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Prologue | one emerging possibility |
Main Story | Prologue · Chapter 1 · Chapter 2 · Chapter 3 · Chapter 4 · Chapter 5 |
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Character Stories (Unused Content) |
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第1節 甘い蜜には針がある/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
Es
…………。 |
Es |
シエル
Esさん、どうかしたんですか? なんだか難しい顔をしているようですが。 |
Ciel |
Es
……プリン。 |
Es |
シエル
プリン? |
Ciel |
Es
プリンが食べたいです。 |
Es |
カガミ
プリンなら食堂にあっただろう。 好きに食べたらいいと思うが……。 |
Kagami |
Es
ただのプリンに興味はありません。 ひなたが作るプリンを食べたいんです。 |
Es |
カガミ
……ふむ。 食堂のプリンと何か違うのか? |
Kagami |
Es
ひなたのプリンは特別です。 あの味は……忘れることができません。 |
Es |
カガミ
Esにそこまで言わせるとは……。 |
Kagami |
シエル
この音は……? |
Ciel |
カガミ
レイの腹の音だ。 |
Kagami |
1: お腹すいちゃって…… |
1: |
Es
レイさんもプリンに興味があるようですね。 |
Es |
シエル
レイさんもですか? |
Ciel |
シエル
話を聞いていたら 私もひなたさんのプリンを食べてみたくなりました。 |
Ciel |
シエル
ファントムフィールド内なら ひなたさんにお会いすることもできると思われます。 |
Ciel |
カガミ
それはそうだろうが、突然押しかけたりして 姫鶴家の迷惑にはならないか? |
Kagami |
Es
問題ないと思います。 ひなたであれば、喜んでプリンを作ってくれるはずです。 |
Es |
カガミ
そうか……なら決まりだな。
新川浜のファントムフィールドに |
Kagami |
ひなた
――……それで、プリンを食べたいから わざわざ私の家まで遊びに来たの? |
Hinata |
Es
はい。 皆さんも、ひなたのプリンに興味があるそうです。 |
Es |
シエル
突然お邪魔してしまってすみません。 Esさんのお話を聞いて、気になってしまって……。 |
Ciel |
ひなた
うん、それはもちろん大丈夫だよ。 |
Hinata |
ひなた
けど……実はプリンの材料を切らしちゃってるの。 お買い物に行ってくるから、少し待っててもらえるかな? |
Hinata |
Es
買い物なら、私が行きましょうか? |
Es |
ひなた
ありがとう、エスちゃん。 晩ご飯の買い物も一緒にしようと思ってたから平気よ。 |
Hinata |
ひなた
……でも、せっかく来てくれたんだし、 スペシャルプリンを食べてもらいたかったなぁ。 |
Hinata |
Es
……スペシャルプリン? それはただのプリンとは違うのですか? |
Es |
ひなた
と〜っても甘くておいしいんだよ? 貴重なはちみつを使ったソースが決め手なんだけどね。 |
Hinata |
ひなた
そのはちみつ、普段あんまりお店に置いてなくて、 今日はちょっと作れないと思うんだけど……。 |
Hinata |
Es
その貴重なはちみつを手に入れれば、 スペシャルプリンを作ることができるのですね? |
Es |
ひなた
うん、そうだけど……。 伝説のはちみつって言うくらい貴重だからなぁ。 |
Hinata |
Es
少し待っていてください。 |
Es |
Es
御剣機関のデータベースを調べれば 伝説のはちみつの情報を入手できるかもしれません。 |
Es |
Es
……なるほど。 どうやら伝説のはちみつは市販されていないようです。 |
Es |
Es
ごくまれに、少量が流通することがあり、 それらを入手するには宝くじが当たるほどの豪運が必要だとか。 |
Es |
ひなた
そうなの? 私、何回か手に入れてるんだけど……。 |
Hinata |
Es
きっと、ひなたの運がよかったのでしょう。 |
Es |
ラーベ
普通に手に入れるのは難しいということか。 となると、別のルートから手に入れる方法を探すしかないな。 |
Raabe |
Es
その件ですが、伝説のはちみつを生み出すミツバチは 御剣機関の管理する敷地内に生息していることがわかりました。 |
Es |
シエル
機関の敷地に……? |
