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Main Story | Prologue · Chapter 1 · Chapter 2 · Chapter 3 · Chapter 4 · Chapter 5 |
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Character Stories (Unused Content) |
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第1節 裸のお姫様?/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
ラケル
まったくもう……。 私に命令しないでくれるかしら? |
Raquel |
ナオト
命令なんかしてねぇだろ!? むしろごく普通のお願いって言うかだな―― |
Naoto |
シエル
どうしたのですか……? |
Ciel |
ナオト
いや、たいしたことじゃねぇんだけど……。 ラケルに服を買いに行かせたくってさ。 |
Naoto |
カガミ
服を……? |
Kagami |
ナオト
こいつ、世の中の常識とかまるで知らねぇから、 社会勉強を積ませてやりたいんだよ。 |
Naoto |
ナオト
自分の服を自分で買いに行かせたら、 いい経験になるんじゃねぇかと―― |
Naoto |
ラケル
社会勉強なんか必要ないわ。 それに服なら私だって持ってるでしょ? |
Raquel |
ナオト
今着てる服だって結局借り物じゃねぇか! 自覚がないにもほどがあるだろ!? |
Naoto |
ナオト
まったく……なあ、レイとシエルも 一緒に買い物に行ってやってくれねぇか? |
Naoto |
シエル
ファントムフィールドで買い物をするのなら、 私とラーベさん、レイさんの同行が必要です。 |
Ciel |
シエル
買い物のための |
Ciel |
ナオト
ありがとう、助かる……! |
Naoto |
カガミ
ナオト、お前は同行しなくてもいいのか? |
Kagami |
ナオト
いや、俺が一緒に行くと、 どうしても余計な口を出しちまいそうだからさ。 |
Naoto |
ナオト
それに女モノの服なんてよくわからねぇし。 |
Naoto |
1: 任せておいて |
1: |
ナオト
レイ、ありがとな! じゃあよろしく頼むぜ。 |
Naoto |
ナオト
俺よりはあるから心配すんなって! |
Naoto |
ラケル
私は行きたくないと言ってるのに……。 |
Raquel |
ナオト
いいから行ってこいっての。 お金は渡してやるから、ちゃんと服を買って来いよ。 |
Naoto |
ラケル
……まあいいわ。 そこまで言うなら買ってきてあげるわよ。 |
Raquel |
ラケル
レイには荷物持ちをしてもらうわ。 ちゃんと私の言うことを聞いて動くこと、いいわね? |
Raquel |
ナオト
一応、人気がある店が新川浜にあるらしいから そこに行ってみてくれよ。 |
Naoto |
シエル
新川浜……ファントムフィールドですね。 承知しました、すぐに向かいましょう。 |
Ciel |
ラーベ
ナオトが言っていた店はここか? |
Raabe |
シエル
デザイン性の高いお洋服が揃っているようですね。 きっと、ラケルさんに似合うものが見つかるはずです。 |
Ciel |
ラケル
そうかしら? 私にはすべて同じように見えるけれど……。 |
Raquel |
ラーベ
色が違えば心理的効果も変わるのが衣服だ。 ある種の催眠効果を発揮する場合もあるぞ? |
Raabe |
ラケル
そんなことを言われてもね。 もともと服なんて着ていなかったわけだし―― |
Raquel |
おじさん
フーッ、フーッ!! |
Older Man |
ラケル
――……ところで、あなたは何をしているの? ずいぶんと鼻息が荒いみたいだけれど。 |
Raquel |
おじさん
ウヒヒヒ……う、動いちゃダメじゃないか。 せっかくいい写真が撮れそうだったのに。 |
Older Man |
シエル
写真……? |
Ciel |
ラーベ
ふむ……靴に隠しカメラが仕込まれている。 この男、どうやら盗撮犯のようだな。 |
Raabe |
おじさん
