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Prologue | one emerging possibility |
Main Story | Prologue · Chapter 1 · Chapter 2 · Chapter 3 · Chapter 4 · Chapter 5 |
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Character Stories (Unused Content) |
This article contains phrases or names that do not have official English localizations. Their current translations act as placeholders. |
第1節 兄想いの妹/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
サヤ
普通の妹、とはどういったものなのでしょうか。 |
Saya |
カガミ
どうした? 藪から棒に。 |
Kagami |
サヤ
いえ、ただ少し気になっただけなのですが……。 |
Saya |
サヤ
私と兄様は離れて暮らしているせいか、 兄妹というものがよくわかっておりません。 |
Saya |
サヤ
しかし、世間の話を聞けば、 兄妹はいかなる時も仲睦まじくあるとのこと。 |
Saya |
サヤ
ですが、私と兄様の間柄はそのようなものではありません。 |
Saya |
カガミ
それは人それぞれだと思うがな……。 |
Kagami |
カガミ
つまりあれか。黒鉄ナオトともっと仲良くなりたいと、 そういうことか。 |
Kagami |
サヤ
その通りでございます。 |
Saya |
カガミ
なるほどな。 兄を想う妹、というわけか。 |
Kagami |
カガミ
……しかしなぁ、仲良くなるって言っても、 何をする気なんだ? |
Kagami |
サヤ
まずは兄様のことを知っていこうと考えております。 ……趣味趣向からなにからなにまで。 |
Saya |
サヤ
そこで皆様には兄様について知っていることがあれば、 ぜひ教えていただきたいのです。 |
Saya |
カガミ
ふーん……でも、仮にもサヤは妹だろう? 少なくとも我々よりは知ってると思うがな。 |
Kagami |
サヤ
そうであれば、苦労はしておりません。 |
Saya |
シエル
それなら、ナオトさんの家に 遊びに行ってみるのはいかがでしょうか? |
Ciel |
シエル
戦闘時において、相手の情報を収集することは重要です。 |
Ciel |
カガミ
戦うわけではないし、敵でもないがな。 |
Kagami |
カガミ
でもまあ、いい案かもな。 遊びの中に本質はあるとか言うし。 |
Kagami |
ラーベ
|
Raabe |
サヤ
兄はあまり物を溜め込むほうではないようですから。 |
Saya |
サヤ
それに……この部屋も、きっとひなたさんが時々 掃除をしてくださっているはずです。 |
Saya |
サヤ
本当の……私の知る新川浜にある兄様のお部屋を、 時々ハルカさんが掃除してくださったように。 |
Saya |
シエル
ハルカさん……。 |
Ciel |
サヤ
ああ、兄様の幼馴染みの方です。 とてもお料理の上手な方だそうですよ。 |
Saya |
シエル
そうなんですね。 |
Ciel |
ラーベ
……それより、サヤ。 |
Raabe |
ラーベ
なんでお前は刀を振り上げているんだ? ちゃんと鍵で開けるつもりなんだよな? |
Raabe |
サヤ
生憎兄様の部屋の鍵は持ち合わせておりません。 |
Saya |
サヤ
なによりこのドアは建付けが悪いようでして。 多少力任せに開けても問題ないでしょう。 |
Saya |
ラーベ
あーあ…… 私はどうなっても知らんぞ……。 |
Raabe |
サヤ
|
Saya |
ラーベ
そういう問題じゃなくて……いや、今更何を言っても無駄だな。 さっさと用を済ませて帰るぞ。面倒なことは嫌だからな。 |
Raabe |
シエル
ナオトさんはまだ帰っていないようですね。 この時間はまだ学校でしょうか? |
Ciel |
サヤ
そうかもしれません。 せっかくですから、中で待たせていただきましょう。 |