Ciel |
Es
機関に対し、敷地内への立ち入り許可を申請しています。 スペシャルプリンのためにも、さっそく向かいましょう。 |
Es |
シエル
……まるでジャングルですね。 |
Ciel |
ラーベ
手入れをされている様子もない。 管理されているとは言い難いな、これは。 |
Raabe |
Es
機関で得たマップ情報があります。 私が案内するので、ついて来てくださ―― |
Es |
シエル
……羽音? |
Ciel |
ラーベ
近くにいるようだな。 お前たち、気をつけろよ。 |
Raabe |
シエル
これがミツバチですか? |
Ciel |
ラーベ
いや、違うな。 どう考えても普通じゃない。 |
Raabe |
ラーベ
おっと! かなり攻撃性が強いな。 明らかに私たちを狙っている。 |
Raabe |
Es
……みつばちを入手するための障害と認定しました。 これより、対象の殲滅を開始します。 |
Es |
第2節 密猟者を討て/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
Es
対象の殲滅を確認しました。 |
Es |
シエル
ただの蜂……ではありませんね。 御剣機関がこの一帯を立入禁止にする理由がわかりました。 |
Ciel |
ラーベ
まったくだ、あれは魔獣の類だろう。 はちみつを入手したら、すぐにここを離れるべきだな。 |
Raabe |
Es
そのはちみつですが……すでに採取されているようです。 何者かが、私達より前にここに来た形跡があります。 |
Es |
ラーベ
なるほど、御剣機関の管理区域に侵入者か。 |
Raabe |
Es
この区域への立入許可は、私達にしか出ていません。 |
Es |
Es
採取された痕跡が乱雑であることからも 機関に属さない者による仕業でしょう。 |
Es |
Es
……足元を見てください。 私達以外の足跡、それもまだ真新しいものです。 |
Es |
ラーベ
その足跡の主が侵入者で間違いない、か。 はちみつ採りを猟というかはともかく、密猟者だな。 |
Raabe |
ラーベ
機関の施設に侵入して勝手をするとは、いい度胸をしている。 少しこらしめてやった方がいいな。 |
Raabe |
Es
それもそうですが、管理区域内をさまよっていては危険です。 密猟者とはいえ、速やかに保護する必要があります。 |
Es |
シエル
ひとまず、この足跡を追ってみましょう。 まだ近くにいるかもしれません。 |
Ciel |
シエル
――Esさん、そちらに足跡は? |
Ciel |
Es
こちらには何も。 |
Es |
ラーベ
不自然だな。 ここで足跡が消えている……。 |
Raabe |
Es
我々の存在に気が付いたのかもしれません。 追跡を免れるために、痕跡を消した可能性があります。 |
Es |
ラーベ
なかなか頭が回る密猟者のようだな。 深追いするには危険かもしれないぞ。 |
Raabe |
Es
ですが、伝説のはちみつを目前にして みすみす引き下がるわけには―― |
Es |
シエル
Esさん、後ろに! |
Ciel |
Es
……! |
Es |
密猟者
チッ、防がれちまったか! |
Poacher |
シエル
密猟者……! |
Ciel |
Es
待ち伏せをしていたのですね。 警戒レベルを引き上げておいて正解でした。 |
Es |
Es
ここは御剣機関の管理区域です。 許可なく立ち入ることは禁じられているはずですよ。 |
Es |
密猟者
ふん。機関の人形が……。 俺たちを捕まえようってわけか? |
Poacher |
Es
投降はしない、ということですね。 |
Es |
Es
……やむを得ません。 対象を武力制圧後、確保します。 |
Es |
密猟者
やってみろ! 伝説のはちみつは俺たちのもんだ!! |
Poacher |
第3節 こころの在処/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
密猟者
ぐっ……バケモノめ!! |
Poacher |
Es
…………。 |
Es |
ラーベ
追わなくていいのか? |
Raabe |
Es
すでに武装解除は完了しています。 機関にも現在の状況を報告しました。 |
Es |
Es
彼らからはちみつの回収にも成功したので、 我々の目的はすでに達せられたものと考えます。 |
Es |
1: ずいぶん冷静なんだね |
1: |
Es
冷静……よくわかりません。 |
Es |
Es
私はただやるべきことを行っただけです。 |
Es |
Es
それに、すでに彼らは敵意を失っています。 これ以降は、機関の判断を仰ぐべきです。 |
Es |
ラーベ
機関の判断……か。 自身の役割を立派にこなしているようだな。 |
Raabe |
Es
はい。機関のために働くこと、それが私の使命です。 それ以外のことは、私にはよくわかりませんから。 |
Es |
???