写真が撮れないなら仕方ないかぁ。 ウヒヒ、それにしてもキミ、かわいいねぇ。 |
Older Man |
おじさん
今日の下着は何色なんだい? おじさんに教えてくれよ、デュフフフ……。 |
Older Man |
ラケル
なんでそんなことが知りたいの? そもそも、私は下着なんて窮屈なものは履いてないわ。 |
Raquel |
おじさん
むほーッ! なんてイケない娘なんだろうねぇ! |
Older Man |
おじさん
そんなイケない娘にはお仕置きが必要だねぇ……! |
Older Man |
シエル
男性が極度の興奮状態に陥っているようです。 戦闘レベルも併せて急激に上昇……危険です。 |
Ciel |
ラーベ
だから言わんこっちゃない……。 |
Raabe |
第2節 ディープな世界/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
ラケル
私に襲いかかろうとするだなんて、 身の程を知らない変態だったわね。 |
Raquel |
ラーベ
はからずして、 新川浜の平和に貢献してしまったな。 |
Raabe |
シエル
これで落ち着いて買い物ができそうですね。 さっそくお店の中に入ってみましょう。 |
Ciel |
店主
ちょっとお待ちください。 さっき、店の前で暴れていた方々ですよね? |
Shopkeeper |
店主
他のお客様者のご迷惑となるため、 申し訳ありませんが、お引き取りいただけますか? |
Shopkeeper |
ラケル
なんですって……? |
Raquel |
シエル
ちょっと待ってください。 そもそも、原因はあの男性にあるのであって―― |
Ciel |
店主
申し訳ございません……。 |
Shopkeeper |
シエル
……出入り禁止になってしまいましたね。 これではラケルさんのお洋服が買えません。 |
Ciel |
ラーベ
さて、どうする? 諦めて帰ることにするか? |
Raabe |
ラケル
その必要はないわ。 |
Raquel |
ラケル
私もこの街のことは少し知っているし、 お店だって心当たりがないわけじゃないからね。 |
Raquel |
ラーベ
ラケルが知っている店、か。 よし、そこに向かってみるとしよう。 |
Raabe |
シエル
これは……かなり薄暗い通りですね。 こんなところに、洋服のお店があるのですか? |
Ciel |
ラーベ
私も同じことを考えていた。 怪しげな店しか目に入ってこないんだが……。 |
Raabe |
ラケル
何をごちゃごちゃ言っているのよ。 |
Raquel |
ラケル
お店はこの先にあるわ。 離れずに、ちゃんとついて来なさい。 |
Raquel |
シエル
ここがラケルさんの言っていたお店……ですか? |
Ciel |
ラケル
ええ、その通りよ。 ほら、服を売っているでしょう。 |
Raquel |
ラーベ
そうだな、かなりシャレた店に見える。 だが、どうしてこんな裏路地のお店を知っていたんだ? |
Raabe |
ラーベ
普通に生活していたら、こんな路地に入ることは まずないと思うんだが……。 |
Raabe |
ラケル
前に、この路地の別のお店に行く機会があったのよ。 その時に通りがかったのを覚えていただけ。 |
Raquel |
ラーベ
この路地にある他の店、だと? いったい何をしに―― |
Raabe |
ラケル
そんなことはどうでもいいでしょ。 ほら、早く入りましょうよ。 |
Raquel |
キイロ
ふふっ……良い服が買えたわ♪ これでナオトくんのハートを鷲掴みに―― |
Kiiro |
キイロ
あら? あなたは……。 こんなところで何をしているの? |
Kiiro |
ラケル
そ、そ、それはこっちの、台詞、だわ……っ! |
Raquel |
キイロ
あらあら、捨てられた犬みたいに怯えちゃって。 せっかく会ったんだからもっと前に出てきて話したら? |
Kiiro |
ラケル
お、怯えてなんか―― |
Raquel |
キイロ
それにしても、おかしなところで会ったわね。 |
Kiiro |
キイロ
ここは知る人ぞ知る高級ブティックよ? あなた、こんなところに用事なんてないでしょう? |
Kiiro |
キイロ
それともなぁに? まさか、ここで買った服でナオトくんを誘惑でもするつもり? |
Kiiro |
シエル
