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Prologue | one emerging possibility |
Main Story | Prologue · Chapter 1 · Chapter 2 · Chapter 3 · Chapter 4 · Chapter 5 |
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Character Stories (Unused Content) |
This article contains phrases or names that do not have official English localizations. Their current translations act as placeholders. |
第1節 目利きのプロ/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
ハザマ
この空気、懐かしいですねぇ……。 故郷に戻る感覚というのはこのような感じなんでしょうか。 |
Hazama |
シエル
故郷に戻る感覚……? ハザマさんはヤマツミのご出身なんですか? |
Ciel |
ハザマ
あ、いえいえ、そういうわけではないんです。 階層都市の空気が懐かしいという意味ですよ。 |
Hazama |
ラーベ
確かに、フガクとはかなり雰囲気が違うからな。 |
Raabe |
ラーベ
だが……わざわざファントムフィールドの 視察について来るくらいだ。 |
Raabe |
ラーベ
まさか郷愁に浸りたいから、というわけでもないだろう? |
Raabe |
ハザマ
おやおや、それは少し傷付きますねぇ。 私にだって人並みの感傷くらいは持ち合わせていますよ。 |
Hazama |
ハザマ
今回だって、たまには息抜きをしたいと思っただけですし。 それくらいは大目に見て欲しいものですが。 |
Hazama |
ラーベ
ほぉーお? 息抜きねぇ。 |
Raabe |
ハザマ
ええ。息抜きです。 ――おや? |
Hazama |
ハザマ
これは……シルバーアクセサリーですか。 こんなところにお店があるとは知りませんでした。 |
Hazama |
売人
いらっしゃいませ。 いやぁ、それを手に取るとはお目が高い。 |
Smuggler |
ハザマ
これは有名なブランド物ですね。 なるほど、これを作った人はいい腕をしていますよ。 |
Hazama |
売人
そこまでおわかりであれば話が早い! どうです、こちら安くお譲りいたしますよ? |
Smuggler |
ラーベ
なんだ? ハザマ、こういうのに興味があったのか。 |
Raabe |
ハザマ
ええ、シルバーアクセサリーの収集は趣味でして。 それなりに目は肥えているという自信もありますよ。 |
Hazama |
売人
それはそれは……。 うちで扱ってるのはどれも一級品ばかりですよ? |
Smuggler |
ハザマ
どうやらそのようですね。 |
Hazama |
ハザマ
こんな精巧に作られた |
Hazama |
シエル
……ニセモノ、ということですか? |
Ciel |
ハザマ
ええ、素人にはおそらく見分けがつかないでしょう。 いやぁ、こんなものをどこで仕入れたんですかねぇ? |
Hazama |
売人
変な疑いをかけるのはやめてもらえませんか。 私だってちゃんとしたところから仕入れてるんですから。 |
Smuggler |
ラーベ
だったら、その仕入れ先を教えてもらおうか。 教えられないような商売ではないんだろう? |
Raabe |
売人
……チッ、とんだハズレくじのようだな。 悪いが今日は店じまいだ。 |
Smuggler |
ハザマ
おやおや、怒らせてしまったようですね。 |
Hazama |
ラーベ
放っておいていいのか? まあ、我々が介入するような問題でもないとは思うが……。 |
Raabe |
ハザマ
そうですねぇ。 実際、品物自体の品質はかなりのものでした。 |
Hazama |
ハザマ
ニセモノではなく、オリジナルとして販売しても、 そこそこ人気が出ると――……おおっと、これは困りましたねぇ。 |
Hazama |
シエル
どうかしたのですか? |
Ciel |
ハザマ
いや、これはやられました。 さっきぶつかった時に、財布をすられてしまったようです。 |
Hazama |
シエル
統制機構の諜報部員から財布を盗むとは……。 余程の手練れだとみました。 |
Ciel |
ハザマ
まったくです。ちっとも気が付きませんでしたよ。 ……とはいえ盗人を放っておくわけにはいきません。 |
Hazama |
ハザマ
統制機構の衛士、それも諜報部の人間から財布をするとは あの売人もいい度胸をしていますよ。 |
Hazama |
シエル
ですが、近くにそれらしい生体反応はありません。 見つけるのは困難かと思いますが、追いかけますか? |
Ciel |
ハザマ
あれ、お話していませんでしたっけ? 戦闘は苦手ですが、追いかけっこと尋問は専門なんです。 |
Hazama |
売人
ここまで逃げてくれば、もう大丈夫だろ……。 |
Smuggler |
ハザマ
お忙しいところすみません。 ちょっとお尋ねしたいことがあるんですが。 |
Hazama |
売人
