More actions
BBDW Story Navigation (edit)
| |
---|---|
Prologue | one emerging possibility |
Main Story | Prologue · Chapter 1 · Chapter 2 · Chapter 3 · Chapter 4 · Chapter 5 |
Events | |
Character Stories (Unused Content) |
This article contains phrases or names that do not have official English localizations. Their current translations act as placeholders. |
プロローグ/
Summary | |
---|---|
イシャナ島を再訪したシエルたち。島全体が
お祭りに賑わう中で、1日十聖の権利を賭け たメインイベントに出場することとなる。 |
シエル
12時の方向で爆発を確認。 ……始まったようですね。 |
Ciel |
ラーベ
そのようだな。 開始早々に爆発とは、やる気満々のやつもいたもんだ。 |
Raabe |
ラーベ
……ん? なにか声が聞こえるような……。 |
Raabe |
???
きゃぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!! |
??? |
シエル
高速で生命体反応が接近中! 落下してきます……あれは……! |
Ciel |
???
たぁぁすけてぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜!!! |
??? |
1: 空から女の子が……! 危ない、助けないと! | |
シエル
だ、大丈夫ですか、レイさん!? |
Ciel |
1: な、なんとか…… ギリギリセーフ! キャッチしたよ! | |
ラーベ
なんとかって、怪我はないんだろうな? |
Raabe |
ラーベ
迷いもなく飛び出すな! 危ないだろうが! |
Raabe |
ラーベ
で、一体なにが落ちてきたんだ……って、お前! |
Raabe |
セリカ
う、う〜〜〜ん……あれ、痛くない? |
Celica |
セリカ
あ、レイ! 受け止めてくれたんだ。ありがとう! |
Celica |
シエル
セリカさん! い、一体なぜ、空中から出現したのですか? |
Ciel |
セリカ
あ、それね。 実はね、ついさっきまでお姉ちゃんと一緒にいたんだけど……。 |
Celica |
シエル
周囲に敵性反応なし。 バイタルチェック、オールクリア。 |
Ciel |
シエル
|
Ciel |
シエル
レイさんは、問題ありませんか? |
Ciel |
1: 大丈夫だよ だいぶ慣れてきた! | |
ラーベ
よしよし、なにより。 こちらも状態は良好だ。 |
Raabe |
ラーベ
ダイブだけに。 |
Raabe |
ラーベ
……いや、なんでもない。忘れて。 |
Raabe |
ラーベ
さてさて!
毎度恒例だが、今回の |
Raabe |
ラーベ
ここはイシャナ。以前にも調査に赴き、 生じていた異常を解決したファントムフィールドだ。 |
Raabe |
ラーベ
世界としては停滞状態となり、 情報の集合体のような状態にあったこのフィールドだが…… |
Raabe |
ラーベ
タカマガハラシステムによると、 過剰に情報が流れ込んでいるらしい。 |
Raabe |
ラーベ
あるべき形に戻ろうとする変化の最中なんだろうが、 実際中でどんなことが起こっているのか、外からじゃわからない。 |
Raabe |
ラーベ
で、現状を把握するべくやってきたというわけだ。 |
Raabe |
シエル
周囲の環境に著しい変化はないように思われます。 感知できる範囲での地形データも、以前と同じです。 |
Ciel |
ラーベ
そうだなぁ。ただ、なんというか…… 我々が知っているイシャナとは、雰囲気が違うな。 |
Raabe |
シエル
雰囲気……ですか。 |
Ciel |
シエル
……確かに、生命体反応はとても多いです。 以前にはなかった環境です。 |
Ciel |
ラーベ
それもなんだが……闘志というか、殺気というか、 そういうものが渦巻いている気がする。 |
Raabe |
ラーベ
とりあえず、その生命体反応がある場所に行ってみよう。 その反応が人なら、色々話が聞けるかもしれない。 |
Raabe |
シエル
了解しました。 先導します、ついてきてください。 |
Ciel |
ラーベ
イシャナの学園までやってきたが…… こいつは……。 |
Raabe |
シエル
人が、たくさんいます。 それも、私たちに馴染みのある方々ばかりです。 |
Ciel |
ラーベ
ずいぶん賑やかで、楽しそうな雰囲気でもあるが…… なにかあるのか? |
Raabe |
???
あ! おーい、レイ〜〜〜! |
??? |
セリカ
やっぱりレイだ! こんにちは。久しぶりだね! |
Celica |
シエル
セリカさん。こんにちは、お久し振りです。 ……私たちのことを、覚えていらっしゃるのですか? |
Ciel |
セリカ
え? うん、当たり前でしょ。 友達のことを忘れたりしないよ! |
Celica |
トリニティ
ええ。私も、皆さまのことはしっかり覚えておりますよ〜。 その節は本当に、お世話になりましたぁ。 |
Trinity |
ラーベ
トリニティ=グラスフィールまで……。 どういうことだ? |
Raabe |
ラーベ
解放されたファントムフィールドの住人は、 我々のことを真っ先に忘却するはずなんだが……。 |
Raabe |
シエル
やはりこのファントムフィールドに、 なにか異質な現象が起きているのでしょうか。 |
Ciel |
ラーベ
まー、異質なことは起こってるだろうなぁ。 なにせこの状況だ。 |
Raabe |
ラーベ
イシャナに関係ある者もない者も、 ごちゃまぜに存在している。 |
Raabe |
ラーベ
確か、タカマガハラシステムが言うには、 ここに過剰に情報が集まってるって話だったな。 |
Raabe |
ラーベ
大勢いるのも、セリカたちに我々の記憶があるのも、 過剰な情報の産物かもしれない。 |
Raabe |
ナイン
……セリカ。誰、こいつら。 知り合い? |
Nine |
セリカ
お姉ちゃん! |
Celica |
セリカ
うん、そうだよ。 あれ、お姉ちゃんははじめまして、なんだ。 |
Celica |
ナイン
ええ。どこの誰だかさっぱり知らないわ。 トリニティも知ってるみたいだけど……どこで知り合ったの? |
Nine |
トリニティ
イシャナにいらしていたときに、ですよぉ。 こちらがシエルさん、こちらがラーベさん。 |
Trinity |
トリニティ
そしてこちらが、レイさんですぅ。 とっても頼もしい方々なんですよ〜。 |
Trinity |
ナイン
ふーん……そうは見えないけど。 特にそっちの、妙に古い制服着てる方。 |
Nine |
セリカ
レイのこと? む、そんなことないよー。 |
Celica |
セリカ
優しいし、一緒にいると楽しいし。 すごくいい人だよ。 |
Celica |
ナイン
あのね、セリカ。そうやってすぐに誰でも『いい人』って言って ホイホイ信用するのはやめなさい。 |
Nine |
ナイン
世の中、どこから悪人があなたのような可愛らしい子を 狙っているのかわからないのよ。 |
Nine |
ナイン
ああ、こんな花のように可憐で天真爛漫な天使が 世の中に存在するだなんて、広く世界に知られたら…… |
Nine |
ナイン
心配で夜も眠れなくなりそう……! |
Nine |
セリカ
もー、お姉ちゃんってば大袈裟なんだから……。 |
Celica |
シエル
そちらの方は、セリカさんのお姉さんなのですか? |
Ciel |
セリカ
うん、そう。ナインお姉ちゃん。 なんと、イシャナの十聖なんだよ! すごいでしょ! |
Celica |
ラーベ
十聖だって? |
Raabe |
ナイン
ええ。十聖の九番目、ナインよ。 それがなにか? |
Nine |
ラーベ
いやいや、本物の十聖とイシャナで相対するとは、 光栄だと思ってな。にしてもかなり若い十聖だな。 |
Raabe |
トリニティ
はい〜。ナインは学生のうちに十聖に選ばれたんですぅ。 友達としても、とても誇らしいですぅ〜。 |
Trinity |
ラーベ
はー、そりゃすごい。 |
Raabe |
ラーベ
ああ、そうだ。 ちょうどいい、お前たちに聞きたいことがあるんだが。 |
Raabe |
ラーベ
この……イシャナの賑やかな感じは、どうしたんだ? |
Raabe |
トリニティ
ああ、それはイシャナ祭の真っ最中だからですよ〜。 |
Trinity |
シエル
イシャナ祭? お祭りですか? |
Ciel |
トリニティ
はい〜。といっても、ただのお祭りではありませんよぉ。 |
Trinity |
トリニティ
イシャナ祭というのは、 イシャナが主催する島全体を挙げてのイベントでして……。 |
Trinity |
トリニティ
イシャナの学生を初めとする魔術師たちが、 日々磨いている自分の技術を披露する場でもあるんですぅ。 |
Trinity |
ラーベ
披露する場…… にしては、ちょっと空気感がおかしくないか? |
Raabe |
ラーベ
どいつもこいつも妙に戦闘意欲を剥き出しに しているというか……やってやるぞといったムードだぞ。 |
Raabe |
セリカ
それはそうだよ。 イシャナ祭のメインイベントは、チームでの対抗戦! |
Celica |
セリカ
自分のあらゆる技術を駆使して、戦って、勝ち抜く! それが、これから始まるんだよ。 |
Celica |
トリニティ
今回のイシャナ祭のルールでは、 1チーム2人でのタッグ戦になりますぅ。 |
Trinity |
トリニティ
他のチームと戦って、 事前に配布される魔術を折り込んだ糸を奪い合うのです。 |
Trinity |
トリニティ
糸を奪われたら、そのチームは敗退となり、 それ以降は参加できなくなりますぅ。 |
Trinity |
トリニティ
最後まで糸を守り抜いたチームが、優勝です。 そして優勝者には、アルパの称号が与えられるのですぅ。 |
Trinity |
シエル
アルパとは、なんですか? |
Ciel |
ナイン
特例で設けられた十聖の席よ。 つまり優勝賞品は、十聖の称号ってわけ。 |
Nine |
ナイン
ただし、1日限定のね。 |
Nine |
セリカ
すごいよね! 1日だけど十聖になれるんだよ! |
Celica |
シエル
十聖とはそんなにすごいものなのですか? |
Ciel |
セリカ
うん。十聖っていうのは、最大10人までの イシャナでも特に優秀な魔術師に与えられる称号なの。 |
Celica |
セリカ
イシャナの運営にも深く関わってて、 この島や学園の大事なことを決めたり、守ったりしてるんだよ。 |
Celica |
セリカ
さらに! 十聖になれば、 お姉ちゃんとおそろいの帽子をもらえるの! |
Celica |
セリカ
アルパも十聖だから、ちゃんと帽子はもらえるんだよ。 |
Celica |
ラーベ
帽子……なるほどな。 奪い合う糸を使って、帽子を作るのか。 |
Raabe |
トリニティ
まあ、よくお気づきになられましたね〜。 そうなんですぅ。 |
Trinity |
トリニティ
だから、参加者たちは自分がかぶる帽子の材料を 奪い合うことになりますね〜。 |
Trinity |
セリカ
楽しそうでしょ。 そうだ、レイたちも一緒に参加しない? |
Celica |
トリニティ
それはいいですねぇ。 希望者であれば誰でも参加できますので、ぜひ〜。 |
Trinity |
トリニティ
私も皆さんと力比べ、してみたいですぅ。 |
Trinity |
ラーベ
……ナイン。お前も参加者なのか? |
Raabe |
ナイン
ええ、そうよ。 |
Nine |
ラーベ
もう十聖なのに? |
Raabe |
ナイン
そうね。参加しても優勝しても、意味はないわ。 そもそもこんな茶番に私が自分から参加するわけないじゃない。 |
Nine |
ナイン
こんな遊びに付き合っているほど、私は暇じゃないし。 本当なら工房で、実験をしているつもりだったんだけど……。 |
Nine |
セリカ
えー、お姉ちゃん、参加しないの? するよね? 私、お姉ちゃんと一緒にチーム組めるの楽しみにしてたのに。 |
Celica |
ナイン
な〜〜〜にを言ってるの、セリカ。 参加するわよ、当然じゃない! |
Nine |
ナイン
セリカが前から楽しみにしていたんだもの。 そのイシャナ祭に、この私が参加しない理由ある!? ないわ! |
Nine |
ラーベ
おお、おお、すごい変わり身だな。 |
Raabe |
トリニティ
ふふ。ナインはいつも、こんな感じなんですぅ。 セリカさんに頼まれると、断れないんですよぉ〜。 |
Trinity |
トリニティ
セリカさんが、大好きなんです。 |
Trinity |
ナイン
お姉ちゃんに任せなさい、セリカ。 |
Nine |
ナイン
他の参加者なんかみんな燃えカスにしてやって、 必ずあなたをアルパにしてみせるから! |
Nine |
セリカ
うん! 一緒に頑張ろうね! |
Celica |
トリニティ
レイさんたちは、いかがされますか〜? もちろん、見学だけでもできますけれど……。 |
Trinity |
トリニティ
せっかくですから、どうでしょう。 |
Trinity |
1: 楽しそう、参加したい! 大変そうだけど、修行になるかも | |
シエル
はい。あまり馴染みのない高揚感を覚えています。 楽しそう、です。 |
Ciel |
ラーベ
お、いい心がけじゃないか。 腕に覚えのある手練れが集まっているんだろうからな。 |
Raabe |
ラーベ
力試しにはもってこいだ。 |
Raabe |
ラーベ
うむ、参加は今回の目的にも都合がいい。 |
Raabe |
ラーベ
ついでに、特殊な状況下にある イシャナのデータを収集していこう。 |
Raabe |
ナイン
ちょっと。イシャナのデータをどうするつもり? |
Nine |
ラーベ
心配するな。悪用はしない。 メリットもないだろ。この島を敵に回すなんて。 |
Raabe |
ナイン
……ふん。そうね。 ただ十聖として忠告するわ。 |
Nine |
ナイン
この島に…… セリカの住む場所に余計なことをしてごらんなさい。 |
Nine |
ナイン
生まれてきたことを後悔させてやるから。 |
Nine |
ラーベ
それ、十聖としての忠告か? |
Raabe |
セリカ
それじゃ、みんな参加するんだよね? |
Celica |
セリカ
やったー! 一緒に頑張ろうね! |
Celica |
ツヴァイ
はぁ〜い、参加者諸君! |
Zwei |
ツヴァイ
イシャナ祭メインイベント! 『奪い合え魔法の糸、 炎吹き荒れ地が割れる怒涛のタッグバトル』のお時間だよ〜! |
Zwei |
ツヴァイ
司会進行は私、世紀の超絶大魔術師、 ツヴァイさんがお送りするぞ! よろしくぅ〜! |
Zwei |
ツヴァイ
……ん? ちょっとテンションが高すぎるって? タッグバトルもそんな名前じゃないって? |
Zwei |
ツヴァイ
ノンノン、これがプロフェッショナルってやつだよ。 |
Zwei |
ツヴァイ
ひとたび進行を任されたのだ。イシャナ祭のメインイベントを 盛り上げるべく全力を尽くすのはむしろ当然。 |
Zwei |
ツヴァイ
あー、さて。タッグバトル参加者である諸君には、 これから伝達の魔術により初期配置の場所をお知らせする。 |
Zwei |
ツヴァイ
学園の中庭でスタートしたんじゃ、 中庭が大格闘クラッシュシスターズになってしまうからな。 |
Zwei |
ツヴァイ
それぞれ別の場所からスタートし、島の各地で巡り会っては ガチバトルしてもらうぞ。 |
Zwei |
ツヴァイ
各チームの様子は覗き見の魔術でモニターし、 こっちの独断で実況していきますのでそちらもお楽しみに! |
Zwei |
ツヴァイ
では張り切って〜〜〜『輝けぼくらのアルパ! 1日十聖争奪、青春群像大タッグバトル』開催だ〜〜〜!!! |
Zwei |
セリカ
あ……きたきた! 伝達の魔術! |
Celica |
トリニティ
こうやって、 スタート地点をお知らせしていただけるのですねぇ〜。 |
Trinity |
ナイン
敗退を告げる連絡や、その他各種連絡にも使われるはずよ。 |
Nine |
シエル
すごいです、頭の中に直接声が響いているようです。 |
Ciel |
ラーベ
地図情報も送られてきているな。 なるほど、私たちはここからか。 |
Raabe |
セリカ
あ、開始場所は内緒だよ。 でもどこかで会えたらいいな。 |
Celica |
シエル
はい。そうですね。 |
Ciel |
ナイン
行くわよ、セリカ。 さっさと移動しないと、スタートできないんだから。 |
Nine |
セリカ
はぁーい、またね! |
Celica |
トリニティ
私も、移動してしまいますね。 また、のちほど〜。 |
Trinity |
ラーベ
んじゃ、我々も移動するか。 |
Raabe |
シエル
はい。頑張りましょう。 |
Ciel |
第1節 初戦! VSチームヨコサキーズ/
Summary | |
---|---|
対抗戦が始まると同時に、セリカが空から
降ってきた。後を追うナインも合流した所 に、久音&冥チームが勝負を仕掛けてくる。 |
シエル
……地形データ照合、指定の場所と一致。 ここが我々の開始地点のようです。 |
Ciel |
ラーベ
ああ。そうみたいだな。となると、バトル開始だ。 |
Raabe |
ラーベ
レイ、シエル、気を抜くなよ。 どこから狙われるか、わからないぞ。 |
Raabe |
シエル
はい。周囲を警戒します。 |
Ciel |
ラーベ
それと、祭もいいが夢中になりすぎて目的を忘れるなよ。 私たちはあくまでも、ここの調査に来ているんだからな。 |
Raabe |
ツヴァイ
みんな、所定の位置についてくれたね? |
Zwei |
ツヴァイ
<size=120%>それではただいまより、戦闘解禁!</size> <size=120%>血沸き肉踊れ、夢ある若者たちよ!</size> |
Zwei |
シエル
12時の方向で爆発を確認。 ……始まったようですね。 |
Ciel |
ラーベ
そのようだな。 開始早々に爆発とは、やる気満々のやつもいたもんだ。 |
Raabe |
ラーベ
……ん? なにか声が聞こえるような……。 |
Raabe |
???
きゃぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!! |
??? |
シエル
高速で生命体反応が接近中! 落下してきます……あれは……! |
Ciel |
???
たぁぁすけてぇぇぇぇ〜〜〜〜〜〜!!! |
??? |
1: 空から女の子が……! 危ない、助けないと! | |
シエル
だ、大丈夫ですか、レイさん!? |
Ciel |
1: な、なんとか…… ギリギリセーフ! キャッチしたよ! | |
ラーベ
なんとかって、怪我はないんだろうな? |
Raabe |
ラーベ
迷いもなく飛び出すな! 危ないだろうが! |
Raabe |
ラーベ
で、一体なにが落ちてきたんだ……って、お前! |
Raabe |
セリカ
う、う〜〜〜ん……あれ、痛くない? |
Celica |
セリカ
あ、レイ! 受け止めてくれたんだ。ありがとう! |
Celica |
シエル
セリカさん! い、一体なぜ、空中から出現したのですか? |
Ciel |
セリカ
あ、それね。 実はね、ついさっきまでお姉ちゃんと一緒にいたんだけど……。 |
Celica |
セリカ
ちょっと周りを偵察しようと思って、 浮遊魔術で空から見てたの。 |
Celica |
セリカ
そしたら、さっき急に爆発が起きたでしょ。 びっくりしちゃって。 |
Celica |
ラーベ
……びっくりして、落ちたのか? |
Raabe |
セリカ
あはは……うん。 レイがいてくれてよかった、助かっちゃった! |
Celica |
ナイン
セリカ、セリカ!? ……セリカ!!!! |
Nine |
ナイン
ああ、セリカ、よかった無事ね!? 怪我は? 痛いところはない? かすり傷ひとつないでしょうね!? |
Nine |
セリカ
わ、お姉ちゃん。 追いかけてきてくれたんだ、ありがとう。 |
Celica |
ミネルヴァ
…………。 |
Minerva |
セリカ
ミネルヴァも心配してくれたんだね。 大丈夫だよ、ありがとう。 |
Celica |
ナイン
……あなたたち……。 |
Nine |
ナイン
まさかセリカが落下したのは、 あなたたちのせいじゃないでしょうね!? |
Nine |
ナイン
こんなにも可愛い子がひとりでふらふらと危なっかしく 空を飛んでれば、誰だって標的にしたくなるでしょうけど……。 |
Nine |
ナイン
セリカを狙ったのが運の尽きね。 この私が骨という骨が灰になるまで焼き尽くして……。 |
Nine |
セリカ
待って、待って、違うよお姉ちゃん! |
Celica |
セリカ
レイは私を助けてくれたの! 受け止めてくれたんだよ! |
Celica |
ナイン
優しい子ね、セリカ。こいつらを庇ってあげたいんでしょう? でもそんな気遣いは無用。 |
Nine |
ナイン
セリカに手を出すやつは…… いえ、不用意にセリカを見たやつは全員消す。 |
Nine |
ラーベ
見ただけで消すってのはあまりにも物騒だろ。 どんだけ心配性なんだ。いや、むしろシスコンか? |
Raabe |
???
不穏な魔力が渦巻いていると思ったら、 やっぱり参加者がいたわね。それも2チーム。 |
??? |
シエル
久音さん、冥さん。 おふたりは同じチームなのですか? |
Ciel |
冥
不本意ながらな。 十聖の座に目が眩んだんだ。 |
Mei |
ラーベ
清々しいほど素直な告白だ。 |
Raabe |
ナイン
ふうん……そう。あなたたち、イシャナ祭の参加者なの。 だったらちょうどいいわ。今すぐ糸を渡しなさい。 |
Nine |
ナイン
優勝のためには、糸さえ集まればいいんだもの。 ざわざわ無意味な戦闘をする必要はないわ。 |
Nine |
久音
そう言われて、簡単に渡すと思う? |
Kuon |
ナイン
あら、私たちとやり合おうっていうの? 命知らずね。 |
Nine |
冥
おい、バカバカ、やめとけ! |
Mei |
久音
なんでよ。冥。 |
Kuon |
冥
あの帽子が目に入らんのか!? あっちは十聖だぞ! |
Mei |
セリカ
うん、そうだよ。お姉ちゃんは十聖。 とっても強いよ。 |
Celica |
久音
わかってるわよ。だからこそ、なおさらだわ。 |
Kuon |
久音
私、十聖と戦ってみたかったのよ。 こんなときじゃないと、そうそう機会ないわよ。 |
Kuon |
冥
優勝候補の強敵だぞ!? そんなチームと序盤でぶつかる必要はない! |
Mei |
冥
あいつらが戦闘を重ねて、疲弊したところを叩く。 そのほうが、比較的安全に事を運ぶことができるだろ! |
Mei |
久音
どのみち、後で戦うんでしょう。 結局十聖との戦いは避けて通れない。 |
Kuon |
久音
それなら私の全力を出せる今、戦うことを選ぶわ! |
Kuon |
冥
ええい、久音め、こっちの都合などお構いなしに……。 こうなったら仕方ない! |
Mei |
冥
優勝候補との戦闘で、華々しく私の実力を示してやる! |
Mei |
久音
その意気よ、冥。 そっちのチームも、行くわよ! |
Kuon |
シエル
冥さんと久音さんの攻撃性反応が上昇……来ます! |
Ciel |
セリカ
よぉし、頑張るよ! |
Celica |
ーーー/
Summary | |
---|---|
攻撃を退けた一同は、セリカの提案で同盟を
結ぶ。一方、それを監視する二人の暗殺者 が、ナインの排除を狙い暗躍を始めていた。 |
久音
……さすが十聖ね。完敗だわ。 |
Kuon |
ナイン
当然の結果ね。 ……とはいえ、あなたたちも中々やるじゃない。 |
Nine |
セリカ
うん! 久音さんの魔術、すごい威力だったし、 冥さんの術も、すごく不思議。どういう魔術なの? |
Celica |
冥
これは魔術じゃない。陰陽術だ。 |
Mei |
冥
ったく……だから言ったんだ。 開始直後に十聖に挑むなんて、無茶がすぎる! |
Mei |
冥
こんな序盤に負けるなんて……計画が台無しだ。 |
Mei |
シエル
計画とは、なんだったのですか? |
Ciel |
冥
決まっている。優勝して天ノ矛坂の知名度を上げ、 護符を売りまくるという計画だ! |
Mei |
冥
それが久音のおかげで水の泡だ。 どうしてくれるんだ! |
Mei |
久音
どうもこうもないわよ。 私たちは負けた。それだけじゃない。 |
Kuon |
久音
いい戦いだった。十聖相手に全力が出せたんだもの。 私に悔いはないわ。 |
Kuon |
冥
<size=130%>お前にはないだろうがな!</size> |
Mei |
冥
ぐっ、諦めんぞ! 私は絶対にイシャナで一儲けしてやるんだ! |
Mei |
久音
もう。イシャナ祭の本質は、そういうところじゃないのに。 わかってないわね、冥は。 |
Kuon |
久音
じゃあ、敗退したことだし、私も行くわ。 あなたたちも頑張ってね。学園に戻って、応援してる。 |
Kuon |
シエル
ありがとうございます。 頑張ります。 |
Ciel |
ラーベ
……ふむ。ようやっと事態が落ち着いたな。 |
Raabe |
ラーベ
話を蒸し返すようだが、 我々はセリカに危害を加えるつもりはない。 |
Raabe |
ラーベ
わかってもらえたか? |
Raabe |
ナイン
……ふん、いいわ。 そういうことにしておいてあげる。 |
Nine |
セリカ
レイもシエルちゃんも、お疲れ様。 ふたりとも強いね。かっこよかったよ。 |
Celica |
セリカ
……あ! そうだ、私いいこと思いついちゃった! |
Celica |
ナイン
……なに? |
Nine |
ナイン
あなたがいいことを思いついたとき、 それが本当にいいことだった試しがあまりないんだけど……。 |
Nine |
セリカ
あのね、 レイたちと一緒に糸を集めようよ! |
Celica |
シエル
一緒に糸を集める……。 セリカさんと我々が協力関係になるということですか? |
Ciel |
セリカ
そういうこと! |
Celica |
ラーベ
ふむ。同盟を結ぶということか。 単純に戦力が増えるわけだし、こちらとしては悪くない。 |
Raabe |
ナイン
待ちなさい。私は反対だわ、同盟なんて。 |
Nine |
ナイン
そんなどこの馬の骨ともわからないやつらと 一緒に行動するなんて、冗談じゃないわ。 |
Nine |
セリカ
もう、お姉ちゃん! レイたちは友達だよ。 馬の骨なんかじゃありません。 |
Celica |
ナイン
セリカにとってはそうかもしれないけれど、 私にとってはそうじゃないのよ。 |
Nine |
セリカ
えー。 お姉ちゃん……だめ? |
Celica |
ナイン
……っ。 |
Nine |
ナイン
……わかったわよ! もう、わかったからそんな可愛い顔をしないでちょうだい。 |
Nine |
ナイン
同盟ね、協力関係? どっちでもいいわ。 あいつらを連れ歩いてあげればいいんでしょう? |
Nine |
セリカ
やったー! ありがとう、お姉ちゃん! |
Celica |
ナイン
……まったくもう。 |
Nine |
ナイン
あなたたちもそれでいいわね。 セリカが言っているんだから、文句は受け付けないわよ。 |
Nine |
1: 同盟、よろしくお願いします! 一緒に頑張ろうね | |
ナイン
足手まといには、ならないでよね。 |
Nine |
セリカ
うん! みんな一緒! そのほうが楽しいよ、きっと。 |
Celica |
セリカ
みんなで頑張って優勝を目指そうね! |
Celica |
シエル
あの。 みんなで優勝をするのは、難しいのではないでしょうか。 |
Ciel |
シエル
確か優勝は最後まで残っていたチームです。 そのことから、優勝できるチームはひとつと推測されます。 |
Ciel |
ラーベ
いずれはどこかのタイミングで、 セリカたちのチームとも戦わなければならなくなる。 |
Raabe |
セリカ
うーん、そっかぁ……。みんなで優勝は無理か……。 残念。 |
Celica |
ナイン
やっぱり今の内に消しておこうかしら。 |
Nine |
セリカ
ダメだよお姉ちゃん! もうレイたちは私たちの仲間なんだから! |
Celica |
ナイン
わかってるわよ。 それに今じゃなくたって、消すのは簡単でしょうしね。 |
Nine |
シエル
みなさん。3時の方向より複数の生体反応が接近しています。 強敵に囲まれる前に、移動を推奨します。 |
Ciel |
ラーベ
あれだけ激しい戦いをすれば、 私はここにいますって言っているようなものだしな。 |
Raabe |
セリカ
じゃあ、私に任せて! さっき空を飛んだときに、隠れられそうな場所を見つけたの。 |
Celica |
ラーベ
ほうほう。それなら、セリカについていくとするか。 |
Raabe |
ナイン
そうね。 |
Nine |
シオリ
あれが十聖……話には聞いてましたけど、 実際見るとケタ違いですわね。 |
Shiori |
シオリ
正面から仕掛けるのは自殺行為かしら。 |
Shiori |
シオリ
はあ……まったく、面倒な仕事ですこと。 ナイン暗殺計画なんて無茶苦茶にも程がありますわ……。 |
Shiori |
チャチャカカ
チャチャは仕事に命をかけるのはマジ勘弁ニャスよ。 |
Chachakaka |
チャチャカカ
もし特攻するなら、シオリひとりでどーぞニャス。 |
Chachakaka |
チャチャカカ
てゆーか、あの同盟に本当に手を出すつもりニャスか? チョーめんどくさいんですけどーニャス。 |
Chachakaka |
シオリ
人数がどれだけ増えても、 ターゲットが増えたわけではありませんわ。 |
Shiori |
シオリ
標的はナイン、チャチャにも動いてもらいますわよ。 |
Shiori |
チャチャカカ
はぁ〜めんどいことになりそうニャスね……。 そのかわり報酬は弾んでもらうニャスよ。 |
Chachakaka |
シオリ
オーケー。先回りして罠を仕掛けますわ。 行きますわよ、チャチャ。 |
Shiori |
チャチャカカ
りょーかいニャス! |
Chachakaka |
第2節 因縁! VSチーム諜報部員/
Summary | |
---|---|
罠だらけの森へと踏み込んだ一行は、同じく
罠に苦しめられていたハザマ&マコトと遭 遇。ナインが敵意を露わにし、戦闘となる。 |
シエル
みなさん、足元に気を付けてください。 11時の方向2メートルに罠を発見。解除します。 |
Ciel |
ラーベ
……なるほど、確かに隠れるには都合の良い場所だ。 |
Raabe |
セリカ
でしょ? でも、私が見つけたのは もっと建物が並んでいる場所だったんだけど……。 |
Celica |
ラーベ
うん、まあ別にその点はいい。それよりもだ。 問題は何故この森はこんなにも罠だらけかということなんだが。 |
Raabe |
ラーベ
落とし穴やら地雷やら、古典的な捕獲罠まで……。 |
Raabe |
ラーベ
おい運営! どうなってる!? |
Raabe |
ツヴァイ
え? |
Zwei |
ラーベ
え? じゃない! イシャナ祭は己の技術を 披露する場なんだろ!? なんでこんな罠だらけなんだ! |
Raabe |
ツヴァイ
この罠について、どう思われますか? 解説の冥さん。 |
Zwei |
冥
こんな生ぬるい罠でへこたれているようでは十聖なんぞなれん! |
Mei |
シエル
あれ? どうして冥さんが実況席に? |
Ciel |
冥
ふっふっふ、気になるか? 護符の宣伝を兼ねて解説役として参加することにしたのだ! |
Mei |
冥
実に効率がいい方法だ! 天才だな私は! |
Mei |
冥
とにかく、十聖を目指すのならば、その程度の罠は 突破出来て当然ということだ! どうだ私の解説は! |
Mei |
ラーベ
解説のレベルは知らんが……しかしそうなると、 この近くに罠を仕掛けた者がいるということか……。 |
Raabe |
ラーベ
レイ、シエル、注意して進もうか。 いつ相手が現れるかわからないからね。 |
Raabe |
???