Saya |
ラーベ
兄のことになると、凄まじい行動力だな……。 |
Raabe |
サヤ
まあ。そのように褒めていただけるなんて、 くすぐったいです。 |
Saya |
サヤ
シエルさん? 何をしているのですか? |
Saya |
シエル
前にラーベさんから聞いたことがあるんです。 男子の部屋には秘密が隠されているものだ、と。 |
Ciel |
シエル
それを見つけられたら、ナオトさんのことを もっとよく知ることができるのではないでしょうか。 |
Ciel |
サヤ
兄様の秘密、ですか。 |
Saya |
サヤ
妹としては、それを知らないわけにはいきませんね。 シエルさん、手分けをして探し出しましょう。 |
Saya |
ラーベ
お、おい。 あれはそういう意味で言ったんじゃなくて――。 |
Raabe |
サヤ
……こちらにはないようです。 |
Saya |
シエル
巧妙に隠してあるのかもしれないですね。 あ、ベッドの下はいかがでしょう? |
Ciel |
ラーベ
甘いな。こういうのはタンスの二重底が定番なんだ。 |
Raabe |
サヤ
そうなのですね。 それではそちらも探してみましょう。 |
Saya |
1: なんか乗り気になってない? |
1: |
ラーベ
バカを言うな。そういうモノをシエルとサヤが 見つけた時の反応を見たいだろ? |
Raabe |
シエル
そんなに驚くモノなんですか? |
Ciel |
ラーベ
ん? ああ、まあ驚くかもしれないが、 今のところは気にするな。 |
Raabe |
サヤ
これは……何か見つけましたが、なんなのでしょうか。 |
Saya |
シエル
『らぶらぶ学園パラダイス』? それから、少女のイラストが描かれています。 |
Ciel |
ラーベ
パソコンゲームのディスクみたいだな。 見た所、美少女ゲームってやつだろう。 |
Raabe |
ラーベ
しかしまあ、こんな趣味だったとはなぁ〜 人は見かけによらないってことだな |
Raabe |
サヤ
これが兄様の秘密ですか…… さっそく『教材』として使用させていただきましょう。 |
Saya |
サヤ
このゲームなるものを紐解けば、 兄様のことをもっと知ることができましょう。 |
Saya |
キイロ
話は聞いてたわ これを見たら、ナオトくんの秘密がわかるんでしょ? |
Kiiro |
シエル
……! |
Ciel |
サヤ
しまっ……『教材』を奪われました! |
Saya |
キイロ
ふふっ、このゲームは私がもらっていくわね。どんな赤裸々な 秘密が出てくるのかしら。ドキドキしちゃう……♪ |
Kiiro |
サヤ
待て! 逃がすか、女狐……。 レイさん、追いかけましょう! |
Saya |
サヤ
くっ…… どこへ逃げた……。 |
Saya |
シエル
この先に異常な速度で移動する生体反応を感知。 おそらく、それがキイロさんかと思われます。 |
Ciel |
サヤ
方角を指示してくださいませ。 なんとしても『教材』を取り返さねば……! |
Saya |
シエル
待ってください。 ……誰かいます。 |
Ciel |
ラーベ
緋鏡キイロの手下のようだな。 おそらく、我々の足止めだろう。 |
Raabe |
サヤ
ならば、排除して通るのみです! |
Saya |
第2節 教材の行方/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
シエル
敵勢力の戦意喪失を確認。 また、付近に敵性反応はありません。 |
Ciel |
ラーベ
緋鏡キイロの部下は全部片づけたようだな。 |
Raabe |
サヤ
……余計な手間を取られました。 |
Saya |
シエル
キイロさんの反応も消失しました。 探知圏外に移動したものと思われます。 |
Ciel |
サヤ
逃がしはしません。 行きそうなところを片っ端から、調べます。 |
Saya |
サヤ
ところで、あの『らぶらぶ学園パラダイス』とは いったいどういうものなのでしょうか。 |
Saya |
ラーベ
うん? それはだな…… レイ、説明してやれ。 |
Raabe |
1: ロマンかな |
1: |
サヤ
ロマン、ですか? あれには兄様が理想と感じるものがあるのですね。 |
Saya |
サヤ
人生、ですか? そのような重大な事柄が記されているのですね……。 |
Saya |
サヤ
