Story:BBDW Character Story Kiiro

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第1節 御剣機関のオシゴト/

Summary
(とくになし) (None)
キイロ

んん〜……ふぅ…… これで、ひと段落ね。

Kiiro
シエル

キイロさん、お疲れ様です。

Ciel
シエル

あの量の書類を短時間で処理してしまうなんて…… 優秀なんですね。

Ciel
キイロ

そうでもないわ。 いつもやっていたことだし、慣れているだけよ。

Kiiro
ラーベ

それより、探している書類とやらは見つかったのか? わざわざファントムフィールドに来てまで探していたんだろう?

Raabe
キイロ

まだ見つかってないわ。

Kiiro
キイロ

でも、あなたたちが一緒に探してくれているおかげで、 思いのほか早く見つかるかも。

Kiiro
ラーベ

だといいがな。 さっきみたいに、急に仕事を任せられるかもしれないぞ?

Raabe
キイロ

あれはイレギュラーよ。 ……はい、この書類も振り分けをお願いね。

Kiiro
シエル

わかりました。

Ciel
シエル

……何か落ちたようですね。

Ciel
シエル

これはなんでしょうか? 古い書類のようですけど……。

Ciel
ラーベ

ん? どれどれ、見せてみろ。

Raabe
ラーベ

ふーむ、『次元境界接触用素体に関する研究記録』か。

Raabe
シエル

次元境界接触用素体…… どうやら、人工生命体のようですね。

Ciel
シエル

書類を見る限りでは 複数体の素体が作られているようです。

Ciel
ラーベ

そうみたいだな。

Raabe
シエル

Es No007は例外と書かれていますね。 破損した素体を結合……。

Ciel
シエル

……これはEs No007は複数の素体の部位を繋ぎ合わせて 作られたということでしょうか。

Ciel
ラーベ

わざわざ破壊された部位を繋ぎ合わせて作るなんて、 また随分と悪趣味だな。

Raabe
シエル

『通称モザイクと呼ばれており――』……あっ。

Ciel
キイロ

これ、どこで見つけたの?

Kiiro
ラーベ

書類を振り分けているときにたまたま、な。 なんだ、見てはいけないものだったのか?

Raabe
キイロ

そういうわけじゃないけど……。 世の中には、知らなくていいこともあるのよ。

Kiiro
ラーベ

……あの様子を見る限り、 探していたのはあの書類みたいだな。

Raabe
シエル

何か事情があるみたいですね。

Ciel
ラーベ

深くは聞かない方がいいかもな。 触らぬ神に祟りなし、って言うし。

Raabe
ラーベ

だがまあ、探し物も済んだようだし、 フガクへ戻ることにしよう。

Raabe
キイロ

もう、今から帰るっていうのに……はい。

Kiiro
キイロ

えっ!? ナオトくんが……!? わかった、今すぐそっちに行くわ!

Kiiro
シエル

誰からですか? ナオトさんの名前が出ていたようですが。

Ciel
ラーベ

大方、黒鉄ナオトを監視している御剣機関の人間だろう。

Raabe
ラーベ

だが、わからないな……そのナオトはフガクにいるそれとは違う。 そこまでして執着しなくてもいいと思うがな。

Raabe
キイロ

ナオトくんはナオトくんでしょ? どこにいたって、ナオトくんは私の運命の人だもの。

Kiiro
シエル

それで、こっちのナオトさんに何かあったんですか? かなり慌てているようでしたが。

Ciel
キイロ

ええ。ナオトくんが倒れて、病院に運ばれたらしいの。 きっと熱に浮かされて心細いに違いないわ……!

Kiiro
キイロ

早く行ってあげないとナオトくんが可哀そう……。 私はナオトくんのところに行くけど、あなたたちはどうする?

Kiiro
ラーベ

私たちだけでここにいても仕方がない。 一緒について行――

Raabe
ヴァルケンハイン

キイロ、いるか! 仕事の報酬を受け取りに来たぞ!