ぎょえぇーっ! |
??? |
???
わああっ!? |
??? |
マコト
ハザマ大尉! なんなんですかここ!? イシャナの木って爆発するんですか!? |
Makoto |
ハザマ
私だって知りませんよ! |
Hazama |
シエル
マコトさんとハザマさん。 どうやら罠に巻き込まれたようですね。 |
Ciel |
シエル
なにやら揉めているようです。 |
Ciel |
ハザマ
なにが「十聖になればイシャナの秘密を堂々と 調べられるんじゃない?」ですか。 |
Hazama |
ハザマ
あなたの口車に乗せられたせいで とんでもなく面倒なことに巻き込まれてしまいましたよ。 |
Hazama |
マコト
人のせいにするんですか!? イシャナの秘密を探るための アイデアを聞いてきたのはハザマさんでしょ! |
Makoto |
マコト
それに、作戦にゴーサインを出したのもそっちだし! |
Makoto |
ナイン
それは聞き逃せないわね。 ちょっとあなたたち、今の話を詳しく聞かせてもらおうかしら。 |
Nine |
マコト
あ、ヤバ……。 |
Makoto |
ハザマ
これはこれは、十聖のナインさん。いやあ、こんなところで あなたのような人に出会えるとは幸運ですね! |
Hazama |
ハザマ
じつは森の中で迷子になってしまいまして…… 助けていただけませんか? |
Hazama |
ハザマ
ちょっ!? いきなりなにをするんですか! |
Hazama |
ナイン
あら失礼。けれど、話を聞く以前に気に入らないのよね。 特に緑髪、あんたのその顔が気に入らない。 |
Nine |
ハザマ
え、えーと……顔が気に入らないと言われましても…… 私、どうすればいいのでしょうか。 |
Hazama |
ナイン
なにをしたって、どうにもならないわ。 大人しく私の炎で焼かれて死になさい。 |
Nine |
ハザマ
そ、そんな理不尽な!? |
Hazama |
ナイン
それにイシャナの秘密を調べたいんですってね。 消えてもらうには十分な理由になるわ。 |
Nine |
ナイン
……いえ、理由はどうあれ消えてもらうわ。 |
Nine |
ハザマ
はぁ……話し合いは難しそうですかねぇ。 |
Hazama |
ハザマ
ですが、こちらの思惑を知られてしまった以上、 戦闘になると言うなら好都合です。 |
Hazama |
ハザマ
幸いなことに戦いが得意な部下がいることですし、 口封じに動くなら今このタイミング……ということでしょうか。 |
Hazama |
ナイン
言ってくれるわね。本ッ当に不愉快な男……。 いいわ、遠慮なく手加減もなしで消し炭にしてあげる。 |
Nine |
シエル
ナインさんとハザマさんの攻撃性反応が上昇しています。 ラーベさん、我々はどうしますか? |
Ciel |
ラーベ
ナインに協力するしかないだろう。 |
Raabe |
ラーベ
あのふたり……というか、ハザマを好きに行動させるのは イシャナにとっても我々にとっても不気味だ。 |
Raabe |
ラーベ
下手に事を起こされる前に、芽を摘んでおこう。 |
Raabe |
シエル
了解しました。 |
Ciel |
ツヴァイ
おーっと! セリカ&レイの同盟チームと ハザマとマコトの諜報員チームが戦闘態勢に入ったぁ! |
Zwei |
ツヴァイ
さあ、バトル開始のゴングが鳴り響いたぞ! 勝利の女神はどちらに微笑むのか! |
Zwei |
ツヴァイ
それではぁ〜、バトル開始だぁ! |
Zwei |
ーーー/
Summary | |
---|---|
勝負が決しても尚、攻撃の手を緩めないナイ
ン。その爆音に紛れて、少し離れた森の中で は暗殺者の仕掛けた罠が起動していた。 |
ツヴァイ
決まったぁ! これはセリカ&レイチームの圧勝だ! |
Zwei |
ツヴァイ
解説の冥さん、今の戦いをどう見ましたか!? |
Zwei |
冥
なかなかいい戦いだったとは思う。 が、いかんせん力の差は大きかったな。 |
Mei |
冥
なにせセリカチームには現役の十聖がいるんだから当然だが。 |
Mei |
冥
それより……早く止めた方が良いのではないか? |
Mei |
ツヴァイ
と言いますと? ああーっ!? |
Zwei |
ツヴァイ
十聖ナイン、倒した相手にトドメを刺そうとしている!? これはいけません、取って良いのは糸だけですよ、命は駄目です! |
Zwei |
ナイン
外野は黙っていなさい。イシャナを脅かす存在は消すわ。 というかセリカまで巻き込んで何様のつもりかしら。 |
Nine |
ナイン
その罪、あの世で後悔しなさい。 跡形もなく燃やしてあげる。 |
Nine |
マコト
ヤバいですって! ハザマ大尉! あの人、本当にあたしたちを燃やすつもりですよ!? |
Makoto |
ハザマ
言われなくてもわかっています! ここは一度退きますよ! |
Hazama |
ナイン
逃がさないわ! |
Nine |
セリカ
お姉ちゃん! 逃げてる人を後ろから攻撃するなんて、だめだよ! |
Celica |
ナイン
どきなさい、セリカ。 あいつらを放っておいたらイシャナに害が及ぶかもしれないのよ。 |
Nine |
セリカ
それでも、逃げてる人を襲うなんて……! |
Celica |
ハザマ
ぎゃあぁぁーーーーーっ!? |
Hazama |
ツヴァイ
おおっと! 逃走中のハザマ&マコトチーム、 落とし穴に落ちてしまったようだ! これでは逃げられないぞ! |
Zwei |
ツヴァイ
ここで敗者インタビューといきましょうか―― |
Zwei |
ココノエ
実況席、実況席。こちら現場のココノエだ。 敗者インタビューならこちらに任せてもらおう。 |
Kokonoe |
ツヴァイ
うむ? 現場実況がいるとは聞いてないが…… まあ、細かいことは気にするべきではないか。 |
Zwei |
ツヴァイ
現場のココノエさん、よろしくお願いしまーす! |
Zwei |
ココノエ
了解した。 |
Kokonoe |
ココノエ
ハザマ、マコト。お前たちに聞きたいことがある。 今どんな気持ちだ? 負けて落とし穴に落ちてどんな気持ちだ? |
Kokonoe |
ハザマ
ぐっ……よくもそんな、敗者の傷口に塩を塗るようなことを 平気で言えますねぇ。 |
Hazama |
ハザマ
それよりここから引き上げてもらえませんかね。 私たち負けちゃったので、ここらでお暇したいんですよ。 |
Hazama |
ココノエ
断る。自分で勝手に脱出するんだな。 |
Kokonoe |
ハザマ
そ、そんなぁ……。 |
Hazama |
セリカ
ふたりとも安心して、今助けてあげるからね! レイたちも手伝って! |
Celica |
ハザマ
うっ……なんですかあなた……気持ち悪い……。 ちょっと近づかないでもらえます? |
Hazama |
ナイン
……それどういう意味? |
Nine |
ハザマ
いえ、意味もなにも……。 なんというか本能的な嫌悪感って言うんですか? |
Hazama |
ハザマ
私に近づいてほしくないという感じがしまして、はい。 |
Hazama |
ナイン
ああそう! 堪忍袋の緒が切れたわ! |
Nine |
ナイン
セリカが気持ち悪いですって? ふざけないで。 自分の不穏なニヤケ顔を鏡で見てから言ってくれる? |
Nine |
ナイン
そんなに死にたいのね。いいわ。 あなたの願望をかなえてあげる。 |
Nine |
ハザマ
あれ? 私、あなたに言ったつもりはないんですけど。 うん? ちょっとそれなんです? ちょ……。 |
Hazama |
シエル
今、別方向からも爆発音が聞こえたのですが、 別チームでしょうか? |
Ciel |
ラーベ
そんなところだろう。 |
Raabe |
ラーベ
これだけ罠が張り巡らされているんだ。 この森で自滅するチームは間違いなく多い。 |
Raabe |
ラーベ
森に入ったのが運の尽き、だな。 同情する……。 |
Raabe |
シオリ
いたた……もうっ、どうして罠がこんなところに! |
Shiori |
シオリ
チャチャ? ちょっと、チャチャ〜!? |
Shiori |
チャチャカカ
ケホッ、ケホッ……チャチャじゃないニャスよ! これはさっきシオリがテキトーに仕掛けた罠ニャス! |
Chachakaka |
シオリ
えっ……あ、あら? こ、これも全部あのナインたちのせいですわよ! |
Shiori |
シオリ
特にあのセリカとかいう子、もしかしたらシオリの罠に気付いて、 わざとフラフラと変な方向にばかり進んでいるのかも。 |
Shiori |
チャチャカカ
うーん、あれはただの方向音痴だと思うんニャスが……。 |
Chachakaka |
チャチャカカ
……んにゃ? これなんの紐ニャス? とりま引っ張ってみるニャス! |
Chachakaka |
シオリ
おバカ、それは―― |
Shiori |
チャチャカカ
ニャーーーーーース!!? |
Chachakaka |
第3節 翻弄!? VSチーム夢見る少女/
Summary | |
---|---|
プラチナとリンファが現れ、けが人の救助に
手を貸してほしいという。しかし人気のない 岩場に辿り着くと、二人は一行を奇襲する。 |
セリカ
お姉ちゃん、まだ怒ってるの? |
Celica |
ナイン
怒ってるかって? 当然でしょう、あの緑髪。 次に会ったらただじゃおかないわ。 |
Nine |
ナイン
私の可愛いセリカに対して、気持ち悪い? 近寄らないでくれ? ああ、思い出しても腹がたつ。 |
Nine |
ナイン
いいセリカ。もしあの男になにかされたら 大声で私を呼びなさい。その場で燃やしてあげるから。 |
Nine |
セリカ
もう……お姉ちゃん、大げさすぎ。 |
Celica |
シエル
ナインさんはセリカさんを大切に思っているのですね。 |
Ciel |
ナイン
当たり前じゃない。私のたったひとりの家族よ。 姉である私が守らなくてどうするの。 |
Nine |
ナイン
大切なものを守りたいと思うのは当然でしょ。 |
Nine |
ラーベ
……まあ、それにしたって、程々にしとけよと思うけどね。 |
Raabe |
ラーベ
あそこまで追い込むところを見せられる セリカの身にもなってみろ。 |
Raabe |
ナイン
……たかが機械に言われる覚えはないわ。 |
Nine |
ラーベ
なにおう!? |
Raabe |
ナイン
……そんな話よりも。 さっきから感じる視線の方が気になるわ。 |
Nine |
ナイン
まさか、セリカを狙う悪党じゃないでしょうね。 |
Nine |
シエル
確かに周囲に生体反応が複数確認できます。 今のところ攻撃の気配はありませんが……どうしますか? |
Ciel |
ラーベ
放っておけ。 襲ってこないということは、今は戦う意思がないんだろ。 |
Raabe |
ラーベ
優勝を目指すなら、どうせどこかで戦うことになる。 |
Raabe |
ラーベ
もし本当にセリカを狙う悪党であったとしたら……。 |
Raabe |
ナイン
指一本触れる前に、辺り一帯ごと吹き飛ばすわ。 |
Nine |
ラーベ
……だ、そうだ。 |
Raabe |
シエル
了解しました。 |
Ciel |
シエル
……? 今なにか、声が聞こえた気がしましたが……。 |
Ciel |
???