はぁ? 俺は忙しいんだ、よ……。 |
Smuggler |
ハザマ
おやぁ、どこかで見た顔ですねぇ? どこかでお会いしたことありますか? |
Hazama |
売人
お前ら……! |
Smuggler |
ハザマ
さっそくお尋ねしたいことがあるんですが、 私の財布がなくなってしまいましてね? |
Hazama |
ハザマ
ちょうどあなたが持っている財布に、 よく似たデザインのものなんですよ。 |
Hazama |
売人
……し、知らないね。 誰かにすられたんじゃないのか? |
Smuggler |
ハザマ
ええ、私もそう思います。 とりあえず、その財布を見せてもらえませんかね? |
Hazama |
売人
く、来るな……! 近寄ったらただじゃおかないからな! |
Smuggler |
ハザマ
おや、頑なに拒絶されるとなると、 怪しさもひとしおといったところでしょうか。 |
Hazama |
売人
……どうせ捕まって牢獄行きなんだろ? それなら、ひとりぐらい道連れにしてやる! |
Smuggler |
シエル
……男性はナイフを装備しているようです。 制圧したほうがよいかと。 |
Ciel |
ハザマ
戦うのは得意じゃないんですが……。 この際仕方ありませんねぇ。 |
Hazama |
売人
うおぉぉぉぉぉぉぉっ!! |
Smuggler |
第2節 イカルガの古傷/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
ハザマ
やはり、これは私の財布のようですね。 いやぁ、見つかってよかった。 |
Hazama |
売人
くそっ……。 |
Smuggler |
ハザマ
ちょうどいいので、例の |
Hazama |
ハザマ
仕入れ先の質問をした途端に逃げ出すなんて、 さぞやましい情報をお持ちなのでしょうからねぇ。 |
Hazama |
売人
……っ。 |
Smuggler |
ハザマ
ああ、お伝えするのを忘れていましたが、 私は統制機構の者なんです。 |
Hazama |
ハザマ
下手な隠し事は、あまりお勧めしませんよ。 |
Hazama |
売人
統制機構の!? なら、なおさら話すわけには……。 |
Smuggler |
ハザマ
心配いりませんよ。 あなたは自分から話したくなってくるはずですから。 |
Hazama |
ラーベ
拷問でもするつもりか? |
Raabe |
ハザマ
……ただ、私の推理を聞いてもらうだけですよ。 |
Hazama |
ハザマ
その売人さんは、おそらく元々商人ではないのでしょう。 なんらかの技術者か、研究者の類、と言ったところでしょうか。 |
Hazama |
売人
なんでそれを……!? |
Smuggler |
ハザマ
目の動かし方や足運び、ペンの使い方……。 あとはさっきちらっと見えた帳簿の書き方とかからの推測です。 |
Hazama |
ハザマ
まあ、半分はあてずっぽうだったんですけど、 もしかして当たっちゃいました? |
Hazama |
売人
……! |
Smuggler |
ハザマ
いやぁ、わざわざご自身で認めていただいたおかげで、 余計な手間が省けましたよ。 |
Hazama |
売人
お前、謀ったな!? |
Smuggler |
ハザマ
騙されるほうが悪いんですよ。 あなただってそういう商売をしていたじゃありませんか。 |
Hazama |
ハザマ
まさかシルバーアクセサリーを作る技術者でもないでしょう。 あなたからは……わずかに魔素の名残を感じますからねぇ。 |
Hazama |
シエル
……確認しました。 確かに、微量ではありますが魔素の痕跡があるようです。 |
Ciel |
売人
くっ……! |
Smuggler |
ハザマ
おっと、逃がしはしませんよ? 本当のことを話してくれるまではねぇ。 |
Hazama |
売人
わ、わかったよ。 話せばいいんだろ、話せば……。 |
Smuggler |
ハザマ
それが賢明な判断でしょう。 それではお聞かせ願いましょうか、あなたの研究内容をね。 |
Hazama |
売人
……魔獣の研究をしてるんだ。 人工的に魔獣を作り出せないかってな。 |
Smuggler |
ラーベ
ほう、人工的に魔獣を作り出す研究か。 シンプルでわかりやすいな。 |
Raabe |
ハザマ
なるほど、精巧な |
Hazama |
1: あんまり深入りしない方がいいよ |
1: |
シエル
放っておけば、どんな事態を招くかわかりません。 ここは調査しておいた方が安全ではないでしょうか。 |
Ciel |
シエル
はい、そのほうが階層都市の安全のためにもいいですね。 |
Ciel |
ハザマ
まあまあ、今回は解放してあげましょう。 |
Hazama |
シエル
ハザマさん!? |
Ciel |
売人
……いいのか? |
Smuggler |
ハザマ
ええ。ですが、次はありませんよ? |
Hazama |
売人
……感謝する。 |
Smuggler |
ラーベ
おい、逃げたぞ? 放っておいてもいいのか? |
Raabe |
ハザマ
いえいえ、逃がすわけないじゃないですか。 今回は解放してあげるだけです。 |
Hazama |
シエル
今回は……? |
Ciel |
ハザマ
捕まえるためには、あえて泳がせておくことも必要です。 ……さあ、彼の後をつけましょう。 |
Hazama |
ハザマ