Valkenhayn
キイロ

……面倒なときに面倒なのが来たわね。 今はそれどころじゃないのよ、そこをどいて。

Kiiro
ヴァルケンハイン

ふざけるな、報酬の未払いが2週間も続いている。 今日という今日は耳を揃えて支払ってもらうぞ!

Valkenhayn
キイロ

用が済んだら払うわ、それでいいでしょう!

Kiiro
ヴァルケンハイン

ふんっ、信用できんな。

Valkenhayn
キイロ

ああもう、面倒くさいわね! ほら、行くわよ!

Kiiro
ヴァルケンハイン

逃げるつもりか? 俺から逃げきれると思うなよ!

Valkenhayn

1: 追ってきた!?
2: 先に払った方が……

1:
2:

キイロ

まったく、人の話を聞かないワンちゃんね……。

Kiiro
キイロ

馬鹿言わないで。 あんなのより、ナオトくんの方がよっぽど大事だわ。

Kiiro
ヴァルケンハイン

何をごちゃごちゃ言っている! 止まらないなら、力ずくで止めさせてもらうぞ!

Valkenhayn
シエル

対象の攻撃性増加! レイさん、攻撃が来ます!

Ciel

第2節 厄介な連中/

Summary
(とくになし) (None)
シエル

……追跡反応なし。 どうやら撒くことができたようですね。

Ciel
キイロ

やっと、邪魔者がいなくなったわ……。

Kiiro
キイロ

はぁ、病院の前で待ち伏せでも されてたらどうしようって思ってたけど、大丈夫みたいね。

Kiiro
シエル

あの、キイロさん。 ナオトさんの病室は知っているんですか?

Ciel
キイロ

それなら問題ないわ。 ナオトくんの病室ぐらい調べはついてるから。

Kiiro
サヤ

……やはり、兄様のところへ行こうとしているのですね。

Saya
ラケル

……。

Raquel
キイロ

あら、お出迎えかしら。 ナオトくんのお見舞に来たんだけど、お部屋に案内してくれる?

Kiiro
サヤ

お断りさせていただきます。 兄様につきまとう女狐が何をしでかすかわかりませんので。

Saya
キイロ

お見舞いと看病をしにきただけよ。 それとも何? お見舞いと看病がイケナイことだって言うの?

Kiiro
サヤ

看病、ですか。 きっとろくでもないことをして兄様を困らせましょう。

Saya
サヤ

兄様の心の平穏のためにも、 悪しき女狐にはここで消えていただきます。

Saya
キイロ

どちらがろくでもないのかしらね?

Kiiro
キイロ

ソウルイーターを持つ危険人物に、人間の脅威になる吸血鬼。 あなたたちの方がナオトくんに悪影響よ。

Kiiro
サヤ

……余程その命が惜しくないと見えますね。 ならば、冥途の土産にその願いを叶えて差し上げましょう。

Saya
ラケル

……か、覚悟しなさい。 下僕には指一本触らせないわ。

Raquel

第3節 弾ける思い/

Summary
(とくになし) (None)
サヤ

くっ……。

Saya
キイロ

あれだけ大口叩いておいて、大したことないじゃない。 情けないわねえ〜。

Kiiro
キイロ

でも……そうね。あなたたちがいなくなれば、 ナオトくんと私の邪魔をする者はいなくなる……。

Kiiro
キイロ

いっそこのまま、とどめも刺しちゃおうかしら……。

Kiiro
ラーベ

盛り上がってるようだが、いいのか? 今は黒鉄ナオトが優先とか言ってなかったか?

Raabe
キイロ

あら、やだ。そうだった。 こんな小娘たち相手にしてる場合じゃないわ。

Kiiro
キイロ

解体してやろうと思ってたけど、それはまた今度。

Kiiro
キイロ

今はナオトくんのところに急がなくっちゃ! ナオトく〜〜〜ん。今行くわぁ、待っててね〜〜〜!

