の性質が少々違う。

Kokonoe
ココノエ

だがその実態は、かけてみてからのお楽しみだ。

Kokonoe
ココノエ

ではレイ! 今回貴様にかけてもらうのは……こっちだ!

Kokonoe
ココノエ

『モテメガネVer.イリュージョン』桃花のピンクタイプ! 通称『モテメガネピンク』!

Kokonoe
ココノエ

やってくれ、ヴァルケンハイン!

Kokonoe
ヴァルケンハイン

承知いたしました。 レイ殿、お覚悟めされい!!

Valkenhayn

1: ぐわぁぁぁぁぁ! ……外れない!?

ココノエ

このメガネは……愛を理解するために開発された。

Kokonoe
ラーベ

またわけわかんないこと言い始めたぞ。

Raabe
ココノエ

愛なき者が愛を得るために生まれた、モテメガネ。 それを元に開発したこれもまた……愛を得るために存在している。

Kokonoe
シエル

愛……。

Ciel
ココノエ

つまり、愛を十分得るまでは外れない。

Kokonoe
ラーベ

なにがつまりだ!?

Raabe
ラーベ

おいこら、ちゃんと説明しろ。 私が言うのもなんだけども!

Raabe
ココノエ

いいだろう、聞きたいのなら話してやる。 今回の私は依頼人だからな。全体的に協力的だ。

Kokonoe
ココノエ

いや、いつも私は協力的だな。

Kokonoe
ラーベ

話進めてくれ。そこツッコミ始めると長くなる。

Raabe
ココノエ

わがままな実験体……いや、協力者だ。

Kokonoe
ラーベ

実験体って言ったな。

Raabe
ココノエ

メガネを外すためには、 メガネに内蔵されているラブ魔力を入れ替える必要がある。

Kokonoe
ココノエ

内蔵されているラブ魔力を発散、使用しつつ、 新たなラブ魔力を取り込むのだ。

Kokonoe
ココノエ

こうすることでラブ魔力が枯渇することなく、 メガネは機能を保ち続ける。

Kokonoe
ココノエ

一定量で解除することもできるし、連続して使用することも可能。 まさにフレキシブル。かつエコロジーな発明だ。

Kokonoe

1: さすが、すごい発明です つまり僕はなにをすれば?

ココノエ

そうだろう。気に入ったか。 であれば、実験にも身が入ることだろう。素晴らしいぞ。

Kokonoe
ココノエ

おっ、いいぞ、意欲的だな。 メガネが気に入ったか。それとも実験体の役割が気に入ったか?

Kokonoe

1: さすが、すごい発明です つまり私はなにをすれば?

ココノエ

そうだろう。気に入ったか。 であれば、実験にも身が入ることだろう。素晴らしいぞ。

Kokonoe
ココノエ

おっ、いいぞ、意欲的だな。 メガネが気に入ったか。それとも実験体の役割が気に入ったか?

Kokonoe
ココノエ

貴様にはこれから、私が用意した各種ラブステージを巡り、 そのメガネを外せるくらいのラブ魔力を集めてもらう。

Kokonoe
ココノエ

簡単に言えばラブ魔力の影響を誰かに与え、 そいつから愛を受け取ってくるのだ。

Kokonoe
ラーベ

愛を……受け取る、ねぇ。 説明されているようでされていないような……。

Raabe
シエル

質問です。なぜメガネをかける役割を レイさんに依頼されたのですか?

Ciel
ココノエ

わからんのか。 こいつ以上の適役はいない。

Kokonoe
ココノエ

なにせこいつは観測の力を持つ者。自己観測において 右に出るものはとりあえずざっと見た限りいない。

Kokonoe
ココノエ

ラブ魔力によって自己の観測を揺らがせる『モテメガネ』の あらゆる影響を、こいつは受けないわけだ。

Kokonoe
ココノエ

つまり、レイがかけていればおのずと 『モテメガネVer.イリュージョン』の本来の性能が計測できる!

Kokonoe
シエル

そうなのですか!? ……そうなのですか?

Ciel
ラーベ

いや知らん。だがあのココノエが言うんだから、 そういう仕組みになってるんじゃないか……?

Raabe
ココノエ

なっているのだ!

Kokonoe
ココノエ

というわけで、事情はわかったな。 わかったら早速計測実験開始だ。

Kokonoe
ココノエ

まずは最初のエリアへ行ってもらうぞ。

Kokonoe
ココノエ

もう一度言うが、 ラブ魔力を集めない限りそのメガネは取れない。

Kokonoe
ココノエ

バカみたいなメガネを外したければ、 全力でラブを集めてくるんだな。

Kokonoe
ココノエ

では、健闘を祈る!!

Kokonoe

第2節 愛の襲撃者/

Summary
モテメガネピンクの力で女性からモテモテに

なった! ノエルとツヴァイの愛を賭けた 料理対決の最中、突如リッパーが乱入する!

シエル

転移、完了しました。 ここは……どこかの都市のようですね。

Ciel
シエル

あ、あれは学校です。 大勢の学生が通い、勉学を行う施設ですよね。

Ciel
ラーベ

お前は本当に学校が気になるんだな。

Raabe
ラーベ

さてさて、背景施設はいいとしてだ。 さっきの南の島みたいなところから、ずいぶんと様変わりしたな。

Raabe
???

レイさん! やっと見つけました!

???
???

こんなところにいたのか。いやぁ、探したよ。

???
シエル

ノエルさん、ツヴァイさん! なぜおふたりがここに?

Ciel
ノエル

なぜって……決まってるじゃないですか。

Noel
ツヴァイ

うんうん、我々がここにいる理由…… それはもちろん、愛ゆえにだ!

Zwei
ラーベ

…………はああ???

Raabe
ノエル

レイさん! 私のこの気持ち…… 料理にして持ってきました、どうぞ!!

Noel
ツヴァイ

それよりこの特製カレーはどうだ? 私の愛をふんだんに混ぜ込んだ珠玉の一品だ!

Zwei
ツヴァイ

さあ、遠慮せず食べてくれたまえ!!

Zwei

1: へ、僕!? なんで!? お気持ちは嬉しいですが……大丈夫ですか?

1: へ、私!? なんで!? お気持ちは嬉しいですが……大丈夫ですか?

シエル

ラーベさん、これはいったい……?

Ciel
ラーベ

ああそうか、そういうことか! おい、レイ。メガネだ、そのメガネ!

Raabe
ラーベ

確かあのトンチキネコマタ、 かけただけで誰でもラブラブモテモテになるとか言ってただろう。

Raabe
シエル

あ。現在レイさんは、おふたりに ラブラブでモテモテになっているのですね。

Ciel
シエル

これがラブ魔力……すごい効き目です。

Ciel
ノエル

邪魔しないでください。 レイさんは私の料理を食べるんです!

Noel
ツヴァイ

おや、いつ誰がそんなことを決めた? それは君の勝手な欲望じゃないのか?

Zwei
ノエル

それは……そう、ですけど……!

Noel
ツヴァイ

甘い。甘いねぇ。はちみつマシマシのカレーより甘いよ。 隙を見せるからつけ込まれる。

Zwei
ツヴァイ

奪い取るつもりなら、私と対峙する前に 食べさせるべきだったんだ。

Zwei
ツヴァイ

恋も愛も一瞬の隙が命取り。覚えておくといいよ。

Zwei
ココノエ

これが愛に突き動かされた者たちか。 何を言っているのかはわからんが、すさまじい自信と説得力だ。

Kokonoe
ココノエ

ふむ……とりあえずメガネは問題なく作動しているようだな。

Kokonoe
ココノエ

引き続きデータを取らせてもらうぞ。

Kokonoe
ノエル

あ、あなたの方こそ、そんな上手いこと言って私から レイさんを奪うことなんてできませんよ!

Noel
ノエル

だってレイさんの気持ちは もう私の方に向いている(はず)なんですから!

Noel
ツヴァイ

君はまるでレイを 自分の所有物のように言うんだね。

Zwei
ツヴァイ

だが仮にそれが事実でも、なにも問題はない。 奪い取ればいいからだ。

Zwei
ノエル

なっ……!?

Noel
ツヴァイ

具体的に言うなら……(自主規制)を(自主規制)して (自主規制)も黙らせるほどの既成事実を作りあげればいい。

Zwei
ノエル

な、ななな、なんてハレンチなことを!

Noel
ツヴァイ

時にはヨーグルトのように甘く、 時にはジョロキアのように激しく。これが恋愛の常識さ。

Zwei
ノエル

違います!

Noel
ノエル

レイさんは私と、純粋で健全な関係を持ち、 素晴らしい愛に溢れた家庭を作るんです!

Noel
ツヴァイ

純粋で健全な関係だって? 甘い……君は本当に、隠し味のリンゴよりも甘甘だ!

Zwei
ツヴァイ

そんな都合のいい関係は、この世の中に存在しない! 人と人の関係はいつだって(自主規制)なのだから!

Zwei
シエル

ラーベさん。ツヴァイさんの言動の説明を求めても 良いでしょうか。

Ciel
ラーベ

彼女の過去になにかとてつもないことがあったんだろう。 他人の人生はあまり掘り下げるもんじゃないよ。

Raabe
ノエル

数々の侮辱、もう許せません…… 正々堂々、料理で決着をつけましょう!

Noel
ツヴァイ

おもしろい、望むところだ。

Zwei
???

んじゃ、オレサマも参加しまーす!

???
ツヴァイ

ほう? お前もか。

Zwei
リッパー

当たり前よ。

Ripper
リッパー

愛しのレイちゃんのために オレサマも頑張っちゃおうってワケ。

Ripper
ココノエ

……ん?

Kokonoe
ツヴァイ

そうか……ふっふっふ。これは面白くなってきた。 ライバルが多いほど愛は燃え上がるものだ!

Zwei
ツヴァイ

ならば用意してきたこのカレーではまだ足りない…… より最高のカレーを、食材から調達してこよう!!

Zwei
ツヴァイ

レイ、待っていたまえ! 私が最高のカレーを用意してやるからな!

Zwei
ノエル

レイさん! 私も材料を集めてきます! ここで待っていてくださいね!

Noel
ノエル

それまで、さっき作ってきたこの料理を食べててください!

Noel
ココノエ

…………あれ?

Kokonoe
ラーベ

なんだ、どうした? なにが『あれ?』なんだ?

Raabe
ココノエ

いや、なに……大したことではない。

Kokonoe
ココノエ

レイがかけている『モテメガネピンク』は、 女にしか効果がないはずなんだが……。

Kokonoe
ココノエ

まあ、もうしばらく様子を見てみるか。

Kokonoe
ラーベ

どこが大したことないんだ!? それ、完全な想定外ってやつじゃないのか!?

Raabe
ココノエ

もしかしてレイの力が関係しているのか…… だとしたら……。

Kokonoe
ラーベ

おい、おーい! 自分の世界に入るな!

Raabe
ココノエ

よし、やはりちょっと検証してくる。後は任せた。

Kokonoe
ラーベ

は!? おい、こら……!

Raabe
リッパー

んじゃー、オレサマも始めますかねー。

Ripper
リッパー

……ってことで殺り合おうぜ!

Ripper
シエル

……っ!!

Ciel
ラーベ

いきなりなにをするんだバカ者! 料理中に、人に包丁を向けるんじゃない!

Raabe
リッパー

だ〜か~ら~! お料理しようとしてんだろうが!

Ripper
シエル

……それはつまり。

Ciel
リッパー

そうだよ、レイちゃんが最高の材料ってワケ。 このオレサマの愛、受け止めてくれるよな~?

Ripper

1: 愛が重すぎる……!! いたた、急にお腹が……

リッパー

おいおい、オレサマの気持ちに応えてくれないわけ? それとも焦らしプレイってか?

Ripper
ラーベ

やれやれ、この戦いは避けられないみたいだな……。

Raabe
ラーベ

レイ、突破口を開け! そのメガネをどうするかは、それから考えるぞ!

Raabe
リッパー

おいおい、ナイショ話かぁ~? この想いが無視されてるみたいで悲しいぜ……。

Ripper
リッパー

こうなったら全員まとめて切り刻んで…… オレサマの愛の深さを思い知らせてやらぁ!

Ripper

ーーー/

Summary
リッパーを退けた一行。メガネにエラーが

発生し、男性にも影響が出たようだ。だが ラブ魔力を集め切るまで実験は終わらない。

リッパー

く……くっくっくっくくくくく! ヤベェ……タマんねぇぜ、レイ……。

Ripper
リッパー

すっかり、テメェの愛に痺れちまった。 オレはもう……これ以上戦えねぇ。

Ripper
リッパー

完全に、負けたぜ。テメェにな……。

Ripper
リッパー

テメェになら…… 俺の中の溢れんばかりの愛を根こそぎ捧げたっていい!

Ripper
シエル

……不思議な力の流動を感じます。 これは……?

Ciel
ココノエ

お、いいぞ。ラブ魔力が集まっているじゃないか。 多少の手違いはあったが、どうやら順調なようだな。

Kokonoe
ラーベ

お前! 急に通信を切ったりするんじゃない! なにが順調だ、女にしか効果がないって話はどこ行った!?

Raabe
ココノエ

だから言っただろう、多少の手違いだと。

Kokonoe
ココノエ

詳しいことはわからんが、レイの 観測力によって多少想定を外れていることは事実だ。

Kokonoe
ココノエ

こちらが想定していた『男』『女』の定義よりも、 その者『個人』を強く認識しすぎているんだろうな。

Kokonoe
ココノエ

その認識が、メガネのシステムを凌駕してしまった結果、 エラーが発生した。そんな感じ……ぽい。

Kokonoe
ラーベ

ぽいってなんだ、しっかり調べろ天才なんだろ。

Raabe
ココノエ

天才にも不可能はある。 まあ、いいじゃないか。順調にラブ魔力は集まっている。

Kokonoe
ココノエ

どの道、魔力を集めなければ実験は終わらない。 次のステージへ行くぞ。舌を噛むなよ。

Kokonoe

第3節 小さな闖入者/

Summary
公園エリアではサヤ、ノエル、タオカカから

愛を示される。彼女たちからの愛で手一杯 の中、真の愛を確かめようとEsが現れる。

シエル

転移完了。 今度は明るい場所ですね。公園のようです。

Ciel
ココノエ

愛を語らうと言えば、やはり公園だからな。

Kokonoe
ラーベ

そういう選出基準なら、さっきの学校はなんだったんだ?

Raabe
ココノエ

わからんのか。愛を育む場所と言えば学校。 青春の代名詞だろうが。

Kokonoe
ラーベ

否定しないけども。 私がお前だったら同じように選んだと思うけども!

Raabe
ラーベ

だからこそなんか癪だなぁ!

Raabe
ココノエ

つべこべ言っている暇はないぞ。 この辺りにも愛の魔力に引き寄せられた者が……。

Kokonoe
???

やっと見つけましたよ。レイさん。

???
ココノエ

……これまた面倒なやつが寄ってきたな。

Kokonoe
サヤ

面倒、とは心外ですね。

Saya
サヤ

レイさんを危険な実験に付き合わせる あなたのほうが余程ではありませんか。

Saya
ノエル

はあ、はぁ……追いつきました……。

Noel
ノエル

もう! 私を置いてどこに行くつもりなんですか!

Noel

1: 走って追いついてきたの!? な、なんでここに!?

ノエル

この料理を食べてもらうまで、絶対に諦めません!

Noel
ノエル

ちゃんとデザートまで用意していたのに…… いなくなっちゃうなんて、ひどいです。

Noel
ノエル

さあ、レイさん……どうぞ! 絶対に美味しいので食べてください!

Noel
ラーベ

りょう……り? これが?

Raabe
ラーベ

紫と緑が混ざった、なんともいえない色をしてるこれが?

Raabe
シエル

すっぱそうな匂いと、甘そうな匂いと、辛そうな匂いもします。

Ciel
シエル

これは……レイさん、危険です! 私の後ろへ!

Ciel
サヤ

そのようなものを食べさせようとするなど……ああ、恐ろしや。 レイさんを殺すお心算ですか?

Saya
ノエル

なに言ってるんですか! 私の料理はそんな物騒じゃありません!

Noel
ノエル

帯刀しているあなたのほうが危険ですよ!

Noel
サヤ

あなたも銃火器を持ち歩いているようですが?

Saya
ノエル

私は軍人なのでいいんです! 一般人であるあなたが刀を持っているほうが問題です!

Noel
ノエル

その刀は、没収させてもらいますよ!