こんなところにアジトがあったんですねぇ。 いやはや、勉強になります。 |
Hazama |
ラーベ
感心してる場合じゃないだろう。 見つかって面倒なことになる前に、さっさと片付けて帰るぞ。 |
Raabe |
シエル
待ってください、前方に何かいます。 複数の生体反応を確認、こちらに向かってきます……! |
Ciel |
ハザマ
おやぁ? あれは魔獣ですかねぇ? こんなところにいるなんて珍しいですね。 |
Hazama |
シエル
もしかしたら、先ほど聞いた人工魔獣かもしれません。 戦闘態勢に移行……排除を開始します。 |
Ciel |
第3節 命の価値/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
シエル
魔獣の消滅を確認。 付近に生体反応はありません。 |
Ciel |
ハザマ
いやあ、これが人工的に作られた魔獣ですか。 なかなかいい出来のようですねぇ。 |
Hazama |
ラーベ
|
Raabe |
ハザマ
かなり高い技術力を持っているようですからね。 どこのはぐれ者たちなのかが気になるところです。 |
Hazama |
シエル
はぐれ者……。 そもそも、彼らは何が目的なのでしょうか。 |
Ciel |
シエル
お金を稼ぐだけなら、 シルバーアクセサリーを売ればいいはずです。 |
Ciel |
シエル
人工魔獣を作り出すのはリスクも伴いますし、 お金になりません。 |
Ciel |
ハザマ
そうでもありませんよ? |
Hazama |
ハザマ
イカルガ内戦以降、貧富の差は大きくなっています。 |
Hazama |
ハザマ
特にイカルガ出身者の生活は苦しい。 ……不満はたまる一方ですしねぇ。 |
Hazama |
ハザマ
統制機構に対して反旗を翻そうとしている者も少なくない。 そういった反統制機構勢力に対して、あの魔獣は高値で売れます。 |
Hazama |
ラーベ
兵器として運用しようということか。 |
Raabe |
ハザマ
兵器ではなくとも、愛でるために欲しがる人も いるかもしれませんからねぇ。 |
Hazama |
ラーベ
魔獣を愛でる、か。 それは穏やかでない趣味だな。 |
Raabe |
ハザマ
クククク……面白いことを考えますよねぇ。 |
Hazama |
野盗
こっちはちっとも面白くねぇな……。 好き勝手に暴れて、虎の子の人工魔獣までダメにしやがって! |
Bandit |
ハザマ
おや、どうやらボスの登場らしいですよ。 あなたが技術者たちを束ねていた……間違いありませんね? |
Hazama |
野盗
黙れ、統制機構の犬が! |
Bandit |
ハザマ
おっと……いきなり攻撃してくるなんて、 ずいぶんと血の気が多い方ですねぇ。 |
Hazama |
ハザマ
もしかして、そうやって暴力をひけらかして 技術者のみなさんを従わせていた……とか? |
Hazama |
野盗
はっ! それの何が悪い……! |
Bandit |
野盗
内戦後に行き場をなくしたイカルガの技術者どもに この俺が居場所を与えてやったんだ!! |
Bandit |
ハザマ
なるほど、やはりイカルガの―― |
Hazama |
ハザマ
罪状はいくつもありますが、まずは拘束してしまいましょう。 手加減はできませんので、そのつもりでいてくださいね。 |
Hazama |
第4節 感謝の意味/
Summary | |
---|---|
(とくになし) | (None) |
野盗
ぐあああっ……! |
Bandit |
ラーベ
よし、これで親玉の拘束は完了だな。 |
Raabe |
ラーベ
まったく……単なる視察のはずが、 余計な仕事に発展してしまったぞ。 |
Raabe |
ハザマ
いやぁ、本当に今日は忙しかったですねぇ。 早く部屋に戻って汗を流したい気分ですよ。 |
Hazama |
ラーベ
親玉は統制機構に突き出すとして、 ここで働かされていた技術者たちはどうするんだ? |
Raabe |
シエル
主体的に動いていたというわけではないようですね。 首謀者に脅されて、ということなら情状酌量の余地があるかと。 |
Ciel |
ハザマ
それはそうですが、罪は罪ですからねぇ。 |
Hazama |
ハザマ
|
Hazama |
1: なんとかならないの? |
1: |
ラーベ
難しいだろうな。 人工魔獣の研究はどう考えても禁忌に触れる。 |
Raabe |
ラーベ
我々はこちらの世界の住人ではないからな。 助けてやりたくても、過度な干渉をするわけにはいかん。 |
Raabe |
ハザマ
そのことですが…… ここにいた方たちの技術はかなりのものがあります。 |
Hazama |
ハザマ
このまま罪を被り、その技術が失われるのは惜しい……。 ですから、私が責任をもって彼らを預かろうと思います。 |
Hazama |
ラーベ
預かるって……。 お前もこの世界の人間じゃないんだぞ? |
Raabe |
ハザマ
もちろん理解していますよ。 ですが、そのあたりはまあ私に考えがありますから。 |
Hazama |
ハザマ
それではレイさん、 首謀者のお引渡しをお願いしますね。 |
Hazama |
ハザマ
クククク……思わぬ拾いものをしてしまった気分ですよ。 |
Hazama |
シエル
ハザマさん、大丈夫でしょうか? |
Ciel |
ラーベ
さあな、私は知らん。 面倒なことにならなければ、それでいいだろう。 |
Raabe |