Kiiro
サヤ

おのれ……待、て……!

Saya
キイロ

ナオトくん、大丈夫!?

Kiiro
ナオト

うおぉう!? だ、誰だ……!?

Naoto
ナオト

……なんだ、あんたか。 俺、相手をできるほど元気じゃねぇんだよ……。

Naoto
キイロ

もう、だからこうしてお見舞いにきたんじゃない。 何か食べたいものはある? 添い寝してあげよっか?

Kiiro
ナオト

変なもん混ぜんな…… こっちは具合わりいんだから、帰ってくれよ。

Naoto
キイロ

顔色も悪いし、熱も高そう…… 水分はちゃんと取らないとダメよ?

Kiiro
キイロ

呼吸も荒いし、苦しいのよね…… ナオトくん、可哀そう……でも。

Kiiro
キイロ

……本当に普通の風邪みたいで安心したわ。

Kiiro
シエル

そうでしょうか…… 安心できるほど体調が良いようには見えませんが?

Ciel
キイロ

ばかね。そうじゃないの。ナオトくんがまだ…… 風邪をひける体だってわかって 『安心』したってこと。

Kiiro
ラーベ

確かに、黒鉄ナオトは普通の人間だと言い難い状態だからな。 ごく普通の風邪を引いて寝込むという現象は、ちょっと面白い。

Raabe
キイロ

そういうこと。 まだ、完全に人間じゃなくなったわけじゃないってことだから。

Kiiro
ラーベ

ま、命に別状があるわけでもないようだし。 安静にしていれば、数日のうちには治るだろう。

Raabe
キイロ

よかった……!

Kiiro
ナオト

おい、抱き着こうとすんな……! 風邪がうつったらどうすんだよ。

Naoto
キイロ

ナオトくん、私のことを心配してくれるの? 嬉しい!

Kiiro
ナオト

ちげぇって! 人様に迷惑かけるのが嫌だけだっつーの! ……てか、そういえばラケルとサヤはどうしたんだ? 帰ったのか?

Naoto
ナオト

急に用事ができたとかいって部屋から出て行ったんだけど、 戻ってこないな……。

Naoto
キイロ

さあ、どうしたのかしら? もしかしたら、帰ったのかもしれないわねぇ〜。

Kiiro
ナオト

てか……あんたなんでそんなに服が汚れてんだ……?

Naoto
キイロ

ふふっ、うるさいハエがいたから 叩きのめして来ただけよ?

Kiiro
ナオト

おい、ラケルたちに何もやってねぇよな?

Naoto
キイロ

さあ、どうかしらね? ハエにしては随分と大きかったけど。

Kiiro
ナオト

はぁ!? なにやってんだよお前らは…… ちょっとラケルたち探してくる!

Naoto
キイロ

放っておけばいいじゃない、あんな子たち。 それより、私と楽しいことしない……?

Kiiro
ナオト

あーはいはいそうですねー…… そのうちなー……。

Naoto
キイロ

その言葉、忘れないわよ? ナオトくん、私、楽しみに待ってるから……。

Kiiro
シエル

ナオトさん、その高熱で動くことはおすすめしません。 病状が悪化する可能性があります。

Ciel
キイロ

それはナオトくんが可哀そう。 ということで、ベッドに戻りましょうね。

Kiiro
キイロ

そして、早く私と楽しいことしましょ……?

Kiiro
ナオト

俺は問題ねぇし、楽しいこともしねぇよ。 それよりサヤたちが心配なんだ。

Naoto
キイロ

そんなのダメよ。 ちゃんとベッドに戻りなさい。

Kiiro
ナオト

だから大丈夫だって言ってるだろ。 いいからそこどいてくれ。

Naoto
キイロ

もう、優しく言ってもダメなら ちょっと強引に寝かせちゃうわよ。

Kiiro

第4節 とっておきの治療法/

Summary
(とくになし) (None)
ナオト

うっ……目が回る……。

Naoto
キイロ

ナオトくん!? 大丈夫!? しっかりして!

