BlazBlue Wiki Story:BBDW Event Cross Blue Alternative

Story:BBDW Event Cross Blue Alternative

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プロローグ/

Summary
任務先からの帰艦時にトラブル発生。シエルた

ちは思いがけず、謎の現象によって異世界から 訪れた騎空士、ジータとビィに出会う。

ラーベ

ぐはーっ!?

Raabe
ラーベ

な、なんだなんだ!! なにが起きたんだ!?

Raabe
シエル

ここは……フガク艦内で間違いありません。

Ciel
シエル

どうやら無事にファントムフィールドから 帰還できたようですね。

Ciel
ラーベ

ならばいいんだが…… それにしてはやけに乱暴な転送だったな。

Raabe
ラーベ

まさかタカマガハラシステムに異常でも あったんじゃないだろうなぁ?

Raabe
シエル

レイさんはご無事ですか?

Ciel

1: な、なんとか……
2: 体の下に、なにか柔らかいものが……

1:
2:

シエル

それはよかったです。

Ciel
シエル

レイさんが下敷きにしているものが クッションになってくれたのかもしれませんね。

Ciel
ラーベ

えっ?

Raabe
シエル

たしかに、レイさんの下に なにかが見えます。

Ciel
シエル

その物体がクッションになってくれたのでしょうか。

Ciel
ラーベ

クッションだって?

Raabe
???

うぐぐ……。

???
???

お、おもい……。

???

1: うわぁっ!?
2: クッションが喋った!?

1:
2:

???

いい加減、そこをどきやがれ!

???
???

オイラはクッションじゃねぇっ!!

???
ラーベ

うわぁっ!? ト、トカゲ……?

Raabe
???

んなっ! オイラはトカゲじゃねぇっ!!

???
???

あいたたた……。

???
???

うぅ、おでこにコブができちゃった……。 なにがどうなってるの……?

???
ラーベ

な、な……。

Raabe
ラーベ

なんだお前ら!? いったいどこから入ってきた!?

Raabe
???

どこからって……え?

???
???

あれ…………?

???
???

えーと…………?

???
???

ここ……………………どこ?

???
カガミ

こほん。 では、改めて自己紹介をしよう。

Kagami
カガミ

私は御剣機関の破城カガミ。 この船……『フガク』の艦長だ。

Kagami
カガミ

ここの責任者だと思ってくれていいよ。

Kagami
カガミ

先ほどいた丸っこいのはラーベという。 別の仕事を任せたので、今は席を外しているけどね。

Kagami
カガミ

そっちが私の部下、シエル=サルファー。

Kagami
カガミ

それと、そこのかわいいトカゲくんを下敷きにしていたのが 同じく部下のレイだ。

Kagami
ビィ

だからオイラはトカゲじゃねぇっ! あと、ビィってちゃんとした名前があるからな!

Vyrn
ビィ

ったく、いきなり失礼な奴だぜ……。

Vyrn
???

まぁまぁ、ビィもおさえて……初対面なんだし仕方ないよ。

???
ジータ

私の名前はジータ。わけあって、ビィや仲間と一緒に 星の島『イスタルシア』を目指してるんだ。

Djeeta
カガミ

イスタルシア? 聞いたことのない名前だな……。

Kagami
ジータ

でも、その道中で不思議な光に包まれて、 気が付いたらこの船にいて……。

Djeeta
ジータ

一緒にいた仲間ともはぐれちゃったみたい。 ……みんなどこに行っちゃったんだろう。

Djeeta
シエル

不思議な光……ですか。 カガミさん、どういうことでしょうか?

Ciel
カガミ

ふーむ……。 あまりに特異なケースだから推測の域は出ないけど……。

Kagami
カガミ

実は彼女たちの出現を受けて、 フガク周囲を重点的に、調査を行ってみた。

Kagami
カガミ

まあ、その結果、非常に面白いことが判明したわけだが……。

Kagami
カガミ

あまり難しい話をしても理解できないだろうし、 わかりやすくストレートに言おう。

Kagami
カガミ

えー。ジータとビィ……だったね。 あんまり驚かずに聞いて欲しいんだけど。

Kagami
カガミ

君たちはどうやら、我々とは異なる世界から やって来たみたいなんだ。

Kagami
ビィ

……は?

Vyrn
ジータ

えーっと……あれ? じゃあ……。

Djeeta
ジータ

えええええ〜〜〜っ!?

Djeeta
ジータ

こ、ここは私達の知ってる世界とは別の…… 異世界ってこと!?

Djeeta
カガミ

まあ端的に言うとそうだね。

Kagami
ビィ

それじゃオイラたち、もう帰れねーのか!?

Vyrn
カガミ

そう結論付けるにはだいぶ早いかな。 帰れるかどうかは、ある場所の調査次第になりそうでね。

Kagami
ジータ

……調査?

Djeeta
カガミ

うん。今この船は『境界』と呼ばれる空間を航行中なんだが 実は今、フガクの近くに未知の『場』が発見されたんだ。

Kagami
カガミ

場……我々はファントムフィールドと呼んでいるんだが。 その場所に、君たちが元の世界に戻るヒントがあるかもしれない。

Kagami
ビィ

ファントム……フィールド?

Vyrn
カガミ

そうだね。宇宙にある惑星……だと規模が大きすぎて わかりにくいかな。海に浮かぶ島みたいなものだと思ってほしい。

Kagami
ビィ

えっと…… オイラたちの世界だと、島はほとんど空に浮いてんだけどよ……。

Vyrn
ビィ

騎空艇みたいに、その島に立ち寄れるってことか?

Vyrn
カガミ

島が浮く? それは面白いな。

Kagami
カガミ

その光景が私の想像している通りなら、そうだろうね。 同じようなものだと思ってもらっていいだろう。

Kagami
ビィ

んで? ヒントって言ってたけど、その島にはなにがあるんだ?

Vyrn
カガミ

それはまだなにもわからないんだが……。

Kagami
ビィ

期待させておいて、そりゃあねーぜ……。

Vyrn
カガミ

まあまあ、もう少しだけ続きを聞いてくれ。

Kagami
カガミ

実はね。我々の調査によると、その島は 周囲の空間から色々と引っ張ってきてるみたいなんだ。

Kagami
ジータ

周囲の空間から? 引っ張って?

Djeeta
カガミ

そう。 つまりだね。

Kagami
カガミ

君たちふたりは、その島に引っ張られていたところを、 偶然にもこの船に飛び乗ってしまったんだろうな。

Kagami
カガミ

ファントムフィールドから帰還中だった レイの観測の影響でね。

Kagami

1: どういうこと?
2: 僕……ですか?

1:
2:

カガミ

レイが彼女たちの存在を観測したことで タカマガハラが一緒に転送してしまったってことだよ。

Kagami
カガミ

ああ、転送中に異なる世界の者を観測するなんて 相変わらずとんでもない力だよ。

Kagami

1: どういうこと?
2: 私……ですか?

1:
2:

カガミ

レイが彼女たちの存在を観測したことで タカマガハラが一緒に転送してしまったってことだよ。

Kagami
カガミ

ああ、転送中に異なる世界の者を観測するなんて 相変わらずとんでもない力だよ。

Kagami
カガミ

その結果、レイたちの帰還と同時に ジータとビィがフガクに現れたというわけだ。

Kagami
シエル

ではその、ジータさんとビィさんを引き寄せた ファントムフィールドに行けば……。

Ciel
シエル

元の世界に帰る手がかりが見つかるかもしれませんね。

Ciel
カガミ

そういうこと。 逆に言うと……それしか手がかりらしいものはないな。

Kagami
ジータ

あの! 私たち、仲間が一緒だったんです。 その仲間の行方も、島に行けばわかるかな?

Djeeta
カガミ

約束はできないけどね。 ……どうする?

Kagami
ジータ

仲間がいるかもしれないなら…… お願いします! 私たちをその島に連れていってください!

Djeeta
カガミ

よしきた、いいとも。 島までは我々が送り届けてあげよう。

Kagami
ビィ

ちょっと待てよ! なんかずいぶん話が早くねーか?

Vyrn
ジータ

どうしたの、ビィ?

Djeeta
ビィ

どうにも胡散臭いぜ……。 オイラたちに親切すぎる、っていうか……。

Vyrn
ビィ

赤い髪の姉ちゃんたちにとって、オイラたちが出てきたのは、 予定外のことなんだよな?

Vyrn
ビィ

話を聞いてると、 なにか目的があって動いてる組織みてーだし……。

Vyrn
ビィ

それを差し置いて、どうしてオイラたちに協力してくれるんだ?

Vyrn
カガミ

ふふふ、なかなか鋭いね。 でも別に、罠に嵌めたり利用したりってわけじゃないよ。

Kagami
カガミ

その島には、我々も用がありそうでね。 案内ついでに、島の調査を君たちにも手伝ってもらいたいんだ。

Kagami
シエル

なるほど。つまり私たち……私とレイさんも そのファントムフィールドへ赴き、調査を行うのですね。

Ciel
シエル

いつものように、観測者を見つけて、窯を解放する。

Ciel
シエル

その手助けを、 ジータさんたちにお願いするということですか。

Ciel
カガミ

その通り!

Kagami
ジータ

観測者? 解放?

Djeeta
カガミ

あぁ、細かい説明は後にしよう。

Kagami
カガミ

要は、その場……島が発生した原因や、なぜ君たちが 引き寄せられたのかを、調査するってことだ。

Kagami
ジータ

みんな……ルリアもそこにいるかもしれない。 急いで探さなくちゃ。

Djeeta
シエル

ルリアさん……とは、 ジータさんにとって重要な人物なのですか?

Ciel
ジータ

重要……っていうか、大切な人……かな。 かけがえのない仲間だよ。

Djeeta
ジータ

それにルリアとは生命のリンクで繋がっているから。 私とルリアは一心同体なんだ

Djeeta
シエル

生命のリンク……ですか?

Ciel
カガミ

ほー。我々の世界で言うところのライフリンク みたいなものだろうね。

Kagami
カガミ

だとすると、ジータとの繋がりが切れていない……。

Kagami
カガミ

つまりジータが生きていることこそが、そのルリアという人物が こちらの世界に来ている証明になりそうだな。

Kagami
カガミ

なおさら、君たちが島に行く理由が増えたじゃないか!

Kagami
ビィ

なんか妙に嬉しそうなのが、 どうにも胡散臭いんだよなぁ……。

Vyrn
カガミ

そう言ってくれるな、これでも私は科学者なんだぞ。 異世界の住人が、それも何人もいるかもしれない。

Kagami
カガミ

さらに、異世界から人を引き寄せるファントムフィールド が発生している。なんだその魅惑の現象は!

Kagami
カガミ

そんな場を調査できるなんて…… わくわくするに決まっているだろう!!!

Kagami
ジータ

カガミさんって、いつもこんな感じ?

Djeeta
シエル

はい。間違いなく平常運転です。

Ciel
ジータ

あはは、そうなんだ……。

Djeeta
カガミ

さあ、細かい話は道中にラーベから話してもらうとして。 みんなは早速ファントムフィールドの調査に向かってくれ!

Kagami
カガミ

《浸入》 (ダイブ) の準備が整い次第、出発だ!

Kagami
ジータ

おー!

Djeeta
ビィ

こうなったら、もう信用するしかねーか……!

Vyrn

第1節 薔薇園の主/

Summary
皆で原因の調査に向かうが、浸入時にラーベと

はぐれてしまう。そこに周辺環境を調査してい るレリウスが現れ、協力を申し出た。

シエル

……《浸入》 (ダイブ) 完了。状態に異常なし。 みなさん、ご無事ですか?

Ciel
ジータ

うん! 大丈夫!

Djeeta
ビィ

ごくり……ここが噂の島か……。

Vyrn
ビィ

つっても、見た目は普通の島だな。 こんなところで、はぐれちまった奴らが本当に見つかるのかよ?

Vyrn
ジータ

カガミさんはいるかもって言ったし。探してみよう。

Djeeta
ジータ

ファントムフィールドに詳しい レイたちもいるわけだし、きっと大丈夫!

Djeeta
シエル

はい。こちらの調査にご協力いただく分、 私たちもジータさんの『仲間』探しに全力を尽くします。

Ciel
シエル

それで……まずはどうすればいいでしょうか、ラーベさん。

Ciel
シエル

…………。

Ciel
シエル

……ラーベさん?

Ciel
ビィ

あれ……? ラーベって、一番最初に会ったあの丸っこいのだよな?

Vyrn
ビィ

ここに来るときは一緒にいたはずだけど…… どこ行ったんだ?

Vyrn
ジータ

ほんとだ、いないね。 はぐれちゃったのかな。近くを探してみよう!

Djeeta
ビィ

う〜……どこにもいねーな……。

Vyrn
シエル

……《浸入》 (ダイブ) をした際に、 離れ離れになってしまったのでしょうか……。

Ciel
ジータ

そんなこともあるの?

Djeeta
シエル

いえ、私たちも初めてのケースです……。

Ciel
シエル

《浸入》 (ダイブ) には常にリスクが伴いますが、 特定の一人だけが、違う場所へ飛ぶケースは初めてです……。

Ciel
シエル

……困りました。

Ciel
シエル

ラーベさんがいないと、フガクと連携が取れなくなります。

Ciel
シエル

そうするとなにより、ファントムフィールドからの 帰還が非常に困難になってしまいます。

Ciel
ビィ

おいおい…… いきなり問題だらけじゃねーか!

Vyrn

1: 心配だな、早く見つけないと……
2: この島のどこかにはいると思う

1:
2:

シエル

はい。ラーベさんは非常に多機能ですが、 戦闘能力はありません。

Ciel
シエル

襲撃を受けて故障してしまう前に、 回収しなければなりません。

Ciel
ビィ

回収って…… 機械だけど、あいつも仲間なんだろ?

Vyrn
ビィ

もうちょっとこう、言い方とか……。

Vyrn
ジータ

うーん……でも、これがシエルなりの 心配の仕方なんじゃないかな。

Djeeta
ジータ

ね、レイ。

Djeeta
ビィ

ふぅ〜ん。 なんだ、不器用な姉ちゃんなんだな!

Vyrn
シエル

レイさんがそう感じているのなら、 きっとそうなのでしょう。

Ciel
シエル

ファントムフィールドにおいて、 レイさんの感覚ほど頼りになるものはありません。

Ciel
ビィ

ふぅ〜ん、なに考えてるのかイマイチわかんねぇ姉ちゃんだと 思ってたけど、そいつのことは信頼してんだな。

Vyrn
ジータ

それはそうだよ。 これまでずっと一緒に戦ってきた、大切な仲間なんだよね?

Djeeta
シエル

はい。これまでずっと一緒でした。 とても信頼しています。

Ciel
ジータ

ともかく、探す相手にラーベを追加! ……だね。

Djeeta
ビィ

よっしゃ! オイラたちの仲間も、ラーベのやつも、 とっとと見つけちまおうぜ!

Vyrn
シエル

……ですが、まずなにから取りかかればいいのか…… 判断に困ります。

Ciel
シエル

ラーベさんはいつも、こういうときの方針を 示してくださっていました。

Ciel
シエル

私は索敵や戦闘を担当するばかりで……。

Ciel
シエル

方針については基本的に、ラーベさんの提案と、 レイさんの決定にお任せしていました……。

Ciel
ジータ

それぞれ分担ができたんだね。 チームワーク抜群って感じ!

Djeeta
ビィ

役割分担は大事だもんな。 それだけ仲間として絆ができてるってことだし。

Vyrn
シエル

チーム……仲間……。 私とラーベさんはあくまでも、上司と部下の関係です。

Ciel
ジータ

それでも、ラーベのことを大事に思ってるんだよね? 私にはそう見えるよ。

Djeeta
シエル

……そう、なのでしょうか?

Ciel
シエル

……? どうしてレイさんが 嬉しそうにするのですか? 私、何か変ですか?

Ciel
ジータ

ふふふっ。シエルがイイ子で可愛いから 嬉しくなってるんだよ!

Djeeta
ビィ

へへっ! ラーベも絶対に見つけ出すから、安心してくれよな!

Vyrn
ビィ

助けられてばっかりじゃ、騎空士の名が廃るってもんだぜ!

Vyrn
ジータ

うんうん!

Djeeta
シエル

……お気遣いいただき、ありがとうございます。

Ciel
シエル

では……ええと、まず、周囲の探索から始めましょう。 いつもラーベさんはそう指示していました。

Ciel
レリウス

……ほう。これは、意図せぬ邂逅だな……。 私以外にもこの気配を辿る者がいたとは……。

Relius
シエル

あなたは……レリウスさん。

Ciel
レリウス

……ほぅ。私を知っているのか。 ……そうか。

Relius
レリウス

一応、問おう。 何者だ?

Relius
シエル

御剣機関に所属するシエル=サルファーと申します。 こちらは、レイさん。

Ciel
レリウス

なるほど……御剣機関。 それなら、私を知っていても不思議ではないか……。

Relius
レリウス

だが、連れの二人はまた様相が違うな。 ……ふむ。外の世界の住人か?

Relius
ジータ

すぐに見抜けるなんて…… 私はジータ。こっちはビィです。

Djeeta
ジータ

レイたちには、はぐれた仲間を探すために、 手伝ってもらってます。

Djeeta
ビィ

オマエ、さっき『気配』がどうとか言ってたよな。 ひょっとして、ここのことなにか知ってるんじゃねぇのか?

Vyrn
レリウス

……知っていないこともない。

Relius
ビィ

どっちだよ! まどろっこしい言い方しやがって……。

Vyrn
シエル

情報が不足しており、困っております。

Ciel
シエル

このファントムフィールドについてなにかご存知でしたら、 教えていただけませんか。

Ciel
レリウス

……ファントムフィールド? ……貴様らがこの『場』に名付けた独自の呼称か。

Relius
レリウス

つまり……貴様らは自らの意思で、外側からこの世界に 来たことになる。……ほう、おもしろい。

Relius
レリウス

外部から『場』と化したフィールドに転移、 あるいは侵入する方法が存在するとは。

Relius
レリウス

鍵となるのは境界か……それを渡る術があるのだな。

Relius
レリウス

……だが、相応に高度な自動演算技術を有していても 多大なリスクを負うはず。観測はどうしている……?

Relius
レリウス

……そもそも、観測の問題をクリアしたとしても 成功率は良くて40%といったところか……。

Relius
ジータ

んん……? えっと、それは……どういうこと?

Djeeta
レリウス

……つまり、外部から未知の『場』にやってきて、 どういうわけか情報を断たれ立往生をしているというわけだな。

Relius
レリウス

……いいだろう。 私が把握していることなら、説明してやっても構わない。

Relius
ジータ

本当!? ありがとう!

Djeeta
レリウス

ただし、条件がある。

Relius
レリウス

私はこの周囲の環境について興味がある。 貴様らが私の調査に協力するならば、私も手を貸してやろう。

Relius
ジータ

その調査は、私たちの仲間を探すことにも繋がるかな? 調べる途中で仲間を見つけたら、合流しても構わない?

Djeeta
レリウス

……好きにするといい。 私の調査に関わりがあるかもしれないしな。

Relius
ジータ

それなら……シエル、レイ。 調査のお手伝い、してもいいかな?

Djeeta
シエル

はい。何もわからないまま動くのは危険です。 レリウスさんが情報をお持ちなら、是非協力をお願いしたいです。

Ciel
ビィ

ってことで、レリウス、頼んだぜ!

Vyrn
レリウス

……まず、基本的な事項から情報を共有しておこう。

Relius
レリウス

この辺りは現在、非常に不安定な場となっている。 何者かが大量の魂を集めて精錬を行おうとしているからだ。

Relius
レリウス

魂は……言葉を変えれば、絆の力とも言える。 世界との繋がりを示す力……それは非常に大きなリソースとなる。

Relius
レリウス

……多大な力が1カ所に収束しようとしているわけだ。

Relius
レリウス

それゆえ、ここは『場』として歪み、 空間としての接合が曖昧となった。

Relius
レリウス

そのため境界だの異世界だのと 偶発的に癒着を起こす。

Relius
レリウス

貴様ら外の世界の人間が紛れ込んだのなら、 おそらくそれが原因だろう。

Relius
ビィ

くそぅ……さっきから思ってたけど、 こいつ、わかりやすく説明する気ねーんじゃねーか……?