しかし、どうにも抽象的ですね。 やはり私の目で見てみる以外になさそうです。 |
Saya |
冥
サヤ! こんなところにいたのか! |
Mei |
冥
この近辺に蟲が出た。しかも複数個所にな。 私だけでは手が回らない。排除に向かってくれ。 |
Mei |
サヤ
今から、でしょうか? 実は取り込み中なのですが……。 |
Saya |
冥
言っただろう、私だってやることがあるんだ。 |
Mei |
冥
いいか、場所はこの紙に書いてある。 あとは任せたぞ! |
Mei |
サヤ
……仕方ありません。 冥様の指示であれば、従わざるをえませんね。 |
Saya |
サヤ
申し訳ありませんが、 手をお借りしてもよろしいでしょうか? |
Saya |
ラーベ
ああ、問題ない。 |
Raabe |
シエル
あの、冥さんとはどのような関係なんですか? お友達、という感じではないようですが。 |
Ciel |
サヤ
冥様は天ノ矛坂家のご当主です。 輝弥はそこから別れた分家のうちのひとつ。 |
Saya |
サヤ
……それでなくとも、天ノ矛坂には大変お世話になりましたから。 このように頼られては、応えてみせたくなるのです。 |
Saya |
ラーベ
……何か来たな。 |
Raabe |
シエル
前方に複数の敵性反応があります。 |
Ciel |
蟲
キチ、キチチチチチ……。 |
Insect |
シエル
敵意はレイさんに 向けられているみたいですね。 |
Ciel |
サヤ
蟲を引き寄せるとは、さすがレイさんです。 探す手間が省けました。 |
Saya |
サヤ
この場でまとめて駆除してしまいましょう。 一刻も早く、『教材』を奪い返さなければ……。 |
Saya |
シエル
対象が攻撃態勢に入りました! レイさん、サヤさん来ます! |
Ciel |
第3節 兄を知るために/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
サヤ
はぁぁっ! |
Saya |
蟲
キチ、キチチ……チ、チ……。 |
Insect |
シエル
敵性反応の消失を確認しました。 |
Ciel |
サヤ
思っていたよりも時間を取られました。 いち早くあの女狐を捕らえなければ。 |
Saya |
サヤ
そして『教材』を返してもらわねばなりません……。 |
Saya |
サヤ
あの女に兄様と親しくなる機会を奪われるなど あってはならないことですから……! |
Saya |
ラーベ
あー、その『教材』のことだが…… パソコンが必要なのはわかってるな? |
Raabe |
サヤ
それは承知しております。 しかし、生憎私はそれを所有していません。 |
Saya |
シエル
私たちも持っていませんし、 ラーベさんにお願いしてはどうでしょうか。 |
Ciel |
ラーベ
ん? 私にか? まあ、あれの中身を見るぐらいはできるが。 |
Raabe |
サヤ
いえ、それでは私の目で確認できません。 |
Saya |
サヤ
ですから『教材』を取り返した暁には、 兄様の部屋に戻り、パソコンを拝借するつもりです。 |
Saya |
ラーベ
ふっ、それを見たらナオトは泣いてしまうかもしれんな。 |
Raabe |
サヤ
兄様が私のために涙を流してくれるというなら、 それは何よりも嬉しいことではありませんか。 |
Saya |
ラーベ
いや、そういう意味では―― |
Raabe |
キイロ
男の子のパソコンは禁断の花園よ。 |
Kiiro |
キイロ
勝手に覗き見たりしたら、 ナオトくんを傷つけるんじゃないかしら? |
Kiiro |
キイロ
まあ、私には関係のないことだけど。 |
Kiiro |
サヤ
緋鏡キイロ……。 逃げ回るのはお止めになったのですか? |
Saya |
キイロ
これを確認できる静かな場所を探していただけよ? |
Kiiro |
キイロ
でも、刀を振り回しながら追いかけてくるおバカさんがいたから、 今そこで中身を確認しちゃったわ。 |
Kiiro |
1: 内容はどうだった? |
1: |
キイロ
そうねぇ…… ナオトくんの趣味がよぉ〜くわかったわ。 |
Kiiro |
キイロ
確かに『教材』としては優秀かもしれないわね。 |
Kiiro |
キイロ
あら、あなたもこういうのが好きなの? 人は見かけによらないものね。 |
Kiiro |
キイロ
教えてあげてもいいけど……どうする? |
Kiiro |
サヤ