いいえ、そういうわけではありません。 ラケルさんはただ―― |
Ciel |
キイロ
部外者は黙っていてくれるかしら? これはナオトくんを取り合う、女同士の問題なんだから。 |
Kiiro |
キイロ
まあ、結論はもう出ているんだけどね。 ナオトくんの周りをうろつく虫は、殺虫しておかないと。 |
Kiiro |
ラケル
わ、私は……その……。 |
Raquel |
シエル
キイロさんが戦闘態勢に入りました……! |
Ciel |
ラーベ
完全に誤解されているようだが、仕方ない。 弁解しようにも、ラケルがこんな状態ではな。 |
Raabe |
ラケル
だ、だから……それはその……。 |
Raquel |
ラーベ
まるで別人のようだな。 普段の威勢はどこへいったのやら……。 |
Raabe |
第3節 苦手なひと/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
キイロ
……つまり、洋服を買いに来たってこと? こんなところに? それ、本気で言ってるの? |
Kiiro |
シエル
はい、キイロさんが疑っているような、 ナオトさんを誘惑しようという意図はありません。 |
Ciel |
ラーベ
そもそも、この買い物はナオトからの依頼だ。 ラケルに社会勉強を積ませてほしいと言われてな。 |
Raabe |
キイロ
こんな吸血鬼ごときの服の面倒まで見させられているなんて、 ナオトくんが不憫でならないわ……。 |
Kiiro |
キイロ
そばにいるのが私なら、こんな苦労なんてさせないのに。 なんなら、服を着ているからこその魅力を教えてあげても―― |
Kiiro |
ラケル
……。 |
Raquel |
キイロ
ねぇ、さっきからその子に隠れているけど、 ナオトくんに飽きて乗り換えたの? |
Kiiro |
キイロ
だったら、私がナオトくんをもらってもいいわよね? |
Kiiro |
ラケル
そ、それは許さないわ……! |
Raquel |
ラケル
ナオトが私の下僕なのは、もう決められたことよ。 あなたが何を言っても変わらないわ! |
Raquel |
キイロ
あら、ずいぶんハッキリ言うのね? ナオトくんも、なんでこんな小娘みたいな女を―― |
Kiiro |
キイロ
はぁい、私よ。 ……はぁ? ずいぶん急に事態が動いたわね。 |
Kiiro |
キイロ
わかったわ、こちらも対処に向かうから そっちでも駆逐部隊の編成と準備を進めておいて。 |
Kiiro |
ラーベ
何か起きたのか? |
Raabe |
キイロ
蟲の大群がこの近くで出現したのよ。 御剣機関が総出で駆除にあたることになるわ。 |
Kiiro |
キイロ
だから、あなた達と遊んでいる時間はもうないの。 この続きはまた別の機会にでもしましょうか。 |
Kiiro |
ラケル
……行ったわね。 |
Raquel |
ラケル
私の下僕にずいぶんと執心しているようだけれど、 自分の立場ってものをわきまえて欲しいものだわ。 |
Raquel |
ラーベ
様子を見ていて思ったが、キイロのことが苦手なんだな。 |
Raabe |
ラケル
べ……別にそんなことないわ。 ただ、ああいう生き物が不慣れなだけよ。 |
Raquel |
ラケル
生まれてからずっと、 女の人とまともに話したことはなかったし……。 |
Raquel |
ラケル
それに私、ああいうタイプの女は特別苦手なの。 |
Raquel |
シエル
ですが…… 先ほどはキイロさんに言い返していました。 |
Ciel |
シエル
それは、ナオトさんを譲れないという強い意志が、 精神的負荷を抑え込んだと推察しますが、いかがでしょうか。 |
Ciel |
ラーベ
なるほど、それほどまでに黒鉄ナオトが大事なんだな。 |
Raabe |
ラケル
大事、という感覚とは違うわ。 ナオトは私と共に在るのが当然なのよ。 |
Raquel |
シエル
戦闘が始まったようです。 私のほうでも、複数体の敵性反応を確認しました。 |
Ciel |
シエル
被害を最小限にするためには、 我々も戦闘に参加することを推奨しますが、どうしますか? |
Ciel |
1: 少しでも力になろう |
1: |
シエル
はい! ではさっそく―― |
Ciel |
シエル
住民のためにもそのほうが―― |
Ciel |
ラケル
なぜ、御剣機関の手伝いをするの? |