Vyrn
ジータ

えっと……誰かがとても大きな力を集めていて、 そのせいで私たちの世界とここが繋がっちゃった……。

Djeeta
ジータ

ってこと、かな?

Djeeta
レリウス

良い要約だ。

Relius
ジータ

えへへ、ありがとうございます!

Djeeta
シエル

その魂の力……絆の力は、なにを精錬するために 集められているのですか?

Ciel
レリウス

『蒼の魔道書』 (ブレイブルー) だ。

Relius
シエル

Template:『蒼の魔道書』……!?

Ciel

1: 作れるものなの!?
2: なんのために……?

1:
2:

ジータ

『蒼の魔道書』 (ブレイブルー) ……って何?

Djeeta
レリウス

最強の魔道書と言われているモノだ。 世界の根源となる力……蒼を手にすることができる。

Relius
レリウス

蒼は……簡単に言えば、願望を具現化することができる。 精錬者も、何かを為すために始めたのだろう。

Relius
ビィ

そんなすげぇもんを……。

Vyrn
ジータ

みんなの魂を、絆を奪って作ってるってことだよね。 それって大変なことになるんじゃ……。

Djeeta
レリウス

先程も言ったが、 絆の力はこの世界との結びつきの強さでもある。

Relius
レリウス

絆が失われると、その人物は世界から観測されなくなる 可能性もある……。

Relius
レリウス

……観測されなくなると、存在は確立されない。 その世界にとって、その人物はいないものとなる。

Relius
レリウス

今まで傍らにいた者ですら その人物を思い出せなくなる事態もあり得る……。

Relius
レリウス

……まぁ、ロクな末路にはならんな。

Relius
ビィ

おいおい! やばいじゃねーか、それ!

Vyrn
レリウス

……絆を集める精錬者は、外の世界から迷い込んだ人物を 捕えて絆の力を吸い上げているようだ……。

Relius
レリウス

異質な存在であるがゆえに、力が膨大なのか…… あるいは吸収しやすいのか……。

Relius
ジータ

捕らえて……って、 わ、私たちの仲間が、捕まってるの!?

Djeeta
レリウス

……そう表現しても差し支えあるまい。

Relius
レリウス

今やこの『場』全てが、絆を吸い上げるための 牢獄と言えなくもない。

Relius
シエル

世界を……ファントムフィールドをそのような形に 変質させるとなると、

Ciel
シエル

この『場』を構築した観測者が関わっている可能性が 高いと思われます。

Ciel
シエル

最終的には、観測者となんらかの形で対峙する必要が ありそうですね。

Ciel

1: レリウスのおかげで色々わかった
2: レリウス、ありがとう

1:
2:

レリウス

……私にも利がある。

Relius
レリウス

ただ、状況もわからずに未知の場へ飛び込むなど、 無謀もいいところだな。

Relius
レリウス

指揮官はリスクを考慮して、 もう少し実働部隊と情報を共有すべきだ……。

Relius
シエル

指揮官はカガミさんですから、 あまり期待できないかと思われます。

Ciel
シエル

私たちには必要最低限の情報しか開示されません。 それが上司の方針です。

Ciel
ビィ

レイもシエルも、 苦労してそうだなぁ……。

Vyrn
ジータ

レリウスさん。私たちは仲間を助けるために、 具体的に何をすればいいんですか? 仲間を見つければいいだけ?

Djeeta
レリウス

いや……見つけるだけではなく、奪われた分と同じか、 あるいはそれ以上の絆の力で結びつきを補填する必要がある。

Relius
レリウス

すなわち、その人物と世界の結びつきを再度、 強める必要がある。

Relius
ジータ

それは、どうやって?

Djeeta
レリウス

仮説はあるが、実証はまだだ。

Relius
レリウス

この近辺に、強い絆の力を有する人物がいるはず―― その人物を利用して、実証実験を行うとしよう。

Relius
ビィ

な、なんだぁ!? なんで急に、目の前に庭園ができてんだ!?

Vyrn
レリウス

世界が歪んでいると言っただろう。 これもその歪みのひとつだ。

Relius
レリウス

……吸い上げられた絆の力の影響で、 この近辺の場が作り変えられた。

Relius
レリウス

見ろ。誰かいるぞ。

Relius
シエル

あれは、レイチェルさん……?

Ciel
ジータ

レイたちの仲間かな?

Djeeta
ジータ

あんまり捕まってるって感じじゃないけど……。 すっごく優雅にお茶してるみたいだし。

Djeeta
レリウス

……あれの器の大きさを考慮すると…… 内包される絆の力が少ないな……。

Relius
レリウス

すでにこの『場』に囚われているようだ。 かなりの力を吸い上げられている。

Relius
レリウス

我々の存在にも気付いていない。 ……外界と隔離されているな。

Relius
ジータ

えっ? そ、そうなの!?

Djeeta
ビィ

シエルたちの仲間なら、見過ごせねーな! すぐ助けにいこうぜ!

Vyrn
ビィ

あでっ!? う〜……? なんだコレ……ここ、透明な壁があるぞ?

Vyrn
レリウス

……絆の力で造られた壁だな。 物理的な力で破壊するのは不可能だ。それに――

Relius
レリウス

絆の力を奪う役目を担う、魔獣たちだな。 これらが、あの少女の力を奪っていると見える。

Relius
シエル

この魔獣たち、全てが……ですか? 尋常ではない数に見えますが。

Ciel
レリウス

ここでは、 力持つ者は、魂の総量である絆の含有量も多くなるようだ。

Relius
レリウス

こいつらを倒せば、それだけ絆の力……魂の力が手に入る。 その力を集めれば、あの透明な壁も破壊できるはずだ。

Relius
レリウス

さて。では実証実験だ。絆を奪う魔獣を撃退し、 あの少女を解放してみろ。

Relius
ビィ

じ、実験って……。 その言い方は、あんまりいい気がしねーけど……。

Vyrn
シエル

そうなのですか? カガミさんも似たようなことを よく言っています。

Ciel
ビィ

……科学者とか、研究が好きな奴って、 どの世界でもそんな感じなんだな。

Vyrn
ジータ

あ、あはは……。

Djeeta
シエル

この魔獣たちを倒せばいいのですね。了解しました。 レイさん、がんばりましょう。

Ciel

ーーー/

Summary
空間の歪みに囚われたレイチェルを発見。記憶

を失い、魔獣に絆の力を奪われる彼女を救うた め、一行は壁を破壊し接触を試みる。

ビィ

よっしゃ! これで倒し終わったな!

Vyrn
ジータ

レイとシエルのおかげだね! 絆の力、たくさん集まったかな?

Djeeta
シエル

レリウスさん、壁は壊せそうですか?

Ciel
レリウス

ふむ……この量ならば、申し分ないな。

Relius
レリウス

シエルといったか。貴様の持つその端末がちょうどいい。 絆の力を収束させて、壁にぶつけてみろ。

Relius
レリウス

『壁が存在する』という事象を威力が上回れたら、 破壊できるはずだ。

Relius

1: 僕も手伝うよ!
2: 僕の力が役に立てないかな

1:
2:

1: 私も手伝うよ!
2: 私の力が役に立てないかな

1:
2:

シエル

あ……レイさんの、観測の力ですね。 確かに、その力で補助をいただければ、確実です。

Ciel
シエル

よろしくお願いします。

Ciel
レリウス

む……?

Relius
レリウス

……絆の力をシエル=サルファーに定着させている……。 事象を観測している……のか。

Relius
レリウス

そうか、貴様が観測能力を持っているのだな。

Relius
レリウス

外部から『場』に割り込むなどという暴挙が可能なのも ……頷ける。

Relius
シエル

対象を捕捉。 壁の破壊を試みます!

Ciel
シエル

たぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!

Ciel
ビィ

ど、どうだ? うまくいったのか?

Vyrn
レリウス

……ふむ。思いの外うまくいった。

Relius
ビィ

お、思いの外……!?

Vyrn
レリウス

壁は破壊された。 これであの少女に接近できる。

Relius
ジータ

レリウスさんの言い方はちょっと気になるけど、 今のうちに助けよう!

Djeeta
シエル

はい。 レイチェルさん、ご無事ですか!?

Ciel
レイチェル

……はぁ。

Rachel
レイチェル

あなたたち、ここがどういう場所か、理解できていて?

Rachel
ビィ

ん? ここって……この薔薇園のことか?

Vyrn
レイチェル

……あなたも、そう思うの? ここがただの、花が咲いているだけの場所だと思うのかしら?

Rachel
シエル

……はい。違うのですか?

Ciel
レイチェル

…………。

Rachel
ジータ

もしかして、あなたにとってすごく 大切な場所だったのかな……。

Djeeta
ジータ

だとしたら、勝手に踏み込んでごめんね。

Djeeta
ビィ

でもオイラたちは、嬢ちゃんを助けようとして……。

Vyrn
レイチェル

言い訳はいらないわ。

Rachel
レイチェル

それに、謝罪をすれば 何もかも許されるというわけではないのよ。

Rachel
レイチェル

私の至福のアフタヌーンティーを邪魔するなんて…… 本当に、不作法ね。

Rachel
レイチェル

何故かしら。失礼で無様で愚鈍な人物に出会うと ひどく不愉快な気持ちになるわ。

Rachel
ビィ

おいおい…… そこまで言うことねーじゃねーか!

Vyrn
レイチェル

そうね……あなたたちには躾が必要よ。 覚悟なさい。

Rachel
ギィ

お仕置きタイムっスね!

Gii
ビィ

うわっ、赤い変なのが喋った!

Vyrn
ギィ

変なのとはなんスか、失礼な奴っスね! それに赤い変なのはお互いさまっス!

Gii
ナゴ

んもう、ギィったら。仮にもあたしたちは姫様の使い魔よ? それを変なのだなんて、あんたもお仕置きされちゃうわよ?

Nago
ジータ

わぁ、今度は猫みたいな傘が喋ってる……不思議……。

Djeeta
レイチェル

……さあ、お仕置きの準備は良くて? 不作法な野蛮人たち。

Rachel
レリウス

……どうやら、 己の状況を正確に理解できていないようだな。

Relius
レリウス

加えて、我々のことをうまく認識できていない様子だ。

Relius
シエル

……これも絆の力を奪われた影響ですか?

Ciel
ジータ

ってことは、私たちの仲間も同じ状況ってことだよね。 もしそうだとしたら、仮に見つけたとしても……。

Djeeta
レリウス

考察に耽りたいところだが、 あの少女の攻撃を退けてから行うべきだな。

Relius
レイチェル

……ふふ。ずっと……ずっと退屈していたの。 少しは楽しませてちょうだい。

Rachel
シエル

レイチェルさんの攻撃レベル上昇しています。 戦闘態勢に移行! 迎え撃ちます!

Ciel

ーーー/

Summary
戦いと観測を通して、レイチェルは記憶と絆の

力を取り戻す。ジータもまた、自らの内側に集 まった絆の力の高まりを感じていた。

レイチェル

この戦い方……この感触……。 私は、あなたたちを知っている……?

Rachel
レイチェル

それに、この感覚……力が……。

Rachel
ジータ

え、なになに? なにが起こってるの?

Djeeta
レリウス

絆の力が……魂の力があの少女に集っていく。 世界との結びつきが戻っているのだ。

Relius
ビィ

ってことは――!

Vyrn
レイチェル

……………………。

Rachel
レイチェル

あなたは……シエル=サルファーね。 それと、レイ。

Rachel
シエル

私たちのことがわかるのですか?

Ciel
レイチェル

えぇ……わかるわ。 一時的な認識かもしれないけれど。

Rachel
レイチェル

……少しの間、私は自分を見失っていたみたいね。

Rachel
レリウス

自己認識が正常になったようだな。

Relius
レリウス

……それを可能にしたのは、レイの 観測能力によるものと見える。

Relius
レリウス

貴様は目の前の存在と戦うことで、 その人物を強く認識できるのだろう。

Relius
レリウス

観測されたことで存在が確立された者は、 再び世界との結びつきを取り戻す。……至極、当然の理屈だ。

Relius
ジータ

じゃあ、レイがいれば 私たちの仲間も同じように助けられるんだね!

Djeeta
ビィ

すっげぇな!

Vyrn
レリウス

……ふむ。 この薔薇園……やはり空間が変質して出現したものか……。

Relius
レリウス

この『場』をファントムフィールドと呼ぶのならば、小規模な 変質空間はさしずめイレギュラーフィールドといったところか。

Relius
レリウス

やはり……興味深い。

Relius
レリウス

中心となっている人物に 少なからず影響を受けた空間のようだが……。

Relius
シエル

レリウスさんにも、仕組みや原因はわからないのですか?

Ciel
レリウス

本来、このような現象を引き起こせるのは 観測者だけのはずだからな。

Relius
レリウス

だがあの『レイチェル』はこの『場』において、 空間を変質させるほどの観測能力は持っていない。

Relius
レイチェル

ええ。だからこの空間を構築したのは、 厳密には私ではなく……どこかにいる観測者でしょうね。

Rachel
レイチェル

絆の力を集めて、精錬を行っているのでしょう?

Rachel
レリウス

ほう。『蒼の魔道書』 (ブレイブルー) の 精錬が行われていることにも気が付いていたのか。

Relius
レイチェル

えぇ。

Rachel
レイチェル

……絆の力を奪われた者は、自分の形を保つため、 最も自分が求める世界に閉じこもる傾向があるのかもしれないわ。

Rachel
レイチェル

この薔薇園に閉じこもる前、願望を叶えようとして もがいた記憶が少しだけ残っているの。

Rachel
レイチェル

この世界に囚われた人物は、観測者の影響を受けて、 無意識に小規模な『場』を展開してしまうのかも……。

Rachel
レリウス

囚われた人物の無意識によって 場が形成されている、か……。

Relius
レリウス

あるいはこのファントムフィールドの特性によって、 場そのものが捕縛者に合わせた空間を形成している可能性もある。

Relius
レイチェル

主体がどこにあるかによって、空間そのものの性質は 変わるということね。

Rachel
レイチェル

……そこを見誤ると、世界に生じているものの 真実にはたどり着けない。

Rachel
ナゴ

いずれにせよ、非常時に展開される箱庭世界が優雅に お茶を楽しめる場所だなんて……さすが姫様。高貴よん。

Nago
ギィ

そんな姫様がぼっちなのは悲しいっス。 ああ、まだ見ぬ謎のひとはどこへ……。

Gii
ギィ

あぎゃっ!?

Gii
レイチェル

余計なことは言わないでちょうだい。

Rachel
ジータ

レイチェルは、誰かを探しているの?

Djeeta
レイチェル

えぇ。誰なのかは思い出せないのだけれど……。

Rachel
レイチェル

その途中で、 いつの間にかこの『場』に囚われてしまっていたようね。

Rachel
レイチェル

レイ。一応、お礼を言うわ。 よくやったわね、誉めてあげる。

Rachel
ビィ

なぁなぁ、せっかくだし、 嬢ちゃんもオイラたちと行かねーか?

Vyrn
レイチェル

……いいえ、遠慮しておくわ。

Rachel
レイチェル

できればもう少しひとりで、この世界を見て回りたいの。

Rachel
レイチェル

空間の歪んだ……奇妙な世界。

Rachel
レイチェル

もしかしたらここなら…… 私の探している人がいるかもしれない。

Rachel
レイチェル

足跡だけでも、知ることができるかもしれない……。

Rachel
ジータ

大切なひとなんだね。

Djeeta
レイチェル

違うわよ。

Rachel
レイチェル

……言ったでしょう。誰なのかは思い出せないって。 誰なのか……わからないの。

Rachel
ジータ

わからないのに探してるの?

Djeeta
レイチェル

わからないから、探すのよ。

Rachel
レイチェル

あることは確かなはずだけど、どんなものかわからない…… ただの可能性を、私は探し続ける。

Rachel
レイチェル

……『希望』って、そういうものでしょう?

Rachel
ジータ

っ!?……これ、絆の力……?

Djeeta
ジータ

すごい…… なんだか力が湧いてくる感じがする!

Djeeta
レリウス

先ほど魔獣から集めた力が、より高まっているようだな。

Relius
シエル

何故、急に力が強まったのでしょう?

Ciel
ギィ

それは、ほら……愛っスよねぇ。

Gii
ビィ

ええっ!?

Vyrn
ナゴ

あっら〜、綺麗なホームラン。さっすが姫様。

Nago
レイチェル

……それでは、私は失礼するわ。 ごきげんよう。

Rachel
ジータ

……希望を追う旅、か。

Djeeta
ジータ

レイチェルの旅……私、応援したいな。

Djeeta
シエル

希望……。

Ciel
シエル

そうですね。レイチェルさんの探している人が、 無事に見つかるといいです。

Ciel

第2節 心の迷宮/

Summary
行く手に見つけた新たな歪み、透明な迷路と放

たれる矢が侵入を阻む。ジータはそこに、仲間 のソーンが囚われていると確信する。

ビィ

う〜ん、結構探し回ってるけど、 なかなか見つからねぇな〜……。

Vyrn
シエル

手がかりがあればいいのですが……現状ではなにも 取っ掛かりがありません。捜索は難航しそうですね……。

Ciel
ビィ

レリウス、レイチェルがいた場所では絆の力があるって わかってたんだよな。

Vyrn
ビィ

あのときと同じ感じで、どの辺にいそうとか 調べられないのかよ?

Vyrn
レリウス

あれの魂の量が桁違いに大きかった。だから辿れたのだ。 ……あれほどの器は、そうそういない。

Relius
ジータ

地道に探していくしかないんだね……。

Djeeta
ジータ

って、あれ? ねぇ、ビィ。あの花って……。

Djeeta
シエル

見慣れない花です。

Ciel
ビィ

オイラたちの世界なら そこら中に生えている花だぞ。

Vyrn
レリウス

……イレギュラーフィールドに 足を踏み入れた可能性が高いな。

Relius
レリウス

それにしても……興味深い。 異世界の花か。通常ならば、異なる世界の花が存在するはずはない。

Relius
レリウス

道端に、それこそ当たり前のように咲いていることから、 特別な意味があって配置されているのではないと推測できる。

Relius
レリウス

このイレギュラーフィールドを構築した人物が、 無意識に生み出したものだろうな……。

Relius
ジータ

えっと……それは、重要なことなんですか?

Djeeta
レリウス

構築した者が意図していないものが存在するということは、 フィールド自体意図して作成されたものではないということだ。

Relius
レリウス

……イレギュラーフィールドの元となる 人物が有する情報……。

Relius
レリウス

絆の力を利用して、ファントムフィールド自体が イレギュラーフィールドを構築している可能性が高いな……。

Relius
ビィ

オイラたちの世界の花があるってことは、 元になった人物ってのはオイラたちの仲間なんだよな?

Vyrn
レリウス

おそらくはな。

Relius
シエル

前方に森があります。 周囲の状況からして、少々唐突な立地です。

Ciel
ジータ

……言われてみればそうだね。 それになんだか妙に深そう。

Djeeta
レリウス

イレギュラーフィールドの中心かもしれんな。 調べてみるとしよう……。

Relius
シエル

未確認の樹木を複数確認しました。 ……先程の花同様、私の情報にはない樹木です。

Ciel
ビィ

おぉ! リンゴォ! リンゴの樹だぁ!

Vyrn
ビィ

……んんん〜! うめぇ! やっぱコレだよな!

Vyrn
ビィ

奥も調べてみようぜ! もっとリンゴがあるかも……!

Vyrn
ビィ

あでっ!?

Vyrn
ビィ

ううぅ〜……また透明な壁かよぉ〜……。

Vyrn
レリウス

ということは……この先に、イレギュラーフィールドの 核とも言える何者かが存在するのだろうな。

Relius
ジータ

私たちの仲間だね!