こんな女の言葉に耳を傾ける必要はありません。 |
Saya |
サヤ
『らぶらぶ学園パラダイス』の内容は 私たちで確認すればいいのですから。 |
Saya |
キイロ
あら、強がっちゃって。 今すぐにでも知りたいくせに。 |
Kiiro |
シエル
キイロさん、必要ないのでしたら それを返していただけませんか? |
Ciel |
キイロ
必要あるわよ。 『教材』をやすやすと手放すはずがないでしょう? |
Kiiro |
キイロ
これは私が有効活用させてもらうから、 あなたたちは諦めてくれない? |
Kiiro |
サヤ
諦めるはずがないでしょう。 のこのこと私の前に現れたことを後悔しなさい! |
Saya |
サヤ
……レイさん、シエルさん。 お手を煩わせて申し訳ないですが、力を貸してください。 |
Saya |
シエル
了解しました。 戦闘はいつでも大丈夫です。 |
Ciel |
キイロ
怖いわねぇ〜、そんなに手荒いことをしていたら、 ナオトくんに嫌われちゃうわよ〜? |
Kiiro |
サヤ
黙れ女狐……兄様のため、私のため…… 『らぶらぶ学園パラダイス』は返してもらいます! |
Saya |
第4節 妹の特権/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
キイロ
あなたたちもお年頃よねぇ。 そんなにコレが気になるの? |
Kiiro |
サヤ
あなたの意見は求めていません。 |
Saya |
サヤ
もう一度、言います。 その『教材』をこちらに渡してください。 |
Saya |
キイロ
……。 |
Kiiro |
キイロ
仕方がないわね。 返せばいいんでしょ? |
Kiiro |
ラーベ
いいのか? 私たちに渡してしまっても。 |
Raabe |
キイロ
言ったでしょ。もう中身は確認したからって。 ただ単にイジワルしたかっただけだからね。 |
Kiiro |
キイロ
中身を見るのは勝手だけど、 あなたたちにはちょっと刺激が強いかも……。 |
Kiiro |
シエル
それはいったいどういう意味なんでしょうか? |
Ciel |
キイロ
見ればわかるわよ。それじゃあね。 |
Kiiro |
シエル
行ってしまいましたね……。 |
Ciel |
サヤ
『教材』さえ手に入れば、あの女が何をしようと構いません。 |
Saya |
サヤ
何はともあれ『教材』は返してもらいました。 兄様の部屋に戻って、内容を確認しましょうか。 |
Saya |
シエル
まずはパソコンを起動させます。 |
Ciel |
サヤ
不思議ですね、兄様はこの円盤をパソコンに入れて 遊ぶ娯楽が楽しいのでしょうか。 |
Saya |
シエル
ゲームというものは時間を忘れて没頭できる 娯楽と聞いたことがあります。 |
Ciel |
サヤ
時間を忘れるほど、ですか。 |
Saya |
ラーベ
これをナオトが見たら卒倒するだろうなぁ。 |
Raabe |
1: 後には引けない |
1: |
ラーベ
まあ、見つかっても相手はサヤだしな。 ナオトも叱るぐらいだろう、こちらに被害はない。 |
Raabe |
ラーベ
ああ。ナオトがどんな趣味なのか気になるところだからな。 せっかくだし、よーく見せてもらおう。 |
Raabe |
シエル
……準備ができました。 それでは始めます。 |
Ciel |
シエル
……。 |
Ciel |
ラーベ
……なるほどな。 |
Raabe |
サヤ
……これが、 これが兄様の秘密、そして兄様が求めるもの……。 |
Saya |
ラーベ
ん? 意外と冷静なんだな。 もっと慌てるかと思っていたが。 |
Raabe |
シエル
男女がくんずほぐれつとしていましたからね。 |
Ciel |
サヤ
慌てる必要がどこにありましょう。 それより、他にはどんな秘密が隠されているのでしょうか。 |
Saya |
ラーベ
ホント、兄のことになると凄いな……。 |
Raabe |
シエル
このキャラクターはどうでしょう? サヤさんと同じく妹みたいです。 |
Ciel |
サヤ
ふむ…… 髪型は似ていますが、性格がかなり違うようです。 |
Saya |
サヤ
兄様は私にこれを求めている…… そしてこういう関係になりたいと思っている……。 |
Saya |
サヤ
この少女のようになるためには…… 兄様の呼び方から変えないといけませんね。 |
Saya |
シエル
それはいい考えかもしれませんね。 早速、呼んでみてください。 |