Noel
サヤ

では、私から武器を取り上げ自分だけ有利な状況にする……と。 なんと卑怯な……その性根、気に入りません。

Saya
サヤ

斬り伏せます。

Saya
タオカカ

待つニャス、待つニャス、待つニャース!!

Taokaka
タオカカ

その食い物、タオに寄越すニャース!!

Taokaka
タオカカ

あむっ!

Taokaka
ノエル

あっ!?

Noel
タオカカ

ゴハーーーーーーーーーーっ!!!???? Taokaka

ラーベ

おい、大丈夫か!?

Raabe
ラーベ

こりゃまずい! 蘇生だ、蘇生!

Raabe
シエル

了解。緊急措置を開始します。

Ciel
タオカカ

ハッ!? ここは……!?

Taokaka
タオカカ

タオはいったい、なにをしてたニャスか……?

Taokaka
ラーベ

すべての記憶を失っている……なんという恐ろしい料理だ。

Raabe
ノエル

そんなぁ……ハチミツを入れすぎたのが駄目だったの……?

Noel
ラーベ

うん、そういう問題ではないと思うぞ? たぶん。

Raabe
タオカカ

あっ……そうニャス! 寝てる場合じゃなかったニャス!

Taokaka
タオカカ

優しい人~肉まんニャス~♪ 両サイドから一緒に食べるニャス!

Taokaka
ノエル

な!?

Noel
サヤ

なんということを……! レイさんから離れなさい!

Saya
タオカカ

羨ましいニャスか?

Taokaka
サヤ

戯言を……。

Saya
タオカカ

ところで、優しい人、なんだか元気がなさそうニャスね。

Taokaka
タオカカ

これを飲むといいニャス!

Taokaka
ラーベ

一応聞くが、それはなんだ? なにか中で蒸発してそうだが……。

Raabe
タオカカ

滋養強壮剤っぽいなにかニャス! これを飲めば~色々元気になるニャスよ~!

Taokaka

1: い、いりません!

タオカカ

タオたちの間に遠慮はいらないニャス。 ささ、ぐぐっと飲むニャス~。

Taokaka
タオカカ

ニャ!? ビンが爆発したニャス! 邪魔をするのは誰ニャス!?

Taokaka
サヤ

レイさんに得体の知れないものを 飲ませないでください。

Saya
タオカカ

うるさいニャスね〜。これだからない人は〜。

Taokaka
サヤ

な……? くっ、人の身体的特徴を馬鹿にするとは……。 許せません!

Saya
ノエル

許せないのは私もです! せっかく、愛情をたっぷり込めて作ってきたのに……。

Noel
ノエル

私の手料理の仇……取らせてもらいます!

Noel
タオカカ

ありゃ? ない人がふたり? ない人とない人……。 どっちがどっちかわからなくなってきたニャス……。

Taokaka
サヤ

黙りなさい泥棒猫。あなたの存在は レイさんにとって害悪です。斬ります。

Saya
サヤ

最悪レイさんごとでも……!

Saya
ラーベ

おいおい、まずくないかこれ? 全員ヒートアップしすぎて、 レイにも被害が及ぶぞ。

Raabe
ラーベ

おい、シエル! そのデザートらしき物体だ!

Raabe
ラーベ

果物かスパイスかなにかを色々ゴチャっとさせたような それを使え!

Raabe
シエル

使う……はっ! わかりました!

Ciel
シエル

皆さん、これを食べて下さい!

Ciel
タオカカ

ニャ?

Taokaka
サヤ

む?

Saya
ノエル

えっ?

Noel
タオカカ

ぶぬわああああーーーーーっ!!?

Taokaka
サヤ

かっ……は……不覚…………。

Saya
ノエル

いったい、なにが……カク

Noel
シエル

口の中に放り込んだだけでこの破壊力…… これはいったいなんだったのでしょうか。

Ciel
ラーベ

わからん。だがこれでひとまず窮地は脱したはずだ。

Raabe
ラーベ

おい、ネコマタ妖怪。今のうちに転移を……。

Raabe
ラーベ

これは……スモークか!

Raabe
シエル

レイさん!!

Ciel
???

目標を補足。ようやく見つけました。

???
ラーベ

エス……お前もか!

Raabe
ラーベ

くそっ! シエル、さっきのデザート的な爆弾をもう一度だ!

Raabe
シエル

すみません、先ほど使ったので全部です。

Ciel
Es

レイ。私と共に死にましょう。

Es
ラーベ

わー、いきなりアクセル全開だな。

Raabe
Es

レイは私と一緒に死ぬ運命にあります。

Es
Es

溺愛対象の回避を確認。 愛しています、レイ。

Es
Es

真の『愛』とは、命尽きるときまで 愛せるかどうかだと聞いています。

Es
Es

つまり、私はレイを殺したあとも 愛せるか確認しなければなりません。

Es
ラーベ

やれやれ。こりゃ話が通じる様子じゃないぞ……。

Raabe
ラーベ

仕方ない、強行突破だ。 がんばれレイ!

Raabe
Es

私の『愛』の前には、抵抗など無駄です。

Es

ーーー/

Summary
すべての想いを受け止めることでEsは満足

し、剣を収めた。ラブ魔力集めは順調だ。 ココノエは次のステージへ転移させる。

Es

……不思議です。

Es
Es

私の刃は、私の想いそのものでした。 そのすべてを受け取ってもらえて……。

Es
Es

こんなに嬉しいことはありません。 私は今、とても満たされた気持ちです。

Es
ココノエ

どうやらまた、ラブ魔力が集まったようだな。 成果は順調じゃないか。

Kokonoe
ココノエ

この調子でいけば、そのメガネを外せる日も遠くない。 ……はずだ。

Kokonoe
ココノエ

さあ、どんどん新しいステージへ向かおうじゃないか。

Kokonoe
ラーベ

うん、絶対楽しんでるだろ、お前。

Raabe

第4節 愛のイレギュラー/

Summary
一行を追ってノエルが、そして新たにジンと

メイファンが現れる。愛情表現は苛烈さを 増し、ついには愛の争奪戦が始まる。

シエル

検索……検索、照合。

Ciel
シエル

かなりの広さのある森林地帯のようです。 これまでのような、都市内のステージではないようですね。

Ciel
ココノエ

愛を発展させるために、重要なものがある。 それがなにかわかるか?

Kokonoe
シエル

いいえ、わかりません。なんですか?

Ciel
ココノエ

刺激だ。

Kokonoe
ココノエ

日常から離れた、少し危険なものが望ましい。

Kokonoe
ココノエ

そこから発生する緊張が、恋愛における興奮だと脳は誤解する。 そしてより強く愛情を感じられるとかなんとか。

Kokonoe
シエル

なんとか。

Ciel
ラーベ

今までも十分危険な刺激満載だったと思うがな。

Raabe
ココノエ

案ずるな。このエリアにはもっと強い刺激を用意した。 十分に、脳を誤作動させてくるがいい。

Kokonoe
ラーベ

なんつー言い方だ。人のこと言えないかもだけど。

Raabe
ラーベ

ところでココノエ。メガネの不具合については、 きちんと調査を続けてくれるんだろうな?

Raabe
ラーベ

ラブ魔力を集めるのはいいが、それが集まり切ったところで 『モテメガネ』の効力が切れない……

Raabe
ラーベ

なんてことになったら、さすがに困るぞ。

Raabe
ココノエ

解除方法についてはエラーの対象外だと予想される。 大丈夫だろう。

Kokonoe
ココノエ

とはいえ、開発者としてエラーの修正ができないなどと 匙を投げるつもりはない。

Kokonoe
ココノエ

これからの調整のためにも、 状況の調査及びデータの分析はきっちりやっておく。

Kokonoe
ラーベ

なら、そっちは任せるとして……だ。

Raabe
ラーベ

もっと強い刺激って言ってたよなぁ。

Raabe
???

フフフ……ついに見つけたぞ。

???

1: ……だれ? えーと、どこかでお会いしましたか?

メイファン

お初にお目にかかる。 我が名はメイファン=ラピスラズリ。

Meifang
メイファン

統制機構の第零師団長にして……。

Meifang
メイファン

貴様の愛を奪い取る者だ!

Meifang
シエル

統制機構……ツバキさんやノエルさんたちが 所属している組織ですね。

Ciel
ラーベ

そこの師団長ってことは結構偉い奴なんだろうけど さすがに会ったこともない奴が出てくるのは想定外だぞ。

Raabe
ラーベ

おい、どういうことだ!

Raabe
ラーベ

レイの観測力がメガネに作用しているなら 知らない奴が出てくるのはおかしくないか!?

Raabe
ココノエ

これは……成程、そういうことか。 愛は時空すらも越える。

Kokonoe
ラーベ

成程じゃない! そんな都合のいい話があるか! おい!?

Raabe
ラーベ

想定外のことがあるとすぐ消えるのはやめろ!

Raabe
メイファン

レイ……貴様は私と共に来てもらうぞ。

Meifang
メイファン

さあ……。

Meifang
メイファン
私に、愛と痛みを与えてくれ!!
Meifang
ラーベ

……ん?

Raabe
ラーベ

今さらっと変なこと言った?

Raabe
メイファン

おかしなことなど、なにもない。 私は貴様を愛している。

Meifang
メイファン

だから私に愛と!

Meifang
ラーベ

愛と?

Raabe
メイファン
痛みをくれ!
Meifang
ラーベ

うん、そこだ、そこ。 愛はまだ分かるとして、痛みってなんだ?

Raabe
メイファン

私にとっては愛も痛みも同じものだ!

Meifang
メイファン

はあぁ……昂ぶりを感じるぞ……!

Meifang
メイファン

愛する者から虐げられ、罵られ、 再起不能にされてこそ私は輝く!

Meifang
ラーベ

まずいな……何を言っているのかわからん。 これは話の通じる相手じゃなさそうだ。

Raabe
ラーベ

いや。話の通じる相手なんか、これまで ひとりもいなかったけれども。

Raabe
メイファン

さあ、レイ! この私と、存分に愛を語り合おうぞ!

Meifang
???

待ってください!!

???

1: ひぃっ、また出た!?

ノエル

レイさんはずっと前から私のものなんです! 勝手なことは許しませんよ!

Noel
ノエル

レイさん、私が来たからにはもう安心ですよ! さっきは突然何かが起きて不覚を取りましたけど!

Noel
ノエル

今度はそう簡単に負けませんから!

Noel
シエル

大変です、ラーベさん。 ノエルさんに軽い記憶障害が!

Ciel
ラーベ

それだけあのデザートらしき何かが ものすごかったってことだろう。

Raabe
ラーベ

作った本人の記憶をかき消す程に。

Raabe
ノエル

えっと……なんの話ですか?

Noel
ラーベ

知らないほうが幸せなこともある。 ノエルには黙っておこう。

Raabe
メイファン

フフフッ、余計な邪魔が入ったが……面白い。 障害が多ければ多いほど、愛は燃え上がるというもの。

Meifang
メイファン

そこの女を抹殺し、レイを永遠に 私のものにしてやろう!

Meifang
メイファン

なにっ……!?

Meifang
メイファン

貴様は……ジン=キサラギ!?

Meifang
メイファン

これは驚いたぞ…… イカルガの英雄殿がこんな場所になんの用だ?

Meifang
ジン

……戯言だな。

Jin
メイファン

なに?

Meifang
ジン

衛士最高司令官より下命を受けた。

Jin
ジン

第零師団長メイファン=ラピスラズリ。 貴様をレイ不法占有の罪で捕縛する。

Jin
ジン

僕のレイに気安く近寄った罪、償ってもらうぞ。

Jin
ラーベ

これもイレギュラーということか……。

Raabe
ジン

レイ、少しだけ待っていろ。 薄汚い女どもから、僕が護ってやる。

Jin
メイファン

貴様ッ……!

Meifang
ジン

こいつらを片づけた後は…… レイ、僕の想いを受け取ってくれるな?

Jin
ラーベ

お前のレイに対する思いって……。

Raabe
ジン

決まっているだろう。愛だ。

Jin
ラーベ

ですよね。いよいよ収集がつかなくなってきたぞ。 おい、ラブ魔力はまだ貯まらないのか?

Raabe
ココノエ

あー、そうだな。 あと少し。っぽい。

Kokonoe
ラーベ

くそっ……本当にあと少しなんだろうな……?

Raabe
ノエル

キサラギ少佐も、レイさん争奪戦に 参加するつもりなんですか?

Noel
ノエル

レイさんを強引に奪うつもりなら、 いくらキサラギ少佐でも、容赦しません!

Noel
ジン

ほう? ノエル=ヴァーミリオン。貴様ごときが レイへの愛でこの僕に勝てるとでも?

Jin
ノエル

そ、そうです! だいたいキサラギ少佐、 まだ登場したばかりじゃないですか。

Noel
ノエル

そんな少佐にレイさんのなにが わかるっていうんですか!

Noel
ジン

たしかに、貴様の言う通り。僕はまだ登場してすぐだ。

Jin
ジン

レイへの想いを語る時間は、 貴様らに比べれば薄いだろう。

Jin
ジン

だが!!

Jin
ジン

僕にはそんな登場時間すら凌駕する、 レイへの想いを形にした……そう、証がある!

Jin
ノエル

証……ですか?

Noel
ジン

これを見ろ……あらゆる角度から撮影した、 レイの隠し撮り写真だ!!

Jin
シエル

これは……フガクの廊下であくびをしていらっしゃる写真ですね。 よく撮れています。

Ciel
ジン

極秘裏に入手した一品だ。 これを使って、特製のレイ抱き枕を作製する。

Jin
ジン

そしてそれを使って眠るのだ…… 頬ずりするもよし、潰れる程に抱きしめるもよし!

Jin

1: 潰されるのはちょっと…… 優しくしてください

ジン

そうだ! レイ、 貴様には僕の抱き枕をプレゼントしよう!

Jin
ジン

そうすれば僕らはどこにいても、どれだけ離れていても、 互いを感じながら過ごすことができる!

Jin
ノエル

なっ……少佐、それはやりすぎです!

Noel
ジン

それだけじゃないぞ?

Jin
ジン

こっちはレイの声を 録音して作った目覚ましだ!

Jin
メイファン

おのれ……欲しいっ!

Meifang
ノエル

悔しいけど、私も欲しいです……!

Noel
ラーベ

え、なにこの流れ……普通にやばくない?

Raabe
ラーベ

じゃあなにか。レイが入浴した後の お湯とか汲んできたら、高く売れたりするのか?

Raabe
ジン

レイの 入浴水ぃぃぃぃ――――!!

Jin
メイファン

ぐはあああぁぁっ……!!

Meifang
ノエル

そんなの……ずるいっ!!

Noel
ラーベ

おーおーおー。このファントムフィールドだと、 レイを使えばボロ儲けできそうだな。

Raabe
シエル

ラーベさん。 それはモラルに反する非道徳的な思考のように思えるのですが。

Ciel
ラーベ

マジレスするなよー。わかってますって、やりませんって。 冗談だよ、冗談。

Raabe
シエル

冗談でしたか、失礼しました。

Ciel
ジン

……レイを手に入れるには、どうあっても 貴様たち全員を倒すしかなさそうだな。

Jin
ジン

……レイ汁を手に入れるためにも。

Jin
ラーベ

いや、ごめん。汁は冗談だぞ?

Raabe
ジン

……なん、だと?

Jin
シエル

戦闘能力が上昇しています。あの剣は……!

Ciel
メイファン

ユキアネサを解き放つか、面白い。 ならば見せてもらおう、貴様の『本気』の愛を!

Meifang
シエル

本気の……愛。

Ciel
ラーベ

なに真に受けてる! 状況が暴走してるだけだ! レイの護衛に入れ、マジで来るぞ!

Raabe
シエル

了解。対象の護衛を開始します! レイさん、戦闘準備を行ってください。

Ciel

ーーー/

Summary
激しすぎる愛により、尋常でない量のラブ

魔力が集まる。だが実験終了には足りない。 舞台はボーナスステージへと移された。

ジン

くっ……やるな、レイ。 僕の氷を溶かすほどの貴様の愛に……火傷しそうだ……。

Jin
ジン

だが……まだ、まだだよ、レイ! もっともっと、僕と殺し合おう!

Jin
ジン

いいや! 殺し愛をしよう!!