Djeeta
レリウス

……壁は絆の力で作られている。 この森は、囚われている人物に関連がありそうだ。

Relius
レリウス

一時的に、壁を可視化できるようにしてみよう。 ……やるぞ。

Relius
ビィ

うへぇ…… なんだこれ、壁だらけじゃねぇか!

Vyrn
シエル

迷路、と言うべきでしょうか。

Ciel
ジータ

進むのは大変そうだけど、仲間がいるとわかっている以上、 逃げるわけにはいかないよ!

Djeeta
ビィ

そ、そうだな!

Vyrn
シエル

私たちも行きましょう、レイさん。

Ciel
ビィ

よっしゃ! 気合い入れていくぜ!

Vyrn

1: わぁ!?
2: んっ……?

1:
2:

ジータ

え、レイ!? 大丈夫!?

Djeeta
シエル

危ない!

Ciel
ビィ

矢!? どこから飛んできた!?

Vyrn
シエル

私たちへの攻撃と見るべきと考えます。外れたのは幸いでした。

Ciel
レリウス

……毒が塗られているな。 射られるとしばらく身動きが取れなくなるぞ。

Relius
ビィ

……な、なぁ。 これって、もしかして……。

Vyrn
ジータ

うん……私も同じことを思った。

Djeeta
ジータ

この森の迷宮に囚われているのは、 ソーンさんかもしれない。

Djeeta
ビィ

ソーンはすっげぇ弓使いなんだ。 どこから撃っても百発百中なんだぜ

Vyrn
レリウス

射手の気配はなかったが……。

Relius
ジータ

だったらなおさら、ソーンさんの可能性が高いです。

Djeeta
ジータ

気配なんか感じさせないくらい遠くからでも、 ソーンさんなら私たちを狙えるはず。

Djeeta
シエル

それは……すごいですね。

Ciel
レリウス

それほどの名手か。となると、少々厄介だな……。 ただの迷宮ではなく、難攻不落の砦と化している可能性もある。

Relius
ジータ

うぅん……逆だと思う。

Djeeta
ジータ

この迷路を生み出しているのがソーンさんなら、 攻略するチャンスがきっとあるはず。

Djeeta
シエル

何故ですか?

Ciel
ジータ

確かにソーンさんは、十天衆っていう、誰も届かないくらい すごい力を持った集団のひとりなんだけど……。

Djeeta
ジータ

他人の存在を軽んじてるわけでも、 完全に拒絶しているわけでもない。

Djeeta
ジータ

むしろ、誰かとの繋がりを求めてるんだ……。

Djeeta
ビィ

自分は強すぎて、いつか誰かを傷付けるかも…… って人から遠ざかろうとしたことはあったけど……。

Vyrn
ビィ

本当は、寂しがりなんだよな。

Vyrn
ジータ

さっきの矢だって、本当に私たちに当てるつもりなら、 絶対に当ててると思う。

Djeeta
ジータ

拒絶するつもりなら、壁を迷路にはしてないよ。 その気なら、そもそも攻略する道なんて無い砦や城を作るはず。

Djeeta
ジータ

……たぶん、誰かに来てほしいんだ。 だから絶対、出口までたどり着ける迷路になってる!

Djeeta

1: なら、急いで見つけよう
2: 早く会ってみたいな

1:
2:

ジータ

うん! きっとソーンさんも待ってるはずだよ!

Djeeta
シエル

そうですね。私もどんな方なのか、気になります。

Ciel
レリウス

とはいえ弓の名手の意識を利用した迷宮だ。 一筋縄ではいかないだろうな。罠があるかもしれない……。

Relius
レリウス

……無論、罠だけではないな。来るぞ。

Relius
ジータ

ソーンさんの力を奪った魔獣……だね。

Djeeta
ジータ

悪いけど、それは返してもらうよ!

Djeeta

ーーー/

Summary
周囲の魔獣を倒すと、迷路の壁にひびが入っ

た。壁を破壊するだけの絆の力を集めるべく、 一同はさらに多くの魔獣を倒していく。

シエル

敵の消滅を確認。お見事です。

Ciel
ジータ

……! 見て! 迷宮の壁……ヒビが入ってない!?

Djeeta
レリウス

ソーン自身が本気かどうかは別として、 この壁は、他人と外敵を拒絶するための壁だ。

Relius
レリウス

絆の力でできた壁は、絆の力を集めて破壊できる…… 既に実証済みの結果だな。

Relius
ジータ

前みたいに、魔獣をたくさん倒せばいいんだね。 それならなんとかなりそうかも!

Djeeta
ジータ

……待ってて、ソーンさん。すぐに助けに行くからね!

Djeeta

ーーー/

Summary
最奥までの道が開け、ソーンが現れた。しかし

彼女もまた記憶を失って混乱しており、一行は 戦いの中で記憶を呼び戻そうとする。

ジータ

レリウスさん! 絆の力、集まったよ!

Djeeta
シエル

どうでしょうか? 前回よりも壁の数が多いですが……足りますか?

Ciel
レリウス

……量は十分だろう。試してみるといい。

Relius
シエル

了解しました。ではレイさん。 前回同様、観測をお願いします。

Ciel
ビィ

おぉっ! ガンガン割れてくぜ!

Vyrn
シエル

はぁ、はぁ……。 それだけ、壁の数が多いということではありますが……。

Ciel
シエル

いかがですか?

Ciel
ジータ

これで進めそう! ありがとう、シエル、レイ!

Djeeta
ジータ

行こう! ソーンさんはきっと、一番奥だよ!

Djeeta
ソーン

……来て、しまったのね。

Tweyen
ビィ

ソーン!

Vyrn
ジータ

お待たせ、助けにきたよ! ……私たちのこと、わかる?

Djeeta
ソーン

……いいえ。けれど、あなたたちは 私のことを知っているのでしょう?

Tweyen
ソーン

私は十天衆、全空一の射手…… 過ぎた力を持つ者。

Tweyen
ソーン

だから、私はずっとひとり……今までも、これからも。

Tweyen
レリウス

レイチェルのとき同様、自己認識が不安定だ。

Relius
ジータ

暴走してたときのソーンさんに雰囲気が似てる……。

Djeeta
ビィ

なぁ! オイラたちがわかんねーのかよ!

Vyrn
ソーン

それは私の台詞。 私を知っているなら関わらないで。

Tweyen
ソーン

私は化け物。いつか、誰かを傷付ける。 そのたびに、私は強く自覚するの。

Tweyen
ソーン

やっぱり私は化け物だった、って。 ……あんなの、もうたくさん。

Tweyen
ソーン

だから、帰って……。

Tweyen
ジータ

はいそうですか、って帰れないよ。

Djeeta
ジータ

すぐに私たちのことを思い出してもらって、 また一緒に冒険するんだから!

Djeeta
ビィ

レイ、シエル、さっきみたいに 戦えば元に戻せるんだよな!?

Vyrn
ビィ

一筋縄じゃいかねー相手だけど…… 今は力を貸してくれ!

Vyrn
シエル

お任せ下さい。 レイさん、矢に気を付けてください。

Ciel
ジータ

無理を言ってごめん。 でも、お願い!

Djeeta
ソーン

どうして……? 私は傷つけたくない、ただそれだけなのに。

Tweyen
ソーン

急所には当てない。 ……けれど、痛い思いをさせるわ。

Tweyen
ソーン

ごめんなさい。

Tweyen

ーーー/

Summary
絆の力が戻り、すべてを思い出したソーン。再

会を喜ぶ彼女はこれまでの経緯を知ると、はぐ れた仲間たちを探す道行に合流した。

ソーン

私の矢を、かわした……!?

Tweyen
ジータ

ソーンさん! 目を覚まして!

Djeeta
ソーン

この声……真っすぐな眼差し……。

Tweyen
ソーン

ああっ……!

Tweyen
ビィ

も、元に戻ったのか……?

Vyrn
レリウス

レイの観測能力がある。 ……あれがどんな存在か、認識できれば……。

Relius
ソーン

……ビィ。 団長。

Tweyen
ソーン

ありがとう……ただいま。 ……ごめんね。

Tweyen
ビィ

よっしゃ! オイラたちのことがわかるんだな!?

Vyrn
ソーン

レイ……でいいのよね? あなたのおかげで、自分を取り戻せたわ。

Tweyen
ソーン

私の存在をしっかり繋ぎ止めてくれて、ありがとう。

Tweyen
ソーン

でも……私の力で、また他人を傷付けてしまったわ。

Tweyen
ソーン

それも、よりによって大事な仲間を……。 本当にごめんなさい。ビィ、怖かったでしょう?

Tweyen
ビィ

へへっ……どーってことなかったぜ! それに、オイラたち仲間じゃねぇか!

Vyrn
ジータ

このくらいのことで、ソーンさんを怖がったりなんてしないよ。 ……だから、ソーンさんも私たちを怖がらないで。

Djeeta
ソーン

……えぇ。ありがとう。 本当に、あなたは何度も私を助けてくれるのね。

Tweyen
ジータ

団長だもん! ……でも、本当に無事でよかった。

Djeeta
ジータ

レイ。 あなたのおかげだね。ありがとう!

Djeeta

1: お役に立てて何より
2: どういたしまして!

1:
2:

レリウス

……ソーンと言ったか。貴様は絆の力を奪われて、 無自覚にこの森の形成に一役買ったはず。

Relius
レリウス

そのときのことを、覚えているか?

Relius
ソーン

……はっきりとは覚えてないわ。 意識も朦朧としていたから……。

Tweyen
ソーン

ただ、誰も傷つけたくないと思って、 身を隠す場所を探していたのは覚えてる。

Tweyen
ソーン

……内心、誰かに見つけてほしいって 思っていたことも。

Tweyen
ソーン

ちょうど今みたいにね。 本当にありがとう、団長。ふふ。

Tweyen
シエル

ジータさんと再会できてよかったですね。 ラーベさんも無事であることを期待します。

Ciel
ジータ

あ……ごめんね。 シエルはラーベのことが心配だよね。

Djeeta
ビィ

大丈夫だぜ! ラーベも絶対助けるからな!

Vyrn
シエル

はい。みなさんがフガクへ帰還するためには、 ラーベさんが必要です。

Ciel
ビィ

心配してたのは、そういうことかよ!?

Vyrn
ソーン

ふふっ。ある意味、仲良しなのね。

Tweyen
ソーン

……ところで、団長。この子たちとは、 いったいどういう経緯で一緒に冒険をするようになったの?

Tweyen
ソーン

そうだったの……。

Tweyen
ソーン

ここは空の世界とは別の世界で、 私も、他の団員たちも迷い込んでいるのね……。

Tweyen
ソーン

じゃあ、はやくみんなを 迎えに行かなきゃね。探し物ならまかせて。

Tweyen
ソーン

みんな、よろしくね。

Tweyen
ビィ

それじゃあ、はぐれちまった仲間探しの続き、再開しようぜ!

Vyrn
ジータ

この調子で進めていこうね! がんばろー!

Djeeta
シエル

はい!

Ciel

第3節 孤高の料理研究家/

Summary
ソーンの眼を頼りに見つけた食堂では、ノエル

がふるまう料理で次々と人が倒れていた。それ を狙って集まる魔獣を一行は追い払う。

ジータ

ん〜……見渡す限り、草原だけど……。

Djeeta
ビィ

本当にこの辺りに怪しい建物があったのか?

Vyrn
ソーン

ええ……。 確かに、見えたはずなんだけど……。

Tweyen
ジータ

ソーンさんの目は確かだから 絶対に見つかるはずだよ。諦めずに探してみよう。

Djeeta
シエル

レイさん、大丈夫ですか?

Ciel
シエル

もうかなりの時間、歩き続けています。 そろそろ疲労が蓄積するころかと思われます。

Ciel
ビィ

腹が減ったなら、森で拾ったリンゴがあるぜ!

Vyrn
ジータ

そういえば、少しお腹が空いてきたかも。

Djeeta
シエル

補給が必要なら、休憩にしますか?

Ciel
シエル

休憩をするのであれば、 速やかに安全な場所を確保してきます。

Ciel
ソーン

そうね。 疲れた足では獲物を追えないわ。

Tweyen
ソーン

この先の大きな建物が 安全な場所だといいんだけれど。

Tweyen
ビィ

おおっ! あれかぁ!

Vyrn
ジータ

山のせいで見えなかったんだね。 ……でも、あれ、なんの建物だろう。

Djeeta
シエル

あの建物は、以前にも見たことがあります。 その時は、統制機構の士官学校だと聞きました。

Ciel
ソーン

学校……どうりで人がたくさんいるわけね。

Tweyen
ソーン

でもなんだか、みんな様子がおかしいわ。 吸い寄せられるようにひとつの建物に集まっているみたい……。

Tweyen
ジータ

……どうする、レイ? 行ってみる?

Djeeta

1: 行ってみよう
2: 危なくないかな……?

1:
2:

ビィ

そうこなくっちゃな!

Vyrn
シエル

そうですね、行きましょう。 ラーベさんがあの建物にいる可能性も考えられます。

Ciel
レリウス

警戒の余り前に進むことを止めては、 なにも得ることはできない。

Relius
レリウス

欲しいもの、知りたいことがあるのであれば 行くべきだろうな。

Relius
シエル

宜しいのですね、レイさん。

Ciel
シエル

では周囲を索敵しながら進みますが 危険と判断したら、すぐに撤退しましょう。

Ciel
ソーン

みんな、何を目当てに 建物に入っていくのかな……。

Tweyen
ソーン

魔物に襲われないよう、 安全な道を進みましょう。

Tweyen
ソーン

私についてきて。

Tweyen
ジータ

うわぁ、大きな建物だねぇ……。

Djeeta
ビィ

けど、なんだここ? なんか食い物っぽい匂いもするけど……。

Vyrn
シエル

食堂ではないですか?

Ciel
ビィ

入ってすぐ、いきなり食堂ってのは変じゃねーか?

Vyrn
ビィ

かと言って、この建物が まるまる全部食堂ってのも、ねーだろうし……。

Vyrn
生意気そうな女性

お腹が空いたわねぇ……。

Impatient Woman
無骨な大男

おい! メシはまだか! いい加減待ちくたびれたぞ!

Irritated Man
ソーン

食堂……みたいね。

Tweyen
ビィ

妙なことになってんな……。

Vyrn
ビィ

今のところ危険って感じはしねーけど……。

Vyrn
ノエル

はいはいは〜い! 怒鳴らないでください! そんなに慌てなくても、すぐに作りますから!

Noel
シエル

あれは……ノエルさん。

Ciel
ビィ

なんだ、知り合いか?

Vyrn
シエル

はい。統制機構の衛士をされている方です。

Ciel
ジータ

衛士って……つまり軍の人? でもあの人、戦うっていうよりも……。

Djeeta
ノエル

この、『超絶美少女天才料理研究家』ノエルがいる限り、 みなさんの食生活は未来永劫安泰ですっ!

Noel
ノエル

ご飯ができるまでは、アイドル並に可愛い私の 調理技術を見て楽しんでくださいね! 約束ですよ♪

Noel
ソーン

あら、あの子がみんなの料理を作っているの? ああいうの、ちょっと憧れちゃうな

Tweyen
ジータ

衛士と料理の研究家を兼業してるのかな? シエルもノエルの料理を食べたことがあるの?

Djeeta
シエル

いえ、私はありません。

Ciel
シエル

それよりも、気になることがあります。

Ciel
シエル

ノエルさんの印象が、以前とは随分と異なっているように 見受けられます。

Ciel
シエル

……まるで、別人のような印象です。

Ciel
シエル

ノエルさん。少しお話ししたいのですが、よろしいでしょうか?

Ciel
ノエル

あっ、割り込みはダメですよ!

Noel
ノエル

私の料理が一刻も早く食べたくて食べたくて仕方ないのは わかりますけど、順番はちゃんと守ってくださいね!

Noel
ノエル

安心してください、超絶スキルですぐに作りますから! 空腹は最高のスパイスです。待つのも無駄にはなりませんよ!

Noel
シエル

……えっ、あ、はい。 すみません。

Ciel
シエル

お話はできませんでした。

Ciel
シエル

ですがやはり以前のノエルさんとは どこか違うように思えます。

Ciel
ジータ

ということは、あの子も このフィールドに引き寄せられたひとりなのかな?

Djeeta
レリウス

そう見て間違いないだろうな。 この場を取り仕切っているのがなによりの証だ。

Relius
レリウス

見てみろ。

Relius
ノエル

はい、お待ちかねのお料理です! 一番から十番までの番号札をお待ちの方!

Noel
やせた男

おお、待ってまし……た……?

Thin Man
ノエル

あれ、どうしました?

Noel
太った男

……なんか、ブルッと寒気がしたんだけど、 これ、食べていい……んだよな?

Large Man
ノエル

はい! 召し上がってください! 絶対、おいしいですから。

Noel
やせた男

じゃあ……いただきます……。

Thin Man
食べた男たち

ん……んむ。

The Two Eating
食べた男たち

ふぐっ、んぐうううううー!?

The Two Eating
ビィ

おいおい、なにが起きてんだ!?

Vyrn
ビィ

倒れたやつ、白目剥いてるぜ!?

Vyrn
シエル

それだけではなく、痙攣して口から泡も吹いています。 顔色も真っ青ですし、生体反応が弱まっています。

Ciel
ノエル

あれ? 思わず倒れるくらい美味しかったんですか!?

Noel
ジータ

違う! 絶対に違うよ、それ!?

Djeeta
ノエル

美味しすぎて失神させるなんて…… スキルがありすぎるのも困りものですね。

Noel
ノエル

でも、お料理はどんどん出していきますよ! 次の方どうぞ!

Noel
血色の悪い男

ひぃっ……おい、早く行けよ! 外に……外に出してくれ!

Man Pale in the Face
汗だくの男

押すなよ! くそ! なんでドアが開かないんだ!? これじゃ逃げられない!

Man Sweating Nervously
ノエル

……あれ? みなさん、どうしたんですか?

Noel
ノエル

急にお腹でも痛くなったんですか? でも駄目ですよ、せっかくの料理が冷めちゃいます。

Noel
ノエル

出来立てが一番美味しいんですから。 はい、そこのアナタ! どうぞ召・し・あ・が・れ♪

Noel
血色の悪い男

あ、あぁぁぁあ……やめろ、やめてくれぇぇ……。

Man Pale in the Face
汗だくの男

身体が、勝手に……! 食べたくないのに…… 食べちゃダメなのにー! ぼぐぶあぁぁ!?

Man Sweating Nervously
シエル

これは……どういうことなのでしょうか。

Ciel
レリウス

おそらく、ここにいる全員が、観測者によって 引き寄せられた人物だろう。

Relius
レリウス

ノエルと言ったか、あの少女の願望が強すぎて このイレギュラーフィールドに囚われてしまったのだな。

Relius
レリウス

願望……いや、あれはもはや妄想と言っても良いだろう。

Relius
ジータ

も、妄想だなんて……女の子の夢を そんなふうに言うのは、やめてあげてよぉっ!?

Djeeta
ソーン

超絶美少女天才料理研究家……それが彼女の夢なのね。

Tweyen
ソーン

でも、あの料理は……。

Tweyen
ノエル

さあーどんどん食べてくださーい♪ ほらほら〜♪

Noel
ビィ

あの飯を食った奴がどんどん倒れてく……。

Vyrn
ビィ

作った本人はニコニコしてるし、 悪意が無い分、タチが悪いぜ……!

Vyrn
レリウス

まずいな、一刻も早く正気に戻さねば、被害はさらに広がるぞ。

Relius
レリウス

下手をすれば、あれひとりに世界ごと滅ぼされかねんな。

Relius
シエル

でもなぜノエルさんは、食べた人が倒れるような 料理を作っているのでしょうか。

Ciel
ビィ

察してやれよ! 料理が下手だからだろ!

Vyrn
ノエル

あれぇ……? みなさん、全員眠ってしまったんですか?

Noel
ジータ

あんなに大勢いたのに……。 カタリナさんの料理に勝るとも劣らない威力……。

Djeeta
レリウス

……好機と見たか。 気を失ったモノたちから絆の力を奪い取るつもりだ。

Relius
ノエル

あ、グッドタイミングです! 食材がこんなにたくさん! 腕がなります♪

Noel
ビィ

こいつらが原材料かよ!?