ガアアアアアアアア!! |
??? |
密猟者
うわああああああっ!! |
Poacher |
シエル
今の悲鳴は!? |
Ciel |
Es
先ほどの密猟者のもので間違いありません。 大型の獣と思われる咆哮も確認しました。 |
Es |
ラーベ
どうする? 相手は密猟者だ、放っておくという選択肢もある。 |
Raabe |
Es
……いえ、救助に向かいます。 見殺しにするわけにはいきませんから。 |
Es |
第4節 スイートタイム/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
熊
ゴァアアアアアアア……! |
Bear |
密猟者
に、逃げた……? |
Poacher |
Es
ターゲットの撤退を確認。 これ以上の戦闘行動は無意味です。 |
Es |
ラーベ
蜂と同じく、あれも魔獣の類か? 通常の熊よりはるかに獰猛に見える。 |
Raabe |
シエル
魔獣がなぜここにいるのでしょう……。 |
Ciel |
ラーベ
それがこの一帯が機関の管理区域になっている理由だな。 微量だがこの区域には魔素が存在している。 |
Raabe |
ラーベ
その影響が、さっきの蜂や熊に出ているんだろう。 |
Raabe |
シエル
なるほど……。 |
Ciel |
ラーベ
それにしても魔獣の蜂の巣から採取したはちみつ、か。 面白い。どんな影響を受けたのか興味があるな。 |
Raabe |
シエル
ここの魔素濃度では完全な魔獣化はしないはずです。 先程の熊や蜂も、魔獣化しつつある動物ということでしょう。 |
Ciel |
ラーベ
そうだな。もし完全に魔獣化してたのであれば そこの密猟者は今頃、あの熊の胃の中だ。 |
Raabe |
密猟者
……お前たちのおかげで助かったよ。礼を言わせてくれ。 |
Poacher |
Es
お礼は必要ありません。 私はやるべきことをやっただけですから。 |
Es |
密猟者
ああ、そうだろうな。 |
Poacher |
密猟者
だが……命の恩人ってことに変わりはねぇ。 これからは密漁なんかやめて、まっとうに生きるよ。 |
Poacher |
Es
いい判断です。 ですが、その前に機関への事情説明を―― |
Es |
密猟者
わかってる、わかってるよ。 ちゃんと話す、これまでの罪も全部な。 |
Poacher |
Es
…………。 |
Es |
ラーベ
どうした? 胸を押さえているようだが……。 まさか、戦闘で負傷したのか? |
Raabe |
Es
いえ、外傷ではありません。 ですが―― |
Es |
シエル
……? |
Ciel |
Es
密猟者の悲鳴を耳にした時、 助けなければと思って、体が動いてしまいました。 |
Es |
Es
命令もなく、私は何を―― |
Es |
ラーベ
まあ、何はともあれ、無事はちみつも手に入ったことだ。 姫鶴家に戻るとするか。 |
Raabe |
ひなた
は〜い、お待たせしました。 スペシャルプリンができましたよ〜。 |
Hinata |
ひなた
まずはエスちゃんの分からね。 |
Hinata |
Es
ありがとうございま――……? こ、これはどういうことでしょうか? |
Es |
シエル
プリンから……湯気? |
Ciel |
1: アツアツのプリンってこと? |
1: |
Es
いえ、これは……茶碗蒸しです。 |
Es |
Es
……説明を求めます。 これは何かの冗談なのでしょうか? |
Es |
ひなた
あれれ? ごめんなさい。 晩ご飯の分と間違えちゃったみたい。 |
Hinata |
ひなた
ちょっと待ってて、すぐに取ってくるから! |
Hinata |
ラーベ
茶碗蒸しとプリンを間違えるとはな。 確かに似ているような気がしなくもないが。 |
Raabe |
Es
いえ、まったくの別物ですよ。 茶碗蒸しなど、プリンへの冒涜です。 |
Es |
シエル
冒涜ですか……。 |
Ciel |
ひなた
おまたせ〜。 こっちが本当のスペシャルプリンだよ。 |
Hinata |
Es
これがスペシャルプリン……。 はちみつソースがプリンを輝かせています。 |
Es |
シエル
食べるのがもったいないくらい美しいですね。 まるで芸術作品を眺めているような気分になります。 |
Ciel |
ラーベ
とりあえず食べてみろ。 私は味の情報が知りたいんだ。 |
Raabe |
Es
それでは……はむっ。 |
Es |
Es
…………。 |
Es |
シエル
……Esさん? |
Ciel |
Es
ははふへふはふはでふ。 |
Es |
ラーベ
何を言っているんだ? |
Raabe |
シエル
甘くてフワフワです、ではないかと……。 |
Ciel |
Es
素晴らしいプリンです。 これほどまでに美味しいものは食べたことがありません。 |
Es |
Es
ひなた、おかわりをください。 |
Es |
ひなた
もう食べちゃったの!? |
Hinata |
ラーベ
そのスペシャルプリン、よほど気に入ったようだな。 幸せそうな顔をしているぞ、Es。 |
Raabe |
Es
……これが幸せ。 |
Es |
Es
なるほど。 幸せというのはいいものですね。 |
Es |