Raquel |
ラケル
そもそも、ここはファントムフィールドよ。 私たちが手を貸す義理があるとは思えないんだけれど。 |
Raquel |
シエル
ですが、このままでは住民が危険にさらされます。 ナオトさんも、それは望まないのではないでしょうか? |
Ciel |
ラケル
ナオトは……そうかもしれないわね。 |
Raquel |
蟲
ギイイイイイイイイイイィ!! |
Insect |
ラ―ベ
ここまで蟲が来ているぞ。 キイロが言っていた通り、かなりの数がいるようだな。 |
Raabe |
ラケル
私の道を塞ごうだなんて、愚かね。 |
Raquel |
ラケル
……緋鏡キイロに協力するのは不服だけれど、 私の目の前に自ら現れたのであれば、排除しない理由はないわ。 |
Raquel |
ラケル
少しだけ、私の時間を割いてあげる。 |
Raquel |
第4節 小さな箱の中で/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
ラーベ
やれやれ……。 結局、御剣機関と共同で蟲を駆除することになったな。 |
Raabe |
ラケル
不本意だけれど、やむを得ないでしょ? 私達はただ、巻き込まれたから戦っただけよ。 |
Raquel |
ラーベ
わかったわかった、そういうことにしておこう。 |
Raabe |
キイロ
ちょっといいかしら? |
Kiiro |
ラケル
な、な、なにかしら……? |
Raquel |
キイロ
怯えた子猫みたいな顔しないでちょうだい、 いじめたくなっちゃう。 |
Kiiro |
キイロ
って、そうじゃなくて……。 今回の件でお礼を言いに来ただけよ。 |
Kiiro |
キイロ
あなた達のおかげで、被害は最小限に抑えられたわ。 おかげで犠牲も出なかったし、本当に助かったと思ってる。 |
Kiiro |
キイロ
ついでに、吸血鬼のお姫様も活躍してくれたみたいだしね。 そのお礼と言うにはなんだけど、これをプレゼントしてあげる。 |
Kiiro |
ラケル
こ……れは? |
Raquel |
シエル
ファッション雑誌……のようですね。 |
Ciel |
キイロ
これで借りは返したわよ。 そこに載ってる服を参考に選んでみたらいいんじゃない? |
Kiiro |
シエル
キイロさん、笑っていましたね。 あの笑みはどういう意味なのでしょうか……? |
Ciel |
ラーベ
……何か企んでいるな、あの顔は。 とりあえず、どんな服が載っているのか見てみるといい。 |
Raabe |
ラケル
……よくわからないけど、これが最近の流行なのかしら。 |
Raquel |
シエル
ちょっと見せてください。 |
Ciel |
シエル
こ、これは……。 金色ヒョウ柄のシャツに、蛍光色のマーブルスパッツ!? |
Ciel |
ラーベ
なるほど、こう来たか。 さすがはキイロだ、実に面白い嫌がらせだな。 |
Raabe |
1: 強烈なファッションだね…… |
1: |
ラケル
そうなの? |
Raquel |
ラケル
斬新……ということは、 一般的じゃないっていうことなのかしら。 |
Raquel |
シエル
オシャレについてはわかりませんが、 ヒョウ柄に蛍光色の組み合わせは、心理的にあまり良くないかと。 |
Ciel |
シエル
場合によっては、攻撃的な印象を与えかねない色合いです。 |
Ciel |
シエル
キイロさんは、なぜこんな雑誌をラケルさんに―― |
Ciel |
ラーベ
ナオトをめぐるライバルを減らそうとしたんだろうな。 奇抜な格好をさせて、ナオトに笑わせようとしたのかもしれん。 |
Raabe |
ラケル
やっぱりよくわからないわ。 服なんてどれも一緒でしょ。 |
Raquel |
ラケル
これに載ってる服でいいから、早く買って帰りましょうよ。 いろいろ歩き回って、そろそろ疲れてきたわ。 |
Raquel |
ラーベ
これは親切心から言っているんだが、 別の店で別の服を買ったほうがいいぞ。 |
Raabe |
ラケル
もう決めたことだから、早く行くわよ。 言っておくけれど、私は指図されるのが嫌いなの。 |
Raquel |
ラーベ
……そこまで言うなら、好きにするといい。 |
Raabe |
ラーベ
その結果をナオトが知った時に、 あいつがどんな顔をするのか楽しみだな。 |
Raabe |