Vyrn
ソーン

あの獣を調理していたというの……? 解体がすごく難しそうなのに……。

Tweyen
ジータ

ねえレリウスさん。彼女を正気に戻すためには……。

Djeeta
レリウス

これまでと同じだ。絆の力以外にない。

Relius
ジータ

ですよね……。

Djeeta
ジータ

倒れちゃった人たちも放っておけないし、 とにかく魔獣をやっつけちゃおう!

Djeeta
ノエル

あれ……? あなたたちは……もしかして…… 私の食材を奪うつもりですね!?

Noel
ノエル

これは勝負ですね!? 料理対決! 道場破り! どちらが食材を多く取れるかの、熱いレース!

Noel
ノエル

血沸き肉が踊ります……乾いた風が吹く荒野でクッキング ストリートファイトに明け暮れた日々の情熱よ、いま再び!

Noel
ビィ

なんかもう、わけわかんねーことしか言ってねぇし 早くなんとかしてやろうぜ……。

Vyrn

ーーー/

Summary
一同を料理人と思いこみ、魔獣料理で対決をし

たがるノエルに対し、言葉での説得を試みるも 失敗。暴走する彼女を皆で止めに入る。

ノエル

それだけの食材を集めるとは……なかなかやりますね。 かなり腕に覚えのある料理人とお見受けしました!

Noel
ノエル

でも、ここからが本番です! 採った食材は、調理してこそ!

Noel
ノエル

ここからが真の、料理対決ですよ!

Noel
ノエル

みんなが私を待っています! 私のおいしい料理を! 食べたら二度と忘れられない、最高の味を!

Noel
ジータ

えーと……いくらレイでも、 料理対決じゃノエルを正気には戻せないよね……?

Djeeta
ソーン

かといって、あの子に向けて 弓なんて引きたくないわ。

Tweyen
シエル

レイさん。私が説得を試みます。

Ciel
シエル

ノエルさんに現実を直視してもらえないか、 試してみたいと思います。

Ciel
シエル

……ノエルさん。 少しお尋ねしたいのですが、よろしいですか?

Ciel
ノエル

あ、調理中のインタビューですね! 人気者はつらいなぁもう! でも応えちゃいます! プロですから!

Noel
シエル

ノエルさんは、小さいころからずっと 料理をされていたのでしょうか?

Ciel
ノエル

はい、それはもう! 小さいころから自分の才能を自覚して 有名料理店やテレビから引っ張りだこ!

Noel
ノエル

この道一筋で生きています!

Noel
シエル

それはおかしいです。

Ciel
シエル

そんな経歴の方が、どうして学校の調理室にいるのでしょうか。 ここは、ノエルさんの思い出の場所なのではないですか?

Ciel
ノエル

えっ? あ、そうですね。 学校ではツバキやマコト、マイ、カジュンたちと……。

Noel
ノエル

……。

Noel
シエル

ノエルさん。私は、あなたを知っています。 とても真面目な方です。本当は気付いているのではないですか?

Ciel
シエル

あなたは料理研究家などではない、と……。

Ciel
ノエル

な、何を言うんですか突然……!

Noel
ノエル

私は至高にして究極の料理研究家なんです! 世界中の 誰よりもおいしくお料理ができて、素材集めだって完璧!

Noel
シエル

それでしたら、私たちの方が多く食材を集められる事実は、 変ではありませんか?

Ciel
ソーン

……止まった?

Tweyen
ノエル

い、いやです……。

Noel
ノエル

いやですいやですいやです! いやですーーーーーーーーー!!

Noel
ビィ

あーあ、泣いちまったぞ。

Vyrn
ノエル

料理は、私の夢ですっ! ここは私のユートピアです!

Noel
ノエル

いつも理不尽な扱われ方をされて、耐えて耐えて耐え忍び、 ようやく手に入れた理想郷なんです!

Noel
ノエル

私以外が私のハードモードな人生をプレイしていたら、 絶対もっとひどいことになってますからね!?

Noel
ノエル

言うなれば今はご褒美タイム! 例えるなら特上ステーキ!

Noel
ノエル

この極上の時間を、まだまだ味わっていたいんです! だから邪魔しないでください!

Noel
シエル

料理を食べた人物が倒れていく様子が どうしてご褒美なのでしょうか?

Ciel
シエル

それは本当に、ノエルさんの願望なのですか?

Ciel
ノエル

うぅぅ……どうして……。

Noel
ノエル

どうしてそんな酷いことを言うの……? そんなふうにまた扱われるなら、私は……!

Noel
シエル

ッ!?

Ciel
ノエル

この子は……包丁は料理人の魂! あなたを調理して、私は! 今を! 生き延びます!

Noel
ソーン

結局、こうなるのね。

Tweyen
シエル

ですが、私たちも負けられません……。 戦闘を開始します。

Ciel

ーーー/

Summary
戦いの末に、ノエルは正気を取り戻した。彼女

は倒れた人たちの看護に努めるためその場に残 り、一行はさらに先へと進んでいく。

ノエル

うぅ、そんな……負けちゃった……。 私の、私の魂がぁぁ……。

Noel
ビィ

ふぃー、やっと大人しくなったな。

Vyrn
ジータ

ちょっと、可哀そうな気もするけどね……。

Djeeta
ジータ

包丁を向けられたときはびっくりしたけど、 実は刃物はそんなに得意じゃなかったのかな?

Djeeta
ソーン

すぐに飛び道具で戦う方へ切り替えていたものね。 いい腕してたわ。

Tweyen
ノエル

……結局、私はこの子に愛されなかった。 この子を、信じることができなかった……。

Noel
ノエル

その程度の料理人にしかなれなかったんだね……。 しくしくしく。

Noel
ジータ

な、泣きながら包丁を抱き締めてる……。

Djeeta
ジータ

気持ちとしては同情してあげたいんだけど…… 包丁はちょ〜っと怖いかなぁ〜……。

Djeeta
ビィ

自分が気絶させたヤツらに囲まれて、 泣くってのもな……。

Vyrn
ソーン

というか、あの子、正気には戻ってるのよね? 大丈夫……?

Tweyen
ノエル

……ふぅ。ご迷惑とご心配をおかけしました。

Noel
ノエル

でも、もう大丈夫です。 いっぱい泣いて、すっきりしましたから。

Noel
ビィ

立ち直りはえーな!?

Vyrn
ノエル

はいっ! 逆境には慣れていますので!

Noel
ビィ

お、おう……なんか、ごめんな……?

Vyrn
ノエル

私はここに留まって、倒れた方の看護に努めます。

Noel
ノエル

あなた方は……先に進むんですよね?

Noel
シエル

ですがノエルさん。絆の力を求めた魔獣が またここに現れるかもしれません。

Ciel
シエル

ひとりで残ることには、あまり賛成できません。

Ciel
ノエル

大丈夫、これでも私、結構強いんですから。

Noel
ノエル

ですからみなさんは、どうか先へ進んでください。

Noel
ノエル

そうだ、お腹が空いた時のためにこれを。 残りわずかな食料ですが……おにぎりを作りました。

Noel
ビィ

ん、お、おぉ…… オイラはリンゴがあるから、いらねーかな……。

Vyrn
ジータ

き、気持ちだけ受け取っておくね! ありがとう、ノエル!

Djeeta
ビィ

……なぁなぁ。おにぎりってさ、普通は白いよな?

Vyrn
ソーン

どうやったら紫色になるのかしら……。

Tweyen
シエル

料理の奥深さを感じました。

Ciel
シエル

私もいつか、挑戦してみたいです。

Ciel

第4節 交差する刃/

Summary
聞こえてきた剣戟の音を辿ると、刀の達人、ナ

ルメアとジンが全力で刃を交えていた。止めに 入るも、ジータたちの声は届かない。

ビィ

お〜。なんだかすげーところに出たな!

Vyrn
ビィ

神殿……みたいな感じか? でも、そんなに古くもなさそうっていうか……。

Vyrn
シエル

ソーンさんの視覚は素晴らしいですね。 調査効率が格段に上がりました。

Ciel
ソーン

ふふ、ありがとう。 みんなの役に立てているみたいで、嬉しい。

Tweyen
レリウス

……呑気なことだな。

Relius
レリウス

ずいぶんと余裕があるようだが、すでに イレギュラーフィールドに踏み入っていることを失念するな。

Relius
ジータ

あ、ごめんなさい。 気を抜きすぎるのは良くないよね。

Djeeta
ジータ

この建物のどこかにも、 囚われている人がいるんだろうし……。

Djeeta
レリウス

……先程から、絆の力の気配を強く感じる。 今回はかなり大物だろうな。

Relius
ビィ

ん〜オイラたちの仲間かな? それとも、シエルたちの仲間か……?

Vyrn
レリウス

直接確かめれば良い。……シエル=サルファー。 貴様が索敵しろ。

Relius
レリウス

付近に動体反応があるはずだ。 探れ。

Relius
シエル

了解しました。

Ciel
シエル

…………。 ……反応を確認。……複数です。

Ciel
ジータ

もしかして、魔獣に襲われてたり?

Djeeta
シエル

そこまではまだわかりません。 案内します、こちらです。

Ciel
ジータ

やっぱり、誰かが戦ってる……!

Djeeta
レリウス

……なるほどな。気配が大きい理由はこれか。 絆の力の反応元が、ふたつある。

Relius
???

はぁぁっ!

???
ジン

はっ!

Jin
ジータ

ナルメアさん!?

Djeeta
ソーン

……どうやらどっちも、本気で戦っているみたいね。

Tweyen
ビィ

な、何者だアイツ!? 蝶の姉ちゃんと互角なんて……。

Vyrn
ナルメア

……あなた、強いのね。私はナルメア。 名前……教えてもらってもいいかな?

Narmaya
ジン

……いいだろう。冥土の土産に教えてやる。 ジン=キサラギだ。

Jin
ジン

僕の邪魔をしたこと、後悔しながら死ぬがいい!

Jin
シエル

レイさん、あの方、 ツバキさんの上官の方です。

Ciel
シエル

以前のファントムフィールドでも遭遇しましたが、 恐ろしいまでの強さです。

Ciel
シエル

互角に斬り合っているナルメアさんの実力も 相当な物と思われます。

Ciel
ジータ

ナルメアさん! 落ち着いて! どうしてその人と戦ってるんですか!?

Djeeta
ナルメア

たぁぁっ!

Narmaya
ビィ

ダメだ……全然聞こえてねーぞ……。 あのジンってヤツもおんなじだ……。

Vyrn
レリウス

……あの角のある女は、 自身の背後にいる魔獣を守っているようだな。

Relius
レリウス

そして、ジン=キサラギは、あの魔獣を殺そうとしている。

Relius
ナルメア

団長ちゃんは……私が守る!

Narmaya
ジータ

え、私? 私ならここにいるけど……。

Djeeta
ジン

くどい! そこをどけと言っている!

Jin
ジン

それは僕が殺すべき存在だ。 他の誰にも渡さない。

Jin
ジン

庇うなら貴様ごと斬るまで! はぁぁっ!

Jin
シエル

ジンさんには、あの魔獣が別のモノに見えているようです。

Ciel
ソーン

じゃあひょっとして、 ナルメアにはあれが団長に見えている?

Tweyen
ソーン

……だとしたら、まずいわよ。ナルメアは 団長を守るためなら絶対に譲らないわ。

Tweyen
シエル

どちらかが倒れるまで戦いが続くと考えられます。 止めなくてはなりません。

Ciel
ジータ

声が届かないなら、あの魔獣が私じゃないって 教えないと……レリウスさん、どうすれば……?

Djeeta
レリウス

……おそらく、奴等はこれまでと同様、絆の力を奪われた。 そして、このフィールドの生成に巻き込まれたのだろう。

Relius
レリウス

フィールドの生成には、心の拠りどころである 『使命』が強く作用した。

Relius
レリウス

ふたりの位置がたまたま近かったことで、 『守護』と『抹殺』という相反する願望が結び合った。

Relius
レリウス

結果……奴等がお互いの使命をかけて、 戦うフィールドが完成した……といったところか。

Relius
ジータ

戦いながら、絆の力を奪われてる……ってこと?

Djeeta
レリウス

最終的には、自分が何者なのか、なんのために戦うのかも わからないまま、戦闘行為を続けるだけになるだろう。

Relius
レリウス

……負ければ当然、命を落とすことになる。

Relius
シエル

自分がわからなくなっても……戦い続けるのですか。

Ciel
シエル

それは……。

Ciel
ジータ

そんなのダメだよ! ふたりを止めないと!

Djeeta
ビィ

でもどうやって止めるんだ? オイラたちの声は届いてねーし……。

Vyrn

1: 絆の力で、きっと助けられる
2: 今までみたいに、やってみよう!

1:
2:

ソーン

私を助けてくれたときみたいに……ってことね。

Tweyen
シエル

はい。透明な壁はありませんが、 状況そのものはこれまでと類似しています。

Ciel
レリウス

その通り。……貴様らを認識できないのは、 絆の力が不足しているせいだ。

Relius
レリウス

この建物の中には絆の力を吸い上げた魔獣たちがいる。

Relius
ビィ

そいつらを倒して、絆の力を集めるんだな!

Vyrn
シエル

ジンさんとナルメアさん……ふたりの決着がついてしまう 前に、急いで集めましょう!

Ciel
ジータ

うん! 待っててね、ナルメアさん……!

Djeeta

ーーー/

Summary
絆の力を集め、二人と話をするも戦いは止まな

い。そこでレリウスが、争いの原因を奪うこと でその矛先はこちらに向くと提案する。

ジータ

絆の力を集めてきたよ……! ナルメアさん、聞こえますか!?

Djeeta
ナルメア

あなたは……?

Narmaya
ジン

……なんだ、貴様らは……?

Jin
ジン

どこから湧いたか知らんが、邪魔をするな。 巻き込まれたくなければ下がっていろ!

Jin
ナルメア

くっ……! ごめん、今は取り込み中なの! 危ないから、離れてて!

Narmaya
ビィ

ダメだ……ふたりとも元に戻らねーぞ……。

Vyrn
ジータ

こっちの声が届くようにはなったみたいだけど…… まだ足りないんだ。

Djeeta
シエル

これまでは、対象者と交戦することで、 レイさんに観測していただいていましたが……。

Ciel
シエル

すでに交戦中のふたりの間に割って入るのは、危険すぎます。 推奨できません。

Ciel
ビィ

くそぅ! だったら、どうすりゃいいってんだ……。

Vyrn
レリウス

奴等の共通の敵になればいい。

Relius
ジータ

それ……どういうこと?

Djeeta
レリウス

シンプルな話だ。奴等が必死になって取り合っている、 問題の魔獣を消せば済む。

Relius

1: でもナルメアにとって、あの魔獣は……
2: ……ジンが怒らないかな?

1:
2:

ジータ

私に見えてる……んだよね。 それを消したりしたら、きっとナルメアさん、すごく悲しむ……。

Djeeta
ジータ

……でも、このままにはしておけないよね。 放っておいたら、ナルメアさんが危ないんだから。

Djeeta
シエル

おそらく、とても怒ると思います。あの魔獣を殺す…… そのことに、とても執心されているようですから。

Ciel
シエル

ですがこのままでは、ジンさん自身も危険です。

Ciel
シエル

安心してください。敵対状態になった際、 レイさんは私が守ります。

Ciel
レリウス

……方針は決まったようだな。 では……今しがた集めた絆の力とやら、利用させてもらうぞ。

Relius
レリウス

あの魔獣を別のモノに見せているのは絆の力…… 別のベクトルでぶつけてやると、こうなる。

Relius
ジン

なっ!? 奴が、消えた……!?

Jin
ナルメア

団長ちゃん!? 団長ちゃん、どこにいったの!?

Narmaya
ジン

……貴様らがやったのか?

Jin
ソーン

狙い通り、こっちに気付いてくれたわね。

Tweyen
ビィ

でも、嫌な予感が……。

Vyrn
ナルメア

……団長ちゃんを、どこへ隠したの?

Narmaya
ジン

アレは僕の獲物だ! よくも横取りしたな……!

Jin
ジン

アレを殺すのは僕だ! 邪魔するなら……お前から殺す!

Jin
ソーン

……本気の殺意ね。 全身がゾクゾクするわ。冷たく、激しい怒り……。

Tweyen
シエル

説得は難しい……と、思われます。

Ciel
シエル

……? 蝶……?

Ciel
ジータ

っ!? レイ! 避けて!

Djeeta
シエル

っ!?

Ciel
シエル

レイさん、ご無事ですか!?

Ciel
ビィ

今のは、蝶の姉ちゃんの……。

Vyrn
ナルメア

あなたたちを斬る。 そして、団長ちゃんを救い出す。……覚悟!

Narmaya
ジータ

ナルメアさん……。 そこまで、私のことを……。

Djeeta
レリウス

場は整えてやったぞ。 あとは奴等を倒せばいい。効果は実証済みだ。

Relius
レリウス

……レイ。 貴様の観測次第ということだ。

Relius
ジータ

ナルメアさん……本当にごめんね。 でも、いま助けるから!

Djeeta
ジン

何をゴチャゴチャと! ……殺してやる。覚悟しろ!

Jin

ーーー/

Summary
二人の攻撃をしのぎきり、絆の力が満ちる。

ジンは幻影を追っていたと知って立ち去り、 ナルメアは元通りジータのそばに寄り添った。

ジン

くっ……なんだ、これは?

Jin
ナルメア

団長ちゃん……。 んんっ?

Narmaya
ナルメア

あ……団長ちゃん! 無事だったんだね、よかった!

Narmaya
ジータ

ナルメアさん!

Djeeta
ナルメア

どこに行っちゃったのかと思って、 お姉さん心配したんだよ。

Narmaya
ジータ

うん……ごめんなさい……。

Djeeta
ジータ

たくさん守ろうとしてくれたんだよね。 私も……もっと、ナルメアさんを大事にするから……。

Djeeta
ナルメア

うん? うん、ありがとう。 でも、お姉さん、もう大事にしてもらってるよ?

Narmaya
ジン

……僕が狙っていた魔物は、どこへ行った?

Jin
シエル

あれは、普通の魔獣です。 ジンさんは幻を見ていたと思われます。

Ciel
シエル

おそらくですが……お探しの魔物ではありません。

Ciel
ジン

……そうか。 確かに……微塵も気配がない。チッ……幻影とは……。

Jin
ジン

ならば、もうここに用はない。

Jin
シエル

どちらへ行かれるのですか?

Ciel
ジン

自分の獲物を探しに行く。……僕には…… 殺さなければならないモノがある……はずなんだ。

Jin
ジン

……貴様ら、なにか知らないか? なによりも禍々しく……なによりも深い……黒い者を。

Jin
シエル

……すみません。 それらしい情報は何もありません。

Ciel
シエル

レイチェルさんとノエルさんでしたら、 この世界でお会いしたのですが。

Ciel
ジン

そんなものはどうでもいい。……余計な情報だ。

Jin
ジン

ひとつ忠告しておく。たとえそれらしき魔物を見つけても、 絶対に手を出すな。

Jin
ジン

アレは……誰にも渡さない!

Jin
ソーン

……レイ。 彼も正気に戻っているのよね?

Tweyen
シエル

はい、そのはずです。

Ciel
ナルメア

とっても強くて……とっても使命感に燃えてる人、なのかな?

Narmaya

1: 頼りになる人だよ
2: 誰かを探してるみたい

1:
2:

ジータ

うん、そうなんだろうなって、私も思うよ。

Djeeta
ジータ

ちょっと気迫はすごかったけど…… でもなにか大事なものを真っ直ぐ見てる人なんだね。

Djeeta
ジータ

戦ってる姿からも、そういうのが伝わってきたもん。

Djeeta
ジータ

きっとあの人にとって、すごく大事なことなんだね。

Djeeta
ジータ

すごい気迫だったし……戦ってる姿に迷いがなかった。 信念があって戦ってる人、って感じがしたよ。

Djeeta
ジータ

いつか一度、手合わせしてもらいたいな。

Djeeta
シエル

ジータさんは、少しレイさんに 似ていますね。

Ciel
ジータ

え? そうかな?