<size=150%>うわぁぁぁぁぁん! 助けてくれぇー!</size> |
??? |
セリカ
お、女の子? どうしたの!? |
Celica |
ナイン
この子供、セリカに……抱きつく、ですって……? |
Nine |
セリカ
お姉ちゃん、だめだよ。 子供相手に、大人げないこと言わないで! |
Celica |
ルナ
こ……こども……だとぉ? ぐ、ぐぬぬぬ……。 |
Luna |
セリカ
なに? 苦しいの? |
Celica |
ルナ
な、なんでもないよ! うえーん! お姉ちゃん、怖かったよ〜。 |
Luna |
セリカ
かわいそうに、もう大丈夫。 私はセリカ。あなたのお名前は? |
Celica |
ルナ
ルナの名前はルナだよ。 |
Luna |
ルナ
あっちに倒れている人を見つけたんだけど、 ルナとリンファだけじゃなにもできなくて……ぐすっ。 |
Luna |
セリカ
そうなの……そういうことなら任せて! 私たちがその人を助けてあげる! |
Celica |
セリカ
だから泣かないで、ね? |
Celica |
ルナ
本当か!? |
Luna |
ルナ
よし! やったぞリンファ! |
Luna |
リンファ
う、うん。そうだね。 |
Linhua |
ラーベ
なんか急に元気になったなー。 嘘ついてるんじゃないよな? |
Raabe |
ルナ
ほ、本当だって! ルナが嘘なんかつくように見えるか!? |
Luna |
ラーベ
うーん……? |
Raabe |
セリカ
もうっ、みんなして小さな子をいじめないで! さあ、私と一緒にその人を助けに行こう! |
Celica |
ルナ
うん……! こっちだよ! |
Luna |
ナイン
あっ、待ちなさい、セリカ。 私から離れないで! |
Nine |
シエル
プラチナさんとリンファさんですね。 彼女たちもイシャナ祭の参加者なのでしょうか? |
Ciel |
ラーベ
この島にいる以上、その可能性の方が高いとは思うが…… ただ、そう説明してもセリカは聞かなさそうだしなぁ。 |
Raabe |
シエル
ではそれとなくナインさんに警告しますか? |
Ciel |
シエル
セリカさんに危害が及ぶと、逆にプラチナさんたちの 命が危ないかもしれません。 |
Ciel |
ラーベ
うーん……ナインもそれくらいは普通に考えてるだろう。 今はあまり刺激せず、あっちの出方を見てみようじゃないか。 |
Raabe |
シエル
了解しました。 |
Ciel |
リンファ
お姉ちゃんたち、こっちこっち! |
Linhua |
ナイン
随分と人気のない岩場ね。そもそもあの子たち、 こんなところでなにをしていたのかしら。 |
Nine |
ラーベ
いよいよきな臭くなってきたな。 |
Raabe |
ラーベ
やはりというべきか、見事に誘い込まれた形だ。 |
Raabe |
ラーベ
……という話をした傍から、ほら。 |
Raabe |
シエル
レイさん危ない! |
Ciel |
ラーベ
……こうなるわけだ。 |
Raabe |
ルナ
ははーん、庇ってもらうってことは、やっぱり レイってやつがお前たちのリーダーだな! |
Luna |
ルナ
セナ見ただろ? ルナの考えは間違ってなかったじゃん! |
Luna |
セナ
でも、奇襲に失敗したら意味ないと思うけど……。 今からでも謝った方がいいんじゃないかなぁ。 |
Sena |
ルナ
馬鹿言うなよなー! 今さら尻尾巻いて逃げるなんてできるわけないだろ! |
Luna |
ルナ
それに、ルナの名演技にこいつら完全に騙されてたし! このまま戦ったってちょろいって! |
Luna |
ナイン
……これだから子供は嫌いなのよ。 力不足も弁えず、無謀なことばかり。 |
Nine |
ナイン
あんな手に、誰が騙されるというの? |
Nine |
ルナ
お前の妹は見事に騙されてただろ!? |
Luna |
セリカ
え? ルナちゃん、私を騙してたの? |
Celica |
セリカ
じゃあ……怪我をした人がいるっていうのは? |
Celica |
ルナ
今頃気づいたのか! ほんっと鈍いなー! そんなの嘘に決まってるだろ! |
Luna |
セリカ
ええーーー!? |
Celica |
セリカ
あ〜、よかったぁ〜。 それじゃあ、怪我人はいないんだね? |
Celica |
セリカ
誰も怪我してないのなら、本当に良かった。 |
Celica |
ルナ
うっ……な、なんだよこれ。胸が痛いぞ……。 |
Luna |
セナ
これが罪悪感っていうやつだよ、ルナ……。 |
Sena |
リンファ
やっぱり悪いことなんか、しちゃダメだったんだ…… ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……。 |
Linhua |
ナイン
今更謝ったって遅いわよ。 セリカを騙したという罪は消えない。 |
Nine |
ナイン
手加減はしてあげるけど…… きちんとしつけはさせてもらうわよ。 |
Nine |
セナ
ルナぁ、あの人たぶんものすごく強い人だと思うよ? ほら、十聖とかいう優秀な魔法使いで……。 |
Sena |
ルナ
そ、それでもルナたちは負けられないんだ! 十聖だかなんだか知らないけど、覚悟しろばーか! |
Luna |
第4節 青春! VSチームリミックスハート/
Summary | |
---|---|
奇襲に失敗し逃げだした二人を追うが、マイ
&カジュンに阻まれる。言葉を交わし誤解を 解くも、腕試しを望むマイと戦うことに。 |
ルナ
ちょいちょい、ストーップ! タイムタイム! いやー、あんたら強いな! あービックリした! |
Luna |
シエル
ルナさん。人を騙した時はまず、謝るべきだと思います。 私はカガミさんからそう教えられました。 |
Ciel |
ルナ
わかってないなぁ。 ルナはお前たちの実力を試してやったんだぞ! |
Luna |
ルナ
んまあ、お前たちはきゅーだいてんってところだ! この先も頑張れよ! じゃあなー! |
Luna |
リンファ
ご、ごめんなさい〜! |
Linhua |
ナイン
ふふっ……面白い冗談ね。 |
Nine |
ナイン
子供だからって、セリカを騙して傷つけた相手を、 私が逃がすと思うの? |
Nine |
ナイン
私はトリニティとかくれんぼしたって、 一度も負けたことがないのよ! |
Nine |
セリカ
お、お姉ちゃん、待ってぇ! |
Celica |
シエル
ラーベさん、我々はどうしましょうか? |
Ciel |
ラーベ
あーもう、ほんっと困ったシスコン魔女だなぁ! でも追う! 別々に行動するのは危険だから! |
Raabe |
シエル
了解しました。ナインさんの反応を追います。 |
Ciel |
ナイン
どこの誰だか知らないけど、そこをどきなさい。 |
Nine |
ナイン
悪党を庇うつもりなら、 こっちもそのつもりで対応するわよ。 |
Nine |
マイ
子供をいじめていたのは君たちの方でしょ? 悪党はそっちじゃないか! |
Mai |
ラーベ
誰と揉めているのかと思ったら、マイ=ナツメじゃないか。 どうやらマイも騙された口か……やれやれ。 |
Raabe |
マイ
その帽子を被ってるってことは……君って十聖? そんな人が小さい子供をいじめるなんて信じられないな。 |
Mai |
カジュン
そうですの! そのようなことは悪者がやることですの! |
Kajun |
ナイン
悪者ですって? 笑わせないでちょうだい。 あの子供に騙されて、セリカが危ない目にあったのよ。 |
Nine |
マイ
あ、あれ? あの子たちはいじめられたって……。 |
Mai |
ナイン
あなたも騙されたのよ。 とんだお人好しね。 |
Nine |
マイ
そんな……そうだったのか……。 |
Mai |
セリカ
ごめんなさい、変なことに巻き込んじゃって。 私がお姉ちゃんの注意を聞かなかったから悪いの……。 |
Celica |
ナイン
セリカはなんにも悪くないわ。 悪いのはあの生意気な子供たちなんだから。 |
Nine |
カジュン
マイ。 この人たち、嘘をついているとは思えませんの。 |
Kajun |
マイ
うん……ごめんなさい、私たち勘違いしてたみたい。 |
Mai |
セリカ
ううん、気にしないで。 あなた、優しい人なんだね。 |
Celica |
セリカ
私はセリカ。あなたの名前は? |
Celica |
マイ
私はマイ。隣にいるのがカジュンだよ。 |
Mai |
カジュン
よろしくですの。 |
Kajun |
セリカ
マイちゃんとカジュンちゃんだね! これからよろしく! |
Celica |
セリカ
そうだ、私と友達になってくれたら嬉しいな。 お友達はたくさんいた方が楽しいもん! |
Celica |
カジュン
もちろん、大歓迎ですの。ねえ、マイ。 |
Kajun |
マイ
うん、もちろんだよ! よろしくね、セリカちゃん! |
Mai |
ナイン
ちょーっと待ちなさい!! |
Nine |
ナイン
セリカ、知らない人とすぐに友達になるのはやめなさいって いつも言ってるでしょ? |
Nine |
ナイン
いい? どれだけ優しそうな相手でも気を抜いたら駄目。 あんたの可愛さを狙う悪党はそこら中にいるんだから。 |
Nine |
ナイン
急に暗殺者が襲ってくることだってあるかもしれないのよ? |
Nine |
セリカ
暗殺者って……お姉ちゃん、話が突飛すぎだよ。 |
Celica |
カジュン
暗殺者といえば……マイ。 |
Kajun |
マイ
あっ、そうだ。 ねえ君たち、シオリっていう女の子を見なかった? |
Mai |
マイ
小さくて、身軽で、正にその暗殺者というか…… 隠密行動が得意な子なんだけど。 |
Mai |
セリカ
シオリちゃん? 見てないなぁ……。 その子、マイちゃんの友達なの? |
Celica |
マイ
うん、そうなんだけど。 イシャナに来てからはぐれちゃって。 |
Mai |
マイ
もし見かけたら、私が心配してたって伝えてくれないかな? |
Mai |
セリカ
いいよ、任せて。 |
Celica |
セリカ
マイちゃんの友達なら、私も友達になれるかな。 |
Celica |
カジュン
ええ。きっとなれますわ。機会があったら紹介しますの。 |
Kajun |
セリカ
ありがとう。 シオリちゃんを見かけたら、ちゃんと伝えておくね。 |
Celica |
ナイン
…………。 |
Nine |
ラーベ
そんなに妹のことが心配か。 |
Raabe |
ナイン
当たり前でしょ。唯一の家族よ。 機械のあなたにはわからないかもしれないけれど。 |
Nine |
ラーベ
ま、確かに。 |
Raabe |
ラーベ
だけどあの子が他者とどうかかわりたいのか、 もうちょっと考えてやってもいいんじゃないか? |
Raabe |
ナイン
……余計なおせっかいよ。 けど、私はあの子のことを全部わかってるわ。 |
Nine |
ナイン
全部ね……。 |
Nine |
ラーベ
しかし、この様子なら今回は戦わずにすみそうだな。 なんなら友好的な関係を築けるかもしれない。 |
Raabe |
ラーベ
さらに勢力を拡大して、 優勝に近づくこと間違いなしだ。 |
Raabe |
ナイン
そう上手くいくかしら? |
Nine |
セリカ
お姉ちゃーん! マイちゃんが腕試しに十聖のお姉ちゃんと戦いたいんだって! |
Celica |
ナイン
ほらね。 |
Nine |
ラーベ
あーららぁ。 |
Raabe |
ラーベ
マイ。十聖とわかっていて、なぜ挑んでくるんだ? 分の悪い相手だろ。 |
Raabe |
マイ
私、今よりももっと強くなりたいんだ。 友達を守れる力がほしい。 |
Mai |
マイ
だからそのためにも、 今の自分の実力を見定めておきたいんだ。 |
Mai |
マイ
お願いします、ナインさん。私たちと戦ってください。 |
Mai |
ラーベ
これはまた、純粋にして真っ直ぐな眼差し……。 眩しい……っ。 |
Raabe |
セリカ
ね、お姉ちゃん。マイちゃんの力になってあげて。 |
Celica |
ナイン
仕方ないわね……。 でもこれはイシャナ祭、手加減はしないわよ。 |
Nine |
ナイン
それから、勝負はイシャナ祭のルールに則って チーム戦でいかせてもらうけど、文句はないわね? |
Nine |
マイ
もちろん! レイとも、いい戦いができそうだしね! |
Mai |
1: えっ、僕!? 負けないよ | |
マイ
そうだよ。 君もイシャナ祭に参加してる以上、戦うつもりなんだろう? |
Mai |
マイ
あははっ、いいね。燃えてきた! こっちこそ、負ける気はないよ。 |
Mai |
1: えっ、私!? 負けないよ | |
マイ
そうだよ。 君もイシャナ祭に参加してる以上、戦うつもりなんだろう? |
Mai |
マイ
あははっ、いいね。燃えてきた! こっちこそ、負ける気はないよ。 |
Mai |
マイ
私も全力で行かせてもらうからね…… ガリアスフィラ!! |
Mai |
マイ
カジュン、援護よろしく! |
Mai |
カジュン
任せてください〜ですの! |
Kajun |
ーーー/
Summary | |
---|---|
手合わせを終え、マイたちは満足した様子で
去っていく。それを目にした暗殺者たちは、 ナインを取り巻く一行の力を危険視する。 |
マイ
強い……強いよ! いつか私もそんな力を 手に入れることができるかな……。 |
Mai |
セリカ
マイちゃんたちも強かったよ! |
Celica |
マイ
ありがとう。 |
Mai |
マイ
今回は負けちゃったけど、とってもいい戦いだった。 学んだこともたくさんあったしね。 |
Mai |
マイ
レイたちもありがとう。 おかげで私に足りないものが見えた気がするよ。 |
Mai |
1: どういたしまして! こっちこそ勉強になった | |
マイ
戦ったあとも笑って話せるのは、 気分がいいな。いつもこうならいいのにね。 |
Mai |
マイ
お互い、より強くなるために切磋琢磨していこう。 一緒に強くなれる友達がいるのって、いいね! |
Mai |
マイ
さーて、帰ったら特訓だ! もっと強くなって、守りたいものを守れるようにならないと! |
Mai |
カジュン
ワタクシも特訓のお手伝いをしますわ。 マイをひとりにしたら、無茶して倒れそうですもの。 |
Kajun |
マイ
カジュン、ありがとう。 |
Mai |
カジュン
ふふ、これぐらいお安い御用ですの。 |
Kajun |
マイ
それじゃあ、私たちは帰るね! ナインさん、ありがとうございました! |
Mai |
マイ
セリカちゃんも、またね! |
Mai |
セリカ
うん、またいつかお話しようね。 そうだ、今度は一緒にカフェに行こうよ! |
Celica |
マイ
それは楽しそうだな。ぜひ! じゃあ、今度こそまたね。 |
Mai |
セリカ
えへへ、新しいお友達ができちゃった! 今度はシオリちゃんにも会えたらいいな。 |
Celica |
シエル
新しいお友達ができるのは、いいことなのですか? |
Ciel |
セリカ
うん、いいことだよ。 好きって気持ちがつながっていくのって、素敵なことだと思う。 |
Celica |
シエル
なる、ほど。素敵。 |
Ciel |
シエル
素敵なのですね。 |
Ciel |
ナイン
私たちも行くわよ。 |
Nine |
シエル
あ。はい、了解しました。 |
Ciel |
シオリ
離して〜! チャチャ、シオリを離しなさい〜!! |
Shiori |
シオリ
あいつらマイ様に手を出すなんて、今すぐこの場で ギッタンギッタンにしてやるしかありませんわ!! |
Shiori |
チャチャカカ
コラコラ落ち着くニャス。今シオリが出て行ったら これだけ罠を仕掛けた暗殺計画が全部台無しニャスよ。 |
Chachakaka |
チャチャカカ
それより、レイたちをどうにかする方法を 考えないとマジでこのまま見てるしかなくなるニャスよ? |
Chachakaka |
シオリ
そうですわね……いくら十聖がいるといっても、 マイ様をあそこまで圧倒するなんて……。 |
Shiori |
シオリ
確実にナインを暗殺するために、邪魔ものは排除しましょう。 |
Shiori |
チャチャカカ
オッケーニャス。でも……どうするニャス? あいつら周りの気配も察知してるみたいニャスよ。 |
Chachakaka |
シオリ
必ずチャンスは来ますわ。 その時が来れば、シオリの毒を食らわせてやりますわ……! |
Shiori |
第5節 実験! VSチーム飽くなき好奇心/
Summary | |
---|---|
いよいよ勝負は終盤戦に突入。これまで息を
潜めていたファジー&ココノエのチームが一 行に狙いを定め、攻勢をかける。 |
ツヴァイ
いやぁ、先ほどのレイチームと マイチームの戦いは非常に興味深いものでしたね。 |
Zwei |
冥
ああ、確かにな。あそこでシエルがずがーんといって、 さらにナインがばーんといくとは思っていなかった。 |
Mei |
冥
さすがの私も盛大な拍手を送りたい気持ちだ。 |
Mei |
ツヴァイ
なるほど……つまり、イシャナ祭も終盤戦、 ということですね! |
Zwei |
ラーベ
こらこら、実況席。会話をしなさい、会話を。 なにひとつ話が噛み合ってないじゃないか。 |
Raabe |
ツヴァイ
おおっと! ここで速報が入りました! ここにきて勢いが増したチームがあるとのことです! |
Zwei |
冥
序盤は息を潜めて体力を温存し、 中盤から終盤にかけて、疲弊したチームを狙うという作戦か。 |
Mei |
冥
私たちもなぁ、その作戦でいくつもりだったんだが、 どこかの魔術師が勝手に十聖に突っ込んでいったせいで……。 |
Mei |
ツヴァイ
おや、急上昇中のこのチーム。 このピンクの猫耳はまさか! |
Zwei |
ラーベ
実況が、ピンクの猫耳がどうとか言ってたな……。 ピンクの猫耳……というと……。 |
Raabe |
???