Ciel |
サヤ
お兄ちゃん? |
Saya |
ラーベ
……なんか、違うな。 |
Raabe |
サヤ
私もこの呼び方には違和感しかありません。 ですが、試しに呼んでみるのも一興でしょう。 |
Saya |
シエル
この女の子は家事や料理が得意なようです。 |
Ciel |
シエル
ナオトさんは、こういう家庭的なところを 好意的にとらえているのかもしれませんね。 |
Ciel |
シエル
レイさんはこういう女の子をどう思いますか? |
Ciel |
1: 好きだよ |
1: |
シエル
なるほど、やはり家庭的な能力は大切ということですか。 |
Ciel |
ラーベ
まあ、家庭的な能力だけが好き嫌いを決める というわけじゃないだろうからな。 |
Raabe |
サヤ
ふむ、なんにせよ家事や料理は 兄様から慕ってもらうために重要な点ということですか。 |
Saya |
サヤ
しかし、これらをすべて自分のものにするのは困難です。 |
Saya |
ラーベ
まあ、そうだろうな。 |
Raabe |
サヤ
であれば、このゲームに登場する妹のように 衣食住をともにするところから始めるべきでしょう。 |
Saya |
サヤ
それから兄様に慕ってもらうための技術を身に着けたらいい。 |
Saya |
ラーベ
その考えは間違っていないか……? |
Raabe |
サヤ
おかしなことをおっしゃいますね。 |
Saya |
サヤ
兄妹が仲睦まじく生活する、 これのどこに間違いがあるというのでしょう? |
Saya |
サヤ
それとも私と兄様が衣食住をともに することに問題があるとでもおっしゃるのですか? |
Saya |
ラーベ
それは―― |
Raabe |
ナオト
<size=130%>はあああぁぁぁ!?</size> <size=130%>なんでドアぶっ壊れてんだ!?</size> |
Naoto |
ナオト
おいまさか、吸血鬼親子で喧嘩とかしてねぇよな……? いやでも、ラケルはいねぇみたいだし……。 |
Naoto |
ナオト
でも空き巣にしちゃあ、派手過ぎるよな……。 |
Naoto |
サヤ
あら、兄様。おかえりなさい。 |
Saya |
ナオト
サヤ? ってことは、あのドアが壊れてんのは……。 |
Naoto |
サヤ
はい。建付けが悪いようでしたので、 少々力任せに開けさせていただきました。 |
Saya |
ナオト
建付けが悪いんじゃねぇよ! 鍵閉めてたんだろ!? どうすんだよ、あんなに風通し良くして―― |
Naoto |
サヤ
兄様、どうかしたのですか? |
Saya |
ナオト
な、な、なんでお前らがそのゲームやってんだ!? ちゃんと隠してあっただろ!? |
Naoto |
シエル
ナオトさん、どうしたんですか……!? |
Ciel |
ラーベ
落ち着け、黒鉄ナオト。 お前の趣味にどうこう言うつもりはない。 |
Raabe |
ナオト
これが落ち着いてられるかよ! てか俺の趣味じゃねぇ! |
Naoto |
サヤ
兄様は頭に血が上っておられるようですね。 どうか冷静になってお話を聞いてくださいませ。 |
Saya |
ナオト
だから、冷静になれるかっての! だいたい、それがどういうゲームか知ってんのか! |
Naoto |
サヤ
兄様、私のお話を聞いてください。 |
Saya |
ナオト
待て待て! やっべぇマジかこれ…… くっそぉ、借りるんじゃなかった……。 |
Naoto |
サヤ
……。 |
Saya |
ラーベ
見事に混乱してるな。 |
Raabe |
ナオト
いや、てか実の妹に見つかるとか運悪すぎだろ……! |
Naoto |
サヤ
お兄ちゃん、落ち着いて? |
Saya |
ナオト
……!? |
Naoto |
サヤ
ふむ、これが兄妹だけに許される呼び方…… あまり心地よいものではありませんね。 |
Saya |
ラーベ
サヤ。少年の顔を見ろ。 一定以上の効果はあったみたいだぞ。 |
Raabe |
サヤ
顔? ……あら。 |
Saya |
シエル
ナオトさんの動きが止まってしまいました……。 |
Ciel |
サヤ
兄様……? |
Saya |
ナオト
……。 |
Naoto |
サヤ
ふふっ……なるほど、これは愉快です。 |
Saya |
サヤ
兄様に落ち着いてもらいたいときは、 今度からこの呼び名を使うことにしましょう。 |
Saya |