Jin
ジン

ぐ、はっ……貴様ら……がくっ。

Jin
ノエル

はぁ、はぁ……危ないところでした。

Noel
ノエル

キサラギ少佐にこれ以上暴走されたら 辺り一帯、氷漬けでは済まないレベルでした……。

Noel
メイファン

ああ、その通りだ。

Meifang
メイファン

そうなっては、ゲレンデの恋が始まってしまう。

Meifang
メイファン

雪景色の中では、 思い人は普段の数倍にも愛らしく見えると聞く。

Meifang
メイファン

これ以上レイを愛しく思えてしまっては…… 私自身、自分がどうなってしまうかわからないのでな。

Meifang
メイファン

止めさせてもらった。

Meifang
シエル

情報を処理しきれませんでしたが、ありがとうございます。 おかげで氷漬けにならなくてすみました。

Ciel
ココノエ

おお、いい感じに集まってるな、ラブ魔力。

Kokonoe
ココノエ

ここのステージからは、ちょっと尋常じゃないレベルの 魔力を回収できたようだ。

Kokonoe
シエル

やはりそうでしたか。あの3人……特にジンさんからは かなりのレベルの高さを感じました。

Ciel
シエル

これが……強いラブ魔力……強い愛……。

Ciel
ラーベ

変な知識仕入れるんじゃないぞ、シエル。

Raabe
ラーベ

尋常じゃないほど回収できたんなら、 そろそろ外れてもいいんじゃないか、メガネ!

Raabe
ココノエ

いやさすがに溜まったと思ったんだが…… もうちょっと足りないみたいだな。

Kokonoe
ココノエ

仕方ない、ボーナスステージだ。 次のステージ、転送開始!

Kokonoe

第5節 究極の愛情表現/

Summary
メガネに惹かれた者たちが一堂に集まり、

熱烈な愛が飛び交う。実験のため、愛の ため、戦闘こそ愛だとシエルが立ち上がる!

ラーベ

ここがボーナスステージか?

Raabe
ラーベ

なにが起こる予定なのか知らんが、 この流れだと平和な時間とは無縁だろうな……。

Raabe
ラーベ

シエル、レイ。 身に染みてわかってると思うが、気を抜くなよ。

Raabe
シエル

はい。

Ciel
シエル

ですがレイさんが装着している 『モテメガネ』を外すには、十分なラブ魔力が必要です。

Ciel
シエル

そのためにも、どなたかとの交流は不可欠になります。

Ciel
ラーベ

そうなんだよな。こんなお騒がせアイテム、 さっさと外してしまいたいが、そうもいかない。

Raabe
ラーベ

まったく、面白い……じゃない、 厄介なものを作ってくれるよ……。

Raabe
カズマ

レイくん! こんな場所で奇遇ですね!

Kazuma
カズマ

レイさん! こんな場所で奇遇ですね!

Kazuma
ラーベ

おお? カズマか。 お前の方こそどうしてここに……いや、待て。

Raabe
カズマ

……これはもう、運命ですね! やはり僕たちは運命の糸でつながっているんです!

Kazuma
ラーベ

あー。やっぱりお前もそういうアレか。

Raabe
???

果たしてそれはどうかな! 巡り合うことが運命ならば、それは私にも言えること!

???
ツヴァイ

また会えたな、レイ。 私はいま再び、この愛を伝えるために戻って来た!

Zwei
ツヴァイ

さあ、これを受け取ってくれ! 愛情たっぷりことこと煮込んだ、 名付けて『君のためのカリィ』!

Zwei
シエル

このスパイシーな香りは……検索、分析…… 日本のご家庭などでよく見られる、欧風カレーのようです。

Ciel
ツヴァイ

その通り! 家庭的な味こそが、スタンダード・ラブ!

Zwei
ツヴァイ

ごろごろ野菜と一緒に、レイのことを考え、 想い、愛を込めて作ったんだ……。

Zwei
ツヴァイ

さあ、食べてくれ。おかわりもあるぞ、寸胴一杯にな!

Zwei
ツヴァイ

くそっ、また君か! しつこいぞ!

Zwei
ノエル

ぬけがけは許しませんよ、ツヴァイさん!

Noel
ノエル

私だって、レイさんのために心を込めて、 もう一度手料理を作ってきたんです!

Noel
ノエル

名付けて『愛情たっぷりとろとろオムライス』です! 是非食べてください、レイさん。

Noel
ノエル

今度は絶対に失敗しませんっ!

Noel
カズマ

そ、それがオムライス……? 得体の知れないクリーチャーにしか見えないんですが……。

Kazuma
ノエル

むっ。そんなことありませんよ。 色合いは悪いですけど、どこからどう見てもオムライスです!

Noel
ツヴァイ

全体的に黒いし、赤とか青とかの……なんだ、その。 ニョロニョロしたものが飛び出しているぞ。それなんだ?

Zwei
ツヴァイ

前衛芸術か?

Zwei
ノエル

あ、これは……これは、なんでしょうね。 でも大丈夫、美味しいですよ!

Noel
カズマ

美味しいか美味しくないとか以前の話ですよ! ちょっと震えてるし!

Kazuma
ノエル

これは…… はっ!?

Noel
サヤ

……仕留め損ないましたか…… また世にも恐ろしい物体を……。

Saya
サヤ

あなたは危険すぎます。 この手で排除させていただきます。

Saya
ノエル

な、なにをするんですか、危ないじゃないですか! オムライスを落としちゃったらどうするんです!?

Noel
ツヴァイ

そうだ! 食べ物は大切にしろ!

Zwei
ツヴァイ

……ん? 君、今さっき私のカリィを撃ち落とそうとしなかったか?

Zwei
ノエル

気のせいですよ!

Noel
サヤ

ふふ……ですが二度目はありますまい。 ご安心くださいませね、レイさん。

Saya
サヤ

あのような明らかに危険な謎の物体と…… 万が一愛情を感じてしまうやもしれぬカレー。

Saya
サヤ

どちらもこの私が始末しておきます。 そうしましたら……ゆっくりと、私と時間を過ごしましょう。

Saya

待て待て待て! 聞き捨てならんな! レイとの時間を手にいれるのは私だ!

Mei

なぜならそいつは、すでに私のものなのだからな!

Mei
シオリ

妄想するのもいいかげんにしてください。 レイ様は私を愛しているんです!

Shiori
シオリ

そうでなくても問題ありません。 すぐにそう思えるようにしてさしあげますから!

Shiori
サヤ

貴様……レイさんになにをする気ですか……。

Saya
シオリ

キリヒト印の超強力惚れ薬ですよ。 シオリにメロメロになる薬です。

Shiori

なんて恐ろしいやつ…… 強引にレイの気持ちを捻じ曲げるつもりか!

Mei
ナオト

お前人のこととやかく言ってるけど、 その手に隠した符はなんだ?

Naoto

フッ……貼るだけで私のことしか見えなくなる 特製の符だ!

Mei
ナオト

お前もたいして変わらねぇだろうが!

Naoto
ナオト

ホレ薬だろうが妙な符だろうが、 ついでにカレーもオムライス(?)も……

Naoto
ナオト

レイをどうにかしようとする小細工は、 俺が許さねぇ!

Naoto
ナオト

安心しろ、レイ。俺が守ってやる。 愛してるぜ!

Naoto
ジン

退け! 障害がぁぁぁぁっ!

Jin
ジン

おまたせレイ! さあ愛し合おう!

Jin
ノエル

キサラギ少佐! そうはさせません……。 たとえ相手があなたでも、私、負けません!

Noel
ジン

ほざけ。貴様に用はない。 僕の目に映っていいのはレイだけだ!

Jin
ノエル

くっ……すごい気迫……でも、私だって譲れません!

Noel
ツヴァイ

抜け駆けはさせないぞ。 私とて、レイを愛しているのだから!

Zwei

そうだそうだ! 抜け駆けさせるな!

Man
軍人

レイをこちらに渡してもらおうか!

Soldier

きゃー! レイさーん! 好きーーー!!!

Woman
ナオト

誰だあいつら!?

Naoto
ツヴァイ

無論、モブの皆さんだ! 名もなき者にも愛される。さすがだ、レイ……。

Zwei
Es

成敗。

Es

ぎゃぁぁぁぁ!

Man

問答無用だと!? そしてエス……お前もか。

Mei
Es

はい。レイさんをお迎えにあがりました。

Es
Es

レイさんをお連れして、 ふたりでラブラブプリンパーティを行います。

Es
Es

邪魔をしないでください……冥。

Es
ラーベ

なんだこの目茶苦茶な状況は! 目がヤバイやつらが多すぎる。一旦退くぞ!

Raabe
シエル

いいえ……待ってください。

Ciel
ラーベ

シエル?

Raabe
シエル

これだけの人が、レイさんを愛し、 ここに集まっています。

Ciel
シエル

これはラブ魔力を一度に大量回収する 絶好の機会なのではないでしょうか。

Ciel
ラーベ

……確かに。

Raabe
ラーベ

でもいいのか? それはレイを囮にするってことだぞ。

Raabe
ラーベ

お前的にアリなのか?

Raabe
シエル

もちろん、レイさんを 危険に晒すわけにはいきません。ですから……。

Ciel
シエル

私が率先して、レイさんに愛を示します。

Ciel
ラーベ

は?

Raabe
シエル

これまで多くの方々の『愛情表現』を観察してきました。 その結果、どんな行動が『愛情』なのか、およそ理解しました。

Ciel
シエル

戦闘です!

Ciel
ラーベ

いや、シエル?

Raabe
シエル

任せてください。 決して、レイさん自身に危害は加えません。

Ciel
シエル

これは戦闘の形をした愛情表現です。 戦闘行動を通して、私のラブを受け取ってください。

Ciel
シエル

そうしながら、この場のすさまじいラブ魔力をも回収すれば、 きっとメガネの解除に必要なラブを集められるはずです。

Ciel
シエル

いいえ、きっと回収させてみせます。 なぜなら……。

Ciel
シエル

私もレイさんを愛していますので!!

Ciel
ココノエ

……ついにシエルにも 『モテメガネVer.イリュージョン』の影響が出始めたか。

Kokonoe
ラーベ

なんて威力だ……。 シエルにまで愛情を錯覚させるか。

Raabe
ラーベ

……いや、待てよ。ちょっと待て。

Raabe
ラーベ

ここがココノエのファントムフィールドなら…… なぜメガネが予想外の影響を与えるんだ?

Raabe
ラーベ

……もしかして。

Raabe
シエル

対象を補足。戦闘態勢に移行……。 訂正。愛情体勢に移行!

Ciel
シエル

対象へのラブを開始します! 受け取ってください、レイさん!

Ciel


第6節 エピローグ/

Summary
騒動の真相が判明。モテメガネが観測者

だと見抜いた一行は窯を破壊し、なんとか 狂騒の世界を脱出するのだった。

シエル

……はっ。

Ciel
シエル

レイさん、ラーベさん? 私はいったいなにを……。

Ciel
ラーベ

説明はあとだ。 ていうか、きっと知らないほうがいい。

Raabe
ラーベ

だが……なるほどね、なんとなくわかってきたぞ。

Raabe
ラーベ

おい、ココノエ。このネコ娘め、やってくれたな。

Raabe
ココノエ

……なんの話だ?

Kokonoe
ラーベ

しらばっくれても無駄だ。 ようやくわかったぞ、モテメガネの謎が。

Raabe
ラーベ

どうりで力が大きすぎると思ったんだよ。 レイの観測を利用しているとしてもだ。

Raabe
ラーベ

このメガネは、だれかれ構わず周囲を巻き込みすぎる。 まるで、このフィールドに存在を引き寄せているようにね。

Raabe
ラーベ

だけど本来、ありえないんだよ。 蒼の魔道書を持つシエルまで影響を及ぼす魔道具なんてものは。

Raabe

1: つまり……どういうことですか?

ラーベ

そのメガネ自体が、このフィールドの観測者ということだ。 違うか?

Raabe
ココノエ

……フフ、ご名答だ。

Kokonoe
シエル

メガネが……観測者。

Ciel
シエル

……あ。

Ciel
シエル

たった今、窯の反応を感知しました。

Ciel
シエル

ラーベさんの言う通り、このメガネが観測者で 間違いありません。

Ciel
シエル

え? では……実験というのは?

Ciel
ココノエ

当然、モテメガネを観測者にすれば どこまで出力が上がるかという実験だ。

Kokonoe
ココノエ

その点、お前たちは大いに役に立ってくれた。 おかげで素晴らしいデータが取れたぞ。礼を言おう。

Kokonoe
ラーベ

まったく、とんでもない奴だ。

Raabe
ラーベ

自分がこのフィールドに閉じ込められるリスクを負ってまで こんな実験をするとは。

Raabe
ラーベ

人のことを研究対象としか見ていない変態め。 生まれつきのマッドサイエンティストだよ、お前は。

Raabe
シエル

ラーベさんもあまり人のことは言えないと思いますが。

Ciel
ラーベ

だまらっしゃい!

Raabe
ラーベ

さあ、これでタネは明かしたんだろ。 このフィールドの窯へ、我々を転移してもらおうか。

Raabe
ココノエ

まあ、そうだな。いいだろう。

Kokonoe
シエル

……では。

Ciel
シエル

第666拘束機関解放。次元干渉虚数方陣展開……。 『蒼の魔道書・写本』、起動! ブレイブルー

Ciel
シエル

窯の崩壊を確認しました。

Ciel
シエル

きっとこれでレイさんのモテメガネも 外せるはずです。

Ciel
ラーベ

どうだ、レイ?

Raabe

1: 全然はずれないんですけど!?

ラーベ

…………あれ?

Raabe
ココノエ

まさか……フィールドから解放されたメガネが 自己観測を開始したというのか……!?

Kokonoe
ココノエ

馬鹿な、ありえん……! ラブ魔力も十分に蓄積されているはずだ!

Kokonoe
ココノエ

これは更なる解析が必要だな。 よし、こうしてはいられん。

Kokonoe
ラーベ

あっ!? あのネコ逃げた!? まさか自分だけ逃げたのか!?

Raabe
ラーベ

くそっ、そういう風に終わらせるのは最低だぞ!?

Raabe
シエル

ラーベさん、世界の収束に巻き込まれる前に 私たちも脱出しましょう。

Ciel
ラーベ

それはわかってるけど! あーもう、納得いかないなぁ!

Raabe

1: ……このメガネは? これ、本当にはずせるんですか?

ラーベ

いい! いいほっとけ! 逃げるぞ! この世界は『オチ』るんだ、爆発してな!

Raabe
ラーベ

あのネコ、絶対に許さないからな!

Raabe
ラーベ

フガク、緊急サルベージ要請! 離脱するぞ!

Raabe
シエル

了解しました!

Ciel
カガミ

いやー、おつかれさま。一時はどうなるかと思ったけど 無事に戻ってきてなによりだ。

Kagami

1: 死ぬかと思った…… でも楽しかったかも?

カガミ

それでもまだマシだったかもしれないぞ?

Kagami
カガミ

下手すればメガネの魔力に憑りつかれたまま 一生ラブ魔力を集め続けることになってたかも……。

Kagami
シエル

それは……恐ろしいです。

Ciel
カガミ

そうか、そうか。レイにとっても いい経験になったなら、なによりだ。

Kagami
シエル

でも、レイさんのモテメガネは どうやったら外せるんでしょうか?

Ciel
カガミ

うーん、そのメガネ自体が満足したら……かな? たぶん。

Kagami
カガミ

それより今後のことを考えると、ラーベの索敵能力強化に フガクの管理体制の見直しもあるし、いろいろ大変だよ。

Kagami
カガミ

課題が山積みだ。

Kagami
カガミ

ひとまずシエル。君はレイの メディカルチェックをよろしく頼むよ。

Kagami
シエル

了解しました。

Ciel
シエル

もしメガネの影響で具合が悪くなっても 私が看病しますから安心してください。

Ciel
カガミ

ん……?

Kagami
シエル

ではレイさん。 お部屋に行きましょう。

Ciel
カガミ

ふむ……まあいいか。 私もしばらく観察させてもらうとしよう。

Kagami

第7節 追加エピソード/

Summary
気付くと、見慣れた砂浜に立っていた。現れ

たレイチェルとヴァルケンハインはモテメガ ネの秘密を語り、真の愛を胸に襲い来る!

シエル

……あれ?

Ciel
シエル

レイさん。 私たちはフガクにいたはずですが……ここはどこでしょう?

Ciel

1: それが、僕にもさっぱり…… ファントムフィールドかな?