フフフッ……みーつけた! |
??? |
ラーベ
ファジーと……ココノエ!? ピンクの猫耳。お前も参加者だったのか! |
Raabe |
ラーベ
どうりで実況席との連携がとれていないはずだ。 そもそもあいつらココノエのことを知らなかったし。 |
Raabe |
ココノエ
ああ。あそこで貴様らに運営側の人間であると 認識してもらったおかげで動きやすかったぞ。 |
Kokonoe |
ココノエ
おかげで各チームのあらゆるデータを収集することができた。 |
Kokonoe |
ココノエ
おまけに、ファジーへデータを共有することで スムーズに戦いを進めることができている。 |
Kokonoe |
ココノエ
非常にありがたい話だ。 |
Kokonoe |
シエル
ファジーさんとココノエさんがチームを組むというのは 意外でした。 |
Ciel |
シエル
そういった間柄ではないという印象でしたが。 |
Ciel |
ココノエ
ん? まあ、そうだな。 一時的な協力関係にあるとだけ言っておこうか。 |
Kokonoe |
シエル
協力関係……ですか? |
Ciel |
ココノエ
とある実験を進めるために、 どうしても吸血鬼の肉体が必要でな。 |
Kokonoe |
ココノエ
いかに私が天才とはいえ、吸血鬼のサンプルを 手に入れるのはさすがに難易度が高い……そこでだ。 |
Kokonoe |
ココノエ
たまたま見かけたメイファン=ラピスラズリと取引をして サンプルのためにコイツを借りてきた。というわけだ。 |
Kokonoe |
シエル
取引……ですか。 |
Ciel |
ラーベ
お前がファジーの代わりになにを差し出したのかは 聞かないでおこうか。それにその実験の内容とやらもな。 |
Raabe |
ラーベ
というかとても危険な匂いがする。 聞かせるな。我々を巻き込まないでくれ。 |
Raabe |
ファジー
まー僕は楽しめればなんでもいいかな〜。かなかな〜? |
Fuzzy |
ファジー
そういうわけで、キミたちにも僕と遊んでもらうよ。 アハハハッ……。 |
Fuzzy |
ファジー
ねぇねぇココノエ。 この人たち、僕ひとりで片付けちゃってもいいよね? |
Fuzzy |
ココノエ
あ〜、悪いが私も参戦させてもらう。 |
Kokonoe |
ココノエ
どうしても『直接確かめたい』ヤツがいるんでな。 |
Kokonoe |
ナイン
あら、もしかしてそれは私のことかしら? あなたのようなカワイコちゃんに恨まれる覚えはないけれど……。 |
Nine |
ナイン
フフフッ……いいわ、遊んであげる。 来なさい、子猫ちゃん。 |
Nine |
ココノエ
言っておくが、私に魔術が効くと思うな。 お前の力は把握している……十聖・ナイン。 |
Kokonoe |
ナイン
あら、生意気な子。親の顔が見てみたいわ。 |
Nine |
ナイン
……でも、ただのハッタリや強がりで 言ってるわけじゃなさそうね。 |
Nine |
ナイン
遊ぶのは止めにして、 親の代わりに口の利き方ってものを教えてあげるわ。 |
Nine |
ココノエ
フン。 面白い、やれるものならやってもらおうか! |
Kokonoe |
ファジー
アハハハッ! それじゃあ、始めるよ〜!! |
Fuzzy |
ーーー/
Summary | |
---|---|
順調に勝利を重ねる一行の周辺に、花のよう
な香りが漂う。心当たりがあるというナイン の言葉に、一行は匂いの元を辿って進む。 |
ココノエ
なるほど……収集したデータと実践値が大きく異なっている。 となると、基準値を新たに設定して……。 |
Kokonoe |
ココノエ
……そうか。ならば推測される数値の幅はもっと……。 |
Kokonoe |
ナイン
…………。 |
Nine |
ココノエ
ファジーの戦闘データも取れたし、 サンプルとしては十分だな。 |
Kokonoe |
ココノエ
よし、大体わかった。 お前たち、ご苦労だった。私はこれで帰らせてもらう。 |
Kokonoe |
ファジー
ええ〜!? まだまだ戦ってる途中なのに!? |
Fuzzy |
ココノエ
ああ、お前は戦いたければ好きにしてもいいぞ。 |
Kokonoe |
ココノエ
私はこれからサンプルとデータの分析に取り掛かるんでな。 忙しい。 |
Kokonoe |
ファジー
ええ〜……うーん、これ以上ひとりで戦っても あの怖いおねーさんにボコボコにされそうだし……。 |
Fuzzy |
ファジー
仕方ない、僕もここで退かせてもらうよ。 また遊んでね〜。アハハハ。 |
Fuzzy |
ナイン
……どこから来たのか知らないけど。 まったく、悪趣味もいいとこだわ。 |
Nine |
ラーベ
なにか気づいたのか? |
Raabe |
ナイン
いいえ、なんでもないわ。 |
Nine |
セリカ
んー……。 |
Celica |
シエル
どうかしましたか? |
Ciel |
セリカ
今のピンクの猫耳さん、なんとなーく お姉ちゃんに似てた気がするんだよね。 |
Celica |
ナイン
気のせいじゃない? 相手は獣人よ。 |
Nine |
ナイン
確かにとっても可愛らしい姿をしているけれど、 人間である私と似ているはずがないわ。 |
Nine |
セリカ
そうかなぁ。 |
Celica |
セリカ
あの、ひとつのことに夢中になると他のこと全部 どうでもよくなっちゃうところとかも、ちょっと似てたよ。 |
Celica |
ラーベ
あー……確かに。 |
Raabe |
ナイン
人聞きの悪いこと言わないで。私は別に夢中になったからって、 他のことが目に入らなくなるような狭い視野してないわ。 |
Nine |
ナイン
全て存在しているとわかったうえで、無視してるのよ。 |
Nine |
セリカ
あははっ、そっか。でも晩ご飯だよって呼んだときは、 早目に来てよね。冷めちゃうから。 |
Celica |
ナイン
……そんなこと、あった? |
Nine |
セリカ
よくあるよー? 読書とか研究に没頭してて、 全然私の声聞こえてないこと。 |
Celica |
ナイン
…………。 |
Nine |
ナイン
その。ごめんなさい。 気を付けるわ。 |
Nine |
セリカ
はーい。 |
Celica |
セリカ
でも、そんなに気にしないで。 そりゃ、早く食べてはほしいけど……。 |
Celica |
セリカ
お姉ちゃんがいつも、大事なことを研究してるんだって、 よーくわかってるから。 |
Celica |
セリカ
体にだけは、気を付けてね。 |
Celica |
ナイン
……ええ。 |
Nine |
ナイン
セリカも、無茶ばかりして心配かけないでよね。 |
Nine |
セリカ
私は大丈夫だよ〜。 頼もしいお友達もたくさんいるし。 |
Celica |
シエル
友達……。マイさんやカジュンさんのことですね。 |
Ciel |
セリカ
うん。それから、もちろんレイとシエルも、 ラーベさんも、みんな友達だよ! |
Celica |
セリカ
みんなが大変なときは私が助ける。 だからいつでも頼ってね! |
Celica |
シエル
ありがとうございます。 私も……セリカさんになにかあった時は助けたいです。 |
Ciel |
ナイン
はぁ、あなたたちって本当に……。 |
Nine |
セリカ
……あれ? ねえレイ、いい匂いがしない? |
Celica |
1: いい匂い? あっちからかな | |
セリカ
うん。お花みたいな……香り、かな。 |
Celica |
セリカ
あ、うんうん! そうだと思う! するよね、いい匂い。 |
Celica |
ナイン
この匂い、どこかで嗅いだ覚えがあるわ。 なんだったかしら……。 |
Nine |
シエル
罠の可能性は85パーセント。 無防備に匂いを追うのは危険です。 |
Ciel |
ラーベ
だが、ナインやセリカの言葉も気になるな。 彼女たちの知り合いがいるのかもしれない。 |
Raabe |
ラーベ
シエル。匂いの方向に反応は? |
Raabe |
シエル
距離があるため、ハッキリとは確認できませんが…… 生命体の反応は感じます。 |
Ciel |
ラーベ
ふむ……。放置しておくのもそれはそれで不気味か。 ここはひとつ、周囲に注意をしながら調査しようじゃないか。 |
Raabe |
セリカ
うん、いってみよう! こっちだよ! |
Celica |
シエル
セリカさん。逆方向です。 |
Ciel |
セリカ
……あれ? |
Celica |
ナイン
セリカ。あなたは私の側にいて。 |
Nine |
ラーベ
シエル、先導してくれ。 |
Raabe |
ラーベ
他のみんなは警戒を怠らないように。 |
Raabe |
セリカ
はーい。 |
Celica |
第6節 傾聴! VSチームイシャナの魔術師/
Summary | |
---|---|
辿り着いた公園には、トリニティとカズマが
いた。不穏な空気に一行は逃亡を図るも、ト リニティのお説教に巻き込まれてしまう。 |
セリカ
こっちこっち! みんな早く! |
Celica |
ナイン
待ちなさいってば! 私の側にいなさいって言ったでしょ! |
Nine |
セリカ
大丈夫だよ〜、ミネルヴァもいるし。 ……ん? |
Celica |
セリカ
あそこにいるの、 カズマさんとトリニティさんじゃない? |
Celica |
シエル
そう、ですね。間違いありません。 |
Ciel |
シエル
ですが奇妙です。立って話しているトリニティさんの前で、 カズマさんが正座をしています。 |
Ciel |
シエル
あれは一体、どういう状況でしょうか……? |
Ciel |
ナイン
……もしかして。 |
Nine |
ラーベ
心当たりがあるのか? |
Raabe |
ナイン
あるといえばある……というか、 それ以外は考えられない、というか……。 |
Nine |
ナイン
だとしたら近付きたくないというか……。 |
Nine |
セリカ
おーい、トリニティさーん! カズマさーん! |
Celica |
ナイン
あっ、こら……! |
Nine |
トリニティ
あらぁ? |
Trinity |
トリニティ
まあまあ、セリカさんではないですかぁ〜。 |
Trinity |
トリニティ
それにナインと、レイさんに、 シエルさんとラーベさんまで。皆さんお揃いで〜。 |
Trinity |
シエル
こんにちは。 なにやらいい匂いがするとのことで、やってきたのですが……。 |
Ciel |
シエル
それが、匂いの発生源のようですね。 |
Ciel |
ラーベ
お茶か? いや、ハーブティか。 |
Raabe |
ラーベ
こんな公園の中で、 ティーセットまで用意してお茶会でもしていたのか? |
Raabe |
トリニティ
ええ、そうなんですよぉ。 |
Trinity |
セリカ
トリニティさんはね、自分でハーブ育てて、 さらに自分でハーブティを作っちゃうんだよ。 |
Celica |
セリカ
すごくいい香りで、美味しいの。 |
Celica |
セリカ
そっか、どこかで嗅いだことある匂いだな〜と思ったら、 トリニティさんのハーブティだ! |
Celica |
ナイン
そうね。匂いの原因がわかってよかったじゃない。 それじゃあ、お茶会を邪魔したら悪いわ、さっさと行くわよ。 |
Nine |
トリニティ
待ってください〜。 なぜ逃げるように私から離れようとするんですか? |
Trinity |
ナイン
えっと……それは……。 |
Nine |
カズマ
みなさん、今すぐ逃げてください……! ここにいたら危険です……。 |
Kazuma |
ナイン
い、言われなくてもわかってるわよ! |
Nine |
セリカ
トリニティさん、なにかあったの? カズマさん、どうして正座してるの? |
Celica |
トリニティ
それはですねぇ……とても悲しい出来事があったのですぅ。 先ほど、休憩のためにお茶を用意していたんですけれども……。 |
Trinity |
トリニティ
そのときカズマさんがうっかり、ハーブティに入れる はちみつの入れ物をひっくり返してしまったんですぅ。 |
Trinity |
トリニティ
はちみつは容器ごと、宙をくるくると舞って…… そして私の、眼鏡にかかってしまいましてね。 |
Trinity |
ナイン
……馬鹿……。 |
Nine |
カズマ
す、すみません……うっかり手を滑らせてしまって……。 |
Kazuma |
ラーベ
……どういうことだ? はちみつをこぼしたから、正座させられているのか? |
Raabe |
トリニティ
誰にでも、失敗はあるものです。 手を滑らせることもあるでしょう。 |
Trinity |
トリニティ
そのこと自体を厳しい言葉で糾弾するつもりはありません。 カズマさんに悪気があったわけでないことは、わかっていますぅ。 |
Trinity |
トリニティ
でも……。 |
Trinity |
トリニティ
眼鏡が、汚れましてね。 |
Trinity |
シエル
眼鏡……ですか。 |
Ciel |
トリニティ
はい。 眼鏡とは、視力を補助する道具です。 |
Trinity |
トリニティ
ですがそれ以上に、眼鏡を必要とする者にとって 己の一部と言ってもいいほど密接に関わりのあるものです。 |
Trinity |
トリニティ
それが汚れると、どうなりますか? 先ほども申し上げましたが、 眼鏡は視力を補助するもの。視覚を司るものです。 |
Trinity |
トリニティ
それが汚れているということは、その人の世界を 塗り潰すということ……その人の視界を奪うということ。 |
Trinity |
トリニティ
見えるものを狭め、光を奪うことにすら通じます。 それはいわば、世界からの断絶です。隔絶です。 |
Trinity |
トリニティ
故意ではなかった行為を責めはしませんが、その行いがもたらす ものについてどうかしっかりと理解していただきたいと…… |
Trinity |
セリカ
あ、あわわわ、これはもしかして、いつもの……。 |
Celica |
ナイン
あ…… こうなっちゃうと、しばらく止まらないのよ、トリニティ。 |
Nine |
ナイン
これ以上怒らせないためにも、 大人しく聞いておいたほうがいいわよ。 |
Nine |
トリニティ
ナイン? 私の話を聞いていますかぁ〜? |
Trinity |
ナイン
きっ、聞いてるわよ、当然でしょう。 ええと……世界からの隔絶でしょ。そ、それで……? |
Nine |
シエル
あの。 |
Ciel |
ナイン
あ、ちょっと、余計な口を挟むのは……。 |
Nine |
トリニティ
……はい、シエルさん。ご質問ですか? |
Trinity |
シエル
はい。疑問に感じています。 |
Ciel |
シエル
先程ナインさんは、 トリニティさんが怒っているとおっしゃっていました。 |
Ciel |
シエル
ですが眼鏡が汚れたという事象は、 怒るほどのことなのですか? |
Ciel |
ナイン
なっ……。 |
Nine |
カズマ
あ、それ、僕もちょっと思ってたんですよね。 眼鏡の汚れなんて、拭けば取れるのに……。 |
Kazuma |
トリニティ
シエルさん。カズマさん。 |
Trinity |
カズマ
あ。しまった。 |
Kazuma |
ナイン
ちょっと、なに言ってるのよ! 思っていても口に出したら駄目でしょ!? |
Nine |
トリニティ
……思っていても? |
Trinity |
ナイン
あっ……。 |
Nine |
ラーベ
……これは長くなりそうだな。 しばらく省エネモードにしてるから、終わったら声かけてくれ。 |
Raabe |