Kiiro
シエル

気絶しているようですね。 今のうちにベッドに運びましょう。

Ciel
ラーベ

まったく、あの高熱で暴れまわったら、 具合が悪くなることぐらいわかるだろうに。

Raabe
ラーベ

とはいえ、ようやく大人しくなったんだ。 このまましっかり休んでもらうとしよう。

Raabe
ナオト

う、うぅ…… あれ、俺……気を失ってたのか……?

Naoto
キイロ

そうよ、動き過ぎて倒れたの。 ……具合はどう? 大丈夫かしら。

Kiiro
ナオト

いや、これマジでやべぇかも…… めっちゃ寒い……。

Naoto
キイロ

大変。それはいけないわ。 とっておきの治療法があるの。待ってて、すぐにしてあげる。

Kiiro
ナオト

おい、何してんだよ…… 治療するなら、ベッドに入らなくてもいいだろ!

Naoto
キイロ

こういうときは体で温めるのが一番なの。 とっても効き目のある治療法よ。

Kiiro
キイロ

ねぇ、あなたたちは外で待っていてくれる? 今からもっと効き目のある治療をするから……。

Kiiro
サヤ

……外に出るのはあなたのほうです、不埒者。

Saya
ラケル

わ、私の下僕に、気安く触らないで。

Raquel
キイロ

なぁに、ナオトくんが悲しむから見逃してあげたのに、 自分から解体されにきたの?

Kiiro
サヤ

兄様の介抱は妹である私の役目。 女狐にその役を渡すわけにはいきません。

Saya
キイロ

んもう、やかましいわね。病人がいるのよ。静かにしなさい。 ナオトくんの容態が悪化したらどうするつもり?

Kiiro
ラーベ

……お前がそれを言うか。

Raabe
ラケル

げ、下僕を生かすも殺すも、主人が決めることよ。 部外者は帰りなさい。

Raquel
ナオト

え、俺殺されんの?

Naoto
ラケル

それはナオトの判断しだいね。

Raquel
サヤ

ええ。兄様に決めてもらいましょう。 誰に看病してもらいたいか。

Saya
キイロ

いいわよ。それであなたたちが納得するならね。

Kiiro
ナオト

いや、お前ら、近いって……。

Naoto
キイロ

さあ、ナオトくん。選んで?  誰にしてもらいたいの?

Kiiro
ナオト

ちょ……あんたら何か言ってやってくれよ! つーかこいつら止めてくれ!

Naoto
ラーベ

ふむ、お断りだ。 わざわざ、自分から火に飛び込むようなことはしたくない。

Raabe
キイロ

賢明な判断だと思うわ。

Kiiro
サヤ

ええ、そうですね。 部外者が突っ込んで良いことではありません。

Saya
ラーベ

……まあ、そういうことだ。 力になれなくてすまないな。

Raabe
ナオト

……っ。

Naoto
キイロ

あぁん、もう! そんなに恥ずかしがらなくてもいいのに……。

Kiiro
サヤ

兄様、一言私の名前を口にすればいいんです……! それで兄様は安全に療養できるのですから!

Saya
ラケル

馬鹿ね。私から逃げられるはずがないと、 なぜわからないのかしら。 待ちなさい、ナオト。

Raquel
ラケル

……でないと、私の手を煩わせたことを後悔するわよ!

Raquel
シエル

……行ってしまいましたね。

Ciel
シエル

ナオトさんは体調がすぐれないようですし、 保護した方がいいでしょうか?

Ciel
ラーベ

ほっとけ。すぐに誰かが捕まえて連れ戻すだろうさ。

Raabe
ナオト

な、なんだよ……! 俺をどうする気だ!? ちょっと待てって! 待てって言ってんだろぉぉぉぉぉ――

Naoto