Djeeta
シエル

いえ、その。少し、そんな気がしたのです。

Ciel
シエル

……出会った人のことを『見よう』という意識を、 強く感じます。

Ciel
シエル

私も、レイさんに見られていると 強く感じることがあります。

Ciel
シエル

それは時々、戸惑うことでもありますが…… なぜか頼もしくもあります。

Ciel
シエル

だからきっと、ナルメアさんやソーンさんも、ジータさんを 頼もしく思っているのではないでしょうか。

Ciel
ソーン

……ええ、そうよ。シエルの言いたいこと、よくわかる。

Tweyen
ナルメア

私も。

Narmaya
ナルメア

ってことは、シエルちゃんはレイちゃんのこと、 大好きなんだ。

Narmaya
シエル

え?

Ciel
ナルメア

だって私、団長ちゃんのことだ〜い好きだもの。

Narmaya
ジータ

えへへ……あんまりハッキリ言われると、少し照れちゃうな。

Djeeta
シエル

…………。

Ciel
シエル

……すみません、わかりません。

Ciel
ナルメア

そっか。でもきっとわかるよ。 そのうちね。

Narmaya
シエル

……はい。

Ciel
ビィ

ん? ジータ、お前……なんか光ってねーか?

Vyrn
ジータ

ホントだ……絆の力が……集まってくる。 ……すごい、どんどん力が湧いてくるみたい。

Djeeta
ナルメア

わぁ……団長ちゃん、キレイ!

Narmaya
ジータ

ありがとう。 ナルメアさんから力が流れ込んでくるのを感じる……。

Djeeta
ジータ

あと……あのジンって人からも。

Djeeta
シエル

ジンさんからも絆の力が発生しているのですか?

Ciel
シエル

……絆とは、複雑なものですね。

Ciel
ジータ

人それぞれの形があるんじゃないかな。 絆って一言で言ってもね。

Djeeta
ビィ

あいつ、なんっか危なっかしいよな。 無理しねーといいけど。

Vyrn
シエル

そう……ですね。

Ciel
ナルメア

ねぇ、団長ちゃん。次、どこへ行こっか?

Narmaya
ナルメア

お姉さん、どこへでもついていくからね♪

Narmaya
ジータ

あはは、ありがとう!

Djeeta
ソーン

ふふ、事情を聞く前からこれなんだから。 すっかり元通りね、ナルメア。

Tweyen
ソーン

レイのおかげね。 ありがとう。

Tweyen

第5節 熱砂の幻/

Summary
草原の向こうに唐突に砂漠が広がる地帯。その

中にマイが囚われていた。魔獣に囲まれる彼女 を、一行は急いで助けに向かう。

ナルメア

やっぱりひとりで歩くより みんなで一緒に歩く方が嬉しいし、楽しいなぁ。

Narmaya
ナルメア

天気もいいし、とってもいい気分。

Narmaya
ビィ

これが異世界なんて状況じゃなきゃ 昼寝でもできたのになぁ。

Vyrn
シエル

ナルメアさんが合流してから、みなさん賑やかです。

Ciel
ジータ

うんうん。賑やかなのはいいことだよね!

Djeeta
ジータ

ねぇ、レリウスさん!

Djeeta
レリウス

……私には無縁の感情だ。

Relius
レリウス

賑やかな状況に利点などない。 それに個人的にも、興味はないのでな。

Relius
ジータ

え〜、つれないなぁ……。

Djeeta
シエル

確かに、敵や魔獣に気配を察知される可能性は 上がると思います。

Ciel
ナルメア

そのときはお姉さんが、絶対にみんなを守るからね。

Narmaya
ソーン

ふふ、周囲は私が警戒しているから、大丈夫よ。

Tweyen
ソーン

あら……?

Tweyen
ジータ

ソーンさん、なにか見つけたの?

Djeeta
ソーン

この先で草原が途切れてるみたい。 草原の先は……一面の砂。

Tweyen
ソーン

どうする?

Tweyen
ジータ

また、誰かのフィールドかな? とにかく、行ってみよう。

Djeeta
ビィ

うへぇ……本当に砂だらけだな。

Vyrn
ナルメア

平原が急に砂漠になるなんて…… やっぱり変だよね?

Narmaya
レリウス

間違いなく、何者かが作り出したイレギュラーフィールドだろう。 その証拠に、この辺りにも絆の力の残滓が見られる。

Relius
レリウス

だがこの残滓は……ふむ、興味深いな。

Relius
???

……お〜い!

???
ビィ

……ん? なんか声がしねーか?

Vyrn
???

お〜い!!

???
ソーン

誰かが呼んでいるわ。……あそこ!

Tweyen
マイ

誰か〜!

Mai
シエル

あれは……マイさんですね。

Ciel
ジータ

彼女も知り合い? シエルたちの仲間?

Djeeta
ソーン

それよりも大変。彼女、魔獣に囲まれてるわよ。 助けに行きましょう。

Tweyen
マイ

そこの人たち! 聞こえてるよね!?

Mai
マイ

お願いだから、助けてくれないかな!? 知らない間柄だけど、困ったときは助け合いだと思うんだ!

Mai
ジータ

助けを求めて困ってる人を放ってはおけないよね!

Djeeta
ジータ

それが知り合いだって言うなら、なおさらだよ!

Djeeta

1: 早く助けよう!
2: なにかが引っかかる……

1:
2:

マイ

うわわ、魔獣がまた増えた……!? お、お願い、早くー!

Mai
ビィ

迷ってる余裕はなさそうだぜ!

Vyrn

ーーー/

Summary
ひとまず魔獣を追い払うが、マイだけが透明な

壁に囲まれ、その場から動けない。壁を破壊す るため、一行は絆の力を集めることに。

マイ

ふぅ……君たち、ありがとう。 おかげで助かったよ。

Mai
ナルメア

こんな砂漠のど真ん中で魔獣に襲われるなんて、 災難だったね。とりあえず安全な場所に移動しよっか。

Narmaya
マイ

それが、透明な壁に囲まれちゃって 出られないんだ……。

Mai
マイ

これ、どうすれば出られるんだろう……。 君たち、なにか知らない?

Mai
ビィ

また例の壁かよ…… ……罠とか仕掛けられてねーよな?

Vyrn
シエル

周囲を索敵しましたが、特に反応は検知できません。

Ciel
シエル

ひとまずこの近辺は安全かと思われます。

Ciel
ソーン

この壁……私の時にあった壁と同じものなのね。 透明な壁か……なにか意味があるのかしら?

Tweyen
ソーン

これじゃ、彼女には近づけないわね。

Tweyen
ナルメア

あ、いいこと思い付いた♪ 地面を掘って、トンネルを作って助けるのはどうかな?

Narmaya
マイ

それがダメなんだ……地面も、透明の壁でガードされてて。

Mai
ジータ

囚われのお姫様……って感じだね。

Djeeta
ジータ

レリウスさん、今回も絆の力を集めて 壁を壊すしかないんですか?

Djeeta
レリウス

……そのようだな。

Relius
ナルメア

……?

Narmaya
レリウス

このフィールドは、あのマイという少女が 何者かに救われたいという願望によって作られている。

Relius
レリウス

わざわざ砂漠の中で目立つように囚われているのも そのためだろう。

Relius
レリウス

この砂漠という場所も、おそらくは 彼女の潜在意識から来ている心象風景だ。

Relius
ジータ

じゃあマイは、とにかく『助けてほしい』ってことかな。

Djeeta
ジータ

助けを求める人のためにも、がんばらなきゃ。 ね、ナルメアさん!

Djeeta
ナルメア

う、うん〜……。

Narmaya
マイ

……あ、危ない!

Mai
シエル

レイさん、私の後ろへ!

Ciel
ナルメア

危ない危ない。 お姉さんがいれば安全だって約束したもんね♪

Narmaya
ソーン

みんな、怪我はない?

Tweyen
シエル

はい、全員問題ありません。 ただ……囲まれてしまったようです。

Ciel
ビィ

数が多いな! こりゃヤベーぞ!?

Vyrn
マイ

……逃げて!

Mai
マイ

ここは壁で守られてるから、私は大丈夫! だからみんなは一度逃げて!

Mai
ジータ

そんなことできないよ!

Djeeta
レリウス

いや、彼女の言う通りだ。

Relius
レリウス

さらに魔獣の数が増えている。 このまま囲まれれば、我々が全滅するだろう。

Relius

1: '
2: 仕方ない、一度退こう

1:
2:

シエル

……わかりました。

Ciel
シエル

4時の方向がやや手薄です。 魔獣の少ない場所を突破しましょう。

Ciel
ナルメア

みんな、お姉さんについてきて!

Narmaya
ビィ

ふぅ……なんとか魔獣は撒けたな。

Vyrn
ジータ

ねぇレリウスさん。マイを助けるにはやっぱり 魔獣を倒して絆の力を集めるしかないの?

Djeeta
レリウス

その通りだ。この世界に囚われた者を助けるのに それ以外の方法は存在しない。

Relius
レリウス

あの少女も、あのまま砂漠に放置すれば やがて世界に取り込まれてしまうだろう。

Relius
レリウス

そうなる前に、絆の力を集めて解放するしかない。

Relius
ナルメア

…………。

Narmaya
ジータ

ナルメアさん? どうかした?

Djeeta
ナルメア

あ、ううん、なんでもない……かな。

Narmaya
ソーン

……ねぇ、レイ 私、マイのことで気が付いたことがあるの。

Tweyen
ソーン

さっき、透明な壁に触れたでしょう?

Tweyen
ソーン

そのときに感じたのだけれど…… あの人は、とても『孤独』。

Tweyen
ソーン

いえ……まるで自分から、孤独を求めているように見えたわ。

Tweyen
ソーン

あなたには、彼女がどう見えた?

Tweyen

1: たしかに、違和感があった
2: 以前と同じように見えた

1:
2:

シエル

孤独……ですか。

Ciel
シエル

確かに、以前のマイさんとは、 少し印象が違ったようにも見えました。

Ciel
シエル

ノエルさんの時ほど大きな違和感でないのですが。

Ciel
ジータ

なんであれ、ひとりにはしておけない。 放っておけないよ。

Djeeta
シエル

はい、そうですね。 一刻も早くマイさんを助けましょう。

Ciel
ジータ

うん!

Djeeta
ジータ

とにかく周囲の魔獣を片付けよう!

Djeeta
ソーン

……そっか。きっと、あなたはそれだけ彼女の事、 よく知っているってことなのね。

Tweyen
ソーン

彼女の悩みも、苦しみも……。

Tweyen
ジータ

なんであれ、ひとりにはしておけない。 放っておけないよ。

Djeeta
シエル

はい、そうですね。 一刻も早くマイさんを助けましょう。

Ciel
ジータ

うん!

Djeeta
ジータ

とにかく周囲の魔獣を片付けよう!

Djeeta
ビィ

よぉし、準備はいいな! 戦闘開始だぜ!

Vyrn

ーーー/

Summary
壁を壊しマイを助け出すが、彼女は顔色が悪

く、気配も希薄になっている。急いで彼女を 観測し、奪われた絆を取り戻そうと試みる。

ジータ

よしっ……これで魔獣は全部片付いたよね!

Djeeta
ジータ

絆の力もバッチリなはず。 シエル、レイ、お願い!

Djeeta
シエル

はい。レイさん、観測をお願いします。

Ciel
ナルメア

やったぁ!

Narmaya
シエル

マイさん、大丈夫ですか?

Ciel
マイ

ありがとう……くっ……。

Mai
シエル

顔色が優れません。 どこか痛みがありますか?

Ciel
マイ

うん……君たちが去ってから 急に力が入らなくなって……。

Mai
レリウス

絆の力を奪われすぎたためだろう。

Relius
レリウス

世界との結びつきが弱まれば、起こり得る現象だ。

Relius
ナルメア

どうしよう、この子……目の前にいるのに、 すごく気配が希薄だよ。まるで煙みたいに……。

Narmaya
ソーン

ねぇ、絆の力を強めないと、まずいんじゃない……?

Tweyen
シエル

そうですね……レイさん、 マイさんの観測をお願いします。

Ciel
シエル

マイさん。申し訳ありませんが、私たちと戦っていただけますか?

Ciel
シエル

レイさんの観測であなたを助けられます。

Ciel
マイ

君たちと、戦いを……?

Mai
マイ

……うん、わかった。

Mai
マイ

最後の、力を……振り絞る……。 レイ、私の命……預けたよ!

Mai

ーーー/

Summary
マイの幻が消え、現れたハザマの攻撃を防ぐ

『本物』のマイ。罠を看破されたハザマは逃 走、消えた友を探すマイは一行に加わった。

マイ

くっ……はぁ、はぁっ……。

Mai
ジータ

これで、大丈夫……? 成功したんだよね、レイ?

Djeeta
ジータ

……レイ? どうかしたの?

Djeeta

1: '
2: これまでの感覚と違う

1:
2:

ジータ

ど、どういうこと……?

Djeeta
ジータ

……そういえば、私も絆の高まりを感じない。 なんで!?

Djeeta
マイ

レイ……私を、観て…… もっと近くで……早く……。

Mai

1: マイの手を取る
2: 駆け寄る

1:
2:

ジータ

そんな……間に合わなかった……?

Djeeta
???

いえ、完璧でした。

???
シエル

っ!? レイさん!?

Ciel
ナルメア

しまった!?

Narmaya
ハザマ

くっ!?

Hazama
ハザマ

あなたは……。

Hazama
マイ

あぶない、あぶない。 ギリギリ間に合ったみたいでよかったよ。

Mai
シエル

マ、マイさん!? これは……どういうことでしょうか。

Ciel
ビィ

えーっと、マイが消えて帽子の男が出てきたと思ったら、 後ろからまたマイが……? どうなってんだ? これ。

Vyrn
ビィ

まさか偽物が増えたってのか!?

Vyrn
マイ

あはは、私は本物だよ。マイ=ナツメっていうんだ。

Mai
マイ

でもビックリしたよ。 自分と同じ姿の女の子が助けを求めてるなんて。

Mai
マイ

しかも助けに向かおうとしたら君たちが現れて、 私だった女の子が君たちを襲おうとするなんてさ。

Mai
シエル

あなたは……ハザマさんですね。

Ciel
ハザマ

おや、私のことをご存じなのですか? これはこれは、あなたたちのことは知りませんが光栄ですね。

Hazama
レリウス

……成程。先ほど助けを求めてたあれは、 貴様の幻影だったということか。

Relius
ナルメア

だからあんなに気配が薄かったんだ…… うかつだったわ……。

Narmaya
ハザマ

やれやれ。もう少しで絆の力を得た状態の レイさんが手に入ったのに。

Hazama
ハザマ

とても残念ですよ。

Hazama
ソーン

残念……? 嘘つきね。 そういう割にはずいぶん余裕あるじゃない。

Tweyen
ハザマ

あれ? バレちゃいました?

Hazama
ハザマ

いやいや、これでも手間をかけた分は 失望しているんですよ?

Hazama
ハザマ

わかりやすい場所に幻影を置いて ずっと獲物が釣れるのを待っていたんですから。

Hazama
ハザマ

ただ、欲しい物は手に入れてしまうと 価値も下がってしまいますから。

Hazama
マイ

私を騙ってやるなんて、ひどいね。目的は何?

Mai
ハザマ

そこにいるレリウスさんと同じですよ。 せっかくのイレギュラーな場ですからね。

Hazama
シエル

レリウスさんと同じ……ですか? それはどういう意味でしょうか。

Ciel
ハザマ

絆の力の有用性、絆の力と観測能力を合わせたときの 出力実験……試したいことはたくさんあります。

Hazama
レリウス

なんの話をしているのかわからんが…… この世界を特異な状況に変えているのは、お前の仕業か?

Relius
ハザマ

ふふふ、そうですか。 いやはや、お人が悪い。

Hazama
ハザマ

……まぁ、いいでしょう。

Hazama
ハザマ

あなたがたが追っている謎ですがね、願望を元にした フィールドを作るなんてことは、そう簡単じゃないんですよ。

Hazama
ハザマ

それを可能にする力なんて、この世界には限られています。

Hazama
ハザマ

私は、そのルールの中でできることをやるだけ…… 時間と好機は限られているので、これにて失礼しますよ。

Hazama
ソーン

待ちなさい。 この騒ぎの元凶を私がみすみす逃すと思う?

Tweyen
ナルメア

そうね。悪いけど、斬るよ?

Narmaya
ハザマ

おお、怖い……。 ですが、どうぞご自由に。

Hazama
ソーン

……!? 姿が、追えない!?

Tweyen
ナルメア

気配が、そこら中に……!? って、もう遠くへ……!?

Narmaya
レリウス

……どうやら捕えるのは不可能だな。

Relius
ジータ

レリウスさん。さっきの人が言っていたこと…… あなた、本当はなにか私たちに隠してる?

Djeeta
レリウス

……あれは、蛇だ。 気を取られると、疑念に飲み込まれるぞ。

Relius
ジータ

……。そっか。

Djeeta
シエル

レイさんが無事なのは マイさんのおかげです。ありがとうございます。

Ciel
マイ

あはは、気にしないで。

Mai
マイ

君たちだって、偽物の私を助けようとしてくれたじゃない。 ん? それとこれとは別の話かな? まあ、いいか。

Mai
シエル

マイさんも、この世界に囚われたのですか?

Ciel
マイ

私は、仲間を……親友のカジュンを探しているんだ。

Mai
マイ

旅の途中ではぐれてしまって……きっとこの世界の どこかにいると思うんだけど。

Mai
ビィ

へぇ、マイも仲間を探してんのか。 オイラたちと同じだな!

Vyrn
マイ

うわっ、トカゲが喋った!

Mai
ビィ

オイラはトカゲじゃねぇ!!!

Vyrn
シエル

カジュンさんがどこにいるか、心当たりはあるのですか?

Ciel
マイ

それが、全然……。ただ……。

Mai
マイ

はぐれる直前、カジュンは何かを思いつめている様子だった。 ……だから余計に心配なんだよ。

Mai
マイ

いつも、私のことばかり考えてくれるのは嬉しいんだけど…… そのせいか、カジュンは無茶をしちゃうんだ。

Mai
マイ

だから、また無茶をしてたらどうしようって……。

Mai
ジータ

さっきのハザマみたいな人がいるってわかった以上、 ひとりで行動するのは危ないよ。よかったら一緒に行かない?

Djeeta
ジータ

構わないよね、レイ。

Djeeta

1: '
2: もちろんだよ

1:
2:

マイ

本当に!? ぜひ、お願いするよ!

Mai
ビィ

よっしゃ! また仲間が増えたな! この調子で、残りの仲間もさっさと見つけちまおうぜ!

Vyrn
ソーン

……ねぇ、レリウス。 ちょっと話がしたいのだけれど。

Tweyen
ソーン

あなた、マイが幻影だってわかったあと、 まったく動じていなかったわよね……?

Tweyen
ナルメア

ううん……その前から。最初から、 なんとなく嘘をついていたように見えたけど?

Narmaya
ソーン

あれが幻影だって、最初から気づいていたの?

Tweyen
レリウス

ご想像にお任せしよう。だが面白いものを見せてもらった。

Relius
レリウス

私にとって、重要なのは実験と観察を重ねることだ。

Relius
レリウス

元より、そういう条件で貴様たちと行動を共にしている。 貴様らの団長とやらに、確認してみるといい。

Relius
ソーン

…………。

Tweyen

第6節 甘い思い出/

Summary
砂漠を行くと巨大な門があり、Esが門番に立っ

ていた。力ではびくともしない門を開くため、 周囲の魔獣を倒し絆の力を集める。

ビィ

くそぅ……なんだってんだ、この暑さ……。

Vyrn
ジータ

日差しが強いねぇ〜……。

Djeeta
ナルメア

本物の砂漠ほどじゃないけど、 暑いよね……。

Narmaya
マイ

身体が汗でベトベトだよ……。

Mai
シエル

大丈夫ですか、レイさん。 命に危険が及ぶような気候ではありませんが、不快な状況です。

Ciel
シエル

健康状況に問題が発生したら、速やかに知らせてください。 可能な限り、対処します。

Ciel
レリウス

……イレギュラーフィールドに近寄る者を捕えようとした、 ハザマの性根が反映されているのだろうな。

Relius
ビィ

とか言いつつ、自分だけ涼しい顔しやがって……。 他のみんなはヘロヘロだぞ……。

Vyrn
ソーン

……? 待って、向こうに何かあるわ。 あれは……門かしら?

Tweyen
ジータ

門? 砂漠に? ……なんで?

Djeeta
ソーン

さぁ……また幻じゃないといいけど……。

Tweyen
ビィ

門だ……。 でも、なんだってこんなとこに?

Vyrn
レリウス

さあな。ここはイレギュラーフィールドだ……。 異常な建造物があったところで、不思議はない。

Relius
レリウス

……門番もいるようだな。

Relius
ナルメア

門番って、あの子のこと?

Narmaya
Es

……。

Es
シエル

エスさんですね……。ということは、 エスさんもまた絆の力を奪われているのでしょうか……。

Ciel
ジータ

あの子も、シエルたちの知り合いなんだね。 それなら助けなくっちゃ!

Djeeta
シエル

はい。ただ……やはり私たちは彼女のことを把握していますが、 向こうはそうではないと思います。

Ciel
ジータ

でも、危険にさらされてるなら助ける……だよね?

Djeeta
ジータ

オッケー。任せて、喜んで協力するよ!

Djeeta
Es

……こんにちは。

Es
ビィ

お、向こうから挨拶してくれたぜ!

Vyrn
ジータ

エス、でいいんだよね? あなたは、ここの門番なの?

Djeeta
Es

はい。この門を守っています。

Es
ビィ

涼しい顔してっけど、暑くねーのか……?

Vyrn
Es

問題ありません。 気温は高いですが、門の防衛に支障はありません。

Es
ナルメア

大きな門だね。 これはどこへ続いているのかな?

Narmaya
Es

この門は、砂漠の外へ続いています。

Es
シエル

ここを通れば、このイレギュラーフィールドから 抜け出すことができるのでしょうか。

Ciel
レリウス

……可能性はあるな。 逆に、ここを通らねば出られない可能性もある。

Relius
ソーン

そんなこともできるの……?

Tweyen
レリウス

ここは空間の歪んだ世界に生じた、 誰かの意識から生み出される異質な空間だ。

Relius
レリウス

……仕組みはナルメアとジンが作ったフィールドと同じだろう。

Relius
レリウス

ハザマの『誰かを捕えたい』という願望と、 エスの『門を守る』という願望が混ざり合ったのだ。

Relius
レリウス

……守る以上、門には意味があるだろう。 おそらく出口という意味が生じている。

Relius
マイ

じゃあ、本当にこの門をくぐれば砂漠を抜けられるんだ!

Mai
ビィ

助かったぜ…… この暑さともおさらばだな!

Vyrn
ソーン

……エス、私たちが通ってもいい?

Tweyen
Es

開こうと試みることに問題はありません。 挑戦する機会はみなさんに与えられます。

Es
ナルメア

んん-? なんだか引っ掛かる言い方ね? でもお姉さん、開けちゃうから♪

Narmaya
ナルメア

……あれ? ん……んんんん〜! んんんんんんん〜!?

Narmaya
ビィ

何してんだよ、蝶の姉ちゃん。

Vyrn
ナルメア

……これ、開かないよ?

Narmaya
ジータ

ふっ……! んぐぐぐ!?

Djeeta
マイ

び、びくともしない……!?

Mai
ビィ

こうなりゃ全員で押してみようぜ! せーのっ!

Vyrn
マイ

だ、ダメだ〜……全然動かない……。

Mai
ジータ

ただでさえ暑いのに、もうへろへろ……。

Djeeta
ビィ

みんな、汗だくだぜ……。

Vyrn
シエル

レイさん、水分をどうぞ。

Ciel
Es

冷たいジュースがあります。いりますか?

Es
ビィ

ジュース!? ありがとな! 助かるぜ!

Vyrn
ビィ

……っ、んぐっ、んぐっ、ぷはーっ!

Vyrn
Es

他の方もどうぞ。

Es
ジータ

ありがとう! でも、貰っちゃっていいの? 砂漠だと、飲み物は貴重なんじゃ……。

Djeeta
Es

問題ありません。 冷蔵庫の中に、いっぱいあります。

Es
ナルメア

わわっ!? ほんとだ……!

Narmaya
シエル

何故、砂漠にあのようなものがあるのでしょうか。 電力は一体どこから……?

Ciel
レリウス

イレギュラーフィールドだからな。

Relius
ソーン

なんでもありね……。

Tweyen
レリウス

ふむ……門は、絆の力で閉じられているようだ。

Relius
ソーン

なるほど、今度はそういう仕掛けなわけね。

Tweyen
ソーン

この門の周りにも魔獣がたくさんいるわ。 絆の力を集めるには好都合。

Tweyen
マイ

砂漠を出るためには門を開けなくちゃいけない。 門を開けるには、魔獣退治をして絆の力を集めなくちゃいけない。

Mai
マイ

そういうことか……。 暑いけど、がんばろう!

Mai
Es

いってらっしゃいませ。 どうか、お気を付けて。

Es
Es

……はむ。はむはむ。

Es
ビィ

ん……? 嬢ちゃんが食べてるのって、プリンか?

Vyrn
Es

…………。(もぐもぐ)

Es
ビィ

……めちゃめちゃ食ってるな。

Vyrn
Es

…………。(ごくごくごく)

Es
ビィ

カップを逆さにして…… それじゃあもう、食べるっていうより、飲んでねーか!?

Vyrn
ジータ

う、うわぁ……すごい勢い……。

Djeeta
ビィ

そ、その食い方は邪道なんじゃねーかな……。

Vyrn
Es

邪道? プリンは飲み物です。 それと、プリンはいくらでも生成されます。

Es
マイ

冷蔵庫の中でプリンが復活した!?

Mai
シエル

全段にぎっしりと詰まっています。 あれもファントムフィールドだからでしょうか。

Ciel
レリウス

そういうことだな。 それが、あれの願望なのだろう。

Relius
ナルメア

甘いもの食べ放題の夢かぁ……。 物静かな子だけど、ああいう可愛らしい一面もあるんだね。

Narmaya
Es

……行かなくて、いいのですか?

Es
ジータ

う、そうだった。 みんな、出発だよ!

Djeeta

ーーー/

Summary
門を開くと、Esが突然一行に敵対。彼女も絆の

力を奪われたことで門番という役目以外の記憶 を失っており、一行は観測を試みる。

Es

…………。(ごくごくごく!)

Es
ビィ

ま、まだプリン食べてたのか……。

Vyrn
ソーン

食べてるっていうか、飲んでる……だけど。

Tweyen
Es

……おかえりなさい。 絆の力は集まったようですね。

Es
ナルメア

おかげさまでね♪

Narmaya
シエル

扉に絆の力をぶつけます。 レイさん、観測をお願いできますか?

Ciel
レリウス

……うむ。解錠に成功したようだ。 これで門を通れるはずだ。

Relius
ビィ

よっしゃ! やっと砂漠ともおさらばだぜ!

Vyrn
マイ

これで涼しいところにいけるよ〜。

Mai
ジータ

ではでは、さっそく……。

Djeeta
Es

お待ちください。

Es
Es

この門を通る者を排除するのが私の役目です。 資格を得た今、あなたたちは私の敵となりました。

Es
マイ

そ、そんな……!

Mai
ジータ

エス、私たち、先を急ぐんだ。 できることなら、戦いは避けたいんだけど……。

Djeeta
ジータ

お願い……通してくれないかな?

Djeeta
Es

答えはノーです。 私は門番ですので。

Es
マイ

……どうしても、戦わないといけないんだね。 残念だよ。

Mai
マイ

でも、私はカジュンを探したい。

Mai
マイ

大切な人を助けるために、この門を通る!

Mai
ビィ

オイラたちだって同じだぜ!

Vyrn
ナルメア

仲間を……大切な人を助けるためだからね。

Narmaya
Es

大切な、人……。

Es
Es

…………。

Es
ソーン

……レイ。 あの子、様子がおかしいわ。

Tweyen
ソーン

まるで、何かを思い出そうとしているみたい。

Tweyen
ソーン

ひょっとして、あの子も 門番という役目以外のことを忘れているんじゃない?

Tweyen

1: 絆の力が足りないせいかな
2: 思い出してほしいな……

1:
2:

レリウス

そうだろうな。

Relius
レリウス

あれは魂の量が多い。それゆえに自我を保てているようだが…… かなり吸い出されているようだ。放置すれば、じき自我も失われる。

Relius
シエル

……はい。エスさんに大切な人がいるのなら、 なおのことです。

Ciel
シエル

エスさんと戦うことで、これまでのように 世界との繋がりを観測することができるのではないでしょうか。

Ciel
ジータ

それなら話は別だね。 意味があるなら、全力でやっちゃうから!

Djeeta
ソーン

ふふ、そうね。 レイ、準備はいい?

Tweyen

ーーー/

Summary
絆の力が行き渡り、Esは剣を下ろす。確かな

記憶は戻らずとも、心は温かなものに満たさ れた。彼女に見送られ、一行は門をくぐる。

Es

……負けて、しまいました。

Es
Es

ですが、何故でしょう。晴れやかな気分です。

Es
ジータ

……レイ、これ、やったよね! 絆の力の高まり……私も感じるよ!

Djeeta
Es

…………。

Es
ナルメア

あまり変わった感じはしないような……?

Narmaya
レリウス

だが、絆の力が行き渡っている。 問題は解消されたはずだ。

Relius
ソーン

エス……なにか、思い出すことはできた?

Tweyen
Es

いえ……残念ながら。 ですが……。

Es
Es

確かな記憶はありませんが、 胸の奥に、温かいものを感じます。

Es
Es

愛しくて、大切だった日々……私の周囲に笑顔が溢れて、 止まなかった日々が、あったように思うのです。

Es
マイ

具体的には……思い出せないの?

Mai
Es

……はい。難しそうです。

Es
Es

故に私は、プリンを食べ続けているのかもしれません……。 そうして思い出せたことが、あった気がするのです。

Es
Es

今と同じように忘れて、プリンを食べることで、 大切な思い出を取り戻せた過去が……。

Es
シエル

イレギュラーフィールドは、元となった人の意識から 生み出されるもの……。それは願望の投影でもあるのでしょう。

Ciel
シエル

忘れたなにかを思い出すためのプリンだったのですね。

Ciel
シエル

これも絆……。

Ciel
Es

そうなのでしょうね。 ……ひとつ、いただきます。

Es
ビィ

あれ、今度はゆっくり味わうのか?

Vyrn
Es

プリンは味わう物です。 とても甘くておいしいので。

Es
ビィ

だな! やっぱりプリンは飲み物じゃねーよな!

Vyrn
Es

…………?

Es
ナルメア

ううん、なんでもないの。 大事なプリン、ゆっくり味わってね。

Narmaya
ジータ

大切な人のこと、思い出せるといいね。

Djeeta
Es

……ありがとうございます。

Es
ビィ

嬢ちゃんもオイラたちと行くか?

Vyrn
Es

いえ、私は門番です。

Es
Es

世界の行く末を見守りながら、 ここを守り続けようと思います。

Es
ナルメア

そっか……。がんばってね。

Narmaya
レリウス

……シエル=サルファー。 出発前に、エスにファントムフィールドについて説明しろ。

Relius
シエル

それはどうしてでしょうか?

Ciel
レリウス

エスは門番だ。 おそらく、観測者や境界について知識を有している。

Relius
レリウス

今の状況についての情報を、なにかしら引き出せるかもしれない。

Relius
シエル

……わかりました。 エスさん、聞いていただきたいお話があります。

Ciel
Es

……ファントムフィールドに、イレギュラーフィールド。

Es
Es

なるほど。そういう状況下であるならば、 現在の特異なケースも納得です。

Es
レリウス

貴様は、今の特異な状況が引き起こされている原因に 心当たりはないのか?

Relius
Es

……その答えは、私にもわかりかねます。 お役に立てず、申し訳ありません。

Es
Es

ただ……ひとつ、 推論を立てるならば。

Es
Es

ファントムフィールドは観測者の願望から形作られる。

Es
Es

であるのならば……囚われた人物の絆の力を利用して、 フィールドを形成する……。

Es
Es

この現象の発生も、観測者の願望のうちなのではないでしょうか。 そうなると……。

Es
Es

囚われた人物の絆の力を集めているのもまた、観測者……。

Es
ジータ

レリウスさんが最初に、誰かが絆の力を集めて すごい魔道書を作ろうとしてる……って言ってたよね。

Djeeta
ジータ

じゃあ、その魔道書を作ろうとしている人が……。

Djeeta
シエル

このファントムフィールドを構築している、 観測者なのでしょう。

Ciel
レリウス

そのために世界の仕組みは変えられ。 異世界の住人をも取り込んだ……。

Relius
レリウス

なるほど……よほど強い願望が根底にあるとみえる……。

Relius
シエル

観測者が特定できれば、 ファントムフィールドを解放することができます。

Ciel
シエル

そうすれば、ジータさんの仲間のみなさんも、 他の囚われている人も解放できるはずです。

Ciel
ソーン

狙いは『観測者』一本に絞れたってことね。

Tweyen
ソーン

行きましょう。その観測者を見つけに。

Tweyen
Es

……ご武運を、祈っています。 お気をつけて。

Es

第7節 蒼い髪の少女/

Summary
突如、シエルは窯の出現を感知する。反応を

追った先、透明な壁の向こうにはツルギと、は ぐれていたジータの仲間、ルリアがいた。

ナルメア

はーっ……空気がおいしい♪

Narmaya
ジータ

砂漠のあとだと、 余計に爽やかに感じるね。

Djeeta
ビィ

風が吹いても、 砂だらけで息ができなかったもんな。

Vyrn
シエル

しかし、かなり捜索しましたが、 ラーベさんの手がかりは未だに掴めていません。

Ciel
シエル

ジータさんの大切な人である、ルリアさんという方も、 まだ発見できていません……。

Ciel
ジータ

うん……。

Djeeta
マイ

カジュンも……どこにいるんだろう。

Mai
レリウス

同様に、観測者の手がかりも掴めていない。

Relius
ビィ

でも、探してたら絶対見つかるはずだぜ! なんたって、オイラたちだからな!

Vyrn
レリウス

観測者が、『蒼の魔道書』 (ブレイブルー) を 完成させるまでに発見する必要があることを忘れるな。

Relius
シエル

時間の猶予は、あまり無いのでしょうね……。

Ciel
シエル

……? これは……。

Ciel
ビィ

どうした、シエル?

Vyrn
シエル

窯の出現を確認しました。

Ciel
ナルメア

窯……?

Narmaya

1: な、なんで急に!?
2: 本当に窯に間違いない?

1:
2:

シエル

わかりません……。たった今、唐突に感じました。

Ciel
シエル

はい……窯の反応はとても特殊です。 言葉にするのは、難しいのですが……。

Ciel
ジータ

ま、待ってまって! 何が起きたのか、説明してもらってもいい?

Djeeta
ビィ

やけに焦ってっけど、その窯ってなんなんだ?

Vyrn
シエル

窯は境界との接続点、境界への入り口です。

Ciel
シエル

ファントムフィールドは境界から流入する力を使用し、 観測者の願望を反映させた世界を形成します。

Ciel
シエル

その力の源でもある窯は、 通常、存在が隠された状態にあります。

Ciel
シエル

観測者が自らを『観測者』であると認識できないと、 窯の存在自体が認識されないからです。

Ciel
ソーン

本当なら、観測者は窯があることを 知らないまま観測者をやっているってこと?

Tweyen
シエル

はい、そうです。自分が窯を利用しているということを 自覚できていない状態です。

Ciel
ナルメア

なのに、その窯が今はある……ってことだよね。んん? じゃあ、その観測者は、窯のことを知っちゃった……のかな?

Narmaya
シエル

あるいは、自分が観測者であるとなにかしらの理由で 知った、自覚した……のだと思います。

Ciel
シエル

そうでなければ、私は窯の存在を感知することができません。

Ciel
マイ

感知……ってことはもしかして、シエルには その窯がどこにあるのかわかるの?

Mai
シエル

今はまだ距離があるので、およその方角になりますが…… わかります。

Ciel
ジータ

すごい!

Djeeta
ジータ

じゃあ、もしかしてだけど。窯に辿り着くことができたら、 観測者のこともなにかわかるんじゃないかな。

Djeeta
ジータ

この島……ファントムフィールド、だよね。 それを保つためには窯が必要なんだもんね?

Djeeta
ジータ

ってことは、大事なものなんだろうし。

Djeeta
ソーン

大事なものに侵入者が近づけば、 観測者は静観していられない……。

Tweyen
ソーン

正体を見せるかも。

Tweyen
シエル

はい。その通りです。

Ciel
ビィ

よっしゃぁ! だったら行ってみようぜ!

Vyrn
ビィ

今はそれしか、手がかりもねーしな!

Vyrn
シエル

レイさん……よろしいでしょうか?

Ciel
シエル

了解しました。 案内します、着いてきてください。

Ciel
シエル

かなり近づいています。 ……この近辺のはずです。

Ciel
ビィ

おぉっ……!? ここ、グランサイファーの甲板に似てねーか……?

Vyrn
レリウス

これもまた、イレギュラーフィールドだな。

Relius
レリウス

既視感を覚える場所ということなら…… 貴様らの仲間が関与しているフィールドかもしれん。

Relius
ジータ

見て! ここから少し遠いけど……あれが窯かな?

Djeeta
ソーン

確かに、そんな形をしているわね。

Tweyen
レリウス

だが、観測者の姿はないな。

Relius
ナルメア

……ううん、何かいる!? 上っ! みんな、気を付けて!

Narmaya
レリウス

これは……!?

Relius
シエル

ツルギ!?

Ciel
ビィ

な、なんかヤバそうなヤツが出てきたぞ!?

Vyrn
ジータ

シエル、ツルギって!?

Djeeta
シエル

ツルギは、ファントムフィールドに 強制リセットをかけることができる存在です。

Ciel
シエル

ファントムフィールドは通常、ある『事象』まで世界が 到達するとリセットされ、起点から再度、世界を繰り返します。

Ciel
シエル

ツルギはそれを強制的に行うもの……。

Ciel
シエル

強制リセットの後にファントムフィールドが正常に 再起動するかは、不明です。

Ciel
マイ

それって、この世界がこれっきりで壊れちゃうかもしれない…… ってこと!?

Mai
レリウス

その可能性は大いにあるだろう。

Relius
レリウス

シエル=サルファーの言う通りなら、ファントムフィールドは 一定の法則、ルールにのっとって稼動している……。

Relius
レリウス

その法則を乱すスイッチだ。 シンプルに言えば、なにが起こるかわからない……だろうな。

Relius
ジータ

ここには、まだルリアやラーベ、カジュンがいるのに……!

Djeeta
ソーン

……この世界を壊させるわけにはいかないわね。

Tweyen
レリウス

しかし……窯とツルギが現れたのは何故だ……? 観測者の願望ゆえのことか……?

Relius
レリウス

だとしたらまるで自殺願望だ……。 自壊願望、とでも言うべきか……。

Relius
ジータ

今はとにかくツルギを止めないと!

Djeeta
ジータ

あれを放っておいたら、みんなが……!

Djeeta
ビィ

っ、くそぅ! また壁があるぜ!

Vyrn
レリウス

……ツルギを守る壁か。 ……ふむ、かなり強固なようだ。

Relius
ナルメア

そんな! どうにかならないの?

Narmaya
ジータ

魔獣! 今までみたいに魔獣を倒して、絆の力を 集めれば……!

Djeeta
シエル

あ……そうです。 絆の力を集めて、壁を破壊しましょう。

Ciel
レリウス

誰の絆の力を集めるつもりだ?

Relius
ジータ

えっ!?

Djeeta
レリウス

これまではイレギュラーフィールドに囚われた者がいた。

Relius
レリウス

ここまで壁を破壊してこられたのは、その者たちから奪われた 力を取り戻し、利用していたからだ。

Relius
レリウス

確かに近辺には魔獣の姿があるが……あれらが狙っているのは、 我々の絆なのではないか……?

Relius
シエル

……っ!

Ciel
ソーン

他に、なにか手立ては……!

Tweyen
ビィ

ツルギが……く、くっそぉー!

Vyrn
???

やめてくださーい!

???
ジータ

この声……!

Djeeta
ソーン

ルリアちゃんの声!?

Tweyen
ソーン

……いた! 壁の向こう!

Tweyen
ルリア

ツルギ! ダメです! 世界を壊すのは待ってください! お願い、止まって……!

Lyria
ジータ

ルリア!!

Djeeta
ルリア

ううっ…… どうしても止まってくれないんですね……それなら!

Lyria
ジータ

ルリア! 聞いて! 無茶はダメ!

Djeeta
ルリア

始原の竜……闇の炎の子…… 汝の名は、バハムート!

Lyria
ナルメア

ダメ……聞こえてない!

Narmaya
ルリア

バハムート、お願い! ツルギを抑えて……!

Lyria
レリウス

ほぅ……異形を呼び出す能力か……。

Relius
シエル

ツルギの動きを抑え込んでいます……! あのツルギと、ほぼ互角です!

Ciel
ビィ

ルリア……! くそぅ! オイラたちどうすりゃいいんだ!?

Vyrn
ソーン

助けに行ってあげたいのに……! この壁さえなければ……!

Tweyen
ルリア

あなたを傷付けたいわけじゃないんです! お願いだから、止まって……!

Lyria
ルリア

えっ……!?

Lyria
ルリア

ひゃわああっ!?

Lyria
ジータ

ルリアー!!

Djeeta
ルリア

痛っ……ううぅ……。

Lyria
ジータ

ルリア、ルリア! 大丈夫!? 聞こえる!?

Djeeta
ルリア

はぁっ、はぁっ……。

Lyria
ビィ

オイラたちに気付けないみてーだな……。

Vyrn
ルリア

お願い、誰か……ツルギを止めてください…… あの人を、助けて、あげて……。

Lyria
ジータ

ルリア!!

Djeeta
シエル

大丈夫です、生命反応、あります。 気を失っているだけです。

Ciel
ソーン

どうすれば壁の向こうに行けるの! はやく手当をしてあげないと……!

Tweyen
ナルメア

でもあの大きいの、動きを止めたよ。 バハムートの攻撃を受けたからかも……!

Narmaya
レリウス

損傷を回復するつもりだろうな……。

Relius
マイ

今なら、少しは時間がある。 この間に壁をなんとかして、あの子を助けないと!

Mai
シエル

ルリアさんがいるということは、近くにいる魔獣たちは ルリアさんの絆の力を吸収している可能性があります。

Ciel
シエル

今まで通りの戦法が通用するかもしれません!

Ciel
ジータ

そうだね……やろう! ルリアから絆の力を奪うなんて許せない。

Djeeta
ジータ

取り戻して、壁を壊そう! そしてルリアを助けて、ツルギを倒す!

Djeeta

1: ルリアが心配、急ごう!
2: ツルギは絶対に止める

1:
2:

シエル

了解です。 絆の力を集めるため、魔獣の討伐を開始します!

Ciel

ーーー/

Summary
壁を破壊し、気絶したルリアを助け出す。しか

しそれは同時に、世界の脅威となるツルギを解 き放ち、対峙することを意味していた。

ジータ

そこ!

Djeeta
ジータ

レリウスさん、どうですか!? 絆の力、集まった!?

Djeeta
レリウス

……問題ないだろう。 シエル=サルファー。壁を破壊しろ。

Relius
シエル

了解です。 レイさん、いきます!

Ciel
ナルメア

壁が壊れた!

Narmaya
ジータ

ルリア! しっかりして! ルリア!

Djeeta
ルリア

う、う〜ん……。

Lyria
ソーン

ルリアちゃんに大きな怪我はないわ…… よかった……。

Tweyen
ナルメア

うん……気絶してるだけだよ。 大丈夫、安心して。

Narmaya
ジータ

よ、よかった……。 本当によかった……。

Djeeta
ビィ

ふぃ〜……これで一安心だな。

Vyrn
レリウス

いいや、気を抜く余裕はないぞ。

Relius
シエル

ツルギが動き始めました!

Ciel
レリウス

こちらを捕捉したようだ。 当然、排除対象とみなされているだろうな……。

Relius
シエル

はい……敵対反応を感知しています。

Ciel
ジータ

私たちを襲ってくるなら、望むところだよ!

Djeeta
ジータ

ルリアを傷付けたの……絶対に許さないから!

Djeeta
ナルメア

ええ、怒ってるのは、お姉さんも同じよ!

Narmaya
ソーン

……追う必要がないのは楽ね。 絶対に射抜いてみせる!

Tweyen
シエル

戦闘態勢に移行します。 レイさん、私の後ろにいてください!

Ciel

ーーー/

Summary
激闘を制し、目を覚ましたルリアはツルギを通

して観測者の心を感じ取ったと語る。その人物 こそマイが探す友人、カジュンだった。

シエル

……ツルギの消滅を確認しました。

Ciel
レリウス

ファントムフィールドの強制リセットは、 回避できたようだな。

Relius
ジータ

レイ。 悪いんだけど、ルリアの手当てをしててもいい?

Djeeta
ジータ

急がなきゃいけないのは、わかってるんだけど……。

Djeeta

1: もちろん! 手当て優先!
2: シエルが応急手当できるはず

1:
2:

シエル

はい。私もレイさんと同意見です。 怪我をそのままにして移動するのは、かえって危険です。

Ciel
シエル

はい。万全の装備ではありませんが……。 診せていただいてもいいですか?

Ciel
ジータ

ありがとう。

Djeeta
ルリア

ん、んんん……ふにゃあ……。

Lyria
ルリア

……あれ? ジータ……?

Lyria
ジータ

ルリア……目が覚めた! わかる? 私だよ!

Djeeta
ルリア

はい、わかります。えっと……私、どうして……。

Lyria
ジータ

ルリア〜〜〜! よかったぁ!

Djeeta
ルリア

わっ、わわ、ジータ?

Lyria
ソーン

ぐすっ…… よかった、ルリアちゃん……。

Tweyen
ナルメア

一安心、だね。

Narmaya
ビィ

にしても無茶するよな、ルリアも。

Vyrn
ビィ

ツルギとかいう、あのでっかいヤツを ひとりで食い止めようとするなんてよぅ……。

Vyrn
ジータ

すごかったよ、ルリア。 おかげで助けに行けた。ルリアのおかげだよ。

Djeeta
ルリア

えへへ……バハムートが力を貸してくれましたから。

Lyria
ルリア

あのツルギは、絶対に止めなきゃいけなかったんです。 そうじゃないと……。

Lyria
ルリア

……! そうでした! 早くあの人のところへ行かないと!

Lyria
ジータ

落ち着いて、ルリア。あの人って、なんのこと? ……もしかして、あのツルギから何かわかったの?

Djeeta
ルリア

はい……少しだけでしたけど……。 あの大きな剣のような子を通じて……誰かの心を感じたんです。

Lyria
シエル

心……ですか?

Ciel
ビィ

ルリアは星晶獣……えーっと、すげぇ力を持った 神様みたいな奴の気持ちがわかるんだぜ!

Vyrn
ソーン

心を通わせるっていうのかしら。 感情や考えていることを読み取ったりできるのよね。

Tweyen
ルリア

はい。でも……あの子そのものには、心らしいものは なくて……。

Lyria
ルリア

いえ、あるのかもしれませんけど、 よくわからなかったんです。

Lyria
ルリア

でもあの子の向こう……あの子と繋がっている 誰かの気持ちが……流れ込んできて。

Lyria
レリウス

ほう……あれを呼び出した者の意識にリンクした ということか……。興味深い……。

Relius
レリウス

それで? あれを呼び出したのは誰だ?

Relius
ルリア

……観測者。

Lyria
ルリア

自分のことを、そう思っていたみたいです。 意味までは……わかりませんでした。

Lyria
ルリア

……ジータたちは、何のことだかわかりますか?

Lyria
ジータ

うん。詳しいことまでは知らないんだけど…… この世界、この空間? それを作り出した人……だよね?

Djeeta
シエル

概ねは、間違っていません。

Ciel
シエル

ですが不思議です。ツルギはファントムフィールド…… つまりこの世界を強制リセットするものです。

Ciel
シエル

いわば、世界を壊すもの。

Ciel
シエル

それを観測者自身が呼び出したということは、 観測者が世界の崩壊を望んでいることになってしまいます。

Ciel
シエル

世界を維持しようとする、 観測者の基本的な行動原理に反します。

Ciel
ルリア

……観測者さんは…… 今、とても困っているんです……。

Lyria
ルリア

大切な人のために始めたことが、 たくさんの人を傷付けてしまっていると気が付いて……。

Lyria
ルリア

これじゃだめだ、ってすごく後悔して、 どうにかしようとがんばってみたけれど、全然だめで……。

Lyria
ルリア

あの人、すごく、すごく悲しい気持ちになってます。 だから、私……助けたくって。

Lyria
シエル

観測者さんの名前はわかりますか?

Ciel
ルリア

えぇと……確か……。

Lyria
マイ

まさか……その人って、カジュンって名前じゃない?

Mai
ルリア

あ、そうです! カジュンさんです! 確か、そういうお名前でした。

Lyria
ルリア

……もしかして、あなたが、マイさんですか?

Lyria
マイ

私を知ってるの?

Mai
ルリア

ツルギを通じて感じたカジュンさんの心は、 マイさんのことでいっぱいでした。

Lyria
ルリア

カジュンさんにとって、マイさんは、大切な人です……。 何を犠牲にしても、助けたいと願う人……。

Lyria
マイ

そんな……。じゃあ、みんなを捕まえて 絆の力を奪っていたのも、カジュンってこと……?

Mai
マイ

どうしてそんなことを……。

Mai
ルリア

ち、違うんです!

Lyria
ルリア

カジュンさんがマイさんを助けるためには、 これしかなかったみたいなんです。

Lyria
ルリア

ツルギを呼んだのも、これしかなかった……。

Lyria
ルリア

カジュンさんは悪くないんです! ただ、本当に、大切だっただけ……。

Lyria
ルリア

カジュンさんを、助けてあげてください。 どうしたらいいのか、わからなくなっているんです

Lyria
ルリア

お願いします……!

Lyria
マイ

…………。

Mai

1: もちろん、助けるよ
2: 一緒に行こう!

1:
2:

ルリア

……ありがとうございます! 私もがんばります!

Lyria
マイ

……レイ。 助けてくれるの……?

Mai
ルリア

私もがんばります! あんなに悲しい気持ちでいる人を、放っておけません……。

Lyria
ジータ

そういうことなら、私たちも頑張らなくっちゃね。

Djeeta
ソーン

ええ、もちろん。 だからマイ、落ち着いて。

Tweyen
ソーン

まずはカジュンに会いに行きましょう?

Tweyen
ナルメア

なにか事情があるのかもしれないわ。 会って話をしてみたらどうかな。

Narmaya
マイ

うん……そうだね。カジュンは誰かを傷付けるような 子じゃない。たとえ、それが私のためでも……。

Mai
マイ

きっとなにかあったんだ。 困ってるなら、助けなくちゃ。大事な友達だもん。

Mai
ルリア

カジュンさんがいる場所は、なんとなくですけど、わかります。 ツルギの心から感じ取ることができました。

Lyria
ビィ

おぉ! やるじゃねぇか、ルリア!

Vyrn
ジータ

行こう、マイ……。 みんながついてるよ!

Djeeta
マイ

ありがとう……。 カジュンのところに行こう!

Mai

第8節 できそこないの願い/

Summary
終着の地で真相が語られる。黒幕はレリウス

だった。彼が与え、カジュンの願いで精錬され た魔道書『アうクネ』は暴走を始める。

黒い物体

オォォ……オオォォォ! まチニまッタ、まチこガレタ! ちからガヨウヤクわガてに、わガて、わガてわ、ワ、ワ。

Dark Creature
黒い物体

ちからガあつマル、あおガあつマル! あお、あおガ、 あおトおなジきずな、きずなノちから、きずなハよイよイ……。

Dark Creature
黒い物体

モットほシイ。とらワレノにえカラ きずなヲォォちからヲォォ。

Dark Creature
黒い物体

ヲ……ヲヲ……きずな……。

Dark Creature
カジュン

もういいですの! お願い……やめてくださいですの……!

Kajun
黒い物体

なぜ。

Dark Creature
黒い物体

なぜとメル? すべテハきさまガねがッタこと。 すべてテハきさまガほッシタこと。

Dark Creature
黒い物体

たくさんノたましいヲあつメテ さいきょうノまどうしょヲつくルノダ!

Dark Creature
カジュン

ワタクシはこんなこと望んでいないですの!

Kajun
カジュン

マイは助けたかったけど…… そのために囚われた人を犠牲にするつもりなんて……。

Kajun
カジュン

ただ少し力を分けてもらって、 願いを叶えるんだと思ってたのに……!

Kajun
黒い物体

ワワワワワモウおそイおそイおそイ。

Dark Creature
黒い物体

けいさんハすでニおワッタ! あとハすべテヲすイあゲルダケ!!

Dark Creature
黒い物体

すべテノきずなヲ すイあゲル!!!!

Dark Creature
カジュン

やめて……ああ、また、誰かの絆が…… 魂が……やめてぇぇぇっ!

Kajun
カジュン

ごめんなさい……ごめんなさいですの……。 ワタクシが……蒼の魔道書に頼ろうとしたばっかりに……。

Kajun
カジュン

どうしたらいいですの……マイ……。

Kajun
カジュン

誰か……誰か、助けてくださいですの……。

Kajun
マイ

カジュンっ!!

Mai
カジュン

っ!?

Kajun
カジュン

マイ、ですの……?

Kajun
マイ

そうだよ……やっと、会えた!

Mai
ルリア

よかった……。 ちゃんと見つけられました!

Lyria
カジュン

ああっ……マイ……ごめんなさいですの……。 ワタクシは、ワタクシは……。

Kajun
シエル

レイさん? どうされましたか?

Ciel
黒い物体

オォォォォオオオオオオオッ!

Dark Creature
ビィ

って、うわ、なんだあれ!?

Vyrn
シエル

あれは、アラクネさん……?

Ciel
ナルメア

……なんなの、この気配。 身体が、ゾワゾワする……!

Narmaya
ソーン

……とんだ大物ね。 近くにいるだけであらゆる命が吹き消されそう。

Tweyen
シエル

すさまじい力です……。

Ciel
シエル

私の所持する『蒼の魔道書・写本』 (ブレイブルー) と 同様のモノを感じます。

Ciel
ジータ

蒼の魔道書……。

Djeeta
ジータ

ってことは……絆の力を集めて精錬しようとしている 魔道書って、あれなの!?

Djeeta
ビィ

魔道書っていうか……魔物じゃねぇか!

Vyrn
シエル

魔物……なのでしょうか。あれは……あの姿は アラクネさんに似ています。

Ciel
シエル

でも……反応は、少し違うような……。

Ciel
レリウス

その通り。あれは『アうクネ』だ。

Relius
レリウス

想定通りに完成しているようだが……。 カジュン=ファイコット……何故、これを否定する?

Relius
ビィ

レリウス? なに言ってんだ……? あれがなんなのか、知ってんのか?

Vyrn
レリウス

『アうクネ』は魔道書だ。絆の力を吸い上げて、 『蒼の魔道書』 (ブレイブルー) になろうとしているモノ。

Relius
レリウス

既に説明したように、観測者カジュン=ファイコットは、 最強の魔道書を作ろうとしていた。その結果が、あれだ。

Relius
カジュン

そう……貴方がワタクシに、アレを与えたんですの。

Kajun
カジュン

マイを助けられると! 願いが叶うからと言って……!

Kajun
ビィ

んなっ……!?

Vyrn
ナルメア

……レリウス。 あなたが黒幕だったのね。

Narmaya
レリウス

黒幕……笑わせてくれるな。

Relius
レリウス

きっかけを与えたのは私だが、 精錬を始めたのはカジュン=ファイコットの意思だ。

Relius
カジュン

ワタクシは、こんなことになるなんて聞いてなかったですの!

Kajun
カジュン

こんな方法で元に戻っても、マイは、喜びませんの……!

Kajun
マイ

元に、戻る?

Mai
マイ

カジュン、君はなにをしようとしていたの……?

Mai
カジュン

ワタクシは……マイ、あなたではなくて…… もうひとりの……。

Kajun
カジュン

黒い肌に角を持つ、もうひとりのマイを…… 元のマイに戻したくて……っ。

Kajun
シエル

もうひとりのマイさんを……。

Ciel
マイ

……カジュン。

Mai
カジュン

変わってしまったあなたの存在を知って、素知らぬ顔など できなかったんですの!

Kajun
カジュン

ワタクシにどうにかできるなら、救いたいと思って……。

Kajun
カジュン

だけどそのために、誰かを犠牲にしたかったわけでは ないんですの! 決して!

Kajun
レリウス

……つまらんな。

Relius
レリウス

魂の在り方を変質させる術を手に入れる……。

Relius
レリウス

面白いものが見られると期待していたのだが…… それを観測者自ら封じようとは。

Relius
レリウス

しかも精錬の果てに生み出されたものは、 魔素の塊にすぎないできそこないだ。

Relius
レリウス

興味は失せた。もはやここに用はない。

Relius
ソーン

待ちなさい。 どこへ行くつもり?

Tweyen
ナルメア

……許さない。覚悟して。

Narmaya
レリウス

もはやここに用はないと言ったはずだ。

Relius
ナルメア

待て! くっ、どこへ……!?

Narmaya
ソーン

……! 見えない……消えたの?

Tweyen
ビィ

あんの野郎! とんでもねーやつだな!

Vyrn
ジータ

……ごめん。最初から利用されてたんだね。 一緒に行こうって言った私のせいだ。

Djeeta
シエル

いえ、それは結果論です。レリウスさんがいなければ、 ここまでたどり着くこともできませんでした。

Ciel
カジュン

……ごめんなさいですの。

Kajun
カジュン

全部、ワタクシが悪いんですの。 ワタクシが浅はかでした……。

Kajun
マイ

カジュン……そんなこと……!

Mai
ルリア

そんなことありません! カジュンさんは必死に抵抗してました!

Lyria
ルリア

だから……世界を壊せるツルギを呼び出した。 そうですよね?

Lyria
ルリア

世界を終わらせて、止められなくなってしまった 『アうクネ』さんを、止めようとしたんです!

Lyria
ルリア

全ての絆が、失われてしまう前に……。

Lyria
シエル

観測者としての力を行使しようとしたことで、 窯が出現したのですね。

Ciel
シエル

自分が観測者であると理解したうえで、解決のために 行動しようとされたことは、並大抵の精神力ではできません。

Ciel

1: カジュンだってがんばってた
2: もうひとりで無理しなくていい

1:
2:

ジータ

そうだよ。なんとかしようって、ずっと頑張ってたんだから。 誰もカジュンを責めたりしない。

Djeeta
ナルメア

うん……もう大丈夫。 お姉さんたちみんなが、あなたの力になるから。

Narmaya
ジータ

そうだよ。ずっとひとりで……こんな恐ろしいものを 押さえようとしてたなんて。カジュンは十分、戦ってた。

Djeeta
ソーン

……ええ。でももうひとりじゃないわ。 私たちが来たんだもの。

Tweyen
マイ

うん。遅くなってごめん、カジュン。 でも……なにもかも遅いわけじゃないよね。

Mai
マイ

まだ私たちには、戦えるだけの力がある。

Mai
ルリア

絆もあります。ここまで一緒に来た、仲間ですから!

Lyria
カジュン

みなさん……。

Kajun
ビィ

でもよぅ……あいつ、本当にヤバそうだぜ。 見てるだけで背中がビリビリしやがる……!

Vyrn
アうクネ

ルウウウウォオオオオオ、きずなキズナきずなきずな! モットモット……モ、モ、モ、オ、ット……!!

Aukune
シエル

絆の力を運んできた魔獣を吸収しています!

Ciel
ビィ

んなっ!? それじゃあ、あいつ、 どんどん強くなっちまうんじゃねぇのか!?

Vyrn
ジータ

……あの力を集めて、どうにかできないかな?

Djeeta
ソーン

あら、それ……いいんじゃない?

Tweyen
シエル

魔獣に内包されている絆の力を、 先に私たちが回収するのですね。

Ciel
ナルメア

『アうクネ』が強くなるのも防げるし、私たちは 絆の力で強くなる……完璧な作戦だね!

Narmaya
ジータ

力が十分集まったら決戦だよ!

Djeeta
ジータ

……最後はきっと、レイの力が 鍵になると思う。そのつもりでいてね!

Djeeta
ジータ

じゃあ……行こう!

Djeeta
シエル

戦闘態勢に移行。対象を捕捉。 戦闘開始します!

Ciel

ーーー/

Summary
アうクネの周囲の魔獣を倒し、これまでにない

量の絆の力が集まった。一同はジータの立てた 作戦に乗って、全員で総攻撃をかける。

ビィ

今までと比べ物にならないくらい、絆の力が集まってるぜ!

Vyrn
ルリア

私もです! 胸の奥が……あたたかい感じがします。

Lyria
ジータ

これなら、きっと……!

Djeeta
アうクネ

オォォォきさまら、きさまら、ききき、きさまら! せいれんノじゃまダ! じゃまダじゃまダじゃまダ!!

Aukune
ビィ

あ、あぶねぇっ!

Vyrn
ナルメア

あっちも本気みたい!

Narmaya
カジュン

……あれの力は強大です。 ワタクシにも制御できないですの……!

Kajun
ジータ

考えがあるんだけど……少し耳を貸してもらっていい?

Djeeta
ジータ

……レイ、 あいつの動きが止まったら合図をするね。

Djeeta
ジータ

そうしたら、みんなは……それで……。

Djeeta
シエル

……なるほど。 レイさんの能力を最大限に活用するわけですね。

Ciel
ルリア

それならいけそうです!

Lyria
ナルメア

お姉さんも賛成♪

Narmaya
ソーン

さて……獲物はずいぶん怒ってるみたいだけど もう少し追い立てて隙を作りましょう。

Tweyen
アうクネ

アァァァァァァァァァァ!!!!

Aukune
ビィ

よっしゃ、盛り上がってきたぜ!

Vyrn
ジータ

みんな! 総攻撃だよ!

Djeeta
シエル

はい! 前へ出ます!

Ciel
マイ

……カジュン。私も行ってくるよ。

Mai
カジュン

ワタクシも行きます!

Kajun
カジュン

自らの罪は、自らの手で償わなくてはいけませんの……。

Kajun
マイ

……うん。一緒に戦おう!

Mai
アうクネ

コオォォォォォォォォォォォンンン!!!

Aukune

ーーー/

Summary
すべての絆の力をジータに集め、アうクネを撃

破。中に取り込まれていたラーベも無事に解放 され、世界はあるべき姿に戻っていく。

アうクネ

ギギャギャグギャガアバグググガ!?

Aukune
ナルメア

手応えあり……!

Narmaya
カジュン

ワタクシが、とどめをっ!

Kajun
マイ

ダメだカジュン! 伏せて!

Mai
アうクネ

ウオオォォォォォォきずなきずな、きずなノちから! たくさんたベタ! たくさんのンダ!

Aukune
アうクネ

モウとメラレナイ!!!!!! だれモ!! だれモ!!!!!

Aukune
ビィ

アイツめちゃくちゃだぞ!?

Vyrn
ジータ

くっ……すごい圧……!

Djeeta
アうクネ

フハハハ! フハハハハハハ!

Aukune
アうクネ

ハ、……ハッ、グ!?

Aukune
アうクネ

キサ、ま!?

Aukune
カジュン

この世界の観測者はワタクシですの……。 ワタクシは、貴方を拒絶します! 否定するですの!

Kajun
カジュン

たとえ小さな力だとしても、ワタクシは……!

Kajun
アうクネ

ちいサイ! ちいサイちいサイちいサナちからダ! ソノていどノちからデわれヲとメラレルモノカ!!

Aukune
アうクネ

ンギャギャギャ!?

Aukune
マイ

絆の力でできた壁を壊したのは、絆の力……。

Mai
マイ

だったら、絆を集めて精錬されたアうクネに対抗できるのも、 絆の力のはずだよね!

Mai
マイ

だったら、私が集めた絆をカジュンに注ぎ込めば! 力になれる!

Mai
アうクネ

オノレオノレオオオノレ!

Aukune
マイ

私も背負う! カジュンが私を助けようとしてくれたように、 私もカジュンを支えてみせる!

Mai
カジュン

マイ……!

Kajun
ジータ

今だよ、レイ! 準備して!

Djeeta

1: 任せて!
2: みんな、お願い!

1:
2:

ジータ

みんな…… 私に力を集めて!

Djeeta
ナルメア

待ってました!

Narmaya
ルリア

全ての力を、ジータへ!

Lyria
ジータ

感じる……みんなの願い! 大切なモノを思う気持ち!

Djeeta
ジータ

みんなが持ってる、たくさんの絆の力!

Djeeta
アうクネ

セセセせいれん!? せいれんスルノカ!? きずなノちからヲせいれんシテイル!?

Aukune
アうクネ

おろカおろカおろカ! ふかのう!!!

Aukune
ジータ

できるよ! ……だよね、レイ!

Djeeta
シエル

ひとりでは扱いきれないほどの膨大な力を、 観測能力を使ってジータさんに定着させる……。

Ciel
シエル

ジータさんに最も適合する形へ、絆の力を精錬し、 注ぎ込む……。

Ciel
シエル

これは……いつも私を戦わせてくれる、 レイさんの力……。

Ciel
アうクネ

ばかナばかナばかナァァァァアア!? みとメナイみとメナイ! みとメナイ!!!!

Aukune
ジータ

認めないならそれでいい! だけど……これでもう終わりだよ、『アうクネ』!

Djeeta
ビィ

いっけー!

Vyrn
ジータ

これが、私たちの築いてきた絆の力! はあぁぁぁぁっ!

Djeeta
ハザマ

やはりレイさんの 能力は汎用性がありますねぇ……。

Hazama
ハザマ

ジータさんに宿った力は、『蒼の魔道書』 (ブレイブルー) とほぼ同等…… ふふ、見たかったものは存分に見せていただきましたよ。

Hazama
ソーン

…………?

Tweyen
ビィ

よっしゃあ! 『アうクネ』をぶっ倒したぞ!

Vyrn
ソーン

……今の……。

Tweyen
ビィ

どうしたんだ、ソーン?

Vyrn
ソーン

いえ……。 ……気のせい、よね?

Tweyen
マイ

みんな……ありがとう……。

Mai
ジータ

マイとカジュンのおかげだよ。 あのときふたりが食い止めてくれなかったら、危なかったもん。

Djeeta
カジュン

……ありがとうございます。本当に。 ワタクシ、取り返しのつかない過ちを犯すところでしたの……。

Kajun
ナルメア

ああ、泣かないで、カジュンちゃん。 もう大丈夫よ、怖くないよ。

Narmaya
カジュン

こ、怖いんじゃありませんの……。

Kajun
ソーン

安心したのよね。 自分のせいで誰かを傷付けるのは……嫌だもの。

Tweyen
シエル

これで窯を破壊すれば、ファントムフィールドから 観測者であるカジュンさんは解放されます。

Ciel
シエル

そうすれば、たとえまだ囚われている人が残っていたとしても、 無事に解放されるはずです。

Ciel
ルリア

カジュンさんも無事でしたし、 めでたしめでたし、ですね!

Lyria
シエル

はい。あとはラーベさんを探すだけです。 いったいどちらにいるのでしょうか……。

Ciel
ビィ

あっ! 丸っこいの!

Vyrn
ラーベ

……いったい、どういうことだ! 何の活躍もなしにエンディングじゃないか!

Raabe
シエル

ラーベさん! 今までどちらにいたのですか?

Ciel
ラーベ

『アうクネ』の中だよ!

Raabe
ラーベ

魔道書の中に取り込まれて 電算機として利用されていたんだ!

Raabe
ジータ

えっ!? あの中にいたの!?

Djeeta
マイ

それは……見つからないわけだ……。

Mai
ラーベ

抜け出そうとして四苦八苦していたんだが どうにも立ち行かなくてな……。

Raabe
ラーベ

自分が無理やり大量殺戮システムの部品にされてしまう 恐怖を味わったぞ。

Raabe
ラーベ

貴重な体験と捉えることもできるが、二度とごめんだ。 いくら私でも心が痛い。

Raabe
ラーベ

今回はまったく調査に貢献できないし…… いいところなしだ。

Raabe
ジータ

でも、無事でよかった!

Djeeta
シエル

はい。これで無事に帰ることができます。

Ciel
カジュン

その前に、シエルさんにお願いがございますの。

Kajun
カジュン

あなたは……窯を破壊できるのですよね。 でしたらどうか、ぜひ。すぐにでもお願いしたいですの。

Kajun
シエル

……いいのですか?

Ciel
カジュン

えぇ。……恐ろしいものに頼って、 自分のわがままを叶えようとした……。

Kajun
カジュン

そのために、大勢の人を巻き込んで、危険にさらしてしまった。 そんな悪夢は、早く終わりにしたいですの。

Kajun
マイ

……この世界がカジュンを苦しめるなら、 私もそのほうがいいと思う。

Mai
シエル

わかりました。 では、そうさせていただきます。

Ciel
シエル

レイさん。

Ciel
シエル

『蒼の魔道書・写本』 (ブレイブルー) の起動、 ならびに窯の破壊の『観測』を、お願いします。

Ciel
シエル

第666拘束機関解放。次元干渉虚数方陣展開……。 『蒼の魔道書・写本』 (ブレイブルー) 、起動!

Ciel
カジュン

ワタクシ、忘れませんの。

Kajun
カジュン

絆によって過ちを犯したことを……けれど、 みなさんの絆によって救われたことを……。

Kajun
カジュン

たとえ記憶を失っても、心と魂に刻み込み…… 忘れませんの。

Kajun

エピローグ/

Summary
別れを惜しみつつ、ジータたちも元の世界へと

帰っていく。離れても、確かに結ばれた絆を残 して……いつかまた、空で会う日まで。

オペレーター

――タカマガハラシステム、認識正常。

Operator
シエル

……シエル=サルファー、ただいま帰還しました。

Ciel
シエル

レイさん、皆さん。 体調に異変などはありませんか?

Ciel

1: 異変、というか……
2: また体の下にクッションが……

1:
2:

ビィ

わかってんなら、早くどきやがれってんだ!

Vyrn
ビィ

ったく、毎回毎回雑な飛び方しやがって!

Vyrn
ビィ

だーかーらー! オイラはクッションじゃねぇっ!!

Vyrn
ビィ

ったく、毎回毎回雑な飛び方しやがって!

Vyrn
ジータ

あいたたた……また頭打っちゃった……。

Djeeta
カガミ

仕方がないだろう、明らかに定員オーバーなんだから。 少しくらい大目に見てほしいね。

Kagami
ジータ

あっ。ただいま、カガミさん!

Djeeta
カガミ

うん。みんな、お疲れ様。

Kagami
カガミ

無事に戻ってこれてなによりだ。 それから……そっちの君たちが、異世界の住人だね。

Kagami
ルリア

あなたがカガミさんですね。 はじめまして、ルリアです!

Lyria
ルリア

私たちを助けるために、力を貸してくれたんですよね。 ありがとうございます!

Lyria
ソーン

本当に……お世話になったわ。

Tweyen
ソーン

あなたたちがいなかったらと思うと、ゾっとする。 もう少しで、みんな消えてしまうところだったなんて。

Tweyen
ナルメア

私も、まだまだ未熟ね……囚われてしまうなんて。 もっともっと、研鑽を積まなきゃ。

Narmaya
カガミ

まあまあ、過ぎたことは良しとしようじゃないの。

Kagami
カガミ

それよりも……ちょっとだけ血液サンプルとか頂けると 私としては嬉しいのだが。

Kagami

1: 献血なら参加しますよ
2: それ、なにに使うつもりですか…?

1:
2:

カガミ

あぁ、それなら大丈夫だ。

Kagami
カガミ

レイについてはこれまで、 あらゆる検体を頂いているからね。

Kagami
カガミ

失礼な。私のことを疑っているのか?

Kagami
カガミ

ちょっと検証に使わせてもらうだけだ。 なーに、心配する必要なんか、まったくこれっぽっちもないから。

Kagami
カガミ

冗談だって。 そんなにドン引きしなくてもいいだろう。

Kagami

1: '
2: 冗談だとは思えません……

1:
2:

ジータ

ねえ、カガミさん。

Djeeta
ジータ

あの島……『ファントムフィールド』だっけ。 あそこは……カジュンたちは、どうなったの?

Djeeta
カガミ

安心しなさい。 元の形……あるべき姿に戻るだけだよ。

Kagami
カガミ

そのうちあの世界からは消えて、 本来あるべき場所で存在することになる。

Kagami
カガミ

あのフィールドで起きたことや、君たちのことも きれいさっぱり忘れて……いるべき人と、共に暮らすだろう。

Kagami
ジータ

そう……よかった。

Djeeta
シエル

よかった……本来の形に戻れるから、ですか?

Ciel
ジータ

それもだけど。 もし覚えてなくちゃいけないなら、苦しいだろうなと思って。

Djeeta
ジータ

自分のせいで、大切な友達を傷つけるところだったなんて……。

Djeeta
ジータ

実際、そうならずにすんだんだし。 だったら必要以上に背負うこともないよ。

Djeeta
ビィ

いや、自分こそひどい目にあったってのに そんな心配してる場合かよ……。

Vyrn
ナルメア

ふふふ、でもそれが団長ちゃんらしいね。

Narmaya
ソーン

私たちが無事でいられるのも、そんな団長のお陰だしね。

Tweyen
ルリア

ジータはとっても優しいです。

Lyria
ジータ

い、いやぁ、なんか照れる……。

Djeeta
ビィ

あっ、そういや……。

Vyrn
ジータ

どうしたの、ビィ?

Djeeta
ビィ

こっちの世界の奴らが、元の形に戻っていくってのは 分かったけどよ……。

Vyrn
ビィ

オイラたちはどうなるんだ?

Vyrn
ビィ

元の世界に帰るヒントなんかなかったけど、 まさかこのままってわけはねぇよな?

Vyrn
ジータ

あっ、そういえば……!

Djeeta
カガミ

安心してくれ、君たちも同じだよ。

Kagami
カガミ

君たちを引き寄せる原因となっていた フィールドが解放された……。

Kagami
カガミ

それはつまり、フィールドに引き寄せられていた君たちも この世界の者と同じように、あるべき姿に帰るということだ。

Kagami
カガミ

お? 言ったそばから、ほら。

Kagami
ソーン

え? あっ!

Tweyen
ルリア

わ、わわわっ…… 体が透けてます!

Lyria
カガミ

大丈夫、心配することはない。

Kagami
カガミ

私たちの世界でいうところの 『本来の観測』に戻るだけだ。

Kagami
カガミ

ちょっと意識が遠のくくらいだろう。 次に気が付いたら元の世界に戻っているはずだから。

Kagami
カガミ

たぶん。

Kagami
ビィ

たぶん!? たぶんってなんだ!!

Vyrn
カガミ

異世界旅行なんかしたことないんだから、 断言できるわけないだろ。

Kagami
ジータ

じゃあ……これでみんなともお別れなんだね。 いざ帰るってなると、ちょっと寂しいかも。

Djeeta
ナルメア

そうだね……。せっかく仲良くなれたのにな。

Narmaya
ルリア

もっともっと、お話したかったです……。

Lyria
ソーン

だけど、いつまでもここにお邪魔してるわけにもいかないわ。 私たちには、私たちの旅があるんだから。

Tweyen
ジータ

……うん、そうだね。

Djeeta
ジータ

レイ、シエル。色々とありがとう。 私の大切な仲間を助けてくれて。

Djeeta
ジータ

それに、一緒に冒険できて、とっても楽しかったよ!

Djeeta
ナルメア

バイバイしても、お姉さんのこと忘れないでね。 お姉さんもみんなのこと、忘れないから。

Narmaya
ビィ

オイラも、忘れねーぜ。

Vyrn
ビィ

いつか機会があったら、 今度はオマエらがオイラたちの世界に遊びに来いよな!

Vyrn
ビィ

とっておきのリンゴをご馳走してやってもいいぜ!

Vyrn
ソーン

あなたたちも、きっと大変な目的があるんでしょうけど 頑張ってね。応援してるわ。

Tweyen
ルリア

私も、応援してます! それに、皆さんの無事と平穏を……いつも祈ってますね。

Lyria
ルリア

たくさん、たくさん、ありがとうございます!

Lyria
シエル

いえ……こちらこそ、ありがとうございます。 皆さんもどうぞ、気を付けて。

Ciel
シエル

……ご一緒できたことは、忘れません。 不思議な経験をたくさん積めました。

Ciel
シエル

楽しかった……です。

Ciel

1: またどこかで会えるといいね!
2: 困ったときは、力を貸してね

1:
2:

ジータ

うん! またどこかで。 空は広いんだから、きっとどこかで会えるよ。

Djeeta
ルリア

はい! 私たちの間には、絆の力が結ばれてます。 だからきっと……どこかで会えます。

Lyria
ナルメア

もちろん。レイちゃんのためなら、 お姉さん頑張っちゃう。いつでも頼りにしてね。

Narmaya
ソーン

私の目の届く範囲なら、どこへでもこの矢を届けるわ。 たとえ世界が違っていても、射貫いてみせるわよ。

Tweyen
ビィ

もう時間がなさそうだぜ……。 それじゃあ、またな!

Vyrn
ジータ

バイバイ! 元気でね!

Djeeta
シエル

は、はい。 皆さん、お元気で!

Ciel
シエル

……………………。

Ciel
シエル

……いなくなってしまいました……か?

Ciel
カガミ

だね。彼女たちのあるべき世界に戻ったんだろう。 フガクにはもういない。おそらく境界の中にも。

Kagami
カガミ

……といっても、 実際、彼女たちとの繋がりは事象として確立されている。

Kagami
カガミ

レイの観測によってね。

Kagami
シエル

それは、どういうことですか?

Ciel
カガミ

ジータたちがこの世界に存在した、という事象は レイがいる限り紛れもない事実だってこと。

Kagami
カガミ

これはまさに『絆』と呼んでいいだろう。 我々は彼女たちと、現在、絆で結ばれているのさ。

Kagami
カガミ

……なぁ〜んて、 科学者にあるまじきロマンチスト発言だったかな?

Kagami
カガミ

もっとも、科学者はロマンを追う者だからね。 ……さて。

Kagami
カガミ

私たちも、通常業務に戻るとしようか。 まずはシエルとレイ。

Kagami
シエル

はっ。速やかにメディカルチェック、ですね。

Ciel
カガミ

その通り。 《浸入》 (ダイブ) の影響が出ていないか、しっかり調査されてこい。

Kagami
カガミ

その後に、しっかり休息をとること。 いいね。

Kagami
シエル

了解しました。 ではレイさん。行きましょう。

Ciel
シエル

……違う世界の人との……冒険、と呼んでいいのでしょうか。

Ciel
シエル

本当に、貴重な体験でした。

Ciel
シエル

……レイさんと私も、絆で結ばれていますか?

Ciel
シエル

……いえ。はい。その。 こういうことは、たぶん、質問するべきことではないのでしょうね。

Ciel
シエル

……そんな気がしました。

Ciel
シエル

失礼しました。行きましょう。

Ciel