1: あ、逃げる気!? ラーベだけズルい! | |
ラーベ
逃げるわけがないだろう。私はどこへも行かない。 |
Raabe |
ラーベ
ただ、ちょっとの間、必要以上の情報を シャットダウンするだけだ。はははは。 |
Raabe |
ラーベ
残念だったな、レイ。 |
Raabe |
ラーベ
恨むなら、情報シャットダウン機能の搭載されていない まともな人体を恨むんだな。はははは! |
Raabe |
ラーベ
というわけで、あとは頼んだ。 |
Raabe |
トリニティ
レイさん? そちらに私はいませんよ。 |
Trinity |
トリニティ
人の話を聞くときはちゃんと、その人の方を向きましょうね〜。 |
Trinity |
セリカ
レイ、シエルちゃん。 ごめんね、ちょっとだけ大人しくしてて……。 |
Celica |
ナイン
そ、そうよね、眼鏡はとても大切なものだわ。 トリニティが怒るのも当然よ。 |
Nine |
ナイン
それだけのことを、この男はしてしまったの! ね、そうよね!? どんくさいあんたが悪いのよね!? |
Nine |
カズマ
え、ええ! そうです! どんくさい僕が悪いんです! |
Kazuma |
ナイン
トリニティは怒って当たり前! これぐらいじゃ足りないぐらい! |
Nine |
ナイン
消し炭にして土に還してやってもいいぐらいよ! |
Nine |
カズマ
そ、そこまでですか……? |
Kazuma |
ナイン
なに? |
Nine |
カズマ
あ、いや、そうですね! 消し炭にされてもおかしくはありません! |
Kazuma |
トリニティ
まあ。いけませんよ。 大切なお友達を消し炭にするだなんて。 |
Trinity |
トリニティ
お友達という存在も、眼鏡同様、大切なものです。 それに命を粗末にするようなことは、いけません。 |
Trinity |
ナイン
ええっと、トリニティ……? |
Nine |
トリニティ
やはり、みなさんにはきちんと お話をする必要があるようですね。 |
Trinity |
トリニティ
そこに座ってください。眼鏡と世界との繋がり……そして、 愛と命の尊さについて、きっちり理解していただきます。 |
Trinity |
ーーー/
Summary | |
---|---|
ようやく落ち着きを取り戻したトリニティ。
しかしカズマの不注意が再び怒りに火を点 け、一行は慌ててその場を後にする。 |
トリニティ
……はぁ。 たくさんお話をしたら、息が切れてしまいましたぁ。 |
Trinity |
トリニティ
でも、みなさんわかっていただけました……よね? |
Trinity |
1: ハイ、トテモヨクワカリマシタ まるで戦闘のようなお話だった…… | |
トリニティ
まあ、レイさん。とても真剣なお顔をされて……。 それほど身を入れて聞いてくださったのですね。嬉しいです。 |
Trinity |
トリニティ
あらぁ、不思議なことをおっしゃいますね。 もしかして私、そんなに熱弁していたでしょうか……。 |
Trinity |
トリニティ
少し恥ずかしいです。 |
Trinity |
セリカ
うん。とってもためになるお話だったと思う。 命は大切にしないと、だよね。 |
Celica |
トリニティ
はい〜。わかっていただけて、よかったですぅ。 |
Trinity |
トリニティ
では、真面目なお話のあとは、 お茶でも飲んで一息つきましょう〜。 |
Trinity |
ナイン
そうね……ちょっとくつろぎたい気分だったの……。 一杯もらおうかしら……。 |
Nine |
トリニティ
喜んで。 レイさんたちも、いかがですかぁ? |
Trinity |
シエル
先程の、いい香りの正体のお茶ですね。 いただけるのでしたら、ぜひ体験してみたいです。 |
Ciel |
トリニティ
では、ちょっと待っていてくださいね〜。 |
Trinity |
トリニティ
……はい、どうぞ。 私が調合したハーブティーですぅ。 |
Trinity |
シエル
……さっき感じた香りと同じです。 どうしてか、精神状態が落ち着くような気がします。 |
Ciel |
トリニティ
そうかもしれませんねぇ。 |
Trinity |
トリニティ
ブレンドしてあるハーブには、 疲労回復とリラックス効果がありますから〜。 |
Trinity |
ナイン
はぁ……。 とてもいい香り。味もいいし、さすがトリニティね。 |
Nine |
トリニティ
そう言っていただけると嬉しいですぅ。 ……はい。カズマさんもどうぞ〜。 |
Trinity |
カズマ
あはは……じゃあ、僕もいただきま―― |
Kazuma |
カズマ
え? あ……。 |
Kazuma |
トリニティ
…………。 |
Trinity |
トリニティ
……まあ。紅茶がくるくると宙を舞って…… 私にかかって……。 |
Trinity |
トリニティ
眼鏡が、汚れてしまいましたねぇ……。 |
Trinity |
ナイン
セリカ! 逃げるわよ! トリニティお茶美味しかったわ! ごちそうさま! |
Nine |
セリカ
えっ!? 私、まだ飲み終わってないよ? |
Celica |
ナイン
いいから! レイたちも行くわよ! あとそこの寝坊助も! |
Nine |
ラーベ
おおっ!? なんだ敵か!? |
Raabe |
ラーベ
どういう……なるほど、状況は理解した。 シエル、レイ、逃げるぞ。 |
Raabe |
シエル
了解、撤退します! |
Ciel |
カズマ
ああ、ちょっと、待ってくださいよ……! |
Kazuma |
トリニティ
……カズマさぁん。 |
Trinity |
カズマ
ひいっ……!? |
Kazuma |
トリニティ
私と、じぃ〜〜〜っくり、 お話をしましょうねぇ……。 |
Trinity |
第7節 急襲! VSチーム暗殺者/
Summary | |
---|---|
逃げ込んだ先で、次々と罠が起動しナインを
捕縛。彼女を狙う暗殺者シオリ&チャチャカ カがついに姿を現し、一行を襲撃する。 |
シエル
……追跡する生体反応はなし。 |
Ciel |
シエル
トリニティさんは追ってきてはいないようです。 カズマさんがいらっしゃいませんが……大丈夫でしょうか。 |
Ciel |
ラーベ
……捕まったか。 尊い犠牲だと、受け止めよう。 |
Raabe |
ナイン
トリニティって時々、ああなのよね……。 しばらくは止められないわ。 |
Nine |
セリカ
優しくていい人なんだけどね……あはは。 |
Celica |
ナイン
トリニティを『いい人』って言い切っちゃうところが、 あなたの心配なところよ。セリカ。 |
Nine |
セリカ
なんで? いい人だよ? |
Celica |
ナイン
それはそうだけど。 あの子はそれだけじゃないってこと。 |
Nine |
ナイン
ああ見えて、結構したたかなんだから……。 |
Nine |
シエル
!? 気を付けてください、2時の方向から飛来物です! |
Ciel |
セリカ
え? きゃっ!? |
Celica |
ナイン
なに、矢? またトラップ? |
Nine |
シエル
ナインさん、左です! |
Ciel |
ナイン
っ!? |
Nine |
ナイン
チッ、こそこそと面倒くさいわね。 こんな小細工、無駄よ! さっさと出てき……きゃぁっ!? |
Nine |
ラーベ
なんだ!? |
Raabe |
シエル
ナインさん! |
Ciel |
セリカ
お姉ちゃん!? |
Celica |
ナイン
な……。 |
Nine |
ナイン
<size=120%>なによこれ!?</size> |
Nine |
ラーベ
あー、踏むと一瞬で網が展開して、吊るされるやつ……。 古典的な罠だな。 |
Raabe |
セリカ
お姉ちゃん、スカート、中見えちゃう……! |
Celica |
ナイン
別にいいわよ、見たいやつには見せときなさい。 それより……あったまきた! |
Nine |
ナイン
よくも私にこんな格好させたわね。 仕掛けたのは誰なのよ!! |
Nine |
ナイン
馬鹿にしないで。 動きを封じたからって、この程度でどうこうできると思った? |
Nine |
シエル
っ、そこです!! |
Ciel |
シオリ
っ……見つかってしまいましたか。 |
Shiori |
シオリ
ふふ、シオリを捕捉するなんて、さすがです。 マイ様を倒しただけはありますね。 |
Shiori |
ラーベ
シオリ=キリヒトか……。 |
Raabe |
ラーベ
なるほど。隠密に徹底して、行動の機をうかがっていたのか。 暗殺者らしい判断だな。 |
Raabe |
シオリ
不覚ながら、あぶり出されてしまいましたけどね。 |
Shiori |
シオリ
トラップに引っかかってくれた今がチャンスだと思ったのに。 シオリとしたことが大失敗でしたわ。 |
Shiori |
シエル
では、あちこちに仕掛けられていたトラップは、 シオリさんが設置したものだったのですか。 |
Ciel |
シオリ
ええ。もっとも、シオリだけではないのですけれど。 |
Shiori |
セリカ
それって、誰か他にも……。 |
Celica |
シエル
! 下がってください、レイさん! |
Ciel |
1: うわ!? なにか飛んできた!? そこだぁ!! | |
セリカ
な、なになに!? 猫……? |
Celica |
チャチャカカ
猫じゃないニャス。 チャチャはチャチャカカニャス。 |
Chachakaka |
シエル
お見事です!! |
Ciel |
チャチャカカ
まさか、チャチャの攻撃を見切っていたニャスか……!? |
Chachakaka |
チャチャカカ
今の攻撃をかわすなんて、やるニャすね。 レイ、オマエは只者じゃなさそうニャス。 |
Chachakaka |
シオリ
あ〜〜〜ん、もう! チャチャまで不意打ちに失敗してどうするんですか! |
Shiori |
シオリ
今しかチャンスなかったのに! |
Shiori |
チャチャカカ
そんなこと言われても、避けられちゃったんだから しょーがないニャス。 |
Chachakaka |
チャチャカカ
そもそも、隠密状態を看破されたのはシオリが先ニャス。 文句言われる筋合いないニャース。 |
Chachakaka |
シオリ
わ、私だって一生懸命やってましたー! |
Shiori |
シオリ
ただようやくあのナインがまともに罠にかかったのが 嬉しくなっちゃって、一瞬気が緩んだだけですわ! |
Shiori |
チャチャカカ
あの網の罠はチャチャが仕掛けたやつニャスね。 |
Chachakaka |
チャチャカカ
ということは、あの十聖を捕まえたのも チャチャのお手柄ニャス。ふっふーん。 |
Chachakaka |
シオリ
そ、それは、ちょっとずるくありません!? |
Shiori |
チャチャカカ
ずるくないニャス〜。 |
Chachakaka |
チャチャカカ
にしても、あんな古典的な罠に引っかかるなんて、 十聖もフツーにチョロいニャスね。 |
Chachakaka |
ナイン
なんですって? |
Nine |
チャチャカカ
わわわ、こっち睨んでるニャス、顔恐いニャス。 あとはシオリに任せるニャス。 |
Chachakaka |
シオリ
そんなわけにはいきません! |
Shiori |
セリカ
シオリ……。 ねえ、あなた、シオリちゃん? |
Celica |
シオリ
はい? そうですけど。 いったいそれがどうしたっていうんです? |
Shiori |
セリカ
わあ、やっと会えた! さっきね、マイちゃんからあなたの話を聞いたんだ。 |
Celica |
セリカ
マイちゃんと仲良しの、お友達なんでしょ。 |
Celica |
セリカ
イシャナではぐれちゃったって、心配してたよ。 あとで声をかけてあげたら、きっと安心すると思う。 |
Celica |
シオリ
え? シオリと、マイ様が……仲良し……。 |
Shiori |
シオリ
いえ、そんな。仲良しだなんて。 まあその、ちょっとだけ……。 |
Shiori |
シオリ
ちょっとだけ、そういうところもあるかもしれませんけど、 仲良しだなんてそんなぁ〜〜〜。 |
Shiori |
シオリ
ああ、マイ様、シオリのことを心配してくださるだなんて、 優しいお方……好き……。 |
Shiori |
セリカ
ふふっ、本当に仲良しだ。 |
Celica |
シオリ
あなた、意外といい人ですね。 見る目があります。 |
Shiori |
チャチャカカ
ハァ。マイのことになるとすぐにこれニャス。 シオリ、目的を忘れてるニャスよ。 |
Chachakaka |
シオリ
はっ! そうだったわ……あいつらはマイ様の仇。 |
Shiori |
シオリ
例えマイ様のお友達だったとしても、 仇討ちはさせてもらいます! |
Shiori |
チャチャカカ
……それチャチャたちの目的じゃないニャス。 |
Chachakaka |
ナイン
あなたたちの目論見ならお見通しよ。 |
Nine |
ナイン
……世界一可愛いセリカを誘拐するつもりでしょう!? そのために邪魔な私を消そうとしているのね。 |
Nine |
チャチャカカ
や、前半は全然関係ないニャス。 |
Chachakaka |
シオリ
ふふん、シオリたちの狙いに今さら気付いたって遅いです。 マイ様の無念を胸に抱き……シオリたちが優勝します! |
Shiori |
シオリ
そのためにも、あなたたち2チームには ここで敗退してもらいます! |
Shiori |
チャチャカカ
あー、もう完全に目的すり変わってるニャスね。 まあチャチャはどっちでもいーニャスけど。 |
Chachakaka |
チャチャカカ
それよりチャチャは、あいつが気になってるニャス。 |
Chachakaka |
1: 僕? なんで!? | |
1: 私? なんで!? | |
チャチャカカ
オマエはチャチャの攻撃をかわしたニャス。 |
Chachakaka |
チャチャカカ
まぐれっぽかったけど、そういう野性のカンみたいなところ、 嫌いじゃないし。 |
Chachakaka |
チャチャカカ
妙な力も持ってるみたいだし。 これからのことも考えて、ちょーっとお相手願うニャス。 |
Chachakaka |
シエル
レイさんに危害を加えるつもりなら、 私がチャチャカカさんを排除します。 |
Ciel |
チャチャカカ
そう簡単には排除されないニャスよ〜。 シュッシュ! |
Chachakaka |
ナイン
ちょっと、勝手に話進めてるんじゃないわよ! そのふざけた連中は私が相手をするわ! |
Nine |
ナイン
こんな舐めた真似されて黙っていられないわよ! |
Nine |
セリカ
お姉ちゃん……待ってて、シオリちゃんたちと仲良くなって、 すぐに助けるから! |
Celica |
ナイン
ちがっ……そうじゃないの、ちょっと、 話を聞きなさい、セリカーーー!! |
Nine |
シオリ
マイ様、見ててくださいね。 シオリは今、愛の戦士ですわ! |
Shiori |
チャチャカカ
違うニャス。 |
Chachakaka |
シエル
情報が錯そうしています。 シオリさんは……暗殺者なのではないでしょうか。 |
Ciel |
ラーベ
ええい、そういうのいいから、ちゃっちゃと戦え! 話が進まん! |
Raabe |
ラーベ
おい、司会! 始めろ、始めろ! |
Raabe |
ツヴァイ
んあ? あ、ごめんごめん、カレー食べてた。 えーっと……どういう状況? えー……あ。ハイハイ。 |
Zwei |
ツヴァイ
シオリ&チャチャカカチームと、 レイ&シエルチーム! |