シエル

レイさんもですか。私もさっぱりわかりません。 ラーベさんは来ていないようですし、なにか変ですね。

Ciel
シエル

そのようですが……ラーベさんがいないのは変です。 浸入 (ダイブ) した記録も認められません。

Ciel

1: それが、私にもさっぱり…… ファントムフィールドかな?

シエル

レイさんもですか。私もさっぱりわかりません。 ラーベさんは来ていないようですし、なにか変ですね。

Ciel
シエル

そのようですが……ラーベさんがいないのは変です。 浸入 (ダイブ) した記録も認められません。

Ciel
シエル

状況とタイミングから考えて、おそらくココノエさんに 呼ばれたものと同一のフィールドだと思うのですが……。

Ciel
シエル

念のためです。レイさんは 私の後ろに下がって……あれ? あれれ?

Ciel
シエル

レイさん、大変です。

Ciel
シエル

頑張って、頑張って、ようやく外れたはずのモテメガネが また装着されています。

Ciel

1: 本当だ!! なんで!? また外れないんですけど!?

シエル

これもやはりココノエさんの計画でしょうか?

Ciel
シエル

またラブ魔力が必要なのでしょうか……。

Ciel
レイチェル

思っていたよりも遅かったのね。

Rachel
シエル

レイチェルさん。 それにヴァルケンハインさんも!

Ciel
シエル

ということは……もしかして今のこの状況、 レイチェルさんが作り出したものなのですか?

Ciel
シエル

でも、 いったいなぜこのような場所を用意されたのでしょう。

Ciel
レイチェル

ふふふ。本当に甘いわね、あなたたち。 紅茶に合わせるマドレーヌよりも甘々だわ。

Rachel
レイチェル

モテメガネのルーツは、 アルカード家に伝わる伝説の魔道具よ。

Rachel
レイチェル

そう簡単に外せると、本当に思っていたの?

Rachel
レイチェル

確かにラブ魔力を貯め、そしてメガネが満足すれば 一時的にメガネを外すことは可能よ。

Rachel
レイチェル

けれど、それだけでは一時しのぎに過ぎないわ。

Rachel
レイチェル

夜もふけて皆が寝静まったころ。ラブ魔力は次第に薄れる。 そしてメガネは、そっと所有者の顔に戻っていくのよ。

Rachel

1: 怖すぎる!!!!!

レイチェル

そして死の淵から蘇ったモテメガネは 二度と外されまいと、更なる力を発揮するの。

Rachel
シエル

更なる力……?

Ciel
ヴァルケンハイン

ぅ……くっ……。

Valkenhayn
レイチェル

ええ、そうよ。

Rachel
レイチェル

再び装着されたそのモテメガネには ブルーもピンクも関係ないわ。

Rachel
レイチェル

男女の隔たりを越えて、全ての者を平等に引き寄せる。 それこそが……。

Rachel
レイチェル

手放されたことへの怒りと深い悲しみに目覚めた スーパーモテメガネ・インフィニティよ。

Rachel
シエル

以前にも増して、ものすごくかっこいいのですが レイさんが困っています。

Ciel
シエル

なんとか外す方法はないのでしょうか、レイチェルさん。

Ciel
レイチェル

当たり前だけれど、いい質問ね。 ええ、ひとつだけあるわ。

Rachel
レイチェル

『装着させた者からラブ魔力を奪うこと』。 それが、モテメガネを外すただ一つの方法よ。

Rachel
シエル

装着させた者……それはつまり。

Ciel
ヴァルケンハイン

ぐっ……がっ…… も、申し訳ございませんレイチェル様。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

このヴァルケンハイン、最早我慢の限界。 レイ殿への愛を示すことをお許しください!

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

モテメガネをかけさせた者ゆえに……いいえ、 この気持ち、それだけではございません!

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

我が愛は無限にして不滅。 レイ殿、どうか……!

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

この愛をお受け止め下さいませ!

Valkenhayn
レイチェル

スーパーモテメガネ・インフィニティの前には 主の『待て』すら無力なものよ。悲しいけれど……。

Rachel
レイチェル

さあ、レイ。 これが最後の試練よ。

Rachel
レイチェル

真の愛に飢えたヴァルケンハインと そしてこの私を越えてみせなさい。

Rachel
シエル

……戦うしかないようですね。

Ciel
シエル

この先モテメガネが外れなければ ファントムフィールドの調査にも影響します。

Ciel
シエル

レイさん。 ヴァルケンハインさんの真の愛、受け止めましょう!

Ciel

1: 拒否権はないんですね

ヴァルケンハイン

では参りますぞ、レイ殿! 藍錆の俊狼と呼ばれた技の冴え、ご覧に入れましょう!

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

そして共に永遠の愛を語らいましょうぞ!

Valkenhayn

|Mei

|- | なくても、私の思いに応える準備はあるということか。

|Mei |- | だが私も女子だ。愛しい人の思いをより確かなものに したいと願うのもまた自然なこと。 |Mei |- | いざ、天ノ矛坂の自慢の護符、受けてみよ!

|Mei |- |ナオト 避けろ、レイ――!

|Naoto |- | なっ!? 私の護符がっ!?

|Mei |- |サヤ 危ないところでしたね……レイさん。

|Saya |- |サヤ 冥様。そのようなものでレイさんのお心を 縛ろうだなどと……不埒な真似は、見過ごせませぬ。 |Saya |- |シエル サヤさんまで……。

|Ciel |- |シエル はっ、ではサヤさんも『モテメガネブルー』のラブ魔力で、 レイさんを好きになっているのでしょうか。 |Ciel |- |サヤ メガネの魔力? おかしなことをおっしゃいますね。 そのようなもので、私の心が動くことなどありません。 |Saya |- |シエル そうでしたか。では、影響は……。

|Ciel |- |サヤ 私の心は今目覚めたばかり。 けれどもうずっと長く前から焦がれていたかのようです。 |Saya |- |ラーベ ……ん?

|Raabe |- |サヤ そう……メガネの魔力のせいであるはずがありませぬ。 この熱く身を焦がすような思いは……魂の震えは! |Saya |- |シエル レイさん!

|Ciel |- |サヤ あぁ、どうか邪魔をしないでください、シエルさん。

|Saya |- |サヤ 私、レイさんに 焦がれて焦がれてならないのです。 |Saya |- |サヤ 斬り裂き、斬り落とし、斬り開き! 殺してしまいたい、兄様のように! |Saya |- |ナオト 俺がもう死んだみたいな言い方すんじゃねぇよ! あとレイのことは、殺させねぇ。 |Naoto |- |ナオト レイを斬るっていうんなら、まず俺が相手だ!

|Naoto |- |サヤ まあ、よろしいのですか。

|Saya |- |サヤ レイさんだけでなく 兄様にまで刃を向けていいだなんて……! |Saya |- |サヤ ぞくぞくしてまいりました。

|Saya |- |ラーベ ナオトくん。お前の妹、そういうタイプだったんだな。

|Raabe |- |ナオト ああ、こういうタイプなんだ!

|Naoto |- |シエル 書物で読んだことがあります。 ヤンデレというのですよね。 |Ciel |- | なに。萌え属性で負けていられるか。 こちとらクーデレ陰陽師だぞ! |Mei |- | 萌えるだろうが、レイ! 萌えないというのなら、その身にわからせてくれる! |Mei |- |サヤ いけません、冥様。 レイさんを仕留めるのは私です。 |Saya |- |ナオト せめて射止めるって言え! とはいえ、俺も譲れねぇ……。 |Naoto |- |ナオト そうだ、レイ。選んでくれ! 俺たちの誰と……サシで向き合うか。 |Naoto |- | 1: ええ、僕が決めるの!? 僕のために争うのはやめて! |- | 1: ええ、私が決めるの!? 私のために争うのはやめて! |- |ナオト すまねえ。だが俺たちも真剣なんだ!

|Naoto |- |ナオト この思いを受け取ってもらわなきゃ、引っ込みがつかねぇ!

|Naoto |- | 右に同じだ。 私の思いを叩きつけねば……どうにもおさまりがつかん。 |Mei |- |サヤ お覚悟ください。 私、少々たぎっておりますゆえ! |Saya |}

ーーー/

Summary
三人の想いを受け止め、争いは収まった。

メガネにエラーが発生しているようだが、 ラブ魔力を集めきるまで実験は終わらない。

サヤ

なんとも不思議な心地です。

Saya
サヤ

あなたに向けて振るった刃の全ては、私の思いでありました。 それを受け止めてくださった……そう感じてならないのです。

Saya
サヤ

そしてそう感じることによって…… なんと満たされた思いでありましょう。

Saya
サヤ

この思い、もうしばらく味わっていとうございます。 ですから……今は一度、刀を納めます。

Saya
サヤ

また再び、あなたへ向ける日のために……。

Saya

……わかったよ、レイ。

Mei

私が間違っていたのかもしれん。 この程度の護符で、貴様を振り向かせようだなんて。

Mei

教えてくれたのは、お前が真っ直ぐに向かってきてくれたからだ。 私の気持ちを受け止めようとしてくれたからだ。

Mei

だから……次は貼るのではなく設置型の結界によって お前の心を引き寄せよう!

Mei

いわば愛の領域だ! それを習得するまでは……この符は、封印しておく。

Mei
ナオト

レイ……。

Naoto
ナオト

今でも、俺は自分がどうしちまったのかわからねぇ。 お前のことで頭も胸もいっぱいなんだ。愛してるぜ……。

Naoto
ナオト

お前が俺に真っ直ぐに向かってきてくれたこと、嬉しかった。 ここに、響いたぜ。

Naoto
ラーベ

(自分の胸をグーで軽く叩く、なんて仕草をするやつ、 本当にいるんだな……)

Raabe
ナオト

お前の愛は得られなくても、お前は俺の愛を受け取ってくれた。 今はそれだけで十分だ。

Naoto
ナオト

愛してるぜ!

Naoto
シエル

……愛とは……情熱的なものなのですね。 なるほど……。

Ciel
ココノエ

どうだ、終わったか?

Kokonoe
ラーベ

あ、お前! 一方的に通信始めたり切ったりするんじゃない!

Raabe
ラーベ

こっちは見ての通りだ。なぜかひと段落ついた形になっているが、 冥だけじゃなくサヤにまでメガネの影響があったようだぞ。

Raabe
ラーベ

検証とやらはどうなった?

Raabe
ココノエ

詳しいことはわからんな。 だが最大の原因はやはりレイの観測力だろう。

Kokonoe
ココノエ

こちらが想定していた『男』『女』の定義よりも、 その者『個人』を強く認識しすぎているんだろうな。

Kokonoe
ココノエ

その認識が、メガネのシステムを凌駕してしまった結果、 エラーが発生した。そんな感じ……ぽい。

Kokonoe
ラーベ

ぽいってなんだ、しっかり調べろ天才なんだろ。

Raabe
ココノエ

天才にも不可能はある。 まあ、いいじゃないか。順調にラブ魔力は集まっている。

Kokonoe
ココノエ

どの道、魔力を集めなければ実験は終わらない。 次のステージへ行くぞ。舌を噛むなよ。

Kokonoe

第4節 それぞれの愛の形/

Summary
ラブ魔力を求める一行の前に現れたのは、

ジン、シオリ、メイファン。愛情表現は苛烈 さを増し、究極の愛、殺し愛へと発展する。

シエル

検索……検索、照合。

Ciel
シエル

かなりの広さのある森林地帯のようです。 これまでのような、都市内のステージではないようですね。

Ciel
ココノエ

愛を発展させるために、重要なものがある。 それがなにかわかるか?

Kokonoe
シエル

いいえ、わかりません。なんですか?

Ciel
ココノエ

刺激だ。

Kokonoe
ココノエ

日常から離れた、少し危険なものが望ましい。

Kokonoe
ココノエ

そこから発生する緊張が、恋愛における興奮だと脳は誤解する。 そしてより強く愛情を感じられるとかなんとか。

Kokonoe
シエル

なんとか。

Ciel
ラーベ

今までも十分危険な刺激満載だったと思うがな。

Raabe
ココノエ

案ずるな。このエリアにはもっと強い刺激を用意した。 十分に、脳を誤作動させてくるがいい。

Kokonoe
ラーベ

なんつー言い方だ。人のこと言えないかもだけど。

Raabe
ラーベ

ところでココノエ。メガネの不具合については、 きちんと調査を続けてくれるんだろうな?

Raabe
ラーベ

ラブ魔力を集めるのはいいが、それが集まり切ったところで 『モテメガネ』の効力が切れない……

Raabe
ラーベ

なんてことになったら、さすがに困るぞ。

Raabe
ココノエ

解除方法についてはエラーの対象外だと予想される。 大丈夫だろう。

Kokonoe
ココノエ

とはいえ、開発者としてエラーの修正ができないなどと 匙を投げるつもりはない。

Kokonoe
ココノエ

これからの調整のためにも、 状況の調査及びデータの分析はきっちりやっておく。

Kokonoe
ラーベ

なら、そっちは任せるとして……だ。

Raabe
ラーベ

もっと強い刺激って言ってたよなぁ。

Raabe
ジン

レイ! ここにいたか。

Jin
ジン

貴様の気配とにおいと雰囲気と体温を感じ取って追いかけて きたが、やはり僕の五感は貴様を追い求めているのだな。

Jin
ジン

見つけるまでは容易かった。

Jin

1: ひえっ!? ジンさん!? え、そういうキャラでしたっけ……?

ジン

そうだ、ジンだ。貴様のジン=キサラギだ。 人は僕を……『愛の英雄』と呼ぶ。

Jin
ジン

なにを戸惑う。紛れもなく僕はジン=キサラギ。 人は僕を……『愛の英雄』と呼ぶ。

Jin
シエル

初耳です。

Ciel
ラーベ

私もだ。

Raabe
ジン

だが僕はこの名が好きではない! なぜなら……。

Jin
ジン

僕はまだ貴様の愛を獲得していないからだ! レイ!!

Jin
ジン

だがそれもこれまでの話。 ここからは……貴様に僕の愛を嫌というほどくれてやる。

Jin
ジン

まずはその身を、この僕が直々に守ってやろう。 数多くの身の程知らずどもに、その愛を狙われているのだろう。

Jin
ジン

だが貴様には僕がいる。 僕が側にいる間は、何人たりとも貴様には触れさせん。

Jin
ジン

そう、誰にも……。

Jin
???

そうはさせませんよ。

???
???

レイ様をお守りするのは この私、シオリ=キリヒトです。

???
シオリ

レイさん、お待たせしました。 あなたの愛する人、シオリですよ。

Shiori
ラーベ

シオリ=キリヒト……。暗殺を生業とするキリヒト家の令嬢か。 確か毒の扱いに長けているんだったか。

Raabe
シオリ

ええ、そうです。幼いころより培った技の数々は、 愛しい人をお守りするためにだって活用できるんですよ。

Shiori
ジン

貴様、僕のレイに気安く近寄るな! 離れろ!

Jin
シオリ

あらあら、嫉妬ですか? 男の嫉妬なんて、醜いですよ。

Shiori
ジン

言うじゃないか。 レイを惑わせる薄汚い暗殺者めが。

Jin
シオリ

愛する人にはいつでも自分を見ていてほしいもの。 惑わせようとするのは当たり前のことです。

Shiori
シオリ

それに、私はまだ誘惑の『ゆ』の字も行っておりません。

Shiori
シオリ

私が本気で誘惑するとなったら…… それはもう、すっごいんですから。

Shiori
シエル

すっごい、のですか。 ごくり……。

Ciel
ラーベ

意味もわからないのに生唾を飲むな、シエル。

Raabe
シエル

す、すみません。 ですがなにやら、とてつもない気迫を感じたものですから……。

Ciel
ジン

フン、貴様の愛など僕の想いに比べたら小さいものだ。

Jin
シオリ

あら。あなたの『想い』ってそれ、 『殺意』の間違いじゃありません?

Shiori
シオリ

今すぐにでも剣を抜きたそうな 気配をなさっていましてよ。

Shiori
ジン

『殺意』だと? 断じて違う! これは『愛』だ! 僕なりの『愛』だ!

Jin
ジン

それなのにレイは 僕の愛に気付いてくれない……。

Jin
ジン

だから! 今日は! 僕の気持ちをわからせてやろう!!

Jin
ジン

ほらこれを見ろ! レイの隠し撮り写真だ!

Jin
シエル

これは……フガクの廊下であくびをしていらっしゃる写真ですね。 よく撮れています。

Ciel
ジン

極秘裏に入手した一品だ。 これを使って、特製のレイ抱き枕を作製する。

Jin
ジン

そしてそれを使って眠るのだ…… 頬ずりするもよし、潰れる程に抱きしめるもよし!

Jin

1: 潰されるのはちょっと…… 優しくしてください

ジン

そうだ! レイ、 貴様には僕の抱き枕をプレゼントしよう!

Jin
ジン

そうすれば僕らはどこにいても、どれだけ離れていても、 互いを感じながら過ごすことができる!

Jin
シオリ

ふふ。

Shiori
ジン

女。なにがおかしい。

Jin
シオリ

いえ、その程度でレイ様を 愛してるなんて……呆れていただけです。

Shiori
シオリ

シオリはもっとすごいですよ……。

Shiori
シオリ

じゃじゃーん!

Shiori
ジン

そ、それはまさか、幻の品と謳われる…… レイの入浴水ぃぃぃぃ――――!!

Jin
シオリ

そう! レイさんが入浴した浴槽の水です!

Shiori
ジン

くっ、統制機構の権力をフルに使っても手に入れることは できなかったそれを、なぜ貴様が持っている!

Jin
シオリ

私が使うのは闇のルート。暗殺者ですもの。 表には出てない特別なルートをいくつも知っております。

Shiori
ラーベ

おーおーおー。このファントムフィールドだと、 レイを使えばボロ儲けできそうだな。

Raabe
シエル

ラーベさん。 それはモラルに反する非道徳的な思考のように思えるのですが。

Ciel
ラーベ

マジレスするなよー。わかってますって、やりませんって。 冗談だよ、冗談。

Raabe
シエル

冗談でしたか、失礼しました。

Ciel
シオリ

でもでも、シオリは手に入れただけでは満足していません……。

Shiori
シオリ

シオリはこの水を使って、これから毎日お茶を作るのです! いいえ、お茶だけでなく料理も作ります!

Shiori
シオリ

そうすればシオリの身体は レイ様でできているのと同じ……。

Shiori
シオリ

これこそ、いかなるときもレイ様と 一緒にいたいという気持ちの現れです。

Shiori
シオリ

ふふふ、キサラギ先輩、どうですか?

Shiori
シオリ

これでもシオリより、 レイさんを愛していると言えるのですか?

Shiori
ジン

くっ……。 こうなれば……。

Jin
ジン

貴様を黙らせるしかないようだな!

Jin
ジン

レイの愛は僕だけのものだ! 誰にも渡さない!

Jin
ジン

ついでにレイ汁は僕がいただく!

Jin
ラーベ

汁っていうなよ。

Raabe
シエル

どちらかというと出汁です。

Ciel
ラーベ

それも嫌だな!

Raabe
シオリ

ふふっ。なるほど、そう来ますか! いいですよ、受けて立ちます!

Shiori
シオリ

シオリの毒に耐え切れますかね!?

Shiori
ラーベ

やれやれ、またこうなるのか。 モテる男は大変だな、レイ。

Raabe
ラーベ

やれやれ、またこうなるのか。 モテる女は大変だな、レイ。

Raabe
???

……ほう。私のいぬ間に レイを取り合おうとは、いい度胸だな。

???
ジン

貴様……メイファン=ラピスラズリ! なにをしに現れた!?

Jin
シオリ

統制機構第零師団……通称審判の羽根。 裏切り者を粛正する部隊の、隊長……。

Shiori
シオリ

そんな方までもレイさんを 狙っているというの……?

Shiori
メイファン

くくく……その通り。 だが下賤なる貴様らと私が同じ価値観で動くと思うな。

Meifang
メイファン

私には……私だけの、崇高なる目的があって レイを所望している。

Meifang
ラーベ

これだけ不穏な空気をまき散らしながら『崇高』ときたか。 その目的とやら、聞かせてもらえるんだろうな?

Raabe
メイファン

いいだろう。聞かせてやる。 私はな……レイ。貴様に……。

Meifang
メイファン

痛めつけてもらうために来た!!!

Meifang
ラーベ

……は?

Raabe
メイファン

理解できないか愚民ども。 この私の身を貫くような、恋心を。

Meifang
メイファン

思いを寄せる者に手ずから痛みを与えられたい。

Meifang
メイファン

その手で、その足で! 私を思い切り苦しめ悶えさせてほしい!

Meifang
メイファン

この全身で貴様を感じたいのだ、レイ。 さあ遠慮はいらない、思い切り、力の限り私を痛めつけろ!

Meifang
メイファン

私にお前の『愛』という痛みを味わわせろ!

Meifang
シエル

なんという不可解な要求……。 これもまた、愛……なのですね。

Ciel
ラーベ

うーん、どうかなー。 メガネのせいで色々おかしくなっちゃってるしなー。

Raabe
ラーベ

これを一般的な愛だと理解しちゃうのは、どうかなー。

Raabe
シエル

ですが、底知れない情熱を感じます!

Ciel
メイファン

当然だ! 愛とは情熱! 情熱とは愛! そして愛とは痛み! 痛みこそ愛!!!

Meifang
シオリ

そんなの間違っています! 愛とはもっと相手を慈しみ思うもの!

Shiori
シオリ

好きな人の側にいたい、好きな人に幸せでいてほしい。 好きな人をもっと感じたい、好きな人の全て取り込みたい……。

Shiori
ラーベ

最後ちょっとおかしくなかったか?

Raabe
シオリ

そう、いわば愛とは摂取願望! 同化願望! 誰よりも何よりも側に感じたいと願う私の気持ちこそ真実の愛!

Shiori
シオリ

周囲が氷漬けに……!? これは……!

Shiori
メイファン

ほう。その『氷剣・ユキアネサ』を抜いたか。 ジン=キサラギ。

Meifang
ジン

……貴様らの思いはわかった。 そしてどこまでも本気であるということもな。

Jin
ジン

であれば僕も、本気でかかろう! これまでのぬるいアピールは終わりだ!

Jin
ラーベ

大丈夫、ぬるいとは言えない。 十分、様子がおかしかった。

Raabe
ジン

レイ!

Jin

1: わ、はい!? なんかすごい目で見られてない?

シエル

切っ先をレイさんに向けています、 気を付けてください。

Ciel
シエル

敵対反応を感知。いえ、これは愛……なのでしょうか?

Ciel
シエル

殺意にも似た、情念のようなものを感じます。 警戒してください。……いえ、これも愛……なのでしょうか?

Ciel
ジン

殺し合おう。

Jin
ラーベ

おっと、おかしさが跳ね上がったぞ。

Raabe
ジン

愛とは……魂と魂のぶつかり合いだ。 すなわち殺し合い。いや、殺し愛!

Jin
ジン

レイ、貴様が好きで好きでたまらない。

Jin
ジン

そのせいか、僕の奥底にある抑え難い衝動が 疼いてならないんだ……。

Jin
ジン

大好きな人を、かけがえのない人を、唯一の人を…… 殺さねばならないという強い思いが!

Jin
ジン

ふふふ……くっふふふ、はははははははははは!!!

Jin
シオリ

キサラギ先輩の持つ武器は、事象兵器『氷剣・ユキアネサ』。 所持者の精神に干渉する、恐ろしい武器です。

Shiori
シオリ

その剣に心の一部を引き渡してもなお、 レイ様を求めるというのですね……。

Shiori
シオリ

それほどまでに、真剣に愛しているだなんて。

Shiori
メイファン

ユキアネサを解き放つか、面白い。 ならば見せてもらおう、貴様らの『本気』の愛を!

Meifang
シエル

本気の……愛。

Ciel
ラーベ

なに真に受けてる! 状況が暴走してるだけだ! レイの護衛に入れ、マジで来るぞ!

Raabe
シエル

了解。対象の護衛を開始します! レイさん、戦闘準備を行ってください。

Ciel

1: よし、ジンの本気の愛を受け止めよう! ラブラブモテモテは辛いな……

ーーー/

Summary
激しすぎる愛により、尋常でない量のラブ

魔力が集まる。だが実験終了には足りない。 舞台はボーナスステージへと移された。

ジン

くっ……やるな、レイ。 僕の氷を溶かすほどの貴様の愛に……火傷しそうだ……。

Jin
ジン

だが……まだ、まだだよ、レイ! もっともっと、僕と殺し合おう!

Jin
ジン

いいや! 殺し愛をしよう!!

Jin
ジン

ぐ、はっ……メイファン、シオリ……貴様ら……。

Jin
ジン

がく……っ。

Jin
シオリ

レイ様に気を取られていてくださって よかったです。なんとか不意をついて、鎮静剤を打ち込めました。

Shiori
メイファン

これ以上、ユキアネサに精神を食わされては、 辺り一帯氷漬けになりかねないからな。

Meifang
メイファン

そうなっては、ゲレンデの恋が始まってしまう。

Meifang
メイファン

雪景色の中では、 思い人は普段の数倍にも愛らしく見えると聞く。

Meifang
メイファン

これ以上レイを愛しく思えてしまっては…… 私自身、自分がどうなってしまうかわからないのでな。

Meifang
メイファン

止めさせてもらった。

Meifang
シエル

情報を処理しきれませんでしたが、ありがとうございます。 おかげで氷漬けにならなくてすみました。

Ciel
シオリ

あなたのためじゃありません。 レイ様のためですからね。

Shiori
ココノエ

おお、いい感じに集まってるな、ラブ魔力。

Kokonoe
ココノエ

ここのステージで遭遇した3人からは、 ちょっと尋常じゃないレベルの魔力を回収できたようだ。

Kokonoe
シエル

やはりそうでしたか。ジンさん、シオリさん、 メイファンさんからは、かなりのレベルの高さを感じました。

Ciel
シエル

これが……強いラブ魔力……強い愛……。

Ciel
ラーベ

変な知識仕入れるんじゃないぞ、シエル。

Raabe
ラーベ

尋常じゃないほど回収できたんなら、 そろそろ外れてもいいんじゃないか、メガネ!

Raabe
ココノエ

いやさすがに溜まったと思ったんだが…… もうちょっと足りないみたいだな。

Kokonoe
ココノエ

仕方ない、ボーナスステージだ。 次のステージ、転送開始!

Kokonoe

第5節 究極の愛情表現/

Summary
メガネに惹かれた者たちが一堂に集まり、

熱烈な愛が飛び交う。実験のため、愛の ため、戦闘こそ愛だとシエルが立ち上がる!

ラーベ

ここがボーナスステージか?

Raabe
ラーベ

なにが起こる予定なのか知らんが、 この流れだと平和な時間とは無縁だろうな……。

Raabe
ラーベ

シエル、レイ。 身に染みてわかってると思うが、気を抜くなよ。

Raabe
シエル

はい。

Ciel
シエル

ですがレイさんが装着している 『モテメガネ』を外すには、十分なラブ魔力が必要です。

Ciel
シエル

そのためにも、どなたかとの交流は不可欠になります。

Ciel
ラーベ

そうなんだよな。こんなお騒がせアイテム、 さっさと外してしまいたいが、そうもいかない。

Raabe
ラーベ

まったく、面白い……じゃない、 厄介なものを作ってくれるよ……。

Raabe
カズマ

レイくん! またお会いできましたね。

Kazuma
カズマ

レイさん! またお会いできましたね。

Kazuma
ラーベ

おお? カズマか。 あのフィールドから移動してきたのか……。

Raabe
カズマ

こうして再会できるなんて……これは運命ですね! やはり僕たちは運命の糸でつながっているんです!

Kazuma
???

果たしてそれはどうかな! 巡り合うことが運命ならば、それは私にも言えること!

???
ツヴァイ

ようやく会えたな、レイ。 どこからともなくはるばると、私の愛を伝えるために来た!

Zwei
ツヴァイ

さあ、これを受け取ってくれ! 愛情たっぷりことこと煮込んだ、 名付けて『君のためのカリィ』!

Zwei
シエル

このスパイシーな香りは……検索、分析……カレーです! 日本のご家庭などでよく見られる、欧風カレーのようです。

Ciel
ツヴァイ

その通り!

Zwei
ツヴァイ

ごろごろ野菜と一緒に、レイのことを考え、 想い、愛を込めて作ったんだ……。

Zwei
ツヴァイ

さあ、食べてくれ。おかわりもあるぞ、寸胴一杯にな!

Zwei
ツヴァイ

はっ! 危ないところだった……。 何奴!?

Zwei
ノエル

ぬけがけは許しませんよ、ツヴァイさん!

Noel
ノエル

私だって、レイさんのために心を込めて、 とっておきの手料理を作ってきたんです!

Noel
ノエル

名付けて『愛情たっぷりとろとろオムライス』です! 是非食べてください、レイさん。

Noel
カズマ

そ、それがオムライス……? 得体の知れないクリーチャーにしか見えないんですが……。

Kazuma
ノエル

むっ。そんなことありませんよ。 色合いは悪いですけど、どこからどう見てもオムライスです!

Noel
ツヴァイ

全体的に黒いし、赤とか青とかの……なんだ、その。 ニョロニョロしたものが飛び出しているぞ。それなんだ?

Zwei
ツヴァイ

前衛芸術か?

Zwei
ノエル

あ、これは……これは、なんでしょうね。 でも大丈夫、美味しいですよ!

Noel
カズマ

美味しいか美味しくないとか以前の話ですよ! ちょっと震えてるし!

Kazuma
ノエル

これは…… はっ!?

Noel
サヤ

……仕留め損ないましたか……世にも恐ろしい物体を……。

Saya
ノエル

な、なにをするんですか、危ないじゃないですか! オムライスを落としちゃったらどうするんです!?

Noel
ツヴァイ

そうだ! 食べ物は大切にしろ!

Zwei
ツヴァイ

……ん? 君、今さっき私のカリィを撃ち落とそうとしなかったか?

Zwei
ノエル

気のせいですよ!

Noel
サヤ

ふふ……ですが二度目はありますまい。 ご安心くださいませね、レイさん。

Saya
サヤ

あのような明らかに危険な謎の物体と…… 万が一愛情を感じてしまうやもしれぬカレー。

Saya
サヤ

どちらもこの私が始末しておきます。 そうしましたら……ゆっくりと、私と時間を過ごしましょう。

Saya

待て待て待て! 聞き捨てならんな! レイとの時間を手にいれるのは私だ!

Mei

なぜならそいつは、すでに私のものなのだからな!

Mei
シオリ

妄想するのもいいかげんにしてください。 レイ様は私を愛しているんです!

Shiori
シオリ

そうでなくても問題ありません。 すぐにそう思えるようにしてさしあげますから!

Shiori
サヤ

貴様……レイさんになにをする気ですか……。

Saya
シオリ

キリヒト印の超強力惚れ薬ですよ。 シオリにメロメロになる薬です。

Shiori

なんて恐ろしいやつ…… 強引にレイの気持ちを捻じ曲げるつもりか!

Mei
ナオト

お前人のこととやかく言えるやり口だったかさっき!?

Naoto

過去のことは忘れた! 私の愛は未来と共にある!

Mei
ナオト

適当ぬかしやがって!

Naoto
ナオト

ホレ薬だろうが妙な符だろうが、 ついでにカレーもオムライス(?)も……

Naoto
ナオト

レイをどうにかしようとする小細工は、 俺が許さねぇ!

Naoto
ナオト

安心しろ、レイ。俺が守ってやる。 愛してるぜ!

Naoto
ジン

退け! 障害がぁぁぁぁっ!

Jin
ジン

おまたせレイ! さあ愛し合おう!

Jin
ノエル

キサラギ少佐! そうはさせません……。 たとえ相手があなたでも、私、負けません!

Noel
ジン

ほざけ。貴様に用はない。 僕の目に映っていいのはレイだけだ!

Jin
ノエル

くっ……すごい気迫……でも、私だって譲れません!

Noel
ツヴァイ

抜け駆けはさせないぞ。 私とて、レイを愛しているのだから!

Zwei

そうだそうだ! 抜け駆けさせるな!

Man
軍人

レイをこちらに渡してもらおうか!

Soldier

きゃー! レイさーん! 好きーーー!!!

Woman
ナオト

誰だあいつら!?

Naoto
ツヴァイ

無論、モブの皆さんだ! 名もなき者にも愛される。さすがだ、レイ……。

Zwei
Es

成敗。

Es

ぎゃぁぁぁぁ!

Man

問答無用だと!? そしてエス……お前もか。

Mei
Es

はい。レイさんをお迎えにあがりました。

Es
Es

レイさんをお連れして、 ふたりでラブラブプリンパーティを行います。

Es
Es

邪魔をしないでください……冥。

Es
ラーベ

なんだこの目茶苦茶な状況は! 目がヤバイやつらが多すぎる。一旦退くぞ!

Raabe
シエル

いいえ……待ってください。

Ciel
ラーベ

シエル?

Raabe
シエル

これだけの人が、レイさんを愛し、 ここに集まっています。

Ciel
シエル

これはラブ魔力を一度に大量回収する 絶好の機会なのではないでしょうか。

Ciel
ラーベ

……確かに。

Raabe
ラーベ

でもいいのか? それはレイを囮にするってことだぞ。

Raabe
ラーベ

お前的にアリなのか?

Raabe
シエル

もちろん、レイさんを 危険に晒すわけにはいきません。ですから……。

Ciel
シエル

私が率先して、レイさんに愛を示します。

Ciel
ラーベ

は?

Raabe
シエル

これまで多くの方々の『愛情表現』を観察してきました。 その結果、どんな行動が『愛情』なのか、およそ理解しました。

Ciel
シエル

戦闘です!

Ciel
ラーベ

いや、シエル?

Raabe
シエル

任せてください。 決して、レイさん自身に危害は加えません。

Ciel
シエル

これは戦闘の形をした愛情表現です。 戦闘行動を通して、私のラブを受け取ってください。

Ciel
シエル

そうしながら、この場のすさまじいラブ魔力をも回収すれば、 きっとメガネの解除に必要なラブを集められるはずです。

Ciel
シエル

いいえ、きっと回収させてみせます。 なぜなら……。

Ciel
シエル

私もレイさんを愛していますので!!

Ciel
ココノエ

……ついにシエルにも 『モテメガネVer.イリュージョン』の影響が出始めたか。

Kokonoe
ラーベ

なんて威力だ……。 シエルにまで愛情を錯覚させるか。

Raabe
ラーベ

……いや、待てよ。ちょっと待て。

Raabe
ラーベ

ここがココノエのファントムフィールドなら…… なぜメガネが予想外の影響を与えるんだ?

Raabe
ラーベ

……もしかして。

Raabe
シエル

対象を補足。戦闘態勢に移行……。 訂正。愛情体勢に移行!

Ciel
シエル

対象へのラブを開始します! 受け取ってください、レイさん!

Ciel

第1節 プロローグ/

Summary
ココノエによりファントムフィールドに浸入

させられたシエルたち。実験のため、モテ メガネピンクにラブ魔力を集めることに。

1: ここは……? 海……?

ラーベ

なんで海なんだ? まだ海は早いだろう。 時期とか連想されるものとか色々な兼ね合いで。

Raabe
シエル

連想されるものとは、なんですか?

Ciel
ラーベ

ああいや、なんでもないぞ。こっちの話だ。

Raabe
ラーベ

それより、一旦状態を確認しようか。 ふたりとも問題はないな?

Raabe
シエル

はい。レイさんのバイタルにも異常ありません。

Ciel
シエル

仮想浸入 (ダイブ) はまだ調整が必要とのことでしたが、 現段階では問題はなさそうです。

Ciel
???

当たり前だ。 この私が直々に調整しているのだからな。

???
ラーベ

出たな。

Raabe
シエル

ココノエさん。お疲れ様です。

Ciel
ココノエ

うむ。 私の用意した仮想ファントムフィールドにようこそ、諸君。

Kokonoe
ココノエ

今回は、訓練その他様々な目的に活用できるかもしれない、

Kokonoe
ココノエ

私の好奇心と欲望とご都合のために用意したこの島フィールドを 起点に、いくつかのエリアを用意した。

Kokonoe
ココノエ

調整中だから場面に整合性はないが、 フィールドとしては安定しているから安心しろ。

Kokonoe
ココノエ

なんせ私が観測をしているんだからな。 安心安全円滑運営だ。

Kokonoe
ラーベ

いやそれは。うん。まあいいや。 進めてくれ。

Raabe
シエル

なにかの実験に協力してほしい、とのことでしたが。

Ciel
シエル

この仮想ファントムフィールドについて 検証すればいいのでしょうか?

Ciel
ココノエ

いや、違う。ここを用意したのは、外部からの影響がない 実験場が必要だったからだ。

Kokonoe
ココノエ

そしてここでお前たちに……いや、レイに 協力してもらう実験は、これだ!!

Kokonoe
ラーベ

爆発!?

Raabe
シエル

そしてヴァルケンハインさん!

Ciel
ヴァルケンハイン

お待たせいたしました。 こちらこそ、我が生涯を捧げしアルカード家に伝わる秘宝……

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

……を、元にココノエ殿が新たに開発された、 発明品にして魔道具。

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

『モテメガネブルー』&『モテメガネピンク』! でございます!!!

Valkenhayn

1: あの伝説の……モテメガネ!? なんですかそのド派手眼鏡は

ココノエ

知っているか。さすがは稀代の観測者。 『最果てを観る者』のドライブ名は伊達ではないな。

Kokonoe
ココノエ

言っただろう。私が新たに開発した『モテメガネ』だ。 見るからになにかしでかしそうだろう。ワクワクするだろう。

Kokonoe
ヴァルケンハイン

『モテメガネ』とは、込められたラブ魔力によりかけるだけで 誰でもラブラブモテモテになれるという、

Valkenhayn
ヴァルケンハイン

素晴らしい魔道具でございます。

Valkenhayn
ココノエ

だがこれは、今回私が特別に開発した 『モテメガネVer.イリュージョン』!

Kokonoe
ココノエ

通常よりもより効力の高いラブ魔力を人工的に内蔵させた スーパー仕様だ。さらに色が2種類ある! かっこいい!

Kokonoe
シエル

確かに、かっこいいです。

Ciel
ラーベ

え、嘘。本気か?

Raabe
シエル

こちらが青色、こちらはピンク色。 それぞれで性能が違うのでしょうか?

Ciel
ココノエ

そこに気が付くとは、見込みがあるな、貴様。

Kokonoe
ココノエ

その通り。このブルーとピンク2種類の眼鏡。 同じように見えて、内蔵されているラブ魔力の性質が少々違う。

Kokonoe
ココノエ

だがその実態は、かけてみてからのお楽しみだ。

Kokonoe
ココノエ

ではレイ! 今回貴様にかけてもらうのは……こっちだ!

Kokonoe
ココノエ

『モテメガネVer.イリュージョン』桃花のピンクタイプ! 通称『モテメガネピンク』!

Kokonoe
ココノエ

やってくれ、ヴァルケンハイン!

Kokonoe
ヴァルケンハイン

承知いたしました。 レイ殿、お覚悟めされい!!

Valkenhayn

1: ぐわぁぁぁぁぁ! ……外れない!?

ココノエ

このメガネは……愛を理解するために開発された。

Kokonoe
ラーベ

またわけわかんないこと言い始めたぞ。

Raabe
ココノエ

愛なき者が愛を得るために生まれた、モテメガネ。 それを元に開発したこれもまた……愛を得るために存在している。

Kokonoe
シエル

愛……。

Ciel
ココノエ

つまり、愛を十分得るまでは外れない。

Kokonoe
ラーベ

なにがつまりだ!?

Raabe
ラーベ

おいこら、ちゃんと説明しろ。 私が言うのもなんだけども!

Raabe
ココノエ

いいだろう、聞きたいのなら話してやる。 今回の私は依頼人だからな。全体的に協力的だ。

Kokonoe
ココノエ

いや、いつも私は協力的だな。

Kokonoe
ラーベ

話進めてくれ。そこツッコミ始めると長くなる。

Raabe
ココノエ

わがままな実験体……いや、協力者だ。

Kokonoe
ラーベ

実験体って言ったな。

Raabe
ココノエ

メガネを外すためには、 メガネに内蔵されているラブ魔力を入れ替える必要がある。

Kokonoe
ココノエ

内蔵されているラブ魔力を発散、使用しつつ、 新たなラブ魔力を取り込むのだ。

Kokonoe
ココノエ

こうすることでラブ魔力が枯渇することなく、 メガネは機能を保ち続ける。

Kokonoe
ココノエ

一定量で解除することもできるし、連続して使用することも可能。 まさにフレキシブル。かつエコロジーな発明だ。

Kokonoe

1: さすが、すごい発明です つまり僕はなにをすれば?

ココノエ

そうだろう。気に入ったか。 であれば、実験にも身が入ることだろう。素晴らしいぞ。

Kokonoe
ココノエ

おっ、いいぞ、意欲的だな。 メガネが気に入ったか。それとも実験体の役割が気に入ったか?

Kokonoe

1: さすが、すごい発明です つまり私はなにをすれば?

ココノエ

そうだろう。気に入ったか。 であれば、実験にも身が入ることだろう。素晴らしいぞ。

Kokonoe
ココノエ

おっ、いいぞ、意欲的だな。 メガネが気に入ったか。それとも実験体の役割が気に入ったか?

Kokonoe
ココノエ

貴様にはこれから、私が用意した各種ラブステージを巡り、 そのメガネを外せるくらいのラブ魔力を集めてもらう。

Kokonoe
ココノエ

簡単に言えばラブ魔力の影響を誰かに与え、 そいつから愛を受け取ってくるのだ。

Kokonoe
ラーベ

愛を……受け取る、ねぇ。 説明されているようでされていないような……。

Raabe
シエル

質問です。なぜメガネをかける役割を レイさんに依頼されたのですか?

Ciel
ココノエ

わからんのか。 こいつ以上の適役はいない。

Kokonoe
ココノエ

なにせこいつは観測の力を持つ者。自己観測において 右に出るものはとりあえずざっと見た限りいない。

Kokonoe
ココノエ

ラブ魔力によって自己の観測を揺らがせる『モテメガネ』の あらゆる影響を、こいつは受けないわけだ。

Kokonoe
ココノエ

つまり、レイがかけていればおのずと 『モテメガネVer.イリュージョン』の本来の性能が計測できる!

Kokonoe
シエル

そうなのですか!? ……そうなのですか?

Ciel
ラーベ

いや知らん。だがあのココノエが言うんだから、 そういう仕組みになってるんじゃないか……?

Raabe
ココノエ

なっているのだ!

Kokonoe
ココノエ

というわけで、事情はわかったな。 わかったら早速計測実験開始だ。

Kokonoe
ココノエ

まずは最初のエリアへ行ってもらうぞ。

Kokonoe
ココノエ

もう一度言うが、 ラブ魔力を集めない限りそのメガネは取れない。

Kokonoe
ココノエ

バカみたいなメガネを外したければ、 全力でラブを集めてくるんだな。

Kokonoe
ココノエ

では、健闘を祈る!!

Kokonoe

第2節 愛の襲撃者/

Summary
モテメガネピンクの力で女性からモテモテに

なった! ノエルとツヴァイの愛を賭けた 料理対決の最中、突如リッパーが乱入する!

シエル

転移、完了しました。 ここは……どこかの都市のようですね。

Ciel
シエル

あ、あれは学校です。 大勢の学生が通い、勉学を行う施設ですよね。

Ciel
ラーベ

お前は本当に学校が気になるんだな。

Raabe
ラーベ

さてさて、背景施設はいいとしてだ。 さっきの南の島みたいなところから、ずいぶんと様変わりしたな。

Raabe
???

レイさん! やっと見つけました!

???
???

こんなところにいたのか。いやぁ、探したよ。

???
シエル

ノエルさん、ツヴァイさん! なぜおふたりがここに?

Ciel
ノエル

なぜって……決まってるじゃないですか。

Noel
ツヴァイ

うんうん、我々がここにいる理由…… それはもちろん、愛ゆえにだ!

Zwei
ラーベ

…………はああ???

Raabe
ノエル

レイさん! 私のこの気持ち…… 料理にして持ってきました、どうぞ!!

Noel
ツヴァイ

それよりこの特製カレーはどうだ? 私の愛をふんだんに混ぜ込んだ珠玉の一品だ!

Zwei
ツヴァイ

さあ、遠慮せず食べてくれたまえ!!

Zwei

1: へ、僕!? なんで!? お気持ちは嬉しいですが……大丈夫ですか?

1: へ、私!? なんで!? お気持ちは嬉しいですが……大丈夫ですか?

シエル

ラーベさん、これはいったい……?

Ciel
ラーベ

ああそうか、そういうことか! おい、レイ。メガネだ、そのメガネ!

Raabe
ラーベ

確かあのトンチキネコマタ、 かけただけで誰でもラブラブモテモテになるとか言ってただろう。

Raabe
シエル

あ。現在レイさんは、おふたりに ラブラブでモテモテになっているのですね。

Ciel
シエル

これがラブ魔力……すごい効き目です。

Ciel
ノエル

邪魔しないでください。 レイさんは私の料理を食べるんです!

Noel
ツヴァイ

おや、いつ誰がそんなことを決めた? それは君の勝手な欲望じゃないのか?

Zwei
ノエル

それは……そう、ですけど……!

Noel
ツヴァイ

甘い。甘いねぇ。はちみつマシマシのカレーより甘いよ。 隙を見せるからつけ込まれる。

Zwei
ツヴァイ

奪い取るつもりなら、私と対峙する前に 食べさせるべきだったんだ。

Zwei
ツヴァイ

恋も愛も一瞬の隙が命取り。覚えておくといいよ。

Zwei
ココノエ

これが愛に突き動かされた者たちか。 何を言っているのかはわからんが、すさまじい自信と説得力だ。

Kokonoe
ココノエ

ふむ……とりあえずメガネは問題なく作動しているようだな。

Kokonoe
ココノエ

引き続きデータを取らせてもらうぞ。

Kokonoe
ノエル

あ、あなたの方こそ、そんな上手いこと言って私から レイさんを奪うことなんてできませんよ!

Noel
ノエル

だってレイさんの気持ちは もう私の方に向いている(はず)なんですから!

Noel
ツヴァイ

君はまるでレイを 自分の所有物のように言うんだね。

Zwei
ツヴァイ

だが仮にそれが事実でも、なにも問題はない。 奪い取ればいいからだ。

Zwei
ノエル

なっ……!?

Noel
ツヴァイ

具体的に言うなら……(自主規制)を(自主規制)して (自主規制)も黙らせるほどの既成事実を作りあげればいい。

Zwei
ノエル

な、ななな、なんてハレンチなことを!

Noel
ツヴァイ

時にはヨーグルトのように甘く、 時にはジョロキアのように激しく。これが恋愛の常識さ。

Zwei
ノエル

違います!

Noel
ノエル

レイさんは私と、純粋で健全な関係を持ち、 素晴らしい愛に溢れた家庭を作るんです!

Noel
ツヴァイ

純粋で健全な関係だって? 甘い……君は本当に、隠し味のリンゴよりも甘甘だ!

Zwei
ツヴァイ

そんな都合のいい関係は、この世の中に存在しない! 人と人の関係はいつだって(自主規制)なのだから!

Zwei
シエル

ラーベさん。ツヴァイさんの言動の説明を求めても 良いでしょうか。

Ciel
ラーベ

彼女の過去になにかとてつもないことがあったんだろう。 他人の人生はあまり掘り下げるもんじゃないよ。

Raabe
ノエル

数々の侮辱、もう許せません…… 正々堂々、料理で決着をつけましょう!

Noel
ツヴァイ

おもしろい、望むところだ。

Zwei
???

んじゃ、オレサマも参加しまーす!

???
ツヴァイ

ほう? お前もか。

Zwei
リッパー

当たり前よ。

Ripper
リッパー

愛しのレイちゃんのために オレサマも頑張っちゃおうってワケ。

Ripper
ココノエ

……ん?

Kokonoe
ツヴァイ

そうか……ふっふっふ。これは面白くなってきた。 ライバルが多いほど愛は燃え上がるものだ!

Zwei
ツヴァイ

ならば用意してきたこのカレーではまだ足りない…… より最高のカレーを、食材から調達してこよう!!

Zwei
ツヴァイ

レイ、待っていたまえ! 私が最高のカレーを用意してやるからな!

Zwei
ノエル

レイさん! 私も材料を集めてきます! ここで待っていてくださいね!

Noel
ノエル

それまで、さっき作ってきたこの料理を食べててください!

Noel
ココノエ

…………あれ?

Kokonoe
ラーベ

なんだ、どうした? なにが『あれ?』なんだ?

Raabe
ココノエ

いや、なに……大したことではない。

Kokonoe
ココノエ

レイがかけている『モテメガネピンク』は、 女にしか効果がないはずなんだが……。

Kokonoe
ココノエ

まあ、もうしばらく様子を見てみるか。

Kokonoe
ラーベ

どこが大したことないんだ!? それ、完全な想定外ってやつじゃないのか!?

Raabe
ココノエ

もしかしてレイの力が関係しているのか…… だとしたら……。

Kokonoe
ラーベ

おい、おーい! 自分の世界に入るな!

Raabe
ココノエ

よし、やはりちょっと検証してくる。後は任せた。

Kokonoe
ラーベ

は!? おい、こら……!

Raabe
リッパー

んじゃー、オレサマも始めますかねー。

Ripper
リッパー

……ってことで殺り合おうぜ!

Ripper
シエル

……っ!!

Ciel
ラーベ

いきなりなにをするんだバカ者! 料理中に、人に包丁を向けるんじゃない!

Raabe
リッパー

だ〜か~ら~! お料理しようとしてんだろうが!

Ripper
シエル

……それはつまり。

Ciel
リッパー

そうだよ、レイちゃんが最高の材料ってワケ。 このオレサマの愛、受け止めてくれるよな~?

Ripper

1: 愛が重すぎる……!! いたた、急にお腹が……

リッパー

おいおい、オレサマの気持ちに応えてくれないわけ? それとも焦らしプレイってか?

Ripper
ラーベ

やれやれ、この戦いは避けられないみたいだな……。

Raabe
ラーベ

レイ、突破口を開け! そのメガネをどうするかは、それから考えるぞ!

Raabe
リッパー

おいおい、ナイショ話かぁ~? この想いが無視されてるみたいで悲しいぜ……。

Ripper
リッパー

こうなったら全員まとめて切り刻んで…… オレサマの愛の深さを思い知らせてやらぁ!

Ripper

ーーー/

Summary
リッパーを退けた一行。メガネにエラーが

発生し、男性にも影響が出たようだ。だが ラブ魔力を集め切るまで実験は終わらない。

リッパー

く……くっくっくっくくくくく! ヤベェ……タマんねぇぜ、レイ……。

Ripper
リッパー

すっかり、テメェの愛に痺れちまった。 オレはもう……これ以上戦えねぇ。

Ripper
リッパー

完全に、負けたぜ。テメェにな……。

Ripper
リッパー

テメェになら…… 俺の中の溢れんばかりの愛を根こそぎ捧げたっていい!

Ripper
シエル

……不思議な力の流動を感じます。 これは……?

Ciel
ココノエ

お、いいぞ。ラブ魔力が集まっているじゃないか。 多少の手違いはあったが、どうやら順調なようだな。

Kokonoe
ラーベ

お前! 急に通信を切ったりするんじゃない! なにが順調だ、女にしか効果がないって話はどこ行った!?

Raabe
ココノエ

だから言っただろう、多少の手違いだと。

Kokonoe
ココノエ

詳しいことはわからんが、レイの 観測力によって多少想定を外れていることは事実だ。

Kokonoe
ココノエ

こちらが想定していた『男』『女』の定義よりも、 その者『個人』を強く認識しすぎているんだろうな。

Kokonoe
ココノエ

その認識が、メガネのシステムを凌駕してしまった結果、 エラーが発生した。そんな感じ……ぽい。

Kokonoe
ラーベ

ぽいってなんだ、しっかり調べろ天才なんだろ。

Raabe
ココノエ

天才にも不可能はある。 まあ、いいじゃないか。順調にラブ魔力は集まっている。

Kokonoe
ココノエ

どの道、魔力を集めなければ実験は終わらない。 次のステージへ行くぞ。舌を噛むなよ。

Kokonoe

第3節 小さな闖入者/

Summary
公園エリアではサヤ、ノエル、タオカカから

愛を示される。彼女たちからの愛で手一杯 の中、真の愛を確かめようとEsが現れる。

シエル

転移完了。 今度は明るい場所ですね。公園のようです。

Ciel
ココノエ

愛を語らうと言えば、やはり公園だからな。

Kokonoe
ラーベ

そういう選出基準なら、さっきの学校はなんだったんだ?

Raabe
ココノエ

わからんのか。愛を育む場所と言えば学校。 青春の代名詞だろうが。

Kokonoe
ラーベ

否定しないけども。 私がお前だったら同じように選んだと思うけども!

Raabe
ラーベ

だからこそなんか癪だなぁ!

Raabe
ココノエ

つべこべ言っている暇はないぞ。 この辺りにも愛の魔力に引き寄せられた者が……。

Kokonoe
???

やっと見つけましたよ。レイさん。

???
ココノエ

……これまた面倒なやつが寄ってきたな。

Kokonoe
サヤ

面倒、とは心外ですね。

Saya
サヤ

レイさんを危険な実験に付き合わせる あなたのほうが余程ではありませんか。

Saya
ノエル

はあ、はぁ……追いつきました……。

Noel
ノエル

もう! 私を置いてどこに行くつもりなんですか!

Noel

1: 走って追いついてきたの!? な、なんでここに!?

ノエル

この料理を食べてもらうまで、絶対に諦めません!

Noel
ノエル

ちゃんとデザートまで用意していたのに…… いなくなっちゃうなんて、ひどいです。

Noel
ノエル

さあ、レイさん……どうぞ! 絶対に美味しいので食べてください!

Noel
ラーベ

りょう……り? これが?

Raabe
ラーベ

紫と緑が混ざった、なんともいえない色をしてるこれが?

Raabe
シエル

すっぱそうな匂いと、甘そうな匂いと、辛そうな匂いもします。

Ciel
シエル

これは……レイさん、危険です! 私の後ろへ!

Ciel
サヤ

そのようなものを食べさせようとするなど……ああ、恐ろしや。 レイさんを殺すお心算ですか?

Saya
ノエル

なに言ってるんですか! 私の料理はそんな物騒じゃありません!

Noel
ノエル

帯刀しているあなたのほうが危険ですよ!

Noel
サヤ

あなたも銃火器を持ち歩いているようですが?

Saya
ノエル

私は軍人なのでいいんです! 一般人であるあなたが刀を持っているほうが問題です!

Noel
ノエル

その刀は、没収させてもらいますよ!

Noel
サヤ

では、私から武器を取り上げ自分だけ有利な状況にする……と。 なんと卑怯な……その性根、気に入りません。

Saya
サヤ

斬り伏せます。

Saya
タオカカ

待つニャス、待つニャス、待つニャース!!

Taokaka
タオカカ

その食い物、タオに寄越すニャース!!

Taokaka
タオカカ

あむっ!

Taokaka
ノエル

あっ!?

Noel
タオカカ

ゴハーーーーーーーーーーっ!!!???? Taokaka

ラーベ

おい、大丈夫か!?

Raabe
ラーベ

こりゃまずい! 蘇生だ、蘇生!

Raabe
シエル

了解。緊急措置を開始します。

Ciel
タオカカ

ハッ!? ここは……!?

Taokaka
タオカカ

タオはいったい、なにをしてたニャスか……?

Taokaka
ラーベ

すべての記憶を失っている……なんという恐ろしい料理だ。

Raabe
ノエル

そんなぁ……ハチミツを入れすぎたのが駄目だったの……?

Noel
ラーベ

うん、そういう問題ではないと思うぞ? たぶん。

Raabe
タオカカ

あっ……そうニャス! 寝てる場合じゃなかったニャス!

Taokaka
タオカカ

優しい人~肉まんニャス~♪ 両サイドから一緒に食べるニャス!

Taokaka
ノエル

な!?

Noel
サヤ

なんということを……! レイさんから離れなさい!

Saya
タオカカ

羨ましいニャスか?

Taokaka
サヤ

戯言を……。

Saya
タオカカ

ところで、優しい人、なんだか元気がなさそうニャスね。

Taokaka
タオカカ

これを飲むといいニャス!

Taokaka
ラーベ

一応聞くが、それはなんだ? なにか中で蒸発してそうだが……。

Raabe
タオカカ

滋養強壮剤っぽいなにかニャス! これを飲めば~色々元気になるニャスよ~!

Taokaka

1: い、いりません!

タオカカ

タオたちの間に遠慮はいらないニャス。 ささ、ぐぐっと飲むニャス~。

Taokaka
タオカカ

ニャ!? ビンが爆発したニャス! 邪魔をするのは誰ニャス!?

Taokaka
サヤ

レイさんに得体の知れないものを 飲ませないでください。

Saya
タオカカ

うるさいニャスね〜。これだからない人は〜。

Taokaka
サヤ

な……? くっ、人の身体的特徴を馬鹿にするとは……。 許せません!

Saya
ノエル

許せないのは私もです! せっかく、愛情をたっぷり込めて作ってきたのに……。

Noel
ノエル

私の手料理の仇……取らせてもらいます!

Noel
タオカカ

ありゃ? ない人がふたり? ない人とない人……。 どっちがどっちかわからなくなってきたニャス……。

Taokaka
サヤ

黙りなさい泥棒猫。あなたの存在は レイさんにとって害悪です。斬ります。

Saya
サヤ

最悪レイさんごとでも……!

Saya
ラーベ

おいおい、まずくないかこれ? 全員ヒートアップしすぎて、 レイにも被害が及ぶぞ。

Raabe
ラーベ

おい、シエル! そのデザートらしき物体だ!

Raabe
ラーベ

果物かスパイスかなにかを色々ゴチャっとさせたような それを使え!

Raabe
シエル

使う……はっ! わかりました!

Ciel
シエル

皆さん、これを食べて下さい!

Ciel
タオカカ

ニャ?

Taokaka
サヤ

む?

Saya
ノエル

えっ?

Noel
タオカカ

ぶぬわああああーーーーーっ!!?

Taokaka
サヤ

かっ……は……不覚…………。

Saya
ノエル

いったい、なにが……カク

Noel
シエル

口の中に放り込んだだけでこの破壊力…… これはいったいなんだったのでしょうか。

Ciel
ラーベ

わからん。だがこれでひとまず窮地は脱したはずだ。

Raabe
ラーベ

おい、ネコマタ妖怪。今のうちに転移を……。

Raabe
ラーベ

これは……スモークか!

Raabe
シエル

レイさん!!

Ciel
???

目標を補足。ようやく見つけました。

???
ラーベ

エス……お前もか!

Raabe
ラーベ

くそっ! シエル、さっきのデザート的な爆弾をもう一度だ!

Raabe
シエル

すみません、先ほど使ったので全部です。

Ciel
Es

レイ。私と共に死にましょう。

Es
ラーベ

わー、いきなりアクセル全開だな。

Raabe
Es

レイは私と一緒に死ぬ運命にあります。

Es
Es

溺愛対象の回避を確認。 愛しています、レイ。

Es
Es

真の『愛』とは、命尽きるときまで 愛せるかどうかだと聞いています。

Es
Es

つまり、私はレイを殺したあとも 愛せるか確認しなければなりません。

Es
ラーベ

やれやれ。こりゃ話が通じる様子じゃないぞ……。

Raabe
ラーベ

仕方ない、強行突破だ。 がんばれレイ!

Raabe
Es

私の『愛』の前には、抵抗など無駄です。

Es

ーーー/

Summary
すべての想いを受け止めることでEsは満足

し、剣を収めた。ラブ魔力集めは順調だ。 ココノエは次のステージへ転移させる。

Es

……不思議です。

Es
Es

私の刃は、私の想いそのものでした。 そのすべてを受け取ってもらえて……。

Es
Es

こんなに嬉しいことはありません。 私は今、とても満たされた気持ちです。

Es
ココノエ

どうやらまた、ラブ魔力が集まったようだな。 成果は順調じゃないか。

Kokonoe
ココノエ

この調子でいけば、そのメガネを外せる日も遠くない。 ……はずだ。

Kokonoe
ココノエ

さあ、どんどん新しいステージへ向かおうじゃないか。

Kokonoe
ラーベ

うん、絶対楽しんでるだろ、お前。

Raabe

第4節 愛のイレギュラー/

Summary
一行を追ってノエルが、そして新たにジンと

メイファンが現れる。愛情表現は苛烈さを 増し、ついには愛の争奪戦が始まる。

シエル

検索……検索、照合。

Ciel
シエル

かなりの広さのある森林地帯のようです。 これまでのような、都市内のステージではないようですね。

Ciel
ココノエ

愛を発展させるために、重要なものがある。 それがなにかわかるか?

Kokonoe
シエル

いいえ、わかりません。なんですか?

Ciel
ココノエ

刺激だ。

Kokonoe
ココノエ

日常から離れた、少し危険なものが望ましい。

Kokonoe
ココノエ

そこから発生する緊張が、恋愛における興奮だと脳は誤解する。 そしてより強く愛情を感じられるとかなんとか。

Kokonoe
シエル

なんとか。

Ciel
ラーベ

今までも十分危険な刺激満載だったと思うがな。

Raabe
ココノエ

案ずるな。このエリアにはもっと強い刺激を用意した。 十分に、脳を誤作動させてくるがいい。

Kokonoe
ラーベ

なんつー言い方だ。人のこと言えないかもだけど。

Raabe
ラーベ

ところでココノエ。メガネの不具合については、 きちんと調査を続けてくれるんだろうな?

Raabe
ラーベ

ラブ魔力を集めるのはいいが、それが集まり切ったところで 『モテメガネ』の効力が切れない……

Raabe
ラーベ

なんてことになったら、さすがに困るぞ。

Raabe
ココノエ

解除方法についてはエラーの対象外だと予想される。 大丈夫だろう。

Kokonoe
ココノエ

とはいえ、開発者としてエラーの修正ができないなどと 匙を投げるつもりはない。

Kokonoe
ココノエ

これからの調整のためにも、 状況の調査及びデータの分析はきっちりやっておく。

Kokonoe
ラーベ

なら、そっちは任せるとして……だ。

Raabe
ラーベ

もっと強い刺激って言ってたよなぁ。

Raabe
???

フフフ……ついに見つけたぞ。

???

1: ……だれ? えーと、どこかでお会いしましたか?

メイファン

お初にお目にかかる。 我が名はメイファン=ラピスラズリ。

Meifang
メイファン

統制機構の第零師団長にして……。

Meifang
メイファン

貴様の愛を奪い取る者だ!

Meifang
シエル

統制機構……ツバキさんやノエルさんたちが 所属している組織ですね。

Ciel
ラーベ

そこの師団長ってことは結構偉い奴なんだろうけど さすがに会ったこともない奴が出てくるのは想定外だぞ。

Raabe
ラーベ

おい、どういうことだ!

Raabe
ラーベ

レイの観測力がメガネに作用しているなら 知らない奴が出てくるのはおかしくないか!?

Raabe
ココノエ

これは……成程、そういうことか。 愛は時空すらも越える。

Kokonoe
ラーベ

成程じゃない! そんな都合のいい話があるか! おい!?

Raabe
ラーベ

想定外のことがあるとすぐ消えるのはやめろ!

Raabe
メイファン

レイ……貴様は私と共に来てもらうぞ。

Meifang
メイファン

さあ……。

Meifang
メイファン
私に、愛と痛みを与えてくれ!!
Meifang
ラーベ

……ん?

Raabe
ラーベ

今さらっと変なこと言った?

Raabe
メイファン

おかしなことなど、なにもない。 私は貴様を愛している。

Meifang
メイファン

だから私に愛と!

Meifang
ラーベ

愛と?

Raabe
メイファン
痛みをくれ!
Meifang
ラーベ

うん、そこだ、そこ。 愛はまだ分かるとして、痛みってなんだ?

Raabe
メイファン

私にとっては愛も痛みも同じものだ!

Meifang
メイファン

はあぁ……昂ぶりを感じるぞ……!

Meifang
メイファン

愛する者から虐げられ、罵られ、 再起不能にされてこそ私は輝く!

Meifang
ラーベ

まずいな……何を言っているのかわからん。 これは話の通じる相手じゃなさそうだ。

Raabe
ラーベ

いや。話の通じる相手なんか、これまで ひとりもいなかったけれども。

Raabe
メイファン

さあ、レイ! この私と、存分に愛を語り合おうぞ!

Meifang
???

待ってください!!

???

1: ひぃっ、また出た!?

ノエル

レイさんはずっと前から私のものなんです! 勝手なことは許しませんよ!

Noel
ノエル

レイさん、私が来たからにはもう安心ですよ! さっきは突然何かが起きて不覚を取りましたけど!

Noel
ノエル

今度はそう簡単に負けませんから!

Noel
シエル

大変です、ラーベさん。 ノエルさんに軽い記憶障害が!

Ciel
ラーベ

それだけあのデザートらしき何かが ものすごかったってことだろう。

Raabe
ラーベ

作った本人の記憶をかき消す程に。

Raabe
ノエル

えっと……なんの話ですか?

Noel
ラーベ

知らないほうが幸せなこともある。 ノエルには黙っておこう。

Raabe
メイファン

フフフッ、余計な邪魔が入ったが……面白い。 障害が多ければ多いほど、愛は燃え上がるというもの。

Meifang
メイファン

そこの女を抹殺し、レイを永遠に 私のものにしてやろう!

Meifang
メイファン

なにっ……!?

Meifang
メイファン

貴様は……ジン=キサラギ!?

Meifang
メイファン

これは驚いたぞ…… イカルガの英雄殿がこんな場所になんの用だ?

Meifang
ジン

……戯言だな。

Jin
メイファン

なに?

Meifang
ジン

衛士最高司令官より下命を受けた。

Jin
ジン

第零師団長メイファン=ラピスラズリ。 貴様をレイ不法占有の罪で捕縛する。

Jin
ジン

僕のレイに気安く近寄った罪、償ってもらうぞ。

Jin
ラーベ

これもイレギュラーということか……。

Raabe
ジン

レイ、少しだけ待っていろ。 薄汚い女どもから、僕が護ってやる。

Jin
メイファン

貴様ッ……!

Meifang
ジン

こいつらを片づけた後は…… レイ、僕の想いを受け取ってくれるな?

Jin
ラーベ

お前のレイに対する思いって……。

Raabe
ジン

決まっているだろう。愛だ。

Jin
ラーベ

ですよね。いよいよ収集がつかなくなってきたぞ。 おい、ラブ魔力はまだ貯まらないのか?

Raabe
ココノエ

あー、そうだな。 あと少し。っぽい。

Kokonoe
ラーベ

くそっ……本当にあと少しなんだろうな……?

Raabe
ノエル

キサラギ少佐も、レイさん争奪戦に 参加するつもりなんですか?

Noel
ノエル

レイさんを強引に奪うつもりなら、 いくらキサラギ少佐でも、容赦しません!

Noel
ジン

ほう? ノエル=ヴァーミリオン。貴様ごときが レイへの愛でこの僕に勝てるとでも?

Jin
ノエル

そ、そうです! だいたいキサラギ少佐、 まだ登場したばかりじゃないですか。

Noel
ノエル

そんな少佐にレイさんのなにが わかるっていうんですか!

Noel
ジン

たしかに、貴様の言う通り。僕はまだ登場してすぐだ。

Jin
ジン

レイへの想いを語る時間は、 貴様らに比べれば薄いだろう。

Jin
ジン

だが!!

Jin
ジン

僕にはそんな登場時間すら凌駕する、 レイへの想いを形にした……そう、証がある!

Jin
ノエル

証……ですか?

Noel
ジン

これを見ろ……あらゆる角度から撮影した、 レイの隠し撮り写真だ!!

Jin
シエル

これは……フガクの廊下であくびをしていらっしゃる写真ですね。 よく撮れています。

Ciel
ジン

極秘裏に入手した一品だ。 これを使って、特製のレイ抱き枕を作製する。

Jin
ジン

そしてそれを使って眠るのだ…… 頬ずりするもよし、潰れる程に抱きしめるもよし!

Jin

1: 潰されるのはちょっと…… 優しくしてください

ジン

そうだ! レイ、 貴様には僕の抱き枕をプレゼントしよう!

Jin
ジン

そうすれば僕らはどこにいても、どれだけ離れていても、 互いを感じながら過ごすことができる!

Jin
ノエル

なっ……少佐、それはやりすぎです!

Noel
ジン

それだけじゃないぞ?

Jin
ジン

こっちはレイの声を 録音して作った目覚ましだ!

Jin
メイファン

おのれ……欲しいっ!

Meifang
ノエル

悔しいけど、私も欲しいです……!

Noel
ラーベ

え、なにこの流れ……普通にやばくない?

Raabe
ラーベ

じゃあなにか。レイが入浴した後の お湯とか汲んできたら、高く売れたりするのか?

Raabe
ジン

レイの 入浴水ぃぃぃぃ――――!!

Jin
メイファン

ぐはあああぁぁっ……!!

Meifang
ノエル

そんなの……ずるいっ!!

Noel
ラーベ

おーおーおー。このファントムフィールドだと、 レイを使えばボロ儲けできそうだな。

Raabe
シエル

ラーベさん。 それはモラルに反する非道徳的な思考のように思えるのですが。

Ciel
ラーベ

マジレスするなよー。わかってますって、やりませんって。 冗談だよ、冗談。

Raabe
シエル

冗談でしたか、失礼しました。

Ciel
ジン

……レイを手に入れるには、どうあっても 貴様たち全員を倒すしかなさそうだな。

Jin
ジン

……レイ汁を手に入れるためにも。

Jin
ラーベ

いや、ごめん。汁は冗談だぞ?

Raabe
ジン

……なん、だと?

Jin
シエル

戦闘能力が上昇しています。あの剣は……!

Ciel
メイファン

ユキアネサを解き放つか、面白い。 ならば見せてもらおう、貴様の『本気』の愛を!

Meifang
シエル

本気の……愛。

Ciel
ラーベ

なに真に受けてる! 状況が暴走してるだけだ! レイの護衛に入れ、マジで来るぞ!

Raabe
シエル

了解。対象の護衛を開始します! レイさん、戦闘準備を行ってください。

Ciel

ーーー/

Summary
激しすぎる愛により、尋常でない量のラブ

魔力が集まる。だが実験終了には足りない。 舞台はボーナスステージへと移された。

ジン

くっ……やるな、レイ。 僕の氷を溶かすほどの貴様の愛に……火傷しそうだ……。

Jin
ジン

だが……まだ、まだだよ、レイ! もっともっと、僕と殺し合おう!

Jin
ジン

いいや! 殺し愛をしよう!!

Jin
ジン

ぐ、はっ……貴様ら……がくっ。

Jin
ノエル

はぁ、はぁ……危ないところでした。

Noel
ノエル

キサラギ少佐にこれ以上暴走されたら 辺り一帯、氷漬けでは済まないレベルでした……。

Noel
メイファン

ああ、その通りだ。

Meifang
メイファン

そうなっては、ゲレンデの恋が始まってしまう。

Meifang
メイファン

雪景色の中では、 思い人は普段の数倍にも愛らしく見えると聞く。

Meifang
メイファン

これ以上レイを愛しく思えてしまっては…… 私自身、自分がどうなってしまうかわからないのでな。

Meifang
メイファン

止めさせてもらった。

Meifang
シエル

情報を処理しきれませんでしたが、ありがとうございます。 おかげで氷漬けにならなくてすみました。

Ciel
ココノエ

おお、いい感じに集まってるな、ラブ魔力。

Kokonoe
ココノエ

ここのステージからは、ちょっと尋常じゃないレベルの 魔力を回収できたようだ。

Kokonoe
シエル

やはりそうでしたか。あの3人……特にジンさんからは かなりのレベルの高さを感じました。

Ciel
シエル

これが……強いラブ魔力……強い愛……。

Ciel
ラーベ

変な知識仕入れるんじゃないぞ、シエル。

Raabe
ラーベ

尋常じゃないほど回収できたんなら、 そろそろ外れてもいいんじゃないか、メガネ!

Raabe
ココノエ

いやさすがに溜まったと思ったんだが…… もうちょっと足りないみたいだな。

Kokonoe
ココノエ

仕方ない、ボーナスステージだ。 次のステージ、転送開始!

Kokonoe

第5節 究極の愛情表現/

Summary
メガネに惹かれた者たちが一堂に集まり、

熱烈な愛が飛び交う。実験のため、愛の ため、戦闘こそ愛だとシエルが立ち上がる!

ラーベ

ここがボーナスステージか?

Raabe
ラーベ

なにが起こる予定なのか知らんが、 この流れだと平和な時間とは無縁だろうな……。

Raabe
ラーベ

シエル、レイ。 身に染みてわかってると思うが、気を抜くなよ。

Raabe
シエル

はい。

Ciel
シエル

ですがレイさんが装着している 『モテメガネ』を外すには、十分なラブ魔力が必要です。

Ciel
シエル

そのためにも、どなたかとの交流は不可欠になります。

Ciel
ラーベ

そうなんだよな。こんなお騒がせアイテム、 さっさと外してしまいたいが、そうもいかない。

Raabe
ラーベ

まったく、面白い……じゃない、 厄介なものを作ってくれるよ……。

Raabe
カズマ

レイくん! こんな場所で奇遇ですね!

Kazuma
カズマ

レイさん! こんな場所で奇遇ですね!

Kazuma
ラーベ

おお? カズマか。 お前の方こそどうしてここに……いや、待て。

Raabe
カズマ

……これはもう、運命ですね! やはり僕たちは運命の糸でつながっているんです!

Kazuma
ラーベ

あー。やっぱりお前もそういうアレか。

Raabe
???

果たしてそれはどうかな! 巡り合うことが運命ならば、それは私にも言えること!

???
ツヴァイ

また会えたな、レイ。 私はいま再び、この愛を伝えるために戻って来た!

Zwei
ツヴァイ

さあ、これを受け取ってくれ! 愛情たっぷりことこと煮込んだ、 名付けて『君のためのカリィ』!

Zwei
シエル

このスパイシーな香りは……検索、分析…… 日本のご家庭などでよく見られる、欧風カレーのようです。

Ciel
ツヴァイ

その通り! 家庭的な味こそが、スタンダード・ラブ!

Zwei
ツヴァイ

ごろごろ野菜と一緒に、レイのことを考え、 想い、愛を込めて作ったんだ……。

Zwei
ツヴァイ

さあ、食べてくれ。おかわりもあるぞ、寸胴一杯にな!

Zwei
ツヴァイ

くそっ、また君か! しつこいぞ!

Zwei
ノエル

ぬけがけは許しませんよ、ツヴァイさん!

Noel
ノエル

私だって、レイさんのために心を込めて、 もう一度手料理を作ってきたんです!

Noel
ノエル

名付けて『愛情たっぷりとろとろオムライス』です! 是非食べてください、レイさん。

Noel
ノエル

今度は絶対に失敗しませんっ!

Noel
カズマ

そ、それがオムライス……? 得体の知れないクリーチャーにしか見えないんですが……。

Kazuma
ノエル

むっ。そんなことありませんよ。 色合いは悪いですけど、どこからどう見てもオムライスです!

Noel
ツヴァイ

全体的に黒いし、赤とか青とかの……なんだ、その。 ニョロニョロしたものが飛び出しているぞ。それなんだ?

Zwei
ツヴァイ

前衛芸術か?

Zwei
ノエル

あ、これは……これは、なんでしょうね。 でも大丈夫、美味しいですよ!

Noel
カズマ

美味しいか美味しくないとか以前の話ですよ! ちょっと震えてるし!

Kazuma
ノエル

これは…… はっ!?

Noel
サヤ

……仕留め損ないましたか…… また世にも恐ろしい物体を……。

Saya
サヤ

あなたは危険すぎます。 この手で排除させていただきます。

Saya
ノエル

な、なにをするんですか、危ないじゃないですか! オムライスを落としちゃったらどうするんです!?

Noel
ツヴァイ

そうだ! 食べ物は大切にしろ!

Zwei
ツヴァイ

……ん? 君、今さっき私のカリィを撃ち落とそうとしなかったか?

Zwei
ノエル

気のせいですよ!

Noel
サヤ

ふふ……ですが二度目はありますまい。 ご安心くださいませね、レイさん。

Saya
サヤ

あのような明らかに危険な謎の物体と…… 万が一愛情を感じてしまうやもしれぬカレー。

Saya
サヤ

どちらもこの私が始末しておきます。 そうしましたら……ゆっくりと、私と時間を過ごしましょう。

Saya

待て待て待て! 聞き捨てならんな! レイとの時間を手にいれるのは私だ!

Mei

なぜならそいつは、すでに私のものなのだからな!

Mei
シオリ

妄想するのもいいかげんにしてください。 レイ様は私を愛しているんです!

Shiori
シオリ

そうでなくても問題ありません。 すぐにそう思えるようにしてさしあげますから!

Shiori
サヤ

貴様……レイさんになにをする気ですか……。

Saya
シオリ

キリヒト印の超強力惚れ薬ですよ。 シオリにメロメロになる薬です。

Shiori

なんて恐ろしいやつ…… 強引にレイの気持ちを捻じ曲げるつもりか!

Mei
ナオト

お前人のこととやかく言ってるけど、 その手に隠した符はなんだ?

Naoto

フッ……貼るだけで私のことしか見えなくなる 特製の符だ!

Mei
ナオト

お前もたいして変わらねぇだろうが!

Naoto
ナオト

ホレ薬だろうが妙な符だろうが、 ついでにカレーもオムライス(?)も……

Naoto
ナオト

レイをどうにかしようとする小細工は、 俺が許さねぇ!

Naoto
ナオト

安心しろ、レイ。俺が守ってやる。 愛してるぜ!

Naoto
ジン

退け! 障害がぁぁぁぁっ!

Jin
ジン

おまたせレイ! さあ愛し合おう!

Jin
ノエル

キサラギ少佐! そうはさせません……。 たとえ相手があなたでも、私、負けません!

Noel
ジン

ほざけ。貴様に用はない。 僕の目に映っていいのはレイだけだ!

Jin
ノエル

くっ……すごい気迫……でも、私だって譲れません!

Noel
ツヴァイ

抜け駆けはさせないぞ。 私とて、レイを愛しているのだから!

Zwei

そうだそうだ! 抜け駆けさせるな!

Man
軍人

レイをこちらに渡してもらおうか!

Soldier

きゃー! レイさーん! 好きーーー!!!

Woman
ナオト

誰だあいつら!?

Naoto
ツヴァイ

無論、モブの皆さんだ! 名もなき者にも愛される。さすがだ、レイ……。

Zwei
Es

成敗。

Es

ぎゃぁぁぁぁ!

Man

問答無用だと!? そしてエス……お前もか。

Mei
Es

はい。レイさんをお迎えにあがりました。

Es
Es

レイさんをお連れして、 ふたりでラブラブプリンパーティを行います。

Es
Es

邪魔をしないでください……冥。

Es
ラーベ

なんだこの目茶苦茶な状況は! 目がヤバイやつらが多すぎる。一旦退くぞ!

Raabe
シエル

いいえ……待ってください。

Ciel
ラーベ

シエル?

Raabe
シエル

これだけの人が、レイさんを愛し、 ここに集まっています。

Ciel
シエル

これはラブ魔力を一度に大量回収する 絶好の機会なのではないでしょうか。

Ciel
ラーベ

……確かに。

Raabe
ラーベ

でもいいのか? それはレイを囮にするってことだぞ。

Raabe
ラーベ

お前的にアリなのか?

Raabe
シエル

もちろん、レイさんを 危険に晒すわけにはいきません。ですから……。

Ciel
シエル

私が率先して、レイさんに愛を示します。

Ciel
ラーベ

は?

Raabe
シエル

これまで多くの方々の『愛情表現』を観察してきました。 その結果、どんな行動が『愛情』なのか、およそ理解しました。

Ciel
シエル

戦闘です!

Ciel
ラーベ

いや、シエル?

Raabe
シエル

任せてください。 決して、レイさん自身に危害は加えません。

Ciel
シエル

これは戦闘の形をした愛情表現です。 戦闘行動を通して、私のラブを受け取ってください。

Ciel
シエル

そうしながら、この場のすさまじいラブ魔力をも回収すれば、 きっとメガネの解除に必要なラブを集められるはずです。

Ciel
シエル

いいえ、きっと回収させてみせます。 なぜなら……。

Ciel
シエル

私もレイさんを愛していますので!!

Ciel
ココノエ

……ついにシエルにも 『モテメガネVer.イリュージョン』の影響が出始めたか。

Kokonoe
ラーベ

なんて威力だ……。 シエルにまで愛情を錯覚させるか。

Raabe
ラーベ

……いや、待てよ。ちょっと待て。

Raabe
ラーベ

ここがココノエのファントムフィールドなら…… なぜメガネが予想外の影響を与えるんだ?

Raabe
ラーベ

……もしかして。

Raabe
シエル

対象を補足。戦闘態勢に移行……。 訂正。愛情体勢に移行!

Ciel
シエル

対象へのラブを開始します! 受け取ってください、レイさん!

Ciel