Zwei |
ツヴァイ
気合いの入ったにらみ合いです! いざタッグバトル……<size=120%>開始ぃ〜〜〜!</size> |
Zwei |
ーーー/
Summary | |
---|---|
暗殺者チームを退け、ついに残るチームは2
組のみ。セリカ&ナインチームとの決勝戦の ため、一行は特別ステージへと移動する。 |
ツヴァイ
決まったぁ〜! レイチームの勝利だ! |
Zwei |
セリカ
やったぁ! すごい、強い! |
Celica |
セリカ
っとと……喜んでばっかりもいられないね。 |
Celica |
セリカ
シオリちゃん、チャチャカカちゃん、大丈夫? 怪我とかしてない? |
Celica |
シオリ
あなた……。 |
Shiori |
シオリ
馬鹿ですわね、敗者に情けなんてかけることないのに。 |
Shiori |
セリカ
敗者じゃなくて、シオリちゃんは友達でしょ。 チャチャカカちゃんも。 |
Celica |
シオリ
友達……。 |
Shiori |
チャチャカカ
……そういうノリ、あんまり得意じゃないんニャスよね〜。 |
Chachakaka |
シオリ
……ふっ。いいですわ。 今回は勝利を譲ってあげます。 |
Shiori |
シオリ
でも! 次は負けませんわ! たとえ……と、友達、でもです! いいですね! |
Shiori |
セリカ
うん! 私だって負けないよ! |
Celica |
シオリ
それまで……く、首を洗って待っているがいいですわ!! |
Shiori |
セリカ
はーい! 待ってるねー! |
Celica |
ラーベ
受け答えおかしいだろどっちも! |
Raabe |
シエル
……シオリさんはどこかへ行ってしまいましたが、 チャチャカカさんはいかがされますか? |
Ciel |
チャチャカカ
これ以上はマジだるいニャス。チャチャもや〜めたニャス。 |
Chachakaka |
ツヴァイ
ほー、チャチャカカは素直に負けを認めましたね。 |
Zwei |
冥
さすがはカカ族、といったところか。 |
Mei |
ツヴァイ
と、言いますと? |
Zwei |
冥
相手の技量を見たうえで、自ら退く。 それは、それだけの実力を備えている者だからこそできる判断。 |
Mei |
冥
あのチャチャカカというカカ族、 並大抵のカカ族ではない! |
Mei |
冥
ここで手を引く意味、それはすなわち……。 |
Mei |
冥
お前たちの力量はわかった。次に相見えるときを 楽しみにしているぞ、ということだ! |
Mei |
ツヴァイ
おお、それはもうライバル宣言と受け取ってよろしいですね! これは熱い展開だ!! |
Zwei |
チャチャカカ
いや、飽きただけニャス。 |
Chachakaka |
冥
<size=120%>……その通り!</size> <size=120%>飽きただけだ!</size> |
Mei |
ラーベ
適当な実況と解説だな……。 |
Raabe |
チャチャカカ
それじゃ、チャチャは帰ってお昼寝するニャス〜。 ばいばーい、ニャス。 |
Chachakaka |
セリカ
ばいばーい! |
Celica |
ナイン
……で? いつになったら私をこの無様な状態から解放してくれるわけ? |
Nine |
セリカ
あ、そうだった! ごめん、お姉ちゃん〜。 |
Celica |
シエル
すぐに対処します。 |
Ciel |
ナイン
……ふぅ。まったく、ひどい目にあったわ。 |
Nine |
セリカ
怪我とかしてない? |
Celica |
ナイン
無傷よ。心配いらないわ。 |
Nine |
ツヴァイ
……さぁて! 突然ですが、ここで残っているチームを 発表いたしましょう! |
Zwei |
ツヴァイ
なんと! 現時点で残っているチームは……。 |
Zwei |
ツヴァイ
セリカ&ナインチーム、そして レイ&シエルチームのみとなります! |
Zwei |
冥
残りは同盟を組んでいる2チームだけか。 |
Mei |
冥
イシャナ祭のルールでは、優勝チームに選ばれるのは 1組だけ。どちらが優勝か……ここで決めなければならないな。 |
Mei |
ツヴァイ
その通り! 次の試合は、優勝決定戦となります! |
Zwei |
ツヴァイ
なので……特別ステージをご用意しました! |
Zwei |
ツヴァイ
さあさあ2チーム、 張り切ってステージまで来てくださ〜〜〜い! |
Zwei |
セリカ
すごい! もう残ってるチームは私たちだけだって。 本当に優勝しちゃうかも。 |
Celica |
ナイン
そうね。だけどそのためには、 レイたちを倒さなくちゃいけないわ。 |
Nine |
ナイン
さあ、ステージとやらに向かいましょう。 思いっきり叩きのめしてあげる。 |
Nine |
第8節 決勝! VSチームマーキュリー/
Summary | |
---|---|
イシャナ大時計の前に舞台を移し、迎える決
勝戦。大観衆に見守られながら、イシャナ祭 ラストバトルの火蓋が切って落とされる。 |
セリカ
到着! |
Celica |
ナイン
ここが特別ステージ? 大時計の前じゃない。 |
Nine |
ナイン
……ふうん、なるほど。結界が貼ってあるのね。 |
Nine |
ナイン
範囲はこの広場くらいだけど、強度的には イシャナを覆っている結界くらいはあるわ。 |
Nine |
ナイン
これなら、中でどれだけ暴れても、 外にはまったく影響が出ないでしょうね。 |
Nine |
ラーベ
決勝ともなれば、相応の激戦となるだろう。 それを予想しての設営なんだろうな。 |
Raabe |
ツヴァイ
そーとも! 今回の頂点を決める戦いだ。 街の保全など気にもせず、全力を出してもらいたい。 |
Zwei |
ツヴァイ
そういうイシャナ上層部からの、気の利いた配所だ! 貼ったのはこの私、ツヴァイさんだぞ! |
Zwei |
冥
うむ、イシャナの魔術師が貼った結界ともなれば、 安心安全。なにが暴れても問題なかろう。 |
Mei |
冥
だがそんな強固な守りをご自宅でも可能にするのが、 この天ノ矛坂家特製の護符! |
Mei |
冥
今なら1回分おまけしたお得なセットで、なんと……。 |
Mei |
ツヴァイ
さあ、ではいよいよ決勝戦です! 盛り上がってますかー! |
Zwei |
マイ
セリカー! 頑張れー! 私たちの分も頑張ってよー! |
Mai |
シオリ
マイ様にあんなに応援されるなんて……うらやましい! |
Shiori |
シオリ
無様なところを見せたりしないでくださいねー! マイ様の期待を裏切ったら、許さないんですから〜!! |
Shiori |
カジュン
シオリも素直じゃないですの。 もっと普通に応援してあげたらいいですのに。 |
Kajun |
カジュン
セリカさんチームもレイさんチームも、 頑張ってくださいですのー! |
Kajun |
セリカ
レイ、手加減はなしだよ。 私とお姉ちゃんも本気でいくからね! |
Celica |
1: 望むところだよ! ちょっと手加減して | |
ナイン
威勢はいいようね。 |
Nine |
ナイン
といっても、 ここまで残ったのは紛れもなくあなたたちの実力。 |
Nine |
ナイン
それがどの程度のものか、確かめさせてもらうわ。 |
Nine |
セリカ
あははっ、だーめ。 レイもシエルちゃんも、強いもの。 |
Celica |
セリカ
お姉ちゃんはとっても強いけど、 私はそこまでじゃないし。油断できないよ。 |
Celica |
ラーベ
シエル、レイ。ナインには気をつけろ。 彼女の攻撃魔術はかなりの高火力だ、あなどれない。 |
Raabe |
ラーベ
セリカのほうは、回復魔法に注意だな。 |
Raabe |
シエル
はい。特性の違う魔術師ふたりです。 注意して攻めましょう。 |
Ciel |
ラーベ
……我々の目的は、この祭りで優勝することではない。 フィールドの調査だ。 |
Raabe |
ラーベ
だが、ここまで来たらどうせなら優勝したいよな。 だから、頑張ってこい! 応援してるからね! |
Raabe |
シエル
はい。 |
Ciel |
ナイン
作戦会議はもういいかしら? |
Nine |
シエル
はい、問題ありません。 シエル=サルファー、戦闘態勢に移行します。 |
Ciel |
セリカ
いくよ、ミネルヴァ! |
Celica |
ツヴァイ
<size=120%>それでは! イシャナ祭ラストバトル〜〜〜〜〜……</size> <size=120%>開始〜〜〜〜〜!!!</size> |
Zwei |
ーーー/
Summary | |
---|---|
セリカ&ナインとの激戦を制し、優勝を勝ち
取ったシエルたち。盛大な拍手の中で、イ シャナ祭のチーム対抗戦は幕を閉じた。 |
ツヴァイ
<size=120%>決まったー! 優勝はレイチームだ!</size> <size=120%>優勝したチームへ盛大な拍手を!!</size> |
Zwei |
シエル
…………。 |
Ciel |
シエル
やりました、レイさん。 私たちの勝ちです! |
Ciel |
セリカ
負けちゃった〜。 すごいね、ふたりとも! 強かったぁ〜! |
Celica |
ナイン
そうね。いい戦いだったわ。 |
Nine |
ナイン
おかげで、セリカを優勝させてあげることは できなかったけど……まったくもう。 |
Nine |
ラーベ
とかなんとかいって、しっかり手加減してくれてた んじゃないか? 本気の十聖相手では、こうはいかないだろう。 |
Raabe |
ナイン
さあ、どうかしら。私もまだ修行中の身だし。 |
Nine |
ナイン
行事ひとつに割けるくらいの魔力は、 使い込んだわよ。 |
Nine |
セリカ
負けちゃったのは悔しいけど、でも楽しかった! なにより、お姉ちゃんと一緒だったしね! |
Celica |
ナイン
セリカ……あなたって子は…… どこまで純粋な天使なの……。 |
Nine |
セリカ
大袈裟。 |
Celica |
セリカ
お姉ちゃん、ありがとう! |
Celica |
エピローグ/
Summary | |
---|---|
1日十聖となり口にした願いは、儚く消え
た。今度こそ、と皆それぞれが決意を胸に、 次のイシャナ祭へと想いを馳せるのだった。 |
ラーベ
ほ〜、それがアルパの帽子か。 結構、さまになってるじゃないの。 |
Raabe |
シエル
デザインはナインさんがかぶっているものと 変わらないのですね。 |
Ciel |
トリニティ
レイさん、お似合いですよ〜。 大魔術師に見えますぅ。 |
Trinity |
カズマ
ええ、本当に。まとっている空気まで 引き締まったような気さえしますよ。 |
Kazuma |
カズマ
……そういえば、お聞きしたいのですが。 |
Kazuma |
カズマ
その帽子をかぶったということは、 レイくんは今日だけは十聖なわけです。 |
Kazuma |
カズマ
その帽子をかぶったということは、 レイさんは今日だけは十聖なわけです。 |
Kazuma |
カズマ
その特異な立場を利用して、 これからなにをなさるつもりですか? |
Kazuma |
カズマ
十聖ともなれば、イシャナのルールをひっくり返すことだって 可能なわけですが……。 |
Kazuma |
ナイン
わかっていると思うけど。 |
Nine |
ナイン
イシャナの平穏を脅かすようなことはもちろん セリカに不利益をもたらすような願いごとなら……。 |
Nine |
ナイン
あらゆる手段で阻止するわよ。 |
Nine |
セリカ
怖い顔しないで、お姉ちゃん。 |
Celica |
セリカ
レイがそんなお願いをする人じゃないって 一緒にいて感じたでしょ? |
Celica |
ナイン
わかってるわよ。わざわざ誰かを貶めて喜ぶような、 器用なやつじゃないってことくらいはね。 |
Nine |
ナイン
念のために釘を刺しただけ。 |
Nine |
ナイン
……レイ、あなたたちの力は認めるわ。 だからこそ言うんだけど。 |
Nine |
ナイン
十聖の力はまともなことに使ってちょうだい。 |
Nine |
シエル
いかがされますか、レイさん。 |
Ciel |
1: おいしいものをたくさん食べたい! イシャナにちゃんと入学したい! | |
トリニティ
まあ。思ったよりも、わんぱくな方なのですねぇ〜。 |
Trinity |
カズマ
ああ、そういえばレイくんは イシャナの入学手続きが終わってないんでしたっけ……。 |
Kazuma |
カズマ
ああ、そういえばレイさんは イシャナの入学手続きが終わってないんでしたっけ……。 |
Kazuma |
ナイン
……ふふっ、それが十聖の力を使ってやりたいこと? |
Nine |
ナイン
あなたが間違った選択をしなくてよかったわ。 |
Nine |
ナイン
でも、その願いは叶えられない。 |
Nine |
セリカ
えー、なんでー? レイたち頑張って優勝したのに。 |
Celica |
ナイン
時間を見なさい、セリカ。 |
Nine |
ナイン
レイが優勝し、帽子を受け取ったのは昨日よ。 |
Nine |
ナイン
ついさっき12時を回って日が変わったから、 1日十聖の権利はもうおしまい。 |
Nine |
ナイン
つまり、時間切れってことね。 |
Nine |
ラーベ
日付が変わったら失効とか、厳しすぎないか!? 優勝が決まったのもついさっきだろうが。 |
Raabe |
ナイン
それがルールなんだもの。仕方ないでしょ。 |
Nine |
シエル
では、十聖としての権利を行使することは もうできないのですか……。 |
Ciel |
シエル
せっかく獲得した権利だったのに、残念ですね。 |
Ciel |
セリカ
ちょっとくらいおまけしてくれてもいいと思うんだけど…… イシャナってこういうところ、融通きかないんだよねぇ。 |
Celica |
セリカ
ふふ、でも、楽しかったなぁ。 |
Celica |
1: うん、楽しかった また次も参加したいな! | |
シエル
はい。私も……楽しかったのだと思います。 まだ高揚感が残っていて、落ち着きません。 |
Ciel |
シエル
また次があれば……挑戦してみたいです。 |
Ciel |
シエル
そうですね。 |
Ciel |
シエル
次は今回の反省を生かし、十聖としての権利を行使できる 時間を見越して、作戦を進めましょう。 |
Ciel |
セリカ
ってことは、また参加しにきてくれるんだ。 やったぁ! |
Celica |
セリカ
そのときはまた一緒に頑張ろうね。 私も、今度こそ優勝して、1日十聖になりたいし! |
Celica |
ナイン
十聖なんてなるものじゃないわよ。 あなたが思っている以上に大変なんだから |
Nine |
ナイン
セリカはセリカらしく生きなさい。 |
Nine |
セリカ
もちろん、本物の十聖は大変そうだし、 私には無理だなぁって思うけど……。 |
Celica |
セリカ
アルパなら、1日だけだけどお姉ちゃんと お揃いの帽子がかぶれるでしょ。 |
Celica |
ナイン
あなた、そんな理由で……? ……もう、しょうがないわね。 |
Nine |
ナイン
そんないじらしいこと言われたら、今すぐ十聖権限で あなたを十聖にしたくなっちゃうじゃない。 |
Nine |
ラーベ
それ職権乱用じゃないか? |
Raabe |
ナイン
違うわ。現役十聖からの推薦よ。 |
Nine |
ナイン
大体、そんじょそこらの木偶が十聖になるくらいなら、 心優しいセリカが選出されたほうがイシャナのためよ。 |
Nine |
カズマ
そんな無茶苦茶な……。 |
Kazuma |
ナイン
なに? 文句でもあるの? セリカが十聖になって問題でもあるって言うの? |
Nine |
ナイン
文句つけたいってんなら、言ってみなさいよ。 聞いてあげるわよ。ほら、ほら。 |
Nine |
トリニティ
ナイン。そんな風に詰め寄ったら、 カズマさん困ってしまいますからぁ〜。 |
Trinity |
久音
次こそは、優勝したいわね。 |
Kuon |
冥
ふん、私の作戦通りにことを進めていれば、 優勝できていたはずだ。それなのにお前ときたら……。 |
Mei |
久音
十聖と戦えたからいいじゃない。 とても貴重な経験でしょ。 |
Kuon |
冥
経験より名声と富が欲しい! |
Mei |
ハザマ
スーツはボロボロ、イシャナの秘密は見つからない。 はぁ、今日は踏んだり蹴ったりですねぇ……。 |
Hazama |
マコト
でもお祭りは楽しかったですよね。 久々に走り回った気がするし! |
Makoto |
ルナ
あーあ、イシャナを獣兵衛様専用リゾートにする つもりだったのになー。 |
Luna |
リンファ
また次があるよ! |
Linhua |
リンファ
僕もライチ診療所イシャナ出張店を作る野望、 まだあきらめないよ。 |
Linhua |
セナ
十聖目指して、またがんばりましょう〜〜〜。 |
Sena |
マイ
やっぱりレイたちは凄いな……。 イシャナ祭で優勝するだけの実力があるよ。 |
Mai |
カジュン
そうですわね。ワタクシたちも負けてはいられませんの。 |
Kajun |
カジュン
今度はもっと参加者の戦力を分析しておかなければ。 |
Kajun |
カジュン
戦闘力だけじゃなく、 知性を武器に立ち回ることも必要だと学びましたわ。 |
Kajun |
シオリ
マイ様! 次こそ必ず、シオリは十聖ナインを仕留め、 マイ様のビクトリーロードを築き上げてみせます! |
Shiori |
シオリ
次はシオリとチームを組みましょう! そうすればマイ様と2人きり……フフフ……。 |
Shiori |
チャチャカカ
すぴー……すぴー……んにゅ〜〜〜 どんどん持ってこ〜い……ニャス……。 |
Chachakaka |
ココノエ
今回は大漁だな。 イシャナ祭のおかげで貴重なデータがいくつも入手できた。 |
Kokonoe |
ファジー
暇だなー、つまんないなー。 メイファンいないしさー。 |
Fuzzy |
ファジー
今からあいつらと遊んでこようかなー。 |
Fuzzy |
ツヴァイ
さあさあ、参加者諸君! イシャナ祭はどうだったかな? 泣いたやつも笑ったやつもいるだろう! |
Zwei |
ツヴァイ
だが、名残り惜しくもイシャナ祭はこれにて終了だ。 みんな、お疲れ様。素晴らしい健闘ぶりだったよ! |
Zwei |
ツヴァイ
見ているこっちまで血がたぎってきてしまった。 ふふふ、いっそ今からひと暴れしたい気分だ。 |
Zwei |
ツヴァイ
いや、名案だな。ひと暴れするか! |
Zwei |
ラーベ
うわわっ! あの実況、本当に暴れ始めたぞ! |
Raabe |
トリニティ
あらあら〜。 |
Trinity |
カズマ
ほ、放っておいていいんですかね、あれ……? |
Kazuma |
ナイン
誰があの状況を止めれるっていうのよ。 下手につついて、遊び相手だと思われたら面倒だわ。 |
Nine |
ナイン
帰るわよ、セリカ。 |
Nine |
セリカ
もう終わりかぁ。 あ、そうだ! いいこと思いついた! |
Celica |
ナイン
……今度はなによ。 |
Nine |
セリカ
レイたち、今から私たちの家にこない? 遅くなっちゃったけど、晩ご飯一緒に食べようよ。 |
Celica |
セリカ
打ち上げ、しよう! |
Celica |
ナイン
……悪くないわね。 |
Nine |
ナイン
トリニティ、あなたもいらっしゃいよ。 |
Nine |
トリニティ
では、お邪魔しますぅ。 カズマさんは……。 |
Trinity |
カズマ
い、いや、僕はいいです、寮に戻ります。 その……もう、疲れ果ててしまいまして……。 |
Kazuma |
ナイン
迎え入れるつもりもないわよ。 トリニティも、こいつに構うことないわ。 |
Nine |
トリニティ
またそんな言い方をして……。 クラスメイトじゃありませんかぁ。 |
Trinity |
カズマ
あ、あはは……で、では、失礼します。 お疲れ様でした……。 |
Kazuma |
ツヴァイ
十聖ナイン、見つけたぞ! ちょうどいい、お相手しろ! |
Zwei |
ナイン
げっ! 冗談じゃないわ、そんな無駄な時間過ごせないわよ。 これから打ち上げなんだから! |
Nine |
トリニティ
ここはひとつ、退散いたしましょう〜。 |
Trinity |
ラーベ
それがいい! |
Raabe |
ツヴァイ
ははは、つれないことを言うな若人! 待て待て〜! |
Zwei |
セリカ
あははっ、見て見て、爆発が花火みたい。 |
Celica |
ナイン
なに能天気なこと言ってるのよ、走るわよ! |
Nine |
セリカ
はぁい。 レイたち、こっちだよ、ついてきて。 |
Celica |
シエル
はい、追従します! |
Ciel |
ラーベ
待て待て、先頭はナインが走れ! さもなくばミネルヴァが走れ! |
Raabe |
ラーベ
セリカに案内させたら、 島をぐるっと一周してまたここに戻ってくるぞ! |
Raabe |
ナイン
わかってるわよ! いいから走りなさい! |
Nine |
セリカ
きゃ〜〜〜、 逃げろ逃げろ〜〜〜! |
Celica |
ツヴァイ
<size=130%>イシャナ祭閉幕!!!</size> <size=130%>お疲れ〜〜〜〜〜〜!!!!!</size> |
Zwei |
EX-1 挑戦! VS力を試す者たち/
Summary | |
---|---|
祭の後。シエルたちは突如、試練の場へと呼
び出された。現れたドライとアハトは、十聖 の資質を確かめるために力を示せと迫る。 |
シエル
ここは……。 |
Ciel |
ラーベ
何者かに呼ばれたか。前にもこんなことがあったな。 レイ、シエル、油断するなよ。 |
Raabe |
ドライ
ようこそ、試練の場へ。 あなた方を呼び出したのは、我々です。 |
Drei |
ドライ
まずはこのような形で呼び出した非礼をお詫びしましょう。 |
Drei |
ラーベ
前置きはいい。 我々を呼び出した理由を聞かせてもらおうか? |
Raabe |
アハト
もちろん、お茶するために呼び出したんじゃないわよ。 |
Acht |
アハト
呼び出した理由は……レイ。 あなたのかぶっている、その帽子。 |
Acht |
アハト
一日とはいえ、十聖を名乗る資格が本当にあるのかどうか… 私たちが直接、確認させてもらうわ。 |
Acht |
ドライ
試練を始める前に……レイ。 ひとつ聞かせていただけますか。 |
Drei |
ドライ
あなたの考える十聖とは、なんですか? |
Drei |
1: ものすごく強い人 ものすごく偉い人 | |
ドライ
そうですね……確かに力なき者は十聖になれません。 しかし、強いだけでも十聖とは言えませんね。 |
Drei |
ドライ
確かに、十聖という地位はここイシャナでは特別です。 ですが、十聖とはただ踏ん反り返る者ではありません。 |
Drei |
ドライ
十聖に必要なのは、力と、そして人を導く正しき心。 力も心も等しく持たなければ、十聖とは言えません。 |
Drei |
ラーベ
えー? その理屈だと、ナインは結構微妙なんじゃないのかなぁ……。 |
Raabe |
アハト
それについては否定しないわ……。 |
Acht |
ドライ
十聖は人を導く存在なのです。 つまり彼女にもその資質はある! |
Drei |
ラーベ
資質って言われるとそうかもしれないけど でも正しき心って言われると、うーん……。 |
Raabe |
ドライ
<size=120%>シャラァップ!!</size> |
Drei |
ドライ
……もはやこれ以上の問答は無用。十聖にふさわしいか否か…… あなた方の力、その資質、見させていただきます。 |
Drei |
ラーベ
結局、力比べじゃないか! あーもう、面倒な! |
Raabe |
シエル
対象の戦闘レベルの上昇を確認。 対処方法を指示してください。 |
Ciel |
ラーベ
対処方法なら決まっている! |
Raabe |
ラーベ
人の話も聞かず、一方的に資質だの試すだの。 そんな強引な輩は……。 |
Raabe |
ラーベ
レイ、シエル、こらしめてやりなさい! |
Raabe |
ーーー/
Summary | |
---|---|
戦いを通して、シエルたちの資質が認められ
た。しかし、その実力に深い興味を持った十 聖の二人は、再戦を仄めかし去っていく。 |
アハト
この程度じゃ終わらないわよ! |
Acht |
シエル
……っ!! レイさん、大丈夫ですか! |
Ciel |
1: なんとかね……! シエルこそ大丈夫? | |
ラーベ
この力……まるで十聖だな。 並みの魔法使いとは比較にならないんじゃないのか? |
Raabe |
シエル
私は問題ありません、ですが……強敵です。 |
Ciel |
ラーベ
あのナインにも劣らない程の強さだぞこれは……。 |
Raabe |
アハト
けど、私たち相手に結構やるじゃない。 |
Acht |
アハト
気に入ったわ。遊び相手としては合格よ。 ドライの提案に乗って正解だったわね。 |
Acht |
ラーベ
遊び相手っていうのは聞いてないぞ!? 資質を見るんじゃなかったのか、おい!? |
Raabe |
ドライ
……成程。 |
Drei |
ドライ
あなた方の資質はよくわかりました。 |
Drei |
ドライ
確かに、イシャナ祭を勝ち上がるだけの力がありますね。 |
Drei |
ラーベ
よし、では我々を解放してもらおうか。 |
Raabe |
ドライ
いいでしょう。あなた方を解放します。 |
Drei |
ドライ
……ですが。 |
Drei |
ドライ
その秘めたる力……どこまで深いのか。 興味が湧いてきました。 |
Drei |
ラーベ
いや、そういうのはもういらないから。 |
Raabe |
ドライ
必ずや近いうちに、またお目にかかりましょう。 |
Drei |
ドライ
その時は、より深いところまで あなた方の力を見られることを、楽しみにしていますよ。 |
Drei |
ラーベ
おーい……私の話を……。 |
Raabe |
ドライ
それでは、また……。 |
Drei |
EX-2 激突! VSさらに力を試す者たち/
Summary | |
---|---|
再び試練の場。前回の二人に加え、新たにド
ライの師ツヴァイが参戦し、シエルたちはま たも十聖を相手にその実力が試される。 |
シエル
この場所は……。 |
Ciel |
ドライ
またお会いしましたね。 |
Drei |
ラーベ
まーたお前たちか……しつこいなぁ。 今回も、十聖の資質とやらを確かめるつもりか? |
Raabe |
アハト
ご明察~。 |
Acht |
ドライ
ようやくレイにも、1日限定とはいえ十聖の 心構えが出てきたように思えます。 |
Drei |
ドライ
しかし、それだけではまだまだ足りません。 |
Drei |
アハト
だから今回は、ちょっとした助っ人に来てもらったというわけ。 |
Acht |
ラーベ
助っ人だと? |
Raabe |
???
フハハハ、またせたな諸君! |
??? |
シエル
この声は……! |
Ciel |
???
ある時はイシャナ祭の実況……! |
??? |
???
ある時はカレーの伝道師……! |
??? |
???
しかしその実態は……!? |
??? |
???
とうっ!! |
??? |
ツヴァイ
愛と正義とカレーの魔術師・ツヴァイ、見参!! |
Zwei |
シエル
上から現れるなんて…… 格好いい登場シーンです。 |
Ciel |
ラーベ
どこが!? |
Raabe |
ラーベ
結局カレーなのかとツッコミを入れたいところだが…… 成程、今度は3人掛かりというわけか? |
Raabe |
ツヴァイ
その通り! だってその方が盛り上がるし、面白そうだろう!? |
Zwei |
ラーベ
なんて無茶苦茶な…… 面白そうとかそんな適当な理由で戦わされてたまるか! |
Raabe |
ツヴァイ
別に私も、面白そうという理由だけで 参加しているわけじゃないんだ。 |
Zwei |
ツヴァイ
君たちも十聖の名を冠するのならば、 この程度の試練は乗り越えてもらわねば困る。 |
Zwei |
ツヴァイ
という気持ちもある! ほんのちょっぴり! |
Zwei |
ラーベ
せめてその個人的感情は隠して欲しいよ……。 |
Raabe |
ツヴァイ
そして君たちが、真にカレーを食す者として一流であるかどうか この私の目で見極めさせてもらおうか。 |
Zwei |
シエル
会話が成り立っていないように感じます。 |
Ciel |
ツヴァイ
おしゃべりの時間はここまでだ! 一流のカレーイーター ……じゃない、十聖としての力、見せてもらおうか! |
Zwei |
ラーベ
くそっ……結局戦うしかないのか! レイ、シエル、戦闘態勢だ! |
Raabe |
シエル
了解しました。これより戦闘を開始します。 |
Ciel |
ーーー/
Summary | |
---|---|
戦いの末、結果に満足した三人は去ってい
く。シエルたちもフガクへと帰還するが、既 に次の激戦の幕は開き始めていた……!? |
ツヴァイ
…………。 |
Zwei |
ツヴァイ
……見事だ、見事だよレイ! それでこそ真のカレーイーターだ! |
Zwei |
1: やっぱりカレーイーターなんですね…… あ、ありがとうございます……? | |
ツヴァイ
うんうん、君の将来が楽しみだよ。 これからも精進したまえ。 |
Zwei |
ツヴァイ
よーし。なんだかお腹が空いてきたな! |
Zwei |
ツヴァイ
ドライとアハト、帰るぞ! 私のスペシャルなカレーを食わせてやろう! |
Zwei |
ドライ
いえ、しかし……。 |
Drei |
ツヴァイ
いいから来いと言っているんだ。 |
Zwei |
ツヴァイ
お前とアハトにも、教えなければならないことが 山ほどある。付き合ってもらうぞ。 |
Zwei |
アハト
……いえ、私は急用を思い出したので、これで。 |
Acht |
ツヴァイ
かー! 最近の若者は付き合いが悪いねー! |
Zwei |
ドライ
我が師ツヴァイよ…… このドライ、どこまでもお供いたします。 |
Drei |
ツヴァイ
おっ、威勢がいいね。さすが体育会系。 君には特別に、超大盛りを馳走しようじゃないか。 |
Zwei |
シエル
行ってしまいました……。 |
Ciel |
ラーベ
本当に面倒な相手だった。 もう来ないことを願うよ。 |
Raabe |
ラーベ
……おっ。フガクとの通信が回復した。 感度良好。問題も特になし。 |
Raabe |
ラーベ
これよりフガクへ帰還する。 2人とも準備はいいな。 |
Raabe |
シエル
了解しました。 |
Ciel |
セリカ
イシャナ祭楽しかったな。 またお姉ちゃんと一緒に参加したいけど……。 |
Celica |
セリカ
……あれ? 掲示板の前に紙が落ちてる。 風で飛んじゃったのかな。直してあげようっと。 |
Celica |
セリカ
えっと、なになに……。 |
Celica |
セリカ
イシャナ祭次回の開催日程について……